may as well とその仲間達をお勉強しましたので、ちょっとすすんで、 might as well を勉強しておしまいにしたいと思います。
例題:各文がほぼ同じ意味になるように( )内に適語を入れよ。 (a) You may (___) well start at once. (b) You will (___) well to start at once. (c) You (___) better start at once.
という問題があったとします。 答えは、それぞれ、 as, do, had となるわけですが、これらの意味は 完全なイコールではありません。
You may well start at once. これは、昨日勉強した「あなたは出発しても十分よろしい」ですね。
今日はここに、as がつき、 You may 'as' well start at once. となったのですが、それが何を意味 するかというと、「~と同じくらい・・・」の" as ・・・ as ~ "の構文が加わっ たということなのです。
You may as well start at once [as ~].
の[as ~]の部分が省かれているわけです。これは周囲の状況から 当然分かる場合に省略されます。今回の場合は、 「start at once(すぐに出発する)」と同じぐらいの価値を持つ選択肢、 「stay here longer(このままいる)」が省略されているわけです。 as ・・・ as ~ の構文ですから、頭の中で、
You may as well start at once [as stay here longer].
が浮かび、出発する=このままいる、のイコールの記号が浮かぶわけ です。それで詳細な気持ちはというと、「(あなたはこのままいてもいいが、 それと同じように、)出かけるのもいいだろう」と言っているわけですね。 「まぁ、どっちかといえば、出かけてもいいだろう」ぐらいの意味が、 ” may as well ・・・” です。
You may as well start at once [as not]. のように as not を補って考 えることもできます。参考書などでは、気持ちがこもらないから「・・・する ほうがいいだろう」ぐらいに強めに書いてありますが、もともとは等号(=) の意味ですから、それほど気分がこもっていない(笑)のが正解なのです。
対して、had better も日本では通例「~するほうが良い」の意味を持つ とされていますが、これは実は相当強い言い方です。 目上の者が目下の者に向かって、「すぐ行けよ」「行かないと大変なこと になるぞ」というように、むしろ命令に近いニュアンスがあります。 従ってmay as well とはちょっと感じが違います。 " will do well to ~"は「~すればうまくいくだろう」の意から、「~する方 がいいだろう」に派生した感じです。
つまり、「~するほうがよい」の日本語訳だけで上記3通りの英文を作る 問題の正解が、例え may as well ~ = do well to ~ = had better ~ だったといっても絶対的に意味・ニュアンスが同じだと思ってはいけません。 なんと言っても言葉ですから、-表現が違えば感じは異なる-という認識 を持たなければいけません。