たぬきぶたの日記2

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さらば青春(2)




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さらば青春(2)



さらば青春(2)

あの日から3年が過ぎた。

仕事にも慣れてくると職場の若い同僚たちの結婚の話があっちこっちで賑やかに聞こえてくる。

自分の職場も結構若い人がいるのですが、どうも結婚する相手となると波長が合わない。

まだ心の中にひかるが存在している。

しつこいですね。ニュースなんかでストーカーの事件が報道されていますが、なんとなく気持ちは分かります。


でも、「もう会いたくない。」と言われて、未練たらしくつきまとうのはだめでしょう。


「見切り千両」みたいなものです。諦めることが肝腎です。


そうは思っても、すんなりと諦めることができなかった。


だって、仕方ないよ。好きになったんですから。

好きになるというのは不思議ですね。なんせ理由がない。

きれいだからとか、美人だからとか、金持ちだからとか、そんなことは関係ない。


あるとすれば、自分が相手を思いやり、相手が自分のことを思いやる。

そんなお互いの気持ちが一致したときに「好きになる」という感情が湧いてくるのだろう。

そんな考えに至っている。


しかし、「好きになってはいけない人を好きになる」と苦しみます。

まさか自分が「星影のワルツ」の歌詞と同じ気持ちになるとは予想もしていなかった。

 別れることはつらいけど、しかたがないんだ君のため
 別れに星影のワルツを歌おう
 一緒になれる幸せを二人で夢見た微笑んだ
遠くで祈ろう幸せを、 遠くで祈ろう幸せを、
別れに星影のワルツを歌おう (1番、2番ごちゃ混ぜ)

自分を納得させて気持ちをきれいに整理したかった。

そして、新たな人生を進んでいきたいと思っていた。

だから思い切って手紙を書いた。


惨めなバイク旅行から3年後の晩秋のころでした。



Last updated 2007.11.02 22:35:12


返事が・・・・ キター!!!

嬉しい。嬉しい~。ドキドキの開封。

今の時代のメールも来れば感激ですが、好きな女性からの手紙がくるのは
格別の感情がわき上がります。

縁切りの内容かもしれないので、少しの不安はありますが、

とにかく彼女の自筆の封筒がこうして手元にあることが無上の喜びです。

早速開封しました。

近況報告でした。

親元を離れて一人でアパート住まいをしていること、正採用の社員となって働いていること、

職場での悩みも少しはあることなどが記してありました。

彼女からの手紙は読んでいてほんとに楽しい。面白かったエピソードや同僚との笑い話など、便箋に書き表すにはもどかしいものでした。

もっと話を聞きたい。もっとこちらのことも話したい。

どんなことがあったの?どんな生活だったの?

3年間の積もり積もったことを聞きたい。

今のように携帯があれば電話代がいくらになるか分からないぐらい話すでしょうね。

彼女の住んでいたところはスキー場が近くにあるので、スキーに行くことを理由に年末に

会いに行くことにしました。



当時はスキーブームで用具の発達と共にスキー人口が年々増えていました。

同僚たちと県内のスキー場には何回も行っていたし、正月休みには仲間達と信州まで毎年行っていました。

もちろんバイクじゃありません。車ですよ。あのバイクが壊れてからしばらくして車の免許を取りました。

学生時代に先輩の車でスキーに何回も行っていたので、雪道の運転は結構なれています。(後部座席でのことですよ)


その年も年末の30日から4日間のグループツアーを予約していました。

でも、それでは彼女に会うことはできません。正月は彼女だって実家に帰るわけですから。

そこで、もう25日には出発しました。(行動だけは早い。)

クリスマスを一緒に過ごすことはできませんが、一日も早く会いたい。

普通なら出発までは慎重に準備したりするのですが、この時はスキー用具と着替えを用意して早速に出発しました。

3日間の予定です。もちろん一人です。

車で行くとさすがに早く着きますね。わずか8時間で着きました。飛ばしましたね。だって早く会いたいですから。

彼女の今度のアパートには電話があったので、着く直前に家の場所を確かめました。


今回は面会拒否はなさそうです。


3年前には会えませんでしたから、卒業以来で5年ぶりの再会になります。


それらしい建物を見つけて、ついにドアの前に立ちました。


コンコン。「ごめんください。」


感動のシーンが・・・・。






Last updated 2007.11.03 02:39:06




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