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「わたしらのイジメが聞いたのね」
クスリと笑いながらいう女。
ボソッと小さな声でいったと思っていたら秦時にはしっかりと聞いていた。
しかし秦時は何もいわず聞いてないフリをしていた。
(イジメ…ねぇ…よくやるわ。だから泣いてたのか)
少しかんがえたすえ席を立ち教室を出た。先生が止めに走ったが秦時は足が
速く先生はあきらめた。
「秋咲!!」
振り向いたのは新。新が止まれば李紀も止まるのは当たり前。
しかし李紀は呼ばれたのも気付いてはいなかった。
でも新が止まったので李紀は気付き…何か話そうとしたとき、新が先にしゃ
べった。
「何だ?」
李紀はおどおどした。秦時はびっくりしたがため息をして話した。
「泣いてたから」
今まであったことをすべて話した。
「え?」
李紀がしゃべった。
「泣いてたから、来た」
…キザ。
「来てもお前は何も李紀にはできん」
それは確かなことだ。誰が来たってなにも出来ない。
しかし新なら、李紀をよく理解し助けてくれる。なにより信頼できる。
「新君…そんな言い方しなくても」
「…行くぞ」
新は強引に李紀の手を引いた。李紀は悲しそうな顔をして秦時をみていた。
秦時はムカムカしてた。
「待て!!どこに行くんだ?」
「お前には関係のないことだ。教える義務はない」
帰ってきた答えはとても厳しく悲しい言葉だった。
新はそうそう優しい男でないことはわかってはいたがやはりそうはっきり言
われるとかなしいものである。
「なら…」
「ならんだ?」
秦時は言葉につまった。新はバシバシと押してくる。
秦時は李紀を一回みた。李紀はとても心配そうにこっちをみている。
秦時は微笑んだ。
「髪、ほどいてきな。かわいいと思うぜ」
「バカ。李紀は髪を切ったりほどいたりするのが大っ嫌いなんだよ」
「え…?」
李紀はうなずき新はまた李紀の手を引っ張り行ってしまった。
ココは新の家。そして部屋。
「ごめんね、新君」
無言。
「何があったんだ?」
お茶を出し座る新。しかし黙って何もいおうとしていない李紀。
李紀は秦時のことを考えていたのだ。
「李紀?」
新が心配そうに言う。そんな声に気付いて李紀はようやく口を動かした。
「新君…何でもないよ!!!ただ帰りたかっただけなの」
「うそだな。何があった?」
ため息をして李紀に言う。李紀はしょうがなく言った。
「机に…」
今まであったことをすべて話した。新はため息をして李紀にいった。
「そっか。明日休むか?」
「え!?」
李紀はすごい勢いで首をふった。新はまじまじと李紀の顔をみた。
李紀は顔を真っ赤にさせた。
「な、何?」
「本当に大丈夫なんだな?」
李紀はうつむきながらもうなずく。新はそのうつむいている李紀の顔をむり
やり自分の方にむけた。李紀は微妙にいやがったが黙った。
「う、うん…」
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