ちょっといい女

ちょっといい女

義弟への手紙2



今年の盆休みに、継母のことで義弟に出した手紙。


前略

頑張っているHちゃん(継母の次男)やNちゃん(その嫁)に、もう手紙は書くまいと思っていたのですが、2度めの手紙、御免なさい。

既に聞いていると思うのですが、先日、Yちゃん(継母の長男)と父が喧嘩になったらしいです。
その日、私は出かけていて留守中に、お母さんから電話があり、電話に出た舅に、事もあろうに、お母さんは細かく話してしまったようです。
困った舅は姑に言い、帰宅後、姑から話を聞きました。

『Yちゃん(継母の長男)と父が取っ組み合いの喧嘩になり、止められるのは実の娘の私だけだから、今すぐ止めに来て!』 という内容。
姑は、さすがに私を心配し、あまり深く関わらないように言ってくれました。

Tちゃん(継母の長男の嫁)からも電話があったそうなので、Tちゃんにだけは電話しました。すると、Tちゃんは、
『心配かけて御免なさい。』
と。Yちゃんが怪我しなかったか尋ねると逆に、
『お父さんは大丈夫だったかな?』
と気遣ってくれました。
Yちゃんたちは、今年は墓参りだけで帰ろうと思っていたそうです。きっと嫌な予感がしたからでしょう。
それなのに、お母さんが、あまりに熱心に言うから、つい長居してしまったそうです。Tちゃんには、
『Yちゃんは今まで、つらい目に遭ってきたから、言いたい事たくさんあると思う。でも、もっと腹黒くなってと伝えてね。』
としか言えませんでした。

それから、また私の留守中に、お母さんから電話があり、4回目くらいに、ようやく私は電話に出ました。
すると、お母さんは第一声、Tちゃん(継母の長男の嫁)の悪口を言い始めました。もう聞くのが嫌だったので、
『一方の話だけで判断できないから。Tちゃんが何か嫌な事、言ったとしたら、Yちゃん(継母の長男)を庇うためでしょう。お母さんが今までYちゃんにしてやれなかった事をしてくれているんじゃないの?』
と言って、すぐ電話を切りました。

後日、お母さんから手紙が二通も来ました。
一通目は、喧嘩の直後に書かれたようで、感情的に書かれていました。
父が、私やHちゃん(継母の次男)たちの事を悪く言った事で、Yちゃん(継母の長男)が怒り出し、喧嘩になった事。父がビンを振り回した事。父は変だと書かれていました。
二通目は、一通目が感情的に書いてしまったという反省と、私だけは父を理解してあげてという内容。それと
『Sさん(親戚)が私を懐かしがっています』
と、あり、Sさんの電話番号が書かれていました。

お母さんは、Sさんから私に何か言ってほしいのでしょう。
そう思ってSさんに電話すると、
『Kちゃん(継母)は、あなたに言ってしまった事で後悔している事がある』
どの話なのか聞いてみると(色々ありますから^^;)

父が『私が姉の代わりに病気になっていれば良かった』と言った事を私に伝えてしまった事を後悔しているらしいです。
他には、Yちゃん(継母の長男)と父の間に私が入って仲直りさせてほしいと思っているらしいです。それは無理だと答えました。


でもSさん(親戚)との話の内容だけ、お伝えします。

・・・父は、『育ててやった』という思いを捨てなければ、また同じ事を繰り返すでしょう。
Yちゃん(継母の長男)やHちゃん(継母の次
男)の事を『育ててやった』と言うなら、父は再婚しなければ良かったのでしょう。
それに、親が一方的に子供を育てるのではないんです。
私は、子供がいてくれたから、苦しくても生きてこれました。子供に育てられました。・・・
私が、そう言うと、Sさんは、
『確かにそうだけど、育ててくれたのも事実。一年に一度や二度の事だから、親孝行のつもりで会いに行かないと。』
と仰っていました。

Sさんも、また無関係なので、それ以上は、お互いに言いませんでしたが。


たとえ今回、治まったところで、父もお母さんも変わらなければ、同じ事の繰り返しでしょう。
そもそも、お母さんが喧嘩を止められもしないのに(喧嘩するのは予測できたでしょう)自分の思いだけでYちゃん(継母の長男)たちに長居を迫るから、こういう事になったのでしょう。
お母さんの勝手な行動が、今回の喧嘩を生み、それをウチの舅に話し、姑に伝わり、Sさんまで巻き込んで、どんどん話を大きくしていき、そして私にどうしろと言うのでしょう?もう私の手に負える問題ではありませんから。

Hちゃん(継母の次男)は
『いつか笑って話せる日が来るから。』
と言ってくれたけれど、追い詰められて死んでしまった母を思うと、心の傷を癒す事は多分できません。
正直言って私は、実家とは、もう関わりたくはありません。自分がそうなのに、Yちゃん(継母の長男)にだけ父と仲直りするようになんて言えません。
ただ、もしYちゃんやHちゃん(継母の次男)が、実家と付き合うなら、腹黒くいて下さい。変な言い方だけど、それだけ私からのお願いです。

                                                           敬具

この手紙を義弟に出した直後、継母からの3通目の手紙が届きました。

『ウソをついていました。先に手を出したのはY(継母の長男)です。』

と。

散々嫌な思いをしたお盆休みでした。

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: