切腹。


一向に逆子は直らず 予定日より2週間前に帝王切開で出産することになった。
推定体重は2880g。 初心者が抱っこするにはいい重さかもしれない。
などと思いながら 術日の1日前から入院。

去年の手術のときもだったが やっぱり浣腸がある。
アレだけはどうにかならないものかと思ったが どうにもならなかった。
おそらく普通分娩で出産していても アレは逃れられなかったのだろう。

手術前日は 以前長期入院していた隣のお部屋で
病院の主のように暮らした。
お腹は大きいが それ以外にどうということもなかったので
フラフラと歩いていても 今回は怒られることもなく
心おきなく 新生児室に観察にいけた。

新生児室には 空の保育器が用意されてあった。
あれはウチのチビさんの予約席なのだろう。
空の保育器は何だか物々しくて
いかにも「健康でない子供」という印象がある。
明日にはアソコに チビさんがいるのだろう。

夜中10時から絶飲食。
これから3日ほど続く絶飲食の日々を思うと
お腹もすいていないのに ひもじい気持ちになった。

そして当日。
朝一番 9時からの執刀になっていた。
病室には だんな様とその両親 私の両親がきていた。
「行ってらっしゃい」と見送られ 手術台へ自分であがっていく。

背骨のところに 麻酔を打つ。
お腹が大きいというのに えびのように背中を丸めなければならない。
もうこの大きいお腹とは おさらばだ。
はたして引っ込むのだろうか?チビさんはどんなんだろう。
麻酔を打つと だんだん足がしびれてきた。
麻酔が効いているのかな?
足の先の感覚はなくなったが いざ執刀 というとき
えもいわれぬ感覚がおへその下に走った。

Σ(゚Д゚;エーッ!
まさしく 切られていますという感覚!!
麻酔効いてる?! 大丈夫?!
あわてる私に 横についてくださった院長(おばちゃん)が
「痛みはないはずだけど 皮膚感覚は残るから引っ張られたりすると
 ちょっとわかるのよね。でも大丈夫。」

何が大丈夫なのだろう???

お腹の皮を切られた感覚の後は その切り口を 
ぐいぐいと なにやら機械でこじ開けられている感覚が。
これがものすごく痛苦しい!!
この世の終わりじゃないかと思われるような なんともいえない感覚だ。
さらにさらに 子宮を切った後(子宮を切る痛さはこじ開けられる感覚で麻痺していた)
チビさんを取り出すのが これまたすごいキモチワルイ!
でも 今ここで「やっぱりやめます!」なんていっても
どうしようもないんだ と 自分を言い聞かせて
チビさんのすばやい誕生を待つことにした。

逆子であったチビさんだが お腹の下のほうを切って頭から出すので
どこぞで回転させなければならない。
相当嫌がったのか なかなか方向転換をしないチビさん。
チビさんがもがいているときに 院長が
「性別はどっちってきいてる?」と 話しかけてきた。
入院中から 女の子だと聞かされていたと 答えると
「女の子はいいわよねー。男の子なんて愛想がなくて・・・」
と院長。

しかし 数分後。
「あら?あなた ついてるわよねぇ!」
と執刀医であった 副院長(院長のダンナ)に確認。

さらにさらに数分後。
観念して出てきたチビさんには りっぱなイチモツがついていた。
やっと終わった!と呆然としている私に チビさんは
ご挨拶代わりに 私の胸めがけて おしっこを放射してきた。
まったくもって 衝撃的だ。

なんともボー然としてしまう出産でしたが
チビさんは元気です。
イキナリ引っ張り出されたので 相当あせっていたようですが
保育器の中で 大暴れでした。



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