よく前置詞の問題であるのですが、"It is ・・・for ・・・to ~."となるのと、 "It is ・・・ of ・・・to ~."となるのがあります。 for か of か迷った事は ないでしょうか。今日はそのあたりをはっきりさせましょう。
例題:(a)と(b)がほぼ同じ意味になるように適語を入れてください。 1.(a) It is natural that he should think that way. (b) It is natural (__) (__) to think that way. 2.(a) He was kind enough to show me his cherished pictures. (b) It was (__) (__) him to show me his cherished pictures.
1.「彼がそんなふうに考えるのは当然だ」の意で、"It ・・・ to ~."に 書き換える場合、「彼が」というのをどうやっていれるか。 これは for him という形をとります。 It is natural for him to think that way. (○) となります。"it is ・・・ for ・・・to ~."の典型的な形です。ところが2.は 「彼は親切にも、大事にしている絵を私に見せてくれた」の意で、 It was kind of him to show me his cherished pictures.(○) という"It is ・・・ of ・・・ to ~." の形式になります。 これはどうやって区別しているのでしょう。大体、これは反応の仕方が 全然違いますね。1.の方は「It は for ・・・ to ~を指しているな」という 反応で、「・・・が~するのは当然だ」と考えます。 ところが、2.の方はそういう感じではなくて、「彼が親切」(He was kind ・・・)という関係が成り立ちます。 It was kind of him to ~. ( = He was kind enough to ~.) kind of him の kind と he の結びつきが強いのです。 It is careless of you to forget it. (そんなことを忘れるなんて、きみは不注意だ) の場合も、careless of you の結びつきが強く、 You are careless to forget it. と言えるでしょう。 つまり、このように「人間」を主語にして言えるような形容詞の時に 前置詞が for でなく、 of が使われて、"It is ・・・ of ・・・ to ~."の形式に なるのです。kind や careless は、he is kind. とか You are careless. と言えます。その人の中に内包された性質を表しているので、 of なの です。その他にも形容詞は色々使われます。
i) it is possible (__) him to do so. It is necessary (__) him to see her. It is natural (__) her to get angry. It is no wonder (__) him to succeed. It is hard (__) him to do it by himself.
Ii) it is foolish (__) you to forget it. It is stupid (__) you to do such a thing. It is cruel (__) her to treat her child that way. It is thoughtless (__) her to treat her child that way.
と色々作れますが、全て i)は for、 ii) は、 of です。 It is necessary for him ・・・ (○) He is necessary ・・・(×) It is possible for him ・・・ (○) He is possible ・・・(×) ですが、You are foolish. (おまえは馬鹿だ) You are stupid. (おまえは間抜けだ) などと you を主語にして 言うことが出来ますね(笑)。 She is cruel. や He is thoughtless. も「あの女は残酷だ」 とか「あいつは考えが足りない、思いやりがない。」といえますね。 そういうことで判断します。