誰でもわかる企画書のつくり方

「誰にでもわかる企画書のつくり方」を読みました。 殿堂入り!

<著者>
村山涼一
広告会社(オリコム、東急エージェンシー)、出版社(講談社、旺文社)勤務を経てマーケティングコンサルタントとなる。
マーケティングの現場の経験から編み出した発想・戦略・プレゼンのオリジナルな手法が脚光を浴びている。

<内容>
商品を発想し、市場を分析し、ターゲットを設定し、戦略を立て、企画書に落とし込むという一連の作業をMECEなアウトフレームでまとめ上げた総合的なマニュアル。

最終的には企画が企画書に落とし込まれるが、それにいたる戦略立案のコツが網羅されている。

1. 企画書の要素
市場情報に基づく「分析」、自社と競合他社の立場をふまえた「基本戦略」とその4P展開、チャネル、エリア、営業、プロモーションの「戦略各論」、そして具体的な「展開案」の四つの要素を、著者が開発した「アウトフレーム」を使って立てて行けば企画ができ上がる。

2. 市場分析とマーケティングをMECEにするアウトフレーム。
これがあればオリエンに欠けている要素はなにか、どこがあいまいなのかがすぐ分かる。

3. 必要な情報とその集め方
市場状況:果たして伸びている業界なのか
競合状況:メインプレーヤーとその特徴は何か。
消費者の状況:消費者は何を求めているのか。
選択の基準:どういう要素が購買を決定づけているのか。

これらの情報をどうやって集めたらいいのか。

「ターゲットを設定するに際し、日本のデモグラの概要が頭に入っていると作業がしやすい。」 ターゲット市場のサイズが分かります。

4. 着眼と発想
トランスファー、マイナーチェンジなど村上氏が開発した発想手法を紹介。
他の著作でも紹介しているもの。

5. 戦略の展開
競争戦略、ポジショニング、三種類のターゲティングなど。
こちらは現代のマーケティングの手法として一般的なものを紹介している。 オリジナリティの内容ではない。

6. 戦略の各論
エリア戦略の「ランチェスター戦略」、チャネル戦略としてはインセンティブを、プロモーション戦略ではPRと宣伝の役割を論じている。


<感想>
村山さんの本はこれで五冊目。 

商品企画からプロモーションに戦略に至る一連のノウハウを包括的に習得するにはこの本を一番初めに読むべきだ。

その後、「最強の戦略は図で立てる」を読めば発想法についてもう少し詳しく分かりまた、図を使ったプレゼンのつくり方が理解できる。
プレゼン一般については「成功思考公式」が詳しい。

この本だけでは高度化した現代の消費文化に対応するマーケティング戦略として完全ではない。 最新のマーケティング戦略を知りたければ「7つのマーケティング戦略」読むべし。


<勝手にレーティング>
納得度:4.5
オリジナリティ:4.5
実用度:4.5
アマゾン:5
合計:18.5

殿堂入り!



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