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たぬきぶたの日記2
C5711豊岡
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C5711
<2009年9月24,25日の日記から>
39年ぶりだった。高校時代に彼女に出会って、おいらの人生は狂ってしまった。
一目ぼれというのでしょうね。はじめて彼女に会った時の感動はすごかった。
もう、とにかくかっこいい。
そして、彼女を追いかけることで毎日が楽しかった。
ところが、彼女は2年のころにいなくなってしまった。
それ以来、39年の月日が流れた。彼女は豊岡にいると聞いていたが、なかなか逢うことができなかった。
今回のシルバーウィークでどこか遠くへ行こうと思ったのだが、ついに行くことを決心した。
そして、ついに逢えました。
行けば涙が出るだろうと思っていたが、やはり涙が出ましたね。言葉が出なかった。
ただ、彼女をじっと見つめた。そして、昔のようにカメラを構えて、撮影しました。
変わり果てた姿でしたが、当時の姿を思い浮かべながら、シャッターを押しました。
写真の容量なんか気にしません。最高に思い入れのある写真です。
このブログでも、写真を載せるなら、第一号は絶対にこれだと決めて載せました。
これです。
どうですか? かっこいいと思いませんか?
スマートなスタイルからSLの中の貴婦人と呼ばれていました。
たしかに、勇壮な貨物用のD51にくらべると、ボイラーの大きさが一回り小さく、
女性的な美しさを感じましたね。今も山口線で1号機が現役で活躍しています。
最近は180号機も不思議なことに門デフを装着して、記念列車を牽引しています。
今鉄さんの品川530さんのブログには、このC57180号機の見事な写真があります。
ぜひ訪問してください。
播但線のC57が有名になったのは、SL三重連からです。
おりしも、消えゆくSLを撮影するブームが起こり、イベント列車も多く運転されたころでした。
公園は市街地の中心部にあるのですが、なかなか見つけることができませんでした。
やっと、見つけた。
車を止めて、近くまで行きました。もう、感激で涙、涙です。
公園には家族連れもいます。中には小さな子供に見せるために来ている人もいます。
「梅小路なら乗れるのになあ。」
お父さんの世代では、乗車した経験はないでしょう。
カメラを構えて涙を流すおいらを変なおじさんと思ったかなあ。
播但線には約13両が配属されていた。無煙化の最終年度は昭和50年です。
この播但線は47年の3月で終了でした。
おいらの撮影技術は2年のころはまだ未熟でした。そのころにC5711がいた。
好きだったカマがどんどん廃車や転属になり、移動が激しかった。
5番、11番、23番、34番、46番、52番、93番、94番、95番、
113番、128番、137番、156番、189番(?)
その中でも最高なのが11番です。それを紹介しますね。
ただ、かっこいいだけではないのです。経歴も一流なんです。
播但線のC57の内で、唯一の門デフです。(門司鉄道管理局形式デフレクター)
それが、正面から見ても、横から見ても、スマートで、かっこいい。
人気のカマでした。
【 ここに保存された由来 】
この蒸気機関車(SL)は比較的物資に恵まれた時代にうぶ声をあげた戦前型で
部材の良さが目立ちます。当初このスマートな姿を山陽本線に登場させ特急「かもめ」
を引っ張りその後、お召列車の大役を果たした輝かしい経歴を持って豊岡機関区に移り
豊岡を基地とし、京都姫路米子と旅客列車をリードして但馬の住民には一層なじみ深い
ものになりましたが、国鉄の無煙化と共に昭和47年10月現役を引退することになりました。
豊岡市では、このSLの過去の栄光を記念して但馬地域の鉄道網の拠点、豊岡の地に
展示保存し、歴史の流れを知る教育資料として役立てることとしました。この新しい名物を
力強さのシンボルとして何時までもかわいがり、大切に保存しましょう。
その昔、特急を牽引している頃は、デフに波模様が付けられていた。
そして、正面には「かもめ」のヘッドマークです。幹線の旅客用として活躍したC57にとって、最高の花道だった。
電化が進むにつれて、地方路線に配属されたSLは本来の急行用の性能を発揮することなく、山岳路線で貨物列車を牽引したりした。
播但線ではトンネル対策として、煙突に集煙装置が付けられ、また重油併熱装置もついていた。
今回の保存に際しては、この二つは取り除かれ、急行を引っ張っていたころのスマートで美しいスタイルだった。
つづく
昔を思い出しながら、11号機を撮影した。
高校の頃は、日常的に機関区に行って撮影していたが、フイルム代に苦労した。
今はデジカメです。いくら撮影しても大丈夫。失敗しても消したらいい。
電池の消耗だけです。すごい時代になったものだ。
11号機が機関区に来ると必ず写す構図がこれ。
11号機正面です。門デフが前に突き出したような構図が好きでした。
「逢いたかったよ。」
長年の想いがこみ上げてきます。 夜な夜な機関区に出かけては、撮影したこと、
運転席に上がって、発電機のスイッチをひねり、明かりをつけたこと、
投炭口から、豆炭を放り込んで、煙を出したこと、
そして、汽笛を一発鳴らして、逃げるようにして帰ったこと。
いろんな思い出がよみがえってきた。
このときのおいらは涙で顔がくしゃ、です。
(近くのおばさん撮影)
SLの撮影はするが、自分が入った写真はほとんどなかった。
ひとりで撮影に行くことが多かったし、自分の姿よりも、SLの作品を写したいと思っていた。
だから、11号機との写真も数枚しかない。あるだけましかな。ほかのSLとは記念撮影すらしていない。
この写真も10年後にはいい思い出の一コマになるように思う。
もっと、ぱりっとした服装で写せば良かった。 だって、彼女との2ショットですから。
動輪です。高さ=直径は175cmあります。おいらより背が高いです。
C57は動輪が3つ。旅客用ですから、直径が大きい動輪で、高速が出せるようになっています。
貨物用のD51の動輪は4つで、直径 1440cm。貨物用ですから、スピードよりも牽引力を重視しています。
ボイラーも大きいですね。もっと大きいのがD52型です。
これを東海道や山陽本線の特急用にしたのがC62型。
ちなみに、B型もあります。おいらのブログにも一枚写してあります。鹿児島で写したなあ。
そして、E型もあります。E10型と言って、北陸本線で使用されました。
北陸トンネル専用SLですね。これは、あまり知られていない。だって、早く電化されて消えてしまったからね。
さて、ぐるっと、周りを写しました。
助手席側です。石炭(豆炭)を投げいれたり、タブレットの受け取りなどを受け持っています。
機関士側です。所属を表わす豊岡のプレートが入っています。
その隣には列車番号を表わす番号札が入ります。
製造が昭和12年ですね。汽車製造会社製。
その下の数字は空車のときが80トンで、石炭と水を満杯にしたら、115トンになります。
テンダーから
ここはSLの保存だけでなく、演出もしてある。前方にある腕木式信号です。
シリンダー部です。ここが水平前後運動すると、クランクが円運動します。
いろんな知恵が集まって石炭と水でこの大きな鉄の塊が動くのです。
不思議な乗り物ですよね。そして、人間に近い生き物でした。
急なこう配では、喘ぎながらブラストを響かせ、蒸気のドレインを吐き出し、まるで生きていると実感できる乗り物なんです。
スイッチを入れて、レバーを操作すれば動いてくれる、電気やディーゼル機関車とは手間のかかり方がちがう。
そして、機関区の方々がこころをこめて、点検整備したのもこの蒸気機関車だけですね。
生きているという表現がぴったりです。
保存施設全景です。広い公園なので、結構家族連れや幼稚園、保育園の遠足に
使われていると聞きました。
また、来るね。
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