Einsatz

2.選ばれし者






2.選ばれし者









「代表、先ほど首長が後ほど首長室に来るようにと、おっしゃられていました」



金髪で茶色がかった金目の少女と銀髪で紅目の少女が長くそして広い─ロギドヘブン連合国の首都・ニュートラルにある行政府の─廊下を歩いている

金髪の少女が苦笑交じりに



「代表なんて堅苦しいのはやめろって。今は二人しかいないんだから」



と言った

それに対して銀髪の少女は僅かに微笑んで「わかったよ、カガリ」と答える


金髪の少女の名前はカガリ=L=ブラック
中立国家ロギドヘブンの国家代表であり、次期首長候補でもある
今は会議か式典の後なのか正装している


そして、その右斜め後ろを歩くのは、ナジュリア=ブロウバード
カガリの幼馴染にして、秘書兼護衛を勤める有能な少女である
ここだけの話だが、複雑な事情を抱えている



「で?父上が何だって?」

「うん。さっきカガリを呼べって言われたの。でも会議中だったから…」



ナジュリアは途中で言葉を切ったが、カガリはそれをちゃんと察し、「首長室に行く」と言った
しばらく他愛のない話をしながら歩くと首長室前まで着いた



「じゃぁ、行ってくる」



そう言ってカガリは扉を開け、室内に入った
ナジュリアは「うん」と、それを見送る





中に入ると、現ロギドヘブン連合国首長であり、カガリの父、ラトゼム=D=ブラックが佇んでいた



「首長、遅くなって申し訳ありません」



カガリが軽い会釈と共に声を掛けると、ラトゼムは振り向き、席を勧める



「構わん。お前こそ会議、ご苦労だった」

「いいえ。ところで、何用ですか?」



カガリが単刀直入に訊ねると、ラトゼムは"あるもの"を取り出し、カガリに手渡す



「これは…」



そう、"あるもの"とは、レジェンズが封印されている"ソウルドール"からレジェンズを復活させるための道具であった



「そう、タリスポッドだ。お前のパートナーとなる"白き竜"を決定した者からお前に、と」

「そうですか」

「自室に戻り次第、具現化させてみれば良い」

「はい。それでは、失礼いたします」



カガリは再び辞儀をすると元来たように部屋を退出した





外に出ると、ナジュリアが立っていた



「ナジュ、待たせて悪かった。私はこれから自室に向かい、やることがある。だから、もういいぞ」

「わかった。じゃ、また何かあったら呼んで」



そうして、カガリとナジュリアはそれぞれ自室へと向かったのだった





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無事に自室に到着し、窓を開ける
そして、机上に置いたタリスポッドに目を移す
少しためらい、それを手に取り、復活の呪文を口にする



「リボーン…」



そう唱えると、何も無い部屋に突如風が渦巻き始めた
それは段々と形を変え、一体の生き物を象っていく



「!」

「お前が俺のサーガか?」



その竜は真っ直ぐな目で少女を見つめる



「…?」

「…俺はお前が具現化したレジェンズだ。その手に持ってる黒いのが証拠だ」

「これは、父上が!」

「んなことどうでもいいんだよ。今から俺とお前は運命共同体だ。よろしくな、サーガ」



そのキザな"白き竜"の名は



「俺は、シロンってんだ」



と言った

その自己紹介とは言いがたい名乗りに対し、カガリも口を開く



「…私はカガリ=L=ブラック」





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