新潮社を創業した佐藤義亮氏のお話を拝見しました。
浅草で商いを手広く営む知人がある晩、お店を全焼させた。
翌日、佐藤氏が見舞いに駆けつけると、なんと酒盛りをして騒いでいた。
気が触れたかと呆れる佐藤氏に知人は朗らかに言った。
「自棄になってこんな真似をしているわけでないから心配しないでください。
私は毎日毎日の出来事はみんな試験だ、天の試験だと覚悟しているので
何があっても不平不満は起こさないことに決めています。
今度はご覧のように丸焼けで、一つ間違えれば食うにも困る状況です。
しかし、これが試験だと考えると体中から元気が湧いてきます。
この大きな試験にパスする決心で前祝いをやっているので、
ぜひあなたも一緒に飲んでください。」
その凄まじい面貌は男を惚れさせずにいないと佐藤氏は言っている。
知人は間もなく、以前に勝る勢いで店を盛り返したそうです。
明治の大儒、呂新吾はこんなことを語っています
「精神が健やかに奮いたてば、もろもろの廃れたことが一斉に興り、
手足身体が怠け弛むと、もろもろの盛んなことも一斉に廃る」
運とツキの法則はとてもシンプルで、古今に不変なものだと感じます。
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