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2005年08月(1)
2005年08月に飲んだワイン
【HP:8-】アナケナ・カベルネ・ソーヴィニョン(2003)
「
今日のワイン
(2770)」
[ カテゴリ未分類 ]
アナケナ・カベルネ・ソーヴィニョン(2003)
2005/08/02 自宅にて
アナケナ・カベルネ・ソーヴィニョン(2003)
今日は以前もコメントしたチリカベ、アナケナ・カベルネ・ソーヴィニョンの2003年ビンテージを開けました。
チリのスーパーマーケット王、フェリペ・イバネス氏の豊富な資金力により、最新の設備と最高の技術によって醸されるワインで、セパージュはカベルネ・ソーヴィニヨン85%、チリの固有品種カルメネール15%。
ボトルは重厚、コルクはなんとプラスチックになっています。
(2002年ものはコルクだったので、進歩? SUPREMECORQと書かれています)
開栓直後はあまり香りがたちませんが、ほのかな果実香があります。
色は、濃赤紫色でいかにもフルボディー。
口に含むと、チリ特有の赤土やユーカリの香りが少し感じられます。
フルボディーの酒質は、凝縮感のある果実、深いローストのコーヒー、黒胡椒やピーマンのようなスパイス、ほのかにトリュフやなめし皮の香りと、なかなか複雑味もあります。タンニンもまろやかで、2003年という若さをほとんど感じさせないもの。
フィニッシュも、噛み応えのある果実味がまろやかなタンニンと絡まって、なかなかのものです。
HP:8-
今飲んで十分に美味しい、典型的なチリカベと申せましょう。
2002年ものと比べると、やや野趣のある方向に変わったか?
洗練された上質さというよりは、パワフルな部類だと思います。
お値段を考えると素晴らしいクオリティーですが・・・としのすけ的には2002年の品の良い味わいの方が好きかな。
【HP:9+】シャトー・ド・ロウガ・キュヴェ・デュ・グラン・ペール(2003)
「
今日のワイン
(2770)」
[ 【HP:9】感動的 ]
シャトー・ド・ロウガ・キュヴェ・デュ・グラン・ペール(2003)
2005/08/05 自宅にて
今日のワインは、京橋が大絶賛(^^;)していた「日本中どこのワインショップへ行っても絶対に入手できない究極の入手困難ワイン」(ホントかなぁ?)、シャトー・ド・ロウガ・キュヴェ・デュ・グラン・ペール(2003)です。
シャトー・ド・ロウガは、サンジュリアンとマルゴーをつなぐ「メドックの架け橋」メドック中央部、キュサック・フォー・メドック村にあるようで、アオアラシオンはオー・メドックになります。
この辺りは、砂利質の土地が殆どなく葡萄の根が浅いのであまり複雑味のあるワインがとれない傾向にありますが、シャトー・ボーモンなど優秀なシャトーも散在する「穴場」。今回のシャトー・ド・ロウガも「もしかしたら・・・」の期待がかかります。(笑)
シャトー・ド・ロウガのオーナーはクリスティアン・ブリュンさんという方で、キュサック・フォー・メドック村が佐賀県三瀬村と姉妹都市になっていることから、偶然訪れたフランス在住ワイン商社長でボルドー大学博士号まで取得している加藤尚孝さんに非常に興味を持ち、ワイン造りがスタートしたのだそうです。
その加藤さんが、自ら収穫を手伝い、また発酵中、マロラクティック発酵中、タル熟成中とすべての段階に立会い、そして試飲を繰り返し、納得した樽8樽/100樽だけを瓶詰めしたという加藤さん・バレル・セレクションがこのワイン。
そしてその8樽は、2級格付けのシャトー・グリュオー・ラローズの1年使用樽5樽、超極上と言われるナダリエ社製新樽3樽。
それらをブレンドして生産されたワインは僅かに2000本という激レアものなのです。
しかも4.7haの畑からの収穫はボルドーでは珍しい手摘み、そして無濾過、ハンド作業でのボトリング。
キュヴェ・デュ・グラン・ペールという名前も、オーナーのブリュンさんがワインを造りながら発した「お爺ちゃん(グラン・ペール)はこうやっていたな・・・」の一言から来ている・・・とストーリー、スペックとしては、なかなかにスバラシ~です。(^^)
セパージュは、カベルネ・ソーヴィニョン55%、メルロー40%、プチ・ヴェルド3%、カベルネ・フラン2%。
ちなみに、このワインの格付けは「CRU ARTISAN(クリュ・アルティザン)」
メドック地区で畑が8ha以下、ブドウ栽培から瓶詰めまで一貫して生産しているシャトーに記載を認められる特別の格付けです。
簡単に言えば「ボルドー・優良プチシャトー」ってところでしょうか。(^^;)
今日は、久々に前振りが長くなりました。
(こういう、ストーリーのあるワインって好きです)(笑)
早速お味のコメントですが・・・
コルクは5センチ級の非常に上質なものです。
コレだけ見てもかなり思い入れのあるワインであることがわかります。
ボトルは普通のもので、上げ底もそこそこですが、エチケットに透かし?が入っているところなんか、ちょっと心憎いです。
この辺りにもお金をかけている感じ。
開栓すると・・・まず感じるのがなんと!「チーズ」。
上質の黒系果実のコンフィチュールをチーズに乗せて味わっているような・・・不思議な魅力のある香りがします。
色は、さすがは超当たり年の2003、非常に深く艶やかな黒紫色で、グラスの底は全く見えません。
少し時間が経過し、ワインが空気と馴染んでくると・・・スパイシーな特濃カベルネの果実香と競うように、乾燥フルーツ、カラメル、タバコ、深いローストのコーヒー、甘草、そして華やかな樽香・・・超絶に美しく華やかな香りが複雑に絡み合っていて・・・まさに美香の坩堝のようです。
それだけでもかなり素晴らしいのに、こいつはタンニンも凄い!
非常に強い骨格で、果実味や樽味に全く負けない力を持ちながらもシルキー。
いやはや、かなり参りました。
HP:9+
最近の中ではかなりインパクトのあるワインでした。
(10点でも良いのですが・・・まだまだ成長しそうなので9+としました)
カリフォルニアやオーストラリアのようなパワーと華やかさを持ちながら、フランスのフィネスを兼ね備えています。
今飲んでも(十分に空気と馴染ませれば)非常に美味しいですし、この感じなら軽く10年やそこらは持つでしょう。
(コルクへの思い入れからだと・・・50年はいける?)
この良き出会いに感謝です。
残りは全てセラーイン確定しました。
ミシェル・ロランじゃなくてこれだけ好きな味わいも珍しいかも。(笑)
【HP:8+】ナカイ・ヴィンヤード・メルロー(2002)
「
今日のワイン
(2770)」
[ 【HP:8】満足感・幸福感を感じる ]
ナカイ・ヴィンヤード・メルロー(2002)
2005/08/08 自宅にて
カリフォルニアで・・・
300ケース生産と稀少で・・・
100%マロラクティック発酵で・・・
フレンチオークとアメリカンオーク(50%ずつ)にて18ヶ月熟成で・・・
ときて、買わざるを得なかったワインです。(^^;)
全く、見たことも聞いたことも無いワイン、ナカイ・ヴィンヤード・メルロー(2002)。
カリフォルニアで活躍する日本人が手がける注目のワイナリーなのだそうです。
名前のとおり、オーナーは中井章恵さん。
1980年にロシアン・リヴァーに20エーカー(約8ヘクタール)の畑を購入。
1990年代に彼の手がけたソーヴィニヨン・ブランを使った「タフト・ストリート・ワイナリー」のワインが「ソノマ・カウンティ・ハーヴェスト・フェアー」4年連続銀賞 受賞。
その後、シャルドネ種とメルロ種を畑に植え、現在の「ナカイ・ヴィンヤード」が完成したとのこと。
ロシアン・リヴァー・ヴァレーは、夜の気温が低く、葡萄の生育が遅いので、完熟するまでのいわゆる「ハング・タイム」を長くとれるため、優良な葡萄が収穫できます。
セパージュはメルロー100%
葡萄は2002年10月13日に収穫、上が閉じたステンレスのタンクで発酵され、日に2度のポンプオーバー、100%マロラクティック発酵、その後フレンチオークとアメリカンオーク(50%ずつ)にて18ヶ月熟成。
スペックに文句はありません。(^^;)
ボトルは上げ底のしっかりした上質なもの。
エチケットも、葡萄をモチーフにしたデザインが施された上品な図柄で、センターに「Nakai」の文字が。
コルクは4.5センチで、高級コルクのB級品?って感じ。
開栓直後の香りは、決して強くはなく、果実香の中に僅かに獣香があります。
色は、カリフォルニアの上物メルローにしては意外なほどに薄く、透明感のある紫赤色です。
口に含むと「なるほど、日本人が醸したのだな」と感じさせるような・・・何というか、綺麗に調和のとれた、極端に尖ったところのない、それでいて「凛」とした味わい。
いわゆるメルローのフルーツ・ケーキのような果実味とトリュフ・湿った土のニュアンスはあまり強くなく、ブルーベリーやカシス、バターでソテーした肉?、キノコ等々・・・複雑で多様な香味がそれぞれ主張しすぎず整然と存在しています。
もちろん、樽香もしっかりあるのですが・・・主張しませんねぇ。(笑)
反面、タンニンは強烈。
まだ若く落ち着いていないのかもしれませんね。
(凝縮感ではミディアム・ボディー、タンニンではフルボディーってところでしょうか。)
フィニッシュは綺麗で長いです。
HP:8+
ソフィスティケートされた上等なメルローです。
パルメイヤーのメルローを思い出しました。
ブラインドで飲んだら・・・カリフォルニアは言い当てられないでしょう。
サンテミリオンやポムロルでもない・・・当然チリ等のニューワールドでもない・・・
強いて言えば日本的かもしれませんね。
そう言えば桔梗ヶ原メルローにも何処か似ているような気もします。(^^;)
【HP:8+】モンテスアルファ・カベルネ・ソーヴィニョン(2003)
「
今日のワイン
(2770)」
[ 【HP:8】満足感・幸福感を感じる ]
モンテスアルファ・カベルネ・ソーヴィニョン(2003)
2005/08/11 自宅にて
モンテスアルファ・カベルネ・ソーヴィニョン(2003)
としのすけ亭のハウスワイン(^^;)、モンテスアルファ・カベルネ・ソーヴィニョン(2003)です。
一本一本くるまれている、高級感のある白い紙を取り去るのが快感。
オーパス・ワンとか、ルーチェとか、ラフィットとか、高級ワインの雰囲気がプンプンしてステキです。(笑)
これまでも、イヤって言うほどコメントしてますので、細かいことは省略。
HP:8+
前回もそうでしたが、2003年ビンテージはパワフルな上になかなかに上品です。
ボディーがあって、スパイシーで、ヴァニラ様の甘みもあって、タバコやビーター・チョコレートのニュアンスが心地よくて・・・
申し分ありません。(^^)
【HP:7-】五一ワイン・草生栽培無添加・塩尻メルロー(2004)&【HP:8】グリーン・ポイント・ブリュット(NV)
「
今日のワイン
(2770)」
[ 【HP:8】満足感・幸福感を感じる ]
五一ワイン・草生栽培無添加・塩尻メルロー(2004)
2005/08/14 本格炭火焼肉 壱語屋にて
今日は、親族計10名で焼肉でした。
お邪魔したのは壱語屋さん。
結構新しいお店のようですが、落ちついた蔵のような創りのお店は雰囲気抜群。
駐車場から入り口に通じる通路からして、かなり趣を感じますし、幹線道路沿いなのに閑静な感じ。
入り口を入ると、なかなか立派な焼酎コレクションが並び、右手にはウェイティング・コーナー(バー?)があります。
結構な混雑。
繁盛しているのでしょう。
予約してあったので、待つことなく通されましたが、店内も満席。
ちょっと騒がしい。(^^;)
でも、個室とかもあるそうです。
店員さんの対応も気持ちよいですし、お肉(仙台黒毛和牛らしい)の味も大変結構。
ワインも赤・白合わせて30種類以上揃っていたと思います。(立派なウォークインタイプのセラーらしきものもありました)
そこでいただいたワインが、五一ワイン・草生栽培無添加・塩尻メルロー(2004)。
1919年、長野県塩尻市大字宗賀に林五一が興したワイナリー、林農園のワインです。
五一ワイン・草生栽培無添加・塩尻メルロー(2004)
7ヘクタール程ある農園では様々なワイン専用品種の葡萄が栽培されているだけでなく、自然の生体系を大切に考え、草生栽培無添加ワインにもチャレンジ。
葡萄園になんと草を育成、年4回刈り取り大地に還元し肥料としています。
一切化学肥料を使わず、堆肥や落葉、鶏糞、葡萄の絞り粕などの有機肥料で葡萄を育てるこだわりよう。
しかも、酸化防止剤不使用です。
葡萄はもちろん、日本におけるメルローの聖地、北緯36度、海抜700メートルの丘陵地帯、あの「桔梗ヶ原」を有する塩尻産のメルロー。
1953年に初めてメルロを植樹して以来の弛まぬ研鑽の結果、塩尻のメルローは日本を代表するワイン用葡萄に育ちました。
そんな高貴な葡萄を伝統的な手法に近代的な技術を調和させて醸しているのが五一ワインです。
さてお味の方・・・
まず、ボトルはなかなか上質な上げ底のしっかりしたものです。
コルクは4センチ弱の集積もので、これはちょっとチャチい。(^^;)
開栓直後の香りは、あまりありません。
オーク樽で熟成させているようなのですが・・・樽香も殆どなし。
色もごく薄く、かなりライトなボディーを予感させる外観です。
グラスに注いで、クルクルと空気と馴染ませ香りをききますが・・・
うーん、やっぱ、あまり褒められたものではないですね。
よくある無添加ワインの感じ。
(香りに深みが無く、葡萄ジュースのような一本調子のごく弱い果実香)
口に含んでも、ライトなボディーの安価なワインの印象が否めません。
タンニンも全く足りず、完全に壱語屋さんの仙台黒毛和牛に負けてました。(^^;)
HP:7-
もう少しボディーのしっかりしたワインを頼めば良かったか・・・
(ちょっと反省)
こういうワインを飲むと・・・日本のメルローももう少し頑張って欲しいなと思います。
そして、無添加ワインはやめて欲しいと。(^^;)
やはりワインの香味に深みを与えるには、酸化防止剤(亜硫酸塩=二酸化硫黄水溶液)は不可欠なのではないかととしのすけは思っています。
一般には、亜硫酸塩の添加目的は「酸化防止」と「殺菌」と言われていますが、二酸化硫黄は、醸造過程で生じるアルデヒドと結合してアルデヒドの不快な香味を消し去りますし、さまざまな反応に対し微量の硫黄を提供し、絶妙な複雑性を与えているはずなのです。
美味しい焼肉を堪能し、若干力不足だったとはいえ、日本の力作ワインで気持よく酔っ払ったあと、義弟のK彦君のお宅へ。
そこで、色々なお菓子をいただきながら・・・豪州のスパークリング・ワインをいただいちゃいました。
グリーン・ポイント・ブリュット(NV)
2005/08/14 S彦君宅にて
グリーン・ポイント・ブリュット(NV)
グリーン・ポイントは、メルボルンの東、ヴィクトリア州はヤラ・ヴァレーにあり、フランスのモエ・エ・シャンドン社によって設立されたワイナリー。
シャルドネとピノ・ノワールを使って上品なスパークリング・ワインを創っています。
グリーン・ポイント・ブリュット(NV)は、伝統的なシャンパーニュの製法をとり、瓶内発酵後、18ヵ月熟成したもの。
セパージュはシャルドネ60%、ピノ・ノワール40%です。
少し緑色のニュアンスのある淡いシャンパン・ゴールドの色調は、まるでシャンパーニュ。
綺麗な細かい発泡が印象的でした。
味わいもいかにもシャルドネを感じさせる凛とした酸味とほのかな甘すっぱさがあり、優秀。
ちょっと柑橘を感じさせるフレーヴァーもあります。
HP:8
非常にバランスの良い上等なシャンパーニュを思わせる味わいには脱帽です。
これに、少しピーチ・ネクターやナッツのニュアンスが加われば、9点以上は確実ですね。(笑)
S彦君、美味しいスパークリング・ワインをどうもありがとうございました。<(_ _)>
【HP:9-】エラスリス・マックス・レゼルヴァ・カベルネ・ソーヴィニョン(2003)
「
今日のワイン
(2770)」
[ 【HP:9】感動的 ]
エラスリス・マックス・レゼルヴァ・カベルネ・ソーヴィニョン(2003)
2005/08/15 自宅にて
エラスリス・マックス・レゼルヴァ・カベルネ・ソーヴィニョン(2003)
1870年創業のヴィーニャ・エラスリスが、アコンカグア・ヴァレーで醸す最高品質レギュラーラインワイン。
2005/07/01
の日記でコメントしたものですので、スペック等の詳細はそちらをご参照ください。
大振りの重量級変形ボトルに十分な上げ底。
エチケットも上品で金のレリーフ入り。
コルクは4.5センチ級の上質のもで刻印入り。
いわゆるプレミアムクラスのつくりです。(^^)
開栓すると重い醸造香と完熟果実の香り、若干の獣香がします。
色は、若々しいながらも非常に濃い赤紫。
かなりのボディーを想像させます。
口に含むと、高いアルコール度数を思わせるボディー感がまずガッツンと来ます。
そして間髪を入れず、スパイシーなチリカベの果実味となめし皮、動物性のサワークリーム、バニラを含んだ樽香、ビター・チョコレート、深いローストのコーヒー等々非常に複雑さに富んださまざまなフレーヴァーが去来します。
前回とほとんど同様のお味。(^^)
アルコールのアタックにはじめはたじろぎますが、実にまろやか、そしてタンニンも極めてスムーズで角々したところがありません。
まだ若いワインながら、ガッツン系としては今でも十分楽しめると思います。
HP:9-
チリのスーパープレミアムワイン達(ドン・メルチョーとか、アルマヴィーヴァとか)と比べても、遜色ないワインだと思います。
さすがに「チリ香」は少し感じられますが、テロワールとして好意的に受け入れられるレベルのものです。
値段を考えると・・・かなりのコスパですね。(^^)
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