NY帰り、はみだし社員の英語お勉強日記

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数の一致 その3


別にそれでコミュニケーションに大きな支障があるわけではありません
(米系石油メジャーのニューヨーク事務所で働いている私が保証しま
す)、が、文章の場合には意外とそういったミスは目立ちますし、レジ
メなどでは致命的となります。
 トラベル英会話を楽しみたい方は上級編として、外資系などで働きた
い方は最低限の知識としてお勉強していきましょう。

 確率半分の例題2:カッコ( )内から正しい方を選んでください。 
1. Ten years ( is / are ) a long period.
2. Two plus two ( is / are ) four.
3. The police ( is / are ) prepared in case there is a riot.
4. A number of people ( was / were ) drowned.
5. The great poet and novelist ( is / are ) coming to Japan.

まずは、1.からいきましょう。「10年は長い期間だ」という時の「10年」
は、おそらくまとめてのイメージですよね。1年目に・・・新婚旅行に行っ
て、2年目にはバリに行って、3年目にはちょっとした浮気疑惑があっ
て・・・(笑)なんて、個々の年月について述べている感じではなく、
ひとかたまりのイメージでいっているので単数扱いの is を使います。
 時間だけでなく、英語では一般的に金額や距離の場合も、-s が
ついて複数形になっていても「単数の感じ」で扱うという事です。

Fifty dollars ' is ' more than I can pay.
(50ドルは私には払えない金額だ)
Three hundred miles ' is ' a great distance.
 (300マイルは大変な距離だ。)

 のように時間・金額・距離は「一般に」、is を使って単数のイメージです。
しかし、紛らわしいのは、

Ten years is a long period.(○)
Ten years have passed since he died.(○)

 下の文では、have を使っていますが、それで正解なのです。なぜなら
「1年たち、2年たち、・・・10年たった」の積み重ねのイメージなので、複数
扱いするのです。英語全般にそうなのですが、例外がある場合もあり、最
終的にはどちらのイメージで伝えたいのかが、ポイントです。

 2.は「2たす2は4です。」という文です。答えが数字にはなっていますが、
答えの数は1つなので、当然「単数の感じ」がしますよね。従って、動詞は
is となります。これらの数式は足し算でも引き算でも掛け算でも割り算で
も一緒です。
 Five times five ' is ' twenty-five. (5×5=25)
答えが1つに決まるなら、その答えがなんでも、「数式の答えは単数」で受
けます。

3.は、The police は-s の形を取っていないのですが、暴動の場合に備え
て準備している警察官はたった1人でしょうか?ロボコップならたった1人
でも大勢を敵に回して頑張れるかもしれませんが、普通は大勢の警官隊
ですね。従って複数のイメージで are を使います。 police という単語が
複数扱いなのです。ちなみに1人の警官を言いたい時には、 a policeman
または a policewoman と言えます。 皆もご存知のpeople は-s の形でな
くても複数扱いしますよね。同様の単語に cattle (牛[類])なんていうのも
あり、-s でなくても複数扱いします。

4.の意味はどう捉えましたか?「多くの人々が溺れた」ですね。溺れた人
の人数は5人かもしれませんし、10人かもしれませんし、100人かもしれま
せんが、複数の人が溺れたのですから、複数の were を使います。主語は
あくまでも、さっき複数扱いすると説明したばかりの people です。
 対して、以下の文
 The number of cars is increasing with the years.
(年々、車の数は増加している)
 では、似たような number of ・・・-s を使った表現ですが、単数の is を
使っていますね。どうしてでしょうか?主語は the number であり、車の数は
何台なのかは分かりませんが、その集計結果はたった1つに決まるわけです。
先ほどの数式の場合と同じで、集計結果が何百万台となろうと、その数字
自体はたった1つに決まるので、単数扱いするのです。「number は複数!」
というような決め付けの覚え方をしないで、”A [ of B] "なのか"[A of ] B "
なのかを意味によって主語を決めるように心がけましょう。

 最後の5.はA and B の形をしているので、複数と思った人はいませんか?
意味を取ってみると、「偉大な詩人であり、かつ小説家である人物」は、1人
ですから、答えは is coming・・・です。○ and △ は通例複数ですが、それ
は○と△が別々の場合です。英語には and で結ばれていながら単数として
扱う場合があり、それは単数の意味が明らかなときです。

 Toast and butter (バターを塗ったトースト)
 a thread and needle (糸つきの針/針つきの糸)
 a watch and chain (鎖つきの時計)

 などは、イメージが切り離せませんので素直に単数扱いです。
Coke and grape juice makes a good drink. 
 (コーラにグレープフルーツを混ぜるの良い飲み物になる)
 まざってしまった液体は、どうにもこうにも分離できませんね。それより、個
人的には、本当においしい味になるのか気になるところですが・・・(笑)

 the poet and statesman (詩人であり、政治家である人)
 the poet and the statesman (詩人と政治家)

 というような区別に対して、"the A and B" は単数、"the A and the B"は
複数、説明している参考書を見たことがありますが、それはちょっとルールを
作りすぎです。

 the king and queen (国王と女王) the man and wife (夫婦)

 は両方とも勿論複数扱いです。「国王であり、かつ女王」や「夫であり、かつ
妻である人」は常識で考えてありっこないですよね(笑)
 原則でふるいわけしても良いのですが、最後はきちんと意味で考えましょう!

 数の一致編、まだ続きますが、今日のところはこの辺で

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