笑来有望

笑来有望

一人



ネタなんだ、あれはネタなんだから。落ち着け、オレ。

今日のネタは、オレが渡部に片思いしていて告白する、というネタだった。

スタッフの人達が俺に「演技上手いッスね、アンジャッシュさん」と言われた。

当然だろ、実際俺は渡部に片思い中なんだから。

いつだって緊張するけれど、今回は緊張なんてもんじゃなかった。

冷や汗が出て、頭がグルグル回り、落ち着くのに必死だった。

渡部は・・・渡部はいつも通りだった。

いつも通り俺に話しかけ、肩を叩き、ネタをやり、スタッフと話す。

・・・俺だって、そうでなければいけないのに。

何やってんだろうなー俺。

「児嶋ー、今日はこの後ハツラツ道場の撮影だってさ」

「お、おう。あ、そうか、10月からハッスル道場のレギュラーになったんだっけ」

「いや、『ハツラツ』な、ネタみたいな間違いすんなよお前;」

「あ、あぁ、悪い;ハハハ、疲れてんのかな?俺」

「えーと、何だっけ、あ、そうそう。で、30分後に始まるから待ってろってさ」

「ここでか?フーン、30分か、暇だなー」

「あー、俺ちょっと寝るわ、疲れちゃってさー。時間になったら起こして」

「めんどく・・もう寝てるよ;おーい、んな所で寝てっと襲うぞ?・・なんつって」

俺達はコンビ。若手芸人で、最近やっと少し売れてきている。

渡部はイケメンと呼ばれどんどんモテていく。もちろん女性に。

色恋だの恋の悩みだの、俺達はそんなことを考えている暇はない。

『コンビ』という肩書きで繋がっているだけの俺達。

この世にお笑いがなかったら俺達は互いの存在も知る事もなく、

今この場にもいなかったんだろうな。

そう思うと、俺達の何の変哲もない出会いも運命的じゃありませんか渡部さん。

「 児嶋・・・・」

「ん?あ、寝言か。俺の夢なんか見てくれてるんだ、渡部」

「止めろー児嶋、それはまな板だぞ砂糖をかけるなー、だから皿を食うなってばー」

「どんな夢を見てるんだよ;すんげー馬鹿じゃん夢の中の俺;」

閉じた目の中で、俺はどんな風に写っているのだろうか

君は夢の中でも現実でも一人じゃない

でも、俺はここに一人ぼっち

俺の心はたった一人歩きしてる、けれど俺はその心と一緒に歩くことができない。

なぜなら、一緒に歩けるのは、俺の心が求めている君の心だけだから

なんて、カッコつけてみたりしても、今の君には分かって貰えないだろう。

いつかで良い。

いつかこの意味を分かってもらえるときが来て欲しい...


アンジャッシュですよ、一応。
初のアンジャッシュ小説だけあって普段の倍は駄文ですね。
何となく2人はコンビ仲悪そうに見えるのは私だけか?
でも、横で渡部さんが寝てて、欲情しない人なんか居ませんよねぇ☆(お前の思考回路ではな
余談ですが児嶋さんは今より15kg太っていたそうです。言われてみれば、ちょっと前のビデオを見ると、横幅の方が・・・


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