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ヒトヅマ☆娼婦15


表参道から一本入った通りに、水島さんが指定したヘアサロンはあった。
重々しい扉を開けて名前を告げると、男性のヘアアーティストとやらが寄ってきて
「水島様から伺っております。お待ちしておりました。」と頭を下げた。

フロアは大理石で、ガラス張り。昼間なのにシャンデリアが眩しい。
こんなところには、はっきりいっていままで縁がなかった。
鞄を預けて、ガウンを羽織って、鏡の前の席へ案内される。
ヘアアーティストがあたしの髪を触る。
緊張して、ビクッとする。
「柔らかいけれど、コシがある。とても恵まれた髪質ですよ」
その人は、あたしに向かって微笑んだ。

水島様からだいたいのスタイルは伺っておりますので、と
シャンプーを済ませたあたしに言って、その人は作業をどんどん進める。
カラーリングしてる途中でハーブティーが出て、クッキーが出て、
ネイルも整えてもらった。

またシャンプーしてカットして、パーマして、シャンプーして・・・
すでに4時間たっていた。
あたしは途中でうとうと寝てしまった。

気が付くと終わっていて、「いかがですか?」と言われたので
鏡を見ると、ふんわりパーマがかかって栗色の髪の、かわいらしいあたしがいた。
とっても嬉しかったけど、やっぱり疲れた。

そのほかにも水島さんから脱毛とメイクレッスンを含めたエステと、
ウォーキングとテーブルマナーの教室に通うように言われた。
平日の昼間にそれらに通うようにして、夜はファーストフードでバイトした。
思うように働けないのでお金に困って水島さんに相談すると、
「前金」と言う形で月々支給されるお手当てとは別にお金をもらうことができた。
これで生活費と、やっちゃんの学費はなんとかなった。







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