誰が最初にこの用語を訳したのかは分かりませんが、 infiniteve は、 「不定」詞というだけあって、使い方はこれです、といった特定ができず、 動詞の原形を伴って様々な使われ方をします。 そんな to 不定詞はそれを使わないページがないほど、本・雑誌にも 頻繁に出てきますので、この機に正しく本質を理解してしまいましょう。
よく見かけ、皆さんもよくご存知の形が、" for ・・・ to ~"という形です。 皆さんも、「そんなの簡単だよ、for ・・・の部分が、意味上の主語だよ」 と、それで終わってしまいがちですが、ちょっとした落とし穴があります。 この" for ・・・"の部分を 「・・・にとって」とか「・・・のために」と考えるの は筋がよくありません。上級者を目指す人は必ず主語-述語というネク サス(nexus)のイメージを持ちましょう。 そこには「・・・が~する」「・・・が~である」という関係が必ず含まれる のです。このネクサスをはっきりと意識しなければいけません。
例えば、以下の短い文の意味をとってみましょう。(訳してみましょう) 1. I have no book for you to read. 2. I stepped aside for her to pass. 3. We got out of the room for the couple to talk freely.
とすると、意味がスラスラとれて気分もサッパリします。 英語は、ごちゃごちゃと単語が並んでいても、結局意味をとるのは、 「誰がどうした」「何がどうだ」というネクサスが分かれば良いのです。 ただし、それをやらないで従来のようにただ一語一語をたどって適当 にやっていると、長い文などは分からなくなってきてしまいます。 It is easy for you to go there. は、「そこへ行くのはあなたにとって易しい」(△)とやっても何となく 意味がとれそうですが、あまり筋がよくありません。上級者は、 「君がそこへ行くのは簡単だよ」と意味をとります。逆にそうできないと もう少しだけ文が長くなったり、変化したりするとついていけません。
It is easier for you to go there than it would be for her to come here. なんて文だったとすると、「ここへ来る事は彼女にとって易しいで あろうことよりも、そこへ行くことはあなたにとってはより易しい」(!?) なんてなってしまいます。そんな文は訳している自分でもよく分かり ませんよね。 「あれ!?、よく分からないぞ、もう1回やるか?」(笑) なんていって、もう一回うしろから訳し始めるしかありません。 正しいのは「彼女がここへ来るよりも、君があちらへ出かける方が 簡単だよ」(○)です。 ですから、「・・・にとって」などと考えていると短い文章ならごまかし が利くかもしれませんが、少し文が長くなると駄目なのです。