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さがして2
あれから一週間たち、みんな学校に集合した。
メールとかで話はしていても、やはりあって話すのは久しぶり。
なんだか嬉しそう。
「うわー。でっかーい。よくやったねぇー。ね、春」
結衣の隣には春風がいた。
春風はじーっと男をみていた。
まるでいつもの結衣だ。
結衣は春風が見ている男を見た。
カッコイイともいえる。
みんな…女子たちは大体その男を見ている。
多分、性格は…ちょっと怖そうだけど、いい人そう…。
「ね、ゆーちゃん!!あの人に声かけてみよーよ」
「いーよ。行こ」
二人はその男の所に駆け出した。
他にみていた女子が悔しそうに二人をみていた。
「ねーねー君さぁー名前なんてゆーの?」
男は何も言わなかった。
こっちにも気付いてはないない。
完全な無視。それに怒った結衣は怒鳴った。
「ちょっと、人が聞いてんだよ?」
無視…。
「こんなの…こう君じゃない」
ボソッと結衣が言った。
春風は聞こえなかったようだ。
しかし、男がこっちをみている
聞こえたのだろうか。
「な、なによ」
結衣は男をにらんだ。
しかし男はじーっと結衣をみるだけだった。
「結衣…?」
「へ?」
「結衣!!」
男は急に飛びっきりの笑顔をみせて結衣にだきついた。
春風は驚いてぼーぜんとしていた。
「え、こう君?」
結衣は目をパチパチさせながら男を見る。
しかし、幼い頃の記憶なのでそう細かくは覚えてはいない。
だからといって、そうそう間違いもない。
結衣は一生懸命男をみた。
そんな結衣を見ていた男は、男から話かけてきた。
「そうさ!!ぅわ~かわってねーな」
どうやら、あたったようだ。
結衣はものすごく嬉しい気持ちになった。
彼が…彼が…自分のことを覚えててくれた。
こんなに嬉しいことはない。
「こう君はちょっと怖くなったよ」
「わるかったな」
「あはは。でもかっこよくなったって」
まじかでみると、本当にかっこよくなっていた。
男の子はそう簡単にかっこよくなってしまうのだろうか?
結衣はちょっと照れだした。
もちろん、顔には出さない。
「お、そうか?」
冗談と思い自分ものってしまっている。
ははと笑いながら…。
しかし、結衣には笑っている暇もなく
ぼーっと彼を…みていた。
そんな結衣に気付いたらしくなんか変な顔をしていた。
結衣ははっとして、話をした、
「でもさ~意外だった。こう君がまだ結衣のこと覚えてるなんて」
「俺だってそうさ。結衣は薄情だから覚えてるか…」
「何よ!失礼しちゃうわ」
こんなことを言っても、やっぱり嬉しい。
本当に…本当に…・
あの、ずっとまっていた彼。
彼が今、目の前にいる。
「はは。でさー聞きたい事があるんだけどさ~」
「なっ何?」
結衣はすぐじーんっと感動するるようだ。
話がよくわからなくなる。
「何でみんなこっち見てんだ?」
たしかに、みんなこっちをじーっと見ている。
けれど、その先にいるのは結衣ではなく…
彼。こう君…本当の名前は
志摩 幸樹。
「ん?ああ、それはこう君がかっこいいからだよ!」
「え……」
照れてるようだ。
しかし、そんな様子にも気付かない結衣。
素直に…そしてあっさりといってしまった言葉。
幸樹はその言葉を聞いてずっと顔が真っ赤。
耳まで真っ赤になっている。
嘘をつけないタイプらしい。
「んじゃ~ね。こう君!春、行くよ!」
手を振りながら言うが、幸樹にはさっぱり聞こえてはいない。
ましtりゃ、見えてもいない。
「ちょっちょっと待った!ゆーちゃんたちはどーゆー関係なの!?」
ずーっと二人の世界だったので、存在が失われていた春。
手を前にやり、片目をつぶりいっている。
「関係?ん~後で話すよ」
結衣はめんどくさいのか、どうでもいいようにいった。
けれど、それで引き下がる春ではない。
逆にもっと知りたい感じである。
「ヤダ!今話して」
予想的中でうれしいのだが、あんまり嬉しくもない。
「あ、ほらみんな中入っちゃったよ」
急いで話をかえようとテキトーなところを指さした。
そこには調度恵がいた。急いでるようだ。
こっちを見てる。
「ちょっ結衣!春ちゃん!中きて」
「めぐちゃん?」
「早く!!」
なにが、どうしたのか、そんなことをきく暇はなく、この場合は調度いい都
合がついたので、これはチャンスと思い春をつれて学校に入ろうとした。
「あ、はい!!いくよ、春。じゃあね、こう君」
「で、何?めぐっぺ」
「春ちゃん、それ、やめて」
そんな話は毎日のこと。
結衣はすぐにでも何故急いでるか聞きたかった。
「で、どったの?」
その言葉ではっとして、いつもの恵に戻った。
顔がきりっとして、冷静になっている。
「なんか教室にいったら…ピアノがおいてあるの!」
…ピアノ?
教室に…?
何故?
ピアノというのは普通、音楽室にある。
授業なんでつかうため。
しれが、何故、教室にあるのだろうか?
「ピアノ?何で?」
「それが…すっごいピアノがうまい子がいるんだってさ~」
「ふぅーん。うちらの前の教室がその子専用になったわけね」
「多分」
「うわーやなやつっぽい…そんなやつと一緒の学校だなんて最悪」
春がいったとたん…後ろから声が…
「悪かったな」
そこにはさきほどわかれたはずの少年がたっていた。
春も聞いたことがある声。
顔がどんどん青くなっていく春。
いや、春だけではなかった。
「え…誰?」
恵はあったことも、見たこともなかったので、さっぱりだった。
しかし、顔は赤い。
さきほどの女子であった。
「こう君!?」
そう…。
天才と呼ばれているのは、志摩 幸樹であった。
ピアノがそんなに上手いのだろうか?
疑問に思うのも無理はない。
男がピアノなんて、花林中学校では考えられなかったのである。
なにせ、女しかいない学校だったから。
男がピアノなんて、意外である。
それも、知っている人が。
「何だよ、結衣。お前もピアノ弾いてるんじゃなかったのか?
俺より上手かったくせに。やめたのか?もったいねぇー」
一人でしゃべって何が何だがわからない。
(ピアノ?結衣が?この結衣が!?)
結衣の頭は混乱している。
突然何をいいだすかと思えば…。
「うっそだぁー。こう君、頭大丈夫?アハハ。無理だって」
笑っているが、本当に笑っているわけではない。
それと、微妙に幸樹をけなしている。
でもいまさら怒る気もなれず…
「んじゃ、弾いてみっか?いーぜ。別に」
「え、ヤダ!!弾けないもん」
「いーから弾けよ」
背中を押され仕方なく部屋に入った。
イスに座らせられ、楽譜を渡された。
てきぱきと目の前でやられてぱにくっている。
しかし、そんな結衣は無理してどんどんやる幸樹。
幸樹は満足そうな顔をして結衣を見た。
その顔に恐れを感じた。
しかし、もう、弾くしかない。
ドを押そうとしている。
(あ、あれ?ドってどこ?)
もはや赤ちゃんだ。
小学校でもドは弾ける。
なのに、結衣はもうドすら弾けない。
けれど、冷静をとしもどし、呼吸をした。
手を伸ばした。
何を押すのだろうか?
誰もが手の先を気にしていた。
トーン…
ドだ。あたったようだ。
嬉しそうな顔をして幸樹を見た。
幸樹もまた、嬉しそうな顔をしていた。
トーン…
音を確認して、ドレミファソラシドを弾いた。
それから、楽譜を見た。
弾けるだろうか?
間違えるかもしれない。
楽譜が読めないかもしれない。
けれど…楽譜を見る。
トー…トットーン…
どんどん弾いている。
そのうち心配していた心が消えた。
楽しくなってきた。
弾き終わると悲しくなっていた。
「な、弾けただろ?」
「…生まれつきの天才って奴?」
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