TRICK PARTY

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distance night12



「死ぬべき奴は死ななくてはいけない」

また、一歩。

「何か知らんけど辛辣な言葉だな」

「残念ながら、オレの仕事だ」

「お前しかいないのか?制裁を下すヤツは」

「もう死ぬ奴に、そんなことを教える価値がどこにあるのか」

さらに、一歩。

あと一歩だ!あと一歩……!

あたしは静かに期を待つ。

「冥土の土産に聞いとこうかってな」

「……」

「だめか……いいよ、だいぶ前に覚悟は決めてたからな」

ナストは観念したように目を閉じる。

ルシャが引き金を引こうと



……さらに、一歩足を進めた。



今だッ!

あたしは行動を起こした。

ルシャが踏み出した一歩。あたしが行動を起こすタイミング。

それは、ルシャの足が地面にシーツにかかった瞬間だった。

あたしは渾身の力を込めて、そのシーツを引いた。

「っ!?」

ルシャの体が傾き、倒れる。

同時にあたしは走って、銃を持ったほうの手を踏みつけ、その腹を一蹴した。

「がっ……!」

その手から離れた銃を蹴り飛ばし、牢の外へ。

「早くっ!」

あたしは唖然としているナストの手を引いて、外に飛び出た。

心臓がはねるように鼓動している割に、頭は冷静な判断ができるようになっていた。

来た道を思い出しつつ、あたしは左の道をかけ出す。

牢の中から聞こえてくるルシャの開く体を背に、あたしはナストの手を引いて走り出した。



ナストは何もしゃべらない。

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