NY帰り、はみだし社員の英語お勉強日記

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不定詞 その1


 誰が最初にこの用語を訳したのかは分かりませんが、 infiniteve は、
「不定」詞というだけあって、使い方はこれです、といった特定ができず、
動詞の原形を伴って様々な使われ方をします。
 そんな to 不定詞はそれを使わないページがないほど、本・雑誌にも
頻繁に出てきますので、この機に正しく本質を理解してしまいましょう。

 よく見かけ、皆さんもよくご存知の形が、" for ・・・ to ~"という形です。
皆さんも、「そんなの簡単だよ、for ・・・の部分が、意味上の主語だよ」
と、それで終わってしまいがちですが、ちょっとした落とし穴があります。
この" for ・・・"の部分を 「・・・にとって」とか「・・・のために」と考えるの
は筋がよくありません。上級者を目指す人は必ず主語-述語というネク
サス(nexus)のイメージを持ちましょう。
 そこには「・・・が~する」「・・・が~である」という関係が必ず含まれる
のです。このネクサスをはっきりと意識しなければいけません。

例えば、以下の短い文の意味をとってみましょう。(訳してみましょう)
1. I have no book for you to read.
2. I stepped aside for her to pass.
3. We got out of the room for the couple to talk freely.

 1.「読むあなたの本がない」(×)
 2.「私は通る彼女のために横へどいた」(×)
 3.「自由に話すために、私達は夫婦用の部屋から出て行った」(×)

 などという、不思議な?(笑)日本語を作成した人はいませんか?

 ちょっとした違いのようですが、"for ・・・to ~"には「・・・が ~する」
というネクサスが含まれている、という発想がしっかり出来ている人は、

 1.「あなたが読むような本はありません。」(○)
 2.「彼女が通れるように、私は横へどいてあげた」(○)
 3.「その夫婦が自由に話せるように(と思って)、私達は部屋から出
   てあげた。」(○)

 とすると、意味がスラスラとれて気分もサッパリします。
 英語は、ごちゃごちゃと単語が並んでいても、結局意味をとるのは、
「誰がどうした」「何がどうだ」というネクサスが分かれば良いのです。
 ただし、それをやらないで従来のようにただ一語一語をたどって適当
にやっていると、長い文などは分からなくなってきてしまいます。
 It is easy for you to go there.
は、「そこへ行くのはあなたにとって易しい」(△)とやっても何となく
意味がとれそうですが、あまり筋がよくありません。上級者は、
「君がそこへ行くのは簡単だよ」と意味をとります。逆にそうできないと
もう少しだけ文が長くなったり、変化したりするとついていけません。

It is easier for you to go there than it would be for her to come
here.
なんて文だったとすると、「ここへ来る事は彼女にとって易しいで
あろうことよりも、そこへ行くことはあなたにとってはより易しい」(!?)
なんてなってしまいます。そんな文は訳している自分でもよく分かり
ませんよね。 「あれ!?、よく分からないぞ、もう1回やるか?」(笑)
なんていって、もう一回うしろから訳し始めるしかありません。
 正しいのは「彼女がここへ来るよりも、君があちらへ出かける方が
簡単だよ」(○)です。
 ですから、「・・・にとって」などと考えていると短い文章ならごまかし
が利くかもしれませんが、少し文が長くなると駄目なのです。

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