イルカの話 1





イルカの話 その1





パナマシティでのドルフィン・セラピーが始まった経緯に、

ベルギーのマリーちゃんの訪米がありました。

マリーちゃんは当時9歳。

白血病で、「あと半年の命」と宣告されていました。

マリーちゃんの「生きている間にイルカと泳ぎたい」という希望に、

あしなが基金が応え、マリーちゃんのフロリダツアーが実現しました。

このときのイルカたちの交流は劇的でした。

イルカたちがどこまで見えてどこまで理解しているのかは謎ですが、

イルカたちは周りの人には目もくれず、マリーちゃんだけに集まって、

マリーちゃんを優しく守るように泳いでくれました。

イルカたちの「特別待遇」に、家族、スタッフ、その場にいたすべての人が涙しました。

マリーちゃんは感激して帰国しましたが、数週間後、今度驚いたのは彼女の主治医でした。

奇跡的に症状が改善していたそうです。

その後も順調に回復し、3年後には退院してしまいました。

今ではマリーちゃんはカウンセリングを学ぶ大学生。

将来の夢は「セラピスト」だそうです。


Dolphin10
(写真: Denis Richard)


ボクは、イルカがマリーちゃんを「治した」とは考えていません。

マリーちゃんという生命の力だと思っています。

どちらにしても、不思議ですんごい力が働いたのは間違いありません。

イルカなしには起こらなかったことです。

海なしには起こらなかったことです。

スタッフなしには起こらなかったことです。

そして何より、マリーちゃんの意志なしには起こらなかったことです。




arrowL00 arrowC00 arrowR00



© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: