思いもかけない恋におちて

思いもかけない恋におちて

初めてのキス



「キスだけにしておきましょう」


私は彼の胸に顔を埋めました

彼の手は私の髪を撫でていました

私は顔をあげ

私たちは最初の、そして最後のキスをしました

そのあと私の願った通りきつく抱き締めてくれました

・・・・・

もし叶ったら感動して泣いてしまうんじゃないかと
思っていましたが
実際は頭の中はひどく冴えていました

・・・・

そのあとは手を握ったままいろんな話をしました

とりとめのない会話で内容はなにも覚えていません

・・・・・

一時間もたったでしょうか?
日付がかわってもう帰らなければいけない時間

「もう帰りましょう」

「・・・・・」

「今日の事は忘れて・・・明日から友達に戻りましょうね・・」

「・・・・・」


彼は私のして欲しかったこと

私のこれから望んでいることがよくわかっているようでした


車に乗り込み、彼に運転してもらって
私は助手席で海ばかり眺めていました

相変わらず頭は冴えているけどなにも考えられません


やがて彼の家に着きました

「今日はありがとう」

「・・・ひとりで大丈夫ですか?」

「大丈夫よ・・おやすみなさい」


なぜか逃げるように車を発進させました
バックミラーを見ることもしませんでした



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