うさぎの不養生日記

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妊婦のワクチン接種



妊娠中に予防接種を行うことは、初めから禁忌と考えられが地だが、予防接種の目的からすると、接種が必要なケースもある。一般に生ワクチン(生きたウィルスが入っているもの)は胎盤を通して胎児にウィルスが移行する危険があるため、原則としては禁忌と考えられています。しかし、それらのウィルスに罹患する危険性の高い場合では、ウィルスに罹患することで胎児あるいは妊婦が被ると考えられるリスクと、ワクチンを接種するこちにより生じるリスク及び利益を考慮して、妊婦へのワクチン接種が決定される必要がある。ここでは、弱毒性風疹ワクチンについて述べる。
妊婦に風疹生ワクチンを接種することは原則として禁忌となっている。また、接種した女性は接種後3ヶ月間は避妊が必要とされている。しかし、アメリカ、イギリス、ドイツの調査によると、妊娠直前または妊娠初期に風疹ワクチンを誤って接種した計1586例においては、ワクチン接種による、先天性風疹症候群は一例も認められておらず、また、風疹ワクチン株により胎児に何ら館悪影響を及ぼしたとされる例も報告されていない。(ただし、風疹ワクチンを接種したのち胎盤より、ワクチンに用いられたウィルスが検出されたという報告はある。ただし、先天性風疹症候群の発生は認めなかった)
一方、妊婦の風疹罹患による胎児先天性風疹症候群の発症のリスクは、在胎週数が遅くなるほど、発症率は減少するといわれているが、いずれの時期も野生株(ワクチンではなく、普通に流行するウィルスのこと)に感染した場合のほうが、はるかに先天性風疹症候群発症の危険率が高くなると報告されている。妊婦に風疹免疫がない場合、風疹の流行中にワクチンを接種するか否かは、患者と医師が話し合って決めるべきとされている。

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