11月16日におきた事故




* 11月16日(水) *

AM10:30 学校は中休み時間に入っていました。ふでばこの鉛筆が丸くなっていたので、削りにいったたっく。
削り終えたエンピツを持って自分の席に行こうとしたときに、事は起きたのです。

エンピツを削りに行って帰ってきたたっくの後ろで、ふざけていたお友達が3人でボクシングをしていました。
一人が、体操着袋を持っていてもう一人がそれをサンドバックにして…
体操着袋が後ろ向きのたっくの右の肘に当り、そのあとにその子の手が肘を直撃。
たっくの右手はエンピツを持ったまま、自分の右目に直撃してしまいました。

「○○さん、いますか?」
会議室に副校長先生がやって来て呼ばれました。
「はい。何かあったのでしょうか?」
「あの…たっくが怪我をしまして、今保健室にいるんですが…病院に連れて行こう思うのですが。」
「あぁ~、わかりました」

保健室について、右目を押さえて笑顔を向けてくれるたっく。
状況を聞こうとしたのですが、興奮してる様子でよくわからないから、時間をかけて話を聞くことにして、まずは先生が用意してくれたタクシーで病院へ。

行きつけの先生が休みの為に、仕方なく校医の下へ行きました。
受付で状況の説明をして、たっくだけ呼ばれての検査。
眼底の検査をするために散瞳剤点眼後30分ほど待合で待ちました。

診察室の呼ばれて、保険の先生と一緒に入っていきました。
「問題はないですね」
えっ!Σ(・ω・;||| 簡単に…?

「エンピツの芯が刺さってるはずなんですが…」
「(・o・ ) エ??あぁ~~、色素沈着かと思ったけど…芯だなぁ。まぁ、問題ないでしょう。自然に体に吸収されていくから」

処方箋:ヒアレイン0.1とクラビットを1日4回








* 11月17日(木) *

別に信用していないことはなかったんだけど、前日の校医のずさんな診察に少しだけ腹が立ってしまいました。
なので、翌日になって学校から帰宅したたっくをつれていつも行く眼科に連れて行きました。
瞼烈班炎(この段階では完治していたらしい)というよくわからないような目の病気に数週間前にかかったため先生は、その後の様子を診せに来たと勘違いをしました。

昨日の事故の模様を話すと、眼底の検査をしていろんな角度から診てくださったあとに麻酔をしてエンピツの芯を除去することを試みてくれました。

「傷があるとそこから取り出せるんだけど…あぁ~ふさがっているなぁ」

えっ( ̄ω ̄;)!! では、昨日の段階では除去できたの??

「もう少し頑張れるか?」
たっくに聞いていた先生にうなずくたっく。

再度、麻酔をして頑張ってくれたんだけどどうしてもダメみたいで
角膜をはがして、手術したら取れるけど…小さな子は、局部麻酔で動かないでいてくれるかわからないし、全身麻酔をしてまで取る必要性があるか…

「自然に体内に吸収されるとか、自然に取れるとかはあるんですか?」
「そんなことはないよ。膜の下にはいってるんだもん。」

あれ?昨日の先生とは違う見解じゃない??おかしいじゃん。

「一応、校医のとこに行くように指示されてるんでしょ。行って視力検査でもしてもらったほうがいいよ。健康センターに提出する書類上ね…」

処方箋:フルメトロン








* 11月18日(金) *

PM3:30の予約で眼科の校医に検査に行きました。初日に診てくださった先生ではなく、女医さんでした。

この日も眼底の検査をして、
「眼底の状態はいいです。黒めについていた傷の修復もできていますが…視力がでないんですよね」

言ってることの意味がわかりませんでしたが、そのまま口を閉ざした女医先生。

「あのぉ~、黒目に傷があったんですか?」
「はい、でもきれいに修復しています」

「で、視力がでないって」
「そうなんですよ。この状態ででないことはないんですがね」
「どのくらいなんですか」
「0.1です」

なんだ…0.1かぁ~。えっ!Σ(・ω・;|||
見えてないじゃないの!!なんで??

「とりあえずお薬を出しますので、それを点していただいて…24日に再度視力検査をして見ましょう」

「先生、エンピツの芯は自然になくなるものですか?」
再度、同じ質問をしてみることにしました。

「これは…取れないでしょう。簡単な手術で取ることは可能ですが、今はお子さんの心理状態から見て無理かと思います。いずれ…と考えていいと思いますよ」

がっくりと肩を落としながら帰宅…

処方箋:ミドリンMを寝る前に1回(この薬は点すとかなり痛がっていた)







* 11月24日(木) *

混んでいる病院。
飽きてきたたっくを叱りながら、実は飽きてきているのは母かもしれないと思ってました。
何だか訳のわからない重たいめがねのようなものをして、15分以上もまっすぐにしていてくださいって言われても、まだ3年生のたっくにじっと前だけを見てろってことはなかなか難しいのです。

そして…呼ばれてたっくだけが検査室にいくんです。
何の検査をしてるのか知らされないで、もちろんたっくに聞いてもわかるはずもなく。

診察室で呼ばれて、入ると校医が座っていたのです。

「でましたね…」
ん?それだけ言われてもわかりません!

「でたんですか?」
「よかったですよ、もう問題ないでしょう。」
「何が出たんですか?」
「視力に決まってるでしょう」

だから!!o(・`ヘ´・)oムカッ どのくらいでたか言えっておもうんだけど。

「いくつですか?」
「1.2です。これで診療は終了ということにしましょう」
「エンピツの芯はどうしたらいいんですか」
「ですから、取る必要はないでしょう。自然になくなりますから」

本当に取れるのかなぁ…おかしいじゃない?








* 11月29日(火) *

一度はよくなってるといわれた視力を、再度確認したくてかかりつけの眼科医に行ってみました。
内心はうきうきしながら、診察室に呼ばれて入る母。


「おかしいなぁ。本当に1.2でたって言われたの?」
「はい。でてないんですか?」
「でてないんだよね~( ̄~ ̄;) う~ん」
「どのくらい…ですか」

それでも0.7くらいを期待していたのですが、先生の口から出たのは信じがたい台詞だったのです。

「0.15」

ちっともよくなってないじゃない!
おまけに、立体視の検査をしても、たっくには飛び出て見えていないらしいのです。
碁盤の目のようなたくさんある線の中心にある丸を見て左目を隠されると、右目で見えるのは、まっすぐだったはずの線が中心部分だけぐにゃってして見えるらしい。
それって…?

「ちょっとごめんよ。」
そういって、先生は再び眼底の検査をし始めました。
その後に、眼球にレンズを入れてもっと奥のほうまで覗いて…その様子は側にあるモニターに映し出されて…あれぇ??

素人である母のも異変が感じることができたのです。
瞳の真ん中にある芯のようなもの(中心窩)の周りにある丸いワッカ(黄班)がグニャグニャとした形をして、しわがあるんです。

「これか!!」
黄班変性症…確かそんなようなことをつぶやいていた先生

「何でこんなものが出来てるんだ?おかしい…だから中心が見えないのか??」
独り言のように少し怒ってる様子だったのが印象的です。

「明日…大学病院で精密に検査をしてもらって欲しいんだけど。本当は部長先生の診察がいいんだけど、早くに診てもらいたいから…大丈夫だよね」
「…はい」

何が何だか、母の理解の範囲を超え始めていました。どうしちゃったんだろう、たっくの目は。
どうして1.2なんて数値が出たんだろう。あれ以来、ミドリンMをつけていないんだけど…あの薬のせいで?

帰りの自転車でたっくは言いました。

「だってね、あそこの検査の人は優しくってね。何度も何度も頑張って見てねぇ~って、4回くらい言わせてくれたんだもん」
じゃぁ…同じものを何度も見せて言わせて1.2?
そんなのは…いかさまじゃないの??







© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: