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電磁波

◆電磁波と健康の関係


宮田幹男北里大学名誉教授に聞く
北里研究所病院臨床環境医学センタ-客員部長の宮田幹男氏(北里大学名誉教授)に10月4日(土)お会いし、いろいろ貴重なお話を伺いました。


宮田幹男先生のプロフィ-ル
1936年生まれ。名古屋市立大学医学部医学研究科修了。現在、北里研究所病院臨床環境北里大学で電磁波による角膜障害, 医学センタ-客員部長。著書『化学物質過敏の可能性に関する実験研究を行なったこと,, 症』(保健同人社発行)他。


(問)電磁波は人体にとって悪影響があるという研究結果がいくつも出ていますがどうお考えですか?
(答)電磁波はどの領域でもつまり電離放射線にしても非電離放射線にしても人体には良くないと考えています。

(問)電磁波は人体にどのように影響するのですか?
(答)電磁波は人体に刺激作用や熱作用や非熱作用を与えるとみられています。刺激作用はいわば毒物作用の一種です。電磁波が共振作用を引き起こして生じるのが熱作用です。非熱作用とは細胞からのカルシュウム漏出がその一例です。

(問)北里大学で電磁波による角膜障害の可能性に関する実験研究を行なったことがありましたね。
(答)10年以上の前の実験的研究ですが、テレビ画面から出る電磁波をマウスに浴びせる実験です。電磁波を浴びせてから5時間でマウスの目の角膜に糜爛(びらん=ただれること)が起こる。マウスは画面を見ていませんから画面を見たための現象ではなく電磁波を浴びたための現象です。

(問)電磁波がアレルギ-を誘発するという研究もなさっていますね。
(答)あらかじめスギ花粉に対する抗体を注射し花粉症体質にしたモルモットに同様にテレビを2台40cm離して向かい合わせにしその間にモルモットの入ったケ-ジを置く実験をしました。そして一定時間経過後スギ花粉を点眼しアレルギ-性結膜炎症状をみると電磁波を長く浴びれば浴びるほど結膜炎も重くなることがわかりました。電磁波がアレルギ-を誘発するのです。

(問)他にもあったら教えてください。
(答)百キロヘルツのコイルをまわりに置いたケ-ジの中にマウス(はつかねずみ)を入れて置くとマウスは半年で白内障になる実験結果もあります。これも画面を見たためではなく電磁波の影響のせいです。

(問)携帯電話の電磁波の影響を示す実験研究はありますか?
(答)海外の例ですが、卵のそばで携帯電話を近くに置きスイッチを入れたり切ったりすると卵は孵化しないという実験研究があります。卵は細胞分裂しますが、電磁波が影響したためとみられています。
 これは携帯電話の周波数(高周波)でないですが、50ヘルツの極低周波でかたつむりが若死にするという研究も出ています。それと電磁波でBBB(血液脳関門)が開くという研究もいくつか出ています。

(問)BBB(血液脳関門)が開くということは、電磁波が脳波とも関係することを意味するのでしょうか?
(答)ロシアの研究者が電磁波と脳波の関係をテストした実験研究がありますが、電磁波によって細胞を死ななくても機能変化を起こすことに彼らは注目しています。電磁波は微弱でも浴びた場合細胞は死ななくても細胞の機能変化を起こすケ-スがあるということです。

(問)電磁波過敏症についてどのようにお考えですか?
(答)電磁波過敏症についてはコメントを差し控えます。いろいろな患者を見ていて、過敏症なのか心身症なのか区別しにくい場合が少なくないからです。しかし電磁波が人体に影響することはたしかです。患者が背中を向けた状態で電気製品のスイッチを入れるとそれを言い当てたりしますし、脳の血流が電磁波で変動することは実験でもわかっていますから。

(問)医学界は電磁波と健康問題に消極的ですが。
(答)学者と研究者はタイプが違うと思います。外国の確立した論文を数多く取り入れ解釈する秀才タイプが学者には多いですが、研究者は必ずしも秀才である必要はありません。エジソンは天才で自分の頭でいろいろなことを発明しましたが秀才タイプではありません。ロシアの研究者を見ていて「自分で考え研究しているから独自性があるな」と思うことがよくあります。日本の学会では確立した論文や権威ある論文に縛られている傾向が強いです。電磁波はまだ新しく未解明な分野ですから日本の医学界は取り入れに消極的です。

(問)今度、米国ダラスの環境保健センタ-のウィリアム・レイ博士に会いに行くのですが。
(答)私もダラスには何回か行き、レイ博士とは面識があります。彼は若い時から注目された医師ですが、米国の医学界の主流からややはずれています。しかしそういう主流的な医師も自分で手に追えないとレイ博士のところに患者を回すとも一部では言われています。

(出典: 電磁波問題市民研究会


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