NY帰り、はみだし社員の英語お勉強日記

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話法の転換 その1


いと思います。「話法」とは自分または他人の言った言葉を伝える形式
であり、人の言った言葉を直接伝えるのが「直接話法」、話し手の言葉に
直して伝える形式を「間接話法」といいます。そして、直接話法⇔間接話
法の書き換えを話法の転換といいます。

 この話法の転換は受験英語などでよくやらされますが、皆さんはしっか
り身に付けましたでしょうか?これは受験用の英語などではなく、れっき
とした実用英語に他なりません。文章を読むときや、人に話をする時、
否が応でも必要になる技術であり、これをきっちりマスターおかないと、
正しく読め、正しく言えません。この期にしっかり勉強しておきましょう。

 例えば、小説などを読んでいて、

She told him that she didn't love him.

 と出てきた場合、話法を知っていれば考えることなくすぐに「彼女は彼に
向かって『私、あなたのことなんか愛していないわよ』と言った。と意味が
とれます。ところが話法があやふやだと、彼女は『彼を愛していなかった』
と彼に語った(×)なんていうひどい訳になってしまいます。
 これは簡単な例ですが、いくら複雑になっても同じことです。基本の代
名詞、動詞の時制、加えて場所や時を表す副詞なども変化してきますの
でこれらを心得ておきましょう。

 基本例題: 以下の文の話法を(直接→間接に)変えてください。
She said to me," I arrived here a few days ago."
 → she told me that ・・・

 これは直接話法で「彼女は『ここに数日前に着いたのよ』と言った」
という問題ですが、このように彼や彼氏という第3者の話を、「私の彼った
らさぁ、昨日私に○△◇☆なんてこと言ったのよ!信じられるぅ?」と話法
の転換を正しくできなければ、彼の言動を友達に正しく伝えられません。
「○△◇☆」が「△☆◆■(笑)」と時制も内容も変わってしまっては、誤解
を招いてしまいます。彼を誤解してもらわないためにもしっかり勉強してお
かなければいけないのです。
 それでは例題の正解はどうなるのかというと、

She told me that she had arrived there a few days before.

here は there に変わり、a few days ago は「今から見て2、3日前に」と
いう意味なので、「ある時(過去でも未来でも)からみて2、3日前に」とい
う意味の a few days before に変わります。「着いた」と過去に「言った」の
ですから、過去完了になるのは言うまでもありませんね。
 こういった書き換えはどの受験参考書を見ても型どおりに、

here → there, this → that, ago → before
yesterday → the day before (the previous day) (その前日に)
today → that day                   (その日に)
tomorrow → the next day (the following day) (その翌日に)
last year [week] → previous year [week]   (その前年・前週に)
next year → the next year (the following year) (その翌年に)

 なんていうのはいくらでも出ていますので、そのルールに基づいて機械
的に変換しても、この問題なら一応正解は出るのです。なので「基本」
例題としておいたのです。
 ただし何度も繰り返していいますが、暗記に頼っていては人間の能力に
限界がありますし、「あっ、いけない」とあとから変換ミスに気づく場合も
あります。こういうのは本来に戻って、その情景をイメージして、その情景
を違う人の立場から言い換えてみる、という本質的なところから理解して
いこうとした方が、間違えもかえって減るものです。

 He thought to himself that he would marry her.

 という文を、文そのままに「彼は彼女と結婚するだろうと、彼は密かに考
えた」などというと、あまり気分がでないですね(笑)。話法の転換をよく練
習してしっかり身に付けた人ならば、文をたどっただけの訳ではなく、「彼は
密かに『俺はあの娘と結婚してやろう』と考えた。というように人物や場所や
時間の関係がいろいろ入り組んできたとしてもサーッと読めるようになるの
です。
 従って話法の変換は単なる文の変換パズルの次元の話ではなく、気持
ちをこめて情景をイメージし、「別の視点からその内容をよく伝わるように
いい直す」のが基本の関係です。
 今日の基本例題は「真面目度」のテストにはなりますが、本当によく分かっ
ているかどうかを知りたい場合は別の聞きかたをすればすぐ分かります。


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