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とんとんはぬいぐるみを持っている。とんとんが気に入るぬいぐるみの条件はただひとつ、「くわえられること」。今はプーさんが気に入っている。前はそのほかにこざるのジョージと黄色いアヒルも持っていた。だけど、このふたつ今では2階のベランダの片隅に転がっている。(うちは3階)とんとんがベランダから落としたのだ。最初はジョージ。何気なくくわえて、ベランダに出たかと思ったら柵から顔だけ出してパッと口から放した。2度目のアヒルの時は見ていなかったけどたぶん全く同じような行動をしたのだと思う。ジョージとアヒルは落下した。高いところに立った時どうしても何かを落としてみたくなってしまう小さい子どもみたいだ。とんとんはここがどれくらい高いのか確かめてみたかったのかな・・・?2階は空き部屋になっているのでベランダは荒れ放題になっている。洗濯物を干すついでに時々、下をのぞき込んでは「とんとんもかわいそうなことをするなあ」と思う。
2005/06/29
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今日は6月28日。娘の誕生日だ。「千と千尋の神隠し」の宮崎監督が「10歳の子は手ごわい。頼りないようでいて生きていく力を、しっかりと秘めている」というようなことを語っていた気がする。そう、あの千尋も10歳だった。ふくれっ面が何より得意でちょっとしたことに怯えてはいるけどある日突然、親の手から離れてぐんぐん遠くに行ってしまいそうな感じ・・・娘を見ていて、本当にそうだなあ、と思う。キラキラと光る子ども時代のまさに主人公になる年・・・それが10歳・・・?千尋は、とてつもない世界に迷いながらも健気にがんばった。何回も泣いたけど、心は大きくなった。今日10歳を迎えた娘に「あなたにもがんばれる力がいっぱいあるんだよ」と言ってあげたい。何はともあれ「お誕生日おめでとう!」
2005/06/28
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午前中うちで仕事をしていた夫はお昼近くになると「冷麺が食べたくなったな」と言い出した。「私も食べたい!」と同意して外に食べに出た。1軒目。「冷麺ある?」と夫が聞くと「ないよ」とつれない返事。すかさず「こんな暑いのに、なんでないの?!」と夫。2軒目。あそこなら絶対あるはず・・・と目指して行くと寂れた姿で閉店の様子。「なんでつぶれてるの!?」と夫。3軒目。ここは時々行く店だから、つぶれてる事はまずない。「冷麺ある?」と夫が聞く。優しげな女店長は困ったように「ない」と答える。夫はまたもや「こんなに暑いのに・・・」と言いかけたが私が「もういいよ、ここで食べようよ」と言うとしぶしぶ席に付いた。私は「こんなに暑いのに」冷麺求めてさまよい歩くのはもういやだったのだ。そんなに冷麺が食べたかったら最初から「冷麺!!」と大きく書いてある看板の店に行くべきじゃないのか?! とさえ思っていた。だけど、冷麺一色になってた頭の中をスパッと切り替えなくてはいけなくなった夫にほんの少しは同情もした。店の中にエアコンはない。暑かった。ひたすら暑かった。汗だくになって麺をかきこむ。会話らしい会話もない。夫が目玉焼きと油揚げを煮しめたような物を追加して食べかけの私のどんぶりに入れてくれた。美味しかった。最後にコーラをぐびぐび飲んでハンカチで顔一周拭いて、外に出た。相変わらずの熱い真昼だったが風が少~しひんやりと過ぎていった。
2005/06/27
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なんだかこのところ、とんとんが前より大きくなった気がして久しぶりに重さを計ってみた。やっぱり!500g増しってとこか・・・とんとん、申し訳なさそうな顔しなくてもいいんだよ。とんとんが、本物のチワワであるかどうかなんてもう関係ないんだ。とんとんは世界に一匹のとんとん犬なんだから。
2005/06/25
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これは50年くらい前の写真だ。夫が日本に飛び立つとき、一緒に鞄に入れてきた。花の後ろに立っている女性ととなりの背の高い男性が若かりし日の夫の両親だ。その前に座っているのが母の両親、つまり夫の祖父母。そのほかは、母の姉妹だ。小さな男の子は、夫の一番上の兄だが4年前に亡くなってしまい、今はもういない。何のために撮った写真なのか・・なぜ夫が持っているのか・・夫自身も「よく分からない」と言う。古い写真を見ていると、つい引き込まれる。私と会うこともできなかった祖父母。でもその血を受け継いでいる子ども達を今、私が育てている不思議・・・中国語の話せないひ孫達を優しく見守ってくれているだろうか・・・・
2005/06/24
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近くのスーパーに買い物に行った。トイレットペーパーが無くなりそうなのを思い出した。いろんなメーカーのトイレットペーパーが置いてあるコーナーをしばらくうろうろして、「これは、良さそうだな」というのを手にとった。片手にトイレットペーパーをぶら下げて買い物を続けていると後ろで店員のおばちゃんの声がする。「えっ、私のこと??」おばちゃんは確かに私のトイレットペーパーを指差して何か言っている。顔は笑ってない。というか、怖いくらいだ。こういう場合、私はあせりやすい。でも落ち着いておばちゃんの言う事を聞いてみた。「そのトイレットペーパーは、一番品質が良くて一番高いよ。あんた、分かって買ってる?!」と言ってるような気がした。「どう答えるべきか?」なんて考えてるうちにおばちゃんは私のトイレットペーパーをさっと取りすたすた歩いていってしまった。「えっ・・・」と思いつつ後をついていくと違うトイレットペーパーをさっと取り私に「はいよ」と渡してくれた。値段を見ると格別に安い。なんとなく「謝謝」と言ってしまった。でも「謝謝」ではなくて、ほかに言うべきことがあっただろう・・・・と思いながらおばちゃんの選んだトイレットペーパーをしっかり持って、家路に着いた。(写真は・・・いっしょに買い物に行きたいとんとん)
2005/06/23
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肩が凝るので時々按摩に行く。上海には本当にたくさん按摩屋さんがある。日本に比べて、手軽な値段も心底うれしい。この間、いつもの所へ行ったら珍しくBGMがかかっていた。うつ伏せになって少したって、気が付いた。「あ、夢追い酒だ・・・」日本の演歌だった。歌のない、メロディだけのやつだ。「♪あ~な~た、な~ぜな~ぜ♪」サビのところにきたら思わず心の中で歌ってしまった。「あ、次は長崎の人だな・・・」一度歌ってしまったら、次も歌わずにはいられない。続いて、北国の春、あんこ椿は恋の花・・・あ~気持ちいい~と、肩を揉まれながらも心の中では演歌・・・・・ほんとは歌いたくなんてないのに、やめられない。いちいち歌えてしまうことが疲れる。ようやくテープが終わった。しんと静まり返った。と、いきなり聴こえてきたのは「タンゴ」だ!頭の中で、男女がきびきびと踊りだした。その次は「ワルツ」・・・・ふわふわのドレスで優雅に踊る婦人・・・次々と色んなイメージが沸いてきて、困る。今までは、いつもしんとしていて音楽くらいかければいいのにな、と思ったこともあった。でも私は「二胡による民族音楽の調べ」というようなのが聴きたかったな・・・(写真は・・・なに考えてるの?とんとん)
2005/06/21
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子どもの頃、かなり大きくなるまでおんぶされていた記憶がある。白いさらし一本で、小さな母の背中にくくりつけられていた。母の背で、ぶ厚いオーバーにすっぽり包まれゆっくり変わっていく景色を見ていた。ここ中国では、子どもの世話はおばあちゃんにまかせることが多い。おばあちゃんの背中のかごに乗ってたこと、この子は大人になったらどんな風に思い出すのだろう。がさっとしたかごの手触り・・・匂い・・・歩くたびに、ぐらんぐらんと揺れる感じ・・・私と同じように、なつかしくなつかしく思い出すんだろうな・・・小さくなったおばあちゃんを見て・・・
2005/06/19
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上海もこのところ暑くなってきた。部屋の中の温度計を見たら27度と28度のちょうど真ん中くらいだ。まだ我慢できないほどではない。窓を開けておくと、けっこう風が通る。気持ちがいいので、窓はいつでも開けておく。しかし・・・・・上海の風は、どうしてこんなに土埃までいっしょに運んでくるのだろう。どのくらい部屋に運ばれてくるのか・・・?それは息子の足の裏を見れば、すぐにわかる。息子はいちいちスリッパなど履きやしない。裸足で、どこもかしこもうろつき回る。「スリッパ履きな!」と言うと3分くらいは履いているがすぐにそこらに、脱ぎ捨てている。先日、ソファに寝そべっている息子の足の裏を見て驚いた。黒い! 真っ黒だ!この足でソファの上を跳ね、ベッドの布団を踏みしめているのか!うちは、すぐに薄汚くなるわけだ・・・床の拭き掃除を一日さぼるともっととんでもないことになると分かった。日本から持ってきた、クイック○ワイパーに専用のシートではなく、「ぬれ雑巾」をはさみ込んで今日も私は、汗をかきかき床を拭く。
2005/06/17
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犬の爪切りなんてやるとは思わなかった。とんとんがうちに来てから犬の爪も切るものだ、ということを知った。長くしていると、犬にとって具合の悪いことになるという。それならば、とんとん、さあ切ろう!ってことで「伸びてきた頃だな・・・」と思うと人間用の爪きりではあるが、切ってやっている。私もこわいのだが、とんとんはもっとこわいらしい。血管が赤く透けている手前まで切る。人間と同じで、ここまでは神経が通ってないから切っても痛くない・・・・はずなのに・・・!とんとんは絶対痛くないはずなのにパチン!と爪きりの音がなるのと一緒に「きゃ~ん!」と泣く。四本足の合計、20本の爪を切る間、いちいち「きゃ~ん!」と泣くのだ。はじめは私もびっくりした。「ごめん、ごめん」と謝ったりした。だけど、ほんのちょっと切っただけでも泣くのでとんとんは「こわがりで大げさ」なんだと分かった。「痛くないけど、びっくりするからもうやめてぇ!」という感じかな、と思う。私はすばやく、パチンパチンと爪切りを20回ならしてとんとんを放してやる。ちり紙の上で、爪切りを逆さにして振るととんとんの爪がパラパラと出てくる。その小さい爪までもが、かわいい・・・〔写真は・・・一見いい子に爪切りしてるとんとん・・・)
2005/06/16
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とんとんは夜になると、柵の中に入って寝ていた。うちは広くないので、柵もとても小さい。その中にトイレまで置いてある。もともと犬はきれい好きで寝床から遠く離れたところで排泄するという。これは、少しかわいそうではないか?という話になった。ということでとんとんはきのう初めて、柵の外で寝た。子ども部屋に小さなベッドを置いてやった。子ども達が寝る時間になり二段ベッドにそれぞれもぐりこむととんとんもそそくさと自分のベッドに横になる。なんだか、なかなか自由でいい感じだ。しばらくして、子ども部屋のドアが開き娘がぼ~っと出てきた。トイレに起きたらしい。「トイレなの?早く行っておいで」といって見送るとなんと後ろから、とんとんもついてきたのだ。そしてそのまま、娘の後についてトイレまで行きまた一緒に戻ってきた。娘は半分寝ぼけているのでとんとんが付き添ってくれた?ことにありがたみも感じず、すぐにパタッとまた眠った。朝、ヘンな雰囲気を感じて目が覚めた。ベッドの横にとんとんがいる!前足をベッドの上に乗せて立っている!私も寝ぼけていたのでとんとんが起こしに来てくれた?事にありがたみも感じず、早すぎる時間だったのでまた寝てしまった。自由になるのはいいけどとんとんは仕事が増えてしまったようだ。今日のとんとんは心なしか、眠そうに見える。
2005/06/14
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夫が水餃子を作った。「お父さんの水餃子食べたいよね~~ねっ?ねっ?」と子ども達まで巻き添えにして訴えたら案外簡単に、買出しに出かけていった。それからひとり台所にこもると、あの「みじん切りの音」が軽やかに聞こえてきた。そうそう、これだ。この音が聞きたかったんだ!全部の材料を混ぜあわせて「はい、できたよ~。みんな包むよ~」と声がかかるのも同じだ。問題は「皮」だった。本当の餃子が食べたかったら、皮まで作るべきだろう。しかしわが家は、そんな事まではしない。一度私が挑戦して、懲りたからだ。だからいつも市販の皮を買ってくる。夫は日本と同じような皮を探したが見つからず量り売りの皮を買ってきた。薄いビニール袋に、無造作に放り込んである。一見すると、ただの紙粘土のようだ。これを一枚一枚はがすのは大変だったがこういう事が妙に好きな娘ががんばってくれて、助かった。あとはもう、みんなで包みに包みぬいた。お腹がすいていたから、仕事は早い、早い。ほわ~っとした湯気といっしょにお父さんの水餃子が、やっとテーブルに出てきた。子ども達は一斉に箸をつけ、「あっつい!」と言いつつ食べ始めた。「おいしいですかー? レストランとどっちがおいしいですかー?」と夫が丁寧語で子ども達に聞くのもいつものことだ。「お父さんの!!」と答えるに決まってるのに。夫もにこにこして食べ始めたが、微妙な顔になった。「何かが違う」と言い出した。「エビが違う」「いや、皮が違うのかな?」私が「肉が違うんじゃないの?」と言うと夫は真剣に「そうかもな」と言った。考えてみたら、夫は自分の国で初めて餃子を作ったのだ。今までさんざん日本で作っていたから日本の材料で作る餃子が、自分のお得意の餃子になっていたのだ。それで、どうも納得がいかないらしい。「今度は、日本食品の店で材料を買ってみる。特に皮と肉とエビ」とまで言い出したので、私は一応賛成した。85個作った餃子は、子ども達が今朝も食べたのでもうすっかり無くなってしまった。
2005/06/13
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とんとんは夫のことをいつから主人だと思うようになったのだろう。とんとんが家にやって来た当初、夫はとんとんに対して、積極的ではなかった。「買ってはあげたけど、世話の方はみんなでよろしく」という態度だったのだ。「かわいいと思わないの?」と聞けば「すごくかわいい」と答えるものの、そのかわいがり方は、とてもぎこちなかった。とんとんが部屋のすみに粗相などしようものなら「本性ここに表れり」という感じで「こらっ~!!」と目を吊り上げていた。そんな夫にとんとんはなつきもせず、怖がりもせず、微妙な関係を保っていたのだ。その関係が少し変化したのはやっぱり「あの時」だったと思う。春休み、私と子ども達は日本に半月以上も帰った。夫ととんとんはふたりだけで留守番する事になった。私たちは日本で、美味しいものを食べ、温泉に入り久しぶりの日本を、大いに楽しんでいた。中国に残っている、夫ととんとんのことを忘れてしまうくらいに・・・そんなに浮かれている私達とはうらはらに夫ととんとんは、地道にこつこつと普通の毎日を過ごしていた。そして夫は、とんとんの本当の可愛さに初めて気付いてしまったのだ。夫に頼るしかないとんとんととんとんに目覚めた夫・・・ふたり、より沿うようになっても不思議ではない。今では、夫の言うことを素直に聞くとんとんだ。私が呼んでも来ないのに、夫が呼ぶとすぐに駆けつける、ということもある。なんだか、シャクな気がしないでもないがそれでも、よしとしよう・・・(写真は・・・・風呂上りとんとん・・・)
2005/06/11
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ちょうど食事の支度をしているときに義理の兄が訪ねてきたことがある。私は台所でお米を研いでいた。「男子厨房に入らず」ということわざはここ中国では、全く当てはまらない。どんどん入ってくる。視界のすみに、何か言いたげな兄の姿が映っていたが私は構わず、米を研ぎ続けていた。すると突然「そんなに強く洗っちゃだめだよ。こうやって優しくしないと!」という兄の声がした。顔をやると、兄が手の平を下に向けてゆらゆら~~っと揺らしている。こうやってするんだよ、と教えてくれているのだ。米は洗うものではなく、研ぐものだ! と日本では教えられた。腰を入れて、ぎゅっぎゅっと手の腹で押すように研げ!と、料理の達人をはじめうちの父でさえ言っていた。その言いつけを守り、私は米を研ぎ続けていたのだ。「米は洗うものではなくて、研ぐもの」なんて中国語で言えるわけがない。私は兄の言うとおり、水を多めに入れて手の平をひらひらと動かしてみた。「そうそう、それでいいんだよ」と兄は安心したように台所を出て行った。どうも納得がいかなかったが、米はそのまますぐに炊いた。兄が帰ってから、夫に早速告げ口した。「お兄さんがね、こ~んなふうに生やさしく米を研げって言ってきたんだよ」と私は大げさに手の平をひらひらさせた。夫はのんきそうに「中国の米は弱いから、強くやるとこわれちゃうんだ」と言う。えっ?? 米が弱い?? こわれる?? そうなのか??夫を見ると相変わらずのんきそうな顔をしてるのでこれ以上は聞いても無駄だと思ってだまった。
2005/06/10
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日本にいたとき、夫はよく水餃子を作ってくれた。もう数え切れないくらい、作ってくれた。私はよく夕御飯の支度が面倒になると「今日はなんか、お父さんの餃子が食べたいな~」と言っていた。そうすると夫は、「じゃあ、作るか」と言って材料の買い物に出かけていってくれたのだ。ニラ、白菜、挽肉、エビ、それから「餃子の皮」を何袋も買ってきた。それからけっこうな時間、台所に「カツカツカツカツ・・・」という音が響きわたり(すべて、自力でみじん切りにするのだ)やがて「出来たよ~」という声がかかる。「具」だけが出来たのである。そこからは家族一丸となって、皮に具を包みまくる。水餃子なんて、中身がはみ出していなければ形なんてどうだっていいのだ。子ども達にも好きに包ませたので、かなり楽しんでいた。テーブルの上がすごい速さで、餃子で埋まっていく。後は大きな鍋の湯の中に、わ~~っと入れるだけだ。これは美味しかった。夫は日本に来るまでは、料理なんかした事もなかったらしい。日本に来て初めて「中国人だったら餃子のひとつも作れなければ」と作り方を覚えたという。その甲斐あってか、私より包み方はきれいだ。中国にきたら、夫は餃子を作らなくなった。自分が作らなくても、そこらじゅうに中国の味があるからそれでよし、と思っているのか・・・今度の日曜日、久しぶりに「お父さんの餃子が食べたいな~」って言ってみようかな・・・
2005/06/09
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とんとんはよく留守番をしてくれる。ソファの上の、私の作った小さなクッションをいつの間にかとんとんは自分のものと決めて留守番の間中、そこでくつろいでいるようだ。私たちが外から帰って、玄関のドアを開けるととんとんはまるで旅館の仲居さんのように玄関マットにきちんと座って、迎えてくれる。私とふたりで、ソファで寝転がっていた時急にとんとんがピクッと顔をおこしゆっくり立ち上がって、玄関に歩いていったことがある。そしてやっぱりマットの上で、きちんとお座りした。しばらくすると、ドアの鍵をガタガタさせて夫が帰ってきた。そうか・・・とんとん。いつもこうやって、とんとんだけに分かる音を聞きわけて何をしていても、「あ、行かなきゃ・・」って思ってくれてるのかな?新婚の頃は私だって、夫を玄関まで行って迎えていた。今は遠くから「おかえり~!」と叫ぶだけだ。犬はすごい。慣れもしなければ、めんどくさがりもしない。「このひとを、迎えよう」と決めたら足腰が立たなくなるまで、迎え続けるのだ。私の実家で飼っていた犬もそうだった。16年も生きて、晩年は寝てることが多くなったが父が帰ると、どんなにだるそうでもしっぽをぱたんぱたんと振ることは忘れなかった。すごいな、犬は。(写真は・・・こんなカッコでお留守番・・・?)
2005/06/08
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先日久しぶりに「外灘」に行ってきた。上海の観光名所といったら、まずここだ。目の前に黄浦江が開け、その向こうに東方明珠タワーがそびえ立ち近代都市「上海」が広がっている。黄浦江のこちら側には、クラシックでどっしりとした建築物がずらっと並んでいる。1994年の春、夫と二人だけで初めてここに来た。それから何回も、色んな季節に来ている。来るたびに「ああ、ここは上海だっ!」と思う。その感じが、とても好きだ。この次は黄浦江の船に乗ろうと、息子と約束した。身長120cm以下は切符がいらないらしい。息子が大きくならないうちに、ぜひ一度乗ってみよう。
2005/06/07
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とんとんにも友達がいる。エミという、白い前髪で目が隠れてしまっている女の子だ。エミは娘の友達が飼っている犬だ。先日、その友達が娘を訪ねてうちに遊びに来た。「いらっしゃ~い」と玄関に出て行くとそこには、エミもいた。友達は「付いてきちゃった・・・」と言う。娘は「エミも来たんだ~! とんとんの友達も来たよ~!」と大喜びしていた。とんとんもすぐに飛んできた。私は人間ではないよその子を、家に上げるのは初めてでどうしたものか・・・? と思ったがエミはツカツカツカ~っと、子ども部屋に入っていった。箱入り娘がとんとんなら、エミは自由奔放な娘だ。リードを付けているのは見たことがない。いつも自由気ままに、外を走り回っている。私は、まあいいっか・・・と放っておいた。子供三人と、犬2匹で子ども部屋は相当なにぎわいになった。しばらくたつと子ども部屋のドアがばたんと開いてエミだけ外に出された。またすぐに閉められたドアの向こうで、娘の声がした。「とんとんが怒ってうるさいから、エミはお母さん見てて~!」どうもとんとんと上手くいかなったらしい。部屋をのぞくと、エミの飼い主は人生ゲームに夢中になっていた。はじき出されたエミの前に座って「お手!」と言ってみた。すると、前足をひょいっと持ち上げるではないか。外で馬のように走り回っている姿しか見たことがなかったがこうしてみると、けっこう落ち着いたいい子だ。とんとんはエミの何が気に食わなかったのだろう。
2005/06/06
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今日は布市場へ行った。少しでも裁縫が好きな人なら、時間を忘れてしまうだろう。麻、綿、ポリエステル、ウール・・・あらゆる種類の布を売る小さな店がズラ~ッと、並べるだけ並んでいる。私は最近、まくらカバーとお弁当袋が作りたくてたまらなくなっていた。もう早くここに来たくて仕方なかったのだ。ここには定価はない。最初に聞いて教えてくれる値段は、定価というものではなくただちょっと、言ってみているだけなのだと思う。「これいくら?」「一メートル、**元だよ」「高いな~。少し安くして」「じゃ、**元にするよ」(大して安くなってない)「まだ高いな~。**元にならないかな?」「それはできないね。」「じゃ、要らない。さよなら」「待って。**元にするよ」(少しまた安くなる)「いや、それでも高いな。もうほんとに要らないです!」(店を出る)「お~い、来て来て! もういいよ、その値段で~!」と、売る人が待ったをかけて、やっと初めに私が言った値段で買えるという訳だ。そこまでして安くしてもらいたいか?と自問自答することもあるがまるっきり言い値で買ってしまうなんて、シャクすぎる。安くなるものなら安く買いたいのが主婦だ。今日は気に入った4種類の布が買えた。「本当はすごく欲しいのに、全然欲しくなんてないという演技」を、私は4度もしてきたのだ。
2005/06/05
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もう語り尽くされたことかもしれないが上海の交通事情は、ちょっと大変な事になっている。まっすぐに進む歩行者を、何よりも優先してくれるのは日本だが行きたい方向に曲がる車が、最上位になっているのが上海だ。ぼ~っと歩いていると、痛い目にあってしまいそうなのだ。こんな状況の中、日本から来た人たちはあまり自転車には乗らないようだ。歩いてさえ危ないのに、自転車などとんでもない!という感じなのだろう。それでも私は自転車に乗る。ほぼ毎日乗っている。理由は簡単、「タクシーがきらい」だから。日本にいる時からタクシーは好きではなかった。いい思い出がない。日本でも上海でも、不機嫌の運転手さんに当たる確立が私はみんなより高いのかもしれない、と思う。不機嫌な人と、二人で過ごす空間は本当にいたたまれない。上海の場合、言葉がちゃんと伝わらない分いたたまれなさは倍増だ。油断していると、とんでもない所を走ってたり渋滞に巻き込まれると、怒り出したり私にとって、タクシーの中はハラハラドキドキの連続なのだ。たぶん、私の気が小さいだけなんだろう。だから、自転車に乗っている。行動範囲は、自転車可能なところまでだ。それでも何も支障はない。痛い目にだけはあわないようにしよう。
2005/06/04
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パソコンが置いてある机のすぐ横の壁に結婚式の写真がかけてある。パソコン相手に、うなっている時など意味もなくその写真を凝視してしまうことがある。夫は紋付袴で私は赤い色打掛けを着ている。思えば結婚するまで中国に行きたいと思ったことは一度もなかった。欧米よりはアジアが好きで、いくつかの国に行ったりしてみたけれど中国だけはなぜか行きたいと思わなかった。それなのに今住んでいるとは。それどころか世界中で一番近しい国になっているとは。理解できないことは今でもたくさんあるし、やっぱり日本が一番と思ってしまう。好きになろう、好きになろうと頑張るのはやめてただ、この毎日を暮らしていこう。そこにあるものを食べて、そこにあることを笑って、それが一番いいと思う。(写真は・・・上海の空。青の色がいつも薄いと思う。)
2005/06/03
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この間の日曜日、家族揃って夫の実家に遊びに行った。毎回のことだけれど、子ども達はいい顔をしない。仕方なしについて来るという感じだ。おじいちゃんは、かなりの年だが手料理を作る。テーブルに並べられたお皿を数えたら、14品もあった。夫の話によると、私たちの口に合うようにいつもとは少し、味付けを変えているらしい。子ども達が、脂たっぷりの肉が苦手だと分かると次回は日本風に薄切りにされた、肉を使ってくれたりもする。だけど、子ども達は申し訳程度にしか食べない・・・・・「これ、おいしいよ、ちょっと食べてごらん」「これなら、たぶん平気だよ、ほら、ほら」私は子ども達にすすめまくる。心の中では「早く食べてよ! わがまま言わないで!」と何度も叫んでいる。おじいちゃんの作る本当に昔風の家庭料理をおいしい、おいしいと食べられるほど、子ども達は大人ではないのかもしれない。口数の少ないおじいちゃんは私たちが食べている間離れたところに座って、じっとしている。若い頃は、かなりの「カミナリ親父」だったらしい。でも今はただ静かに笑っているだけだ。そんなおじいちゃんのふところにふわっと私は飛び込んでいけない。そういう性格なのだ。もどかしい、もどかしい。ここに来ると、すべてがもどかしい。だから私は食べる。食べて食べて、食べまくる。もう、なんでも「好吃!(おいしい!)」だ。好き嫌いがなくて、本当によかった。お腹はいっぱいになるけど・・・・・心は晴れないまま・・・・・(写真は・・・ちょうど1年前に買った鉢。2度目の花が咲きました)
2005/06/02
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