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2025.09.25
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カテゴリ: 怖い話




カタカタとコインの音、紙を叩く指先の音。

私は足を止め、そっと教室の扉を開けた


数人の生徒が机を囲んで"こっくりさん"をやっていた。



「何をやってるんだ。ダメだ、こんなことして…!」



と生徒たちに注意し紙とコインを没収し直ちに下校させた。





職員室に戻ると、没収したこっくりさんの紙を手に同僚の先生たちが集まった。



「懐かしいなぁ…」

一人がにやりと笑う。



「昔、私もやったことあるよ」

「じゃあ、やってみる?」



最初は冗談半分だった。
しかし紙にコインを置き指を触れると不思議な緊張感が職員室に漂った。



「こっくりさん、こっくりさん、おいでください」



最初の数回は誰も動きを感じなかった。

だが次第に紙のコインがかすかに揺れ始める。

誰も触っていないのに微かに指を押すような感覚。


先生たちはざわつき、息を飲む。


「え…今、動いた?」
「…あれ、違う、もっと…」


やがて職員室の蛍光灯がチカチカと瞬き、窓の外から風もないのにカーテンが揺れた。

冗談のつもりだったはずがいつの間にか何か見えない存在がそこにいるような気配が漂う。


「やっぱり…やりすぎたかな…」
誰かが呟く。


その瞬間だった




「ガタガタ…ガタッ!!!!ガタガタガタガタっ!!!!!!!!」




職員室の扉がガタガタと揺れた。



そして扉がゆっくりと開くと



・・・なんと校長先生がいた。



「先生方。いい大人たちが何をやっているんですか...」



...と校長先生はそう言いながら呆れた顔をしていたが、驚いて絶句している私たちを見てニヤケ顔を隠しきれていなかった。






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最終更新日  2025.09.25 00:29:26
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