思いもかけない恋におちて

思いもかけない恋におちて

彼の決意



「友達でいましょう」とぽつりと言いました

私と会っていた三ヶ月間のことも
ずいぶん困らせたはずのこの数日間のことも、なにも言いませんでした

もちろん何を想い、どういう風に考えてきたかもなんの説明もありません

なんの説明もないだけに、私は彼の苦しみが感じられました


「私もそれがいいと思う」

短く答えることで、彼の気持ちを受け入れました


「よかった・・・もう個人的にも話をするのもやめようっていわれたら、私どうしようかと思っていた・・・」

彼ははにかんだように少し笑いました

「友達でいてくれるのね・・本当によかった・・」

これは本心でした
彼の性格上、私たちの置かれている立場上
彼が私の前から消えることは、十分ありえることでしたから・・


そのあと、少しずついつもの会話に戻りました

いつもはしない、私の夫の話になったとき

「だんなさん・・いつも側にいて・・・辛かったです」

彼が二人の関係について語った、唯一のセリフでした


でも私は、これを聞こえないふりをしました




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