妖精のいたずら

妖精のいたずら

つれづれ草・・・第「十九章・・・。


 「こいつらそろって俺をからかっているんじゃないか?」
 何とか自分を取り戻しながらもう一度、息子の顔を見つめてみた。

 「いや!冗談やおふざけで出来る顔じゃない」
 現実が確信に・・・そして・・・現実を認める時に・・・。

 俺は膝が震えるのを感じながら勤めて冷静を装ってもう一度みんなの顔を見回してみた。

 何を感じたのだろう・・・。

 傍にあった電話を取り上げてチケットの予約を申し込んでみる。
 「誰もついてくるな!!!」「今は俺だけの・・・タダ俺だけの時間が欲しい・・・」と世界中が揺れた・・・9・11・・・


  探し求めるものはあいつなのか・・・それとも・・・置いて来てしまった自分の過去なのか・・・???


 求める答の見えないまま・・・ただ・・・揺れる機内・・・流れる雲を見つめていた・・・。

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