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ぜひとも映画化したいと足繁く
著者のところへ通ったという。
「おくりびと」はこうして出来たわけだが
作者が「映画化するなら全く違った物にして欲しい」と言う
強い意向があったらしい。
なるほど、本を読むと
舞台も違い映画のストーリーとはかなり異なる。
浄土真宗の信仰が厚い北陸 富山で育った
作者の宗教観がかなり著されている。
納棺夫のそのものの仕事の内容には
あまり触れていないが、最後の章にある私小説であろう
終戦を中国で迎え、収容所で餓死する人々を
見て来た幼い記憶
また自身の弟、妹までも餓死した遺体を
粗末な火葬でしかおくれなかった記憶が
今、納棺夫としての仕事を全うする姿に
繋がっているのだろうと思う。