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10月は、あれこれキュヴェを飲んでいる、スペインのポンセ。トロピカルでもなくアロマティックでもない、静謐な味わい。先日飲んで好印象だった、セバスチャン・ブリュネのヴーヴレに極めて近しい味わいで、綺麗で強めの酸に拮抗するボディを持っています。キリメンジャンを感じさせないタイプのシャブリにも似ています。こういう言い方は、そちらを上位に見ているみたいで好ましくないのですが、フランス的な冷涼感を持った白ワインでした。コスパ良し!外房に、友人2人と。白しか飲まない2人なので、地元のイタリアンにピエール・フリックを持ち込み。22年のピノブラン。森田屋チャンネルという、youtubeをご存じでしょうか?https://www.bing.com/videos/search?q=%e6%a3%ae%e7%94%b0%e5%b1%8b%e3%83%81%e3%83%a3%e3%83%b3%e3%83%8d%e3%83%ab&qpvt=%e6%a3%ae%e7%94%b0%e5%b1%8b%e3%83%81%e3%83%a3%e3%83%b3%e3%83%8d%e3%83%ab&FORM=VDRE決して多くない再生回数ですが、コンスタントにビオワインの試飲動画を挙げている酒屋さん。東京の森田屋さんとは、また違います。https://www.bing.com/videos/riverview/relatedvideo?&q=%e6%a3%ae%e7%94%b0%e5%b1%8b%e3%83%81%e3%83%a3%e3%83%b3%e3%83%8d%e3%83%ab&&mid=967A8F31A8AEDA0E45C5967A8F31A8AEDA0E45C5&&FORM=VRDGARそこでしばらく飲んでいなかったこの白を取り上げていたので、購入した次第です。昔は蜜っぽく軽めの、いかにもPBらしいビオだったのですが、かなり濃密なピノグリ的な味わいになっていました。還元から酸化で、味わいが変化していき、ピノグリのあの苦みもなく上質。試飲動画が、わたしより正確に味わいを伝えてくれています。部屋に戻って、ドイツのペットナット。2人を見送り、1人になった夜のシャンパーニュのハーフ。ヴァインガントという造り手のペットナット、この手の味わいはほぼほぼ同じ方向ですが、その中でもよくできていて、上質の部類。梨やりんご、カルヴァドス系のニュアンス。こういうのを飲んだ後、ドサージュがまずまずあるノーマルのシャンパーニュを飲むと、分が悪いですね。ややベタっとした味わいに感じてしまいます。安定のバローのまこん・ヴェルジュソン・ラ・ロッシュ2020年。2002年から飲み続けていますが、まずまず穏当な値上がり。そしてブレない美味しさ。ヴィンテージの特徴は反映していますが、最初に飲んで旨いと感じた要素が変わらず続いています。ミネラル、石、砂糖漬けの果実の香り、トーストやバター、フィニッシュに魅惑的なレモンのような刺激。これはパーカーの記述ですが、このヴィンテージにもその要素がしっかりありました。日本料理店、うえず。2回目の訪問ですが、今回はワインを持ち込ませていただきました。持ち込み料より安い2本ですが、ここの料理と合いそうで、2本を飲み比べてみたかったので。どちらも混醸の白。アルザスの高貴品種4種を50%以上使わなければいけないジェンティルと、その縛りのないエーデルツヴィッカー。どちらも並酒ですが、前者が少し高め。結果、大きく異なる味わいの2本でした。エーデルツヴィッカーのほうが、ゲビュルツ系のアロマティックな香りと味わいに支配されていて、味わいもその方向だったに対して、ジェンティルのほうは穏やかな香り、柔らかい甘みを伴った穏やかな味わい。正統な日本料理とは……。あまり合わなかったです。これならバローのマコンのほうが相性が良かったかも、でした。週末、再び房総へ。別の送迎してくれるイタリアンに持ち込み。ポル・コシェのブラン・ド・ブランのミレジム2016。ドサージュありで少なめ、に感じました。空気に触れると酸化して、だんだんと香ばしくなっていきます。海のくのイタリアンなので、前菜~パスタまで魚介系で、〆は肉が多いのですが、1本で通す場合、この方向に味わいが変化する泡は、ちょうどよく料理と寄り添ってくれます。東京の戻って、スペインのペット・ナット。現地の3つ星にもオンリストされているらしいラベントス・イのオーナーが造る発泡が弱めの泡。カヴァの品種構成を思わせる味わいですが、アフターのレモンのコンフィ系の甘苦みが上質で、ガス圧の低さと相まって、非常に心地良い味わいでした。たいへんコスパのよい造り手、スペインのポンセ。品種としては、ローヌ的なモナストル(ムールヴェードル)、ブル的なモラビア・アグリアと飲んできて、いずれも好印象。そして、この方のメイン品種であるボバル種。クロ・ロジェンは、いちばんベーシックなキュヴェ。ですが、しなやかな赤系果実はローヌとブルの間のような味わいで、非常に洗練されていました。コケモモのような香りだそうですが、言われてみれば確かに。酒質は軽やかです。https://www.mottox.co.jp/producer/winery/000693ちょっと前に何本か飲んだポルトガルのリタ・フェレイラ・マルケスと事情が似ています。https://www.voga-japan.net/conceitosauvignonblancマイナー地品種に注目して、WS等で高得点。マイナー産地なので、品質が価格を超えている。違いはリタが黒系メインのボルドー的な味わいに対して、ポンセが赤系のややブル的な方向だということ。いずれにせよ、家で飲むデイリーには現状、ありがたい値段です。ビストロに1本持ち込むことになり、アルベール・モローのボーヌ・ブレッサンド2010年。同銘柄の2018年もあって、ひょっとして今ならむしろあっちでもと思ったのですが、柔らかい造り手なので、コチラを。結果、だんだんと閉じて、堅い味わいで終わりました。2010年の赤、果実味と酸とタンニンが、かっちりと正三角形に組み上がったようなヴィンテージと称されますが、まさにそんな味わい。もう10年必要だったかもしれません。2003年、2004年あたりに83、85、86あたりのあれこれの畑が出回っていて、たくさん買って飲んだのですが、どれもちょっと妖艶な香りがする熟成が進んだ味わいだったので、それを期待しちゃいましたが、残念……。恒例のワイン会は、2017のシャンパーニュと、2014のブルゴーニュが揃いました。泡は、サヴァールと日本未輸入らしいBocht-Lemoine。サヴァールのこのキュヴェ、リキュール感があり、新樽を使ったボルドー・ブランのようなニュアンスがありました。Bocht-Lemoineは柔らかい味わいで、泡がとんだらブル白のような味わいに感じられる気がしました。私が持参したのは小品で、ヴァンサン・プルミエのサントーバン1er。シュル・サンティエ・デュ・クルーという畑。「釘の上の小道」という意味らしいですが、鉄っぽさはもちろんなく、コート・ド・ボーヌの要素を最低限、きちんと揃えた味わい。Iさんが、アペラシオンを速攻で当てました。クロ・ド・ラルロは、自分のこの畑のイメージとかなり違った味わい。みなシャンボールと予想したような、ミネラルありの綺麗な味わい。もう少し、全房のビオ的なイメージがありました。ハヤシライスをつくるのに使うワインを買おうとカクヤスに行ったら、コノスルが品種別にずらっと並んでいました。ベーシックライン、名前もエチケットも前と違うんですね。無難にカベルネソーヴィニヨンを買って、料理に使った残りを飲んだら、想定以上に美味しい。。。タンニンの角はやや気になりますが、果実味と酸のさじ加減が上手で、3ケタの値段とは思えない。残したものを翌日飲んだら、より丸い味わいになって一段旨くなっていました。ネットで調べたら、ブロガーさんで飲み比べている方が何人かいました。ベーシック、シャルドネやピノはイマイチだろうと思っていたのですが、たぶんその通り。ワンランク上のエスペシャル・レゼルバのピノが悪くない印象があったのですが、それもその通り。ベーッシクはカベルネとゲヴュルツ、ワンランク上はピノ、シャルドネはもう1コ上のシングルヴィンヤードが良いみたいです。上といっても、どれもリーズナブルですが。上級レンジは樽が強めで新世界好き向きな気がしていましたが、やはりそのようです。ビオ系のコンバージョンという銘柄は、有機転換が終わってオーガニックという名前になっているようで、さらにグリーンソサエティという新しいラインが加わったようです。輸入元のHPを見たら、エスペシャル・レゼルバが消えていて、これに代わるのかもしれません。これ、ビオっぽいけど、そう明記していません。近所のナチュラルローソンにこの新しいラインの、なぜかカメルネールが置いてあったので、つい買ってしまいました。最初は甘い!と思ったのですが、すぐに酸が出てきて、バランスしてきました。品種らしさが出ていました。月の終わりは、バロン・フエンテのレボリューション。名前と違い、普通の味わい。この先、シャンパーニュはエクストラブリュットかノンドゼが標準になるんだろうなあと感じます。ノーマルにドサージュしているもの、1本は飲み飽きます。ノンドゼだと、泡が飛んでも白ワイン代わりに美味しく飲めるので。まあブルゴーニュがピノ最適地じゃなくなるくらいの、未来の時期だとは思いますが。
2024年11月01日
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9月は、AOCボルドーから。バッド・ボーイ2016年。ガレージワインの成功例、ヴァランドローのジャン・リュック・テュヌヴァンが造るデイリー。同じような価格で2006年の売っていたので、そちらも買いました。ヴァランドロー、複数本持っていますが、デビュー直後の評価からは近年さほど上がっていないので、相対的にはリーズナブルな価格で推移しています。さてこのメルロー95、カベルネ5のボルドー、タンニンがよく躾けられていてシルキー。酸も上々で、黒系果実も重すぎず、いい感じの旧世界感、ボルドー感。1週間前の日本ワインのメルローより、このクラスでも2枚くらい上手な味わいでした。店の黒板のチーズのコーナーに、フレデガリーグ、ガリーグ風味があるシェーヴルがあったので、ボトルでサンタ・デュックを。ファミーユ・グラは買いぶどうのラインでしょうか。プルーン、炙ったベーコンやなめし革、そしてガリーグ風味。グルナッシュ、シラーに、おそらくカリニャンも? メインに頼んだ子羊の背肉のロティとも好相性でしたが、やはりチーズとは抜群の組み合わせでした。店価格は割合乗せていましたが、料理との相性をよく考えたオンリストなので、不満はないです。突然、個人スマホがブラックアウトして、別のスマホで撮影したら、画像が大きくなりました。。。外房のイタリアンにアヤラのナチュールを持ち込み。メゾンのノンドゼは、今どきのドサージュを入れない造り手とは、やや異なる味です。テンションが高くなく、酸が丸く、柔らかい。ひさびさに飲みましたが、ぶどうの熟度が上がっている気がしました。各メゾンが、スタンダードのドサージュを減らしているのも温暖化の影響と世の嗜好なのでしょうが、実際、素朴なイタリアンのコースを1本で通すのなら、最適な選択肢の一つは、ノンドゼの泡で、白黒、両方のぶどうを使っているもののように思いました。ヴーヴレ、シュナン・ブランの造り手、セバスチャン・ブリュネ。4月にスタンダードラインの2022年を飲みましたが、これは2018年の上級キュヴェ。といってもACブルのややお安めくらいの値段ですが、スタンダードの2倍弱。味わいは、段違いでした。2022年は酸が高めで、やや酒質はフラット。特段の味わいには感じなかったのですが、これは目が詰まった果実味で、酸も丸く綺麗。SBと違って、ハーバルではなく、アロマティック過ぎないので、これはシャルドネ好きにも叶う味わいだと思います。グラスワインとして、レストランで適切な温度で、ブルゴーニュグラスで供されたら、ちょっと良き白を飲んでいると思うような気がします。コート・ド・ピュイとしては何だかとても安い値段だったポテル・アヴィロン。MCではないので、果実味はやや重めで、暗め。酸も少し強めで、タンニンが粉っぽい。要素もバランスは取れていて土地の力も感じられますが、地味めの味わい。MCじゃないとごまかしが効かないので、ガメイというぶどうのポテンシャルは見えちゃいますね。と思ったのですが翌日、半分残したものを飲んだら、香味が大幅に向上! 甘酸っぱい小粒赤系果実に、すっかりこなれたタンニン。コート・ド・ピュイの面目躍如。この味は、MCでは出せないですね。バーゲン価格だと思いました。ひたすら猫のエチケットで展開している、アルザスのビオ生産者、レオン・ハインツマン。この黒猫はいわるるエーデルツヴィッカーで、高貴品種だけの混醸の白猫いるみたいです。ネットでは黒猫がやさしく、白猫は不良と説明されていますが。ピノ・ブラン、ピノ・グリ、ゲヴュルツトラミネール。香りにゲヴュルツのニュアンスが強く出ていて、また味わいにはピノ・グリの苦みが感じられます。シルヴァネール、リースリング、ミュスカからなる白猫のほうが好みだったかもしれません。下北沢でライブ観た後、いつもビストロ。白しか飲まないメンバーだったので、ボトルでアルザスのペットナットの後にコレを。昔行っていたワインスクールのセレクションらしい。トネールのシャルドネ。どちらかと言うとビオ系が多めのワインリスト。家飲み同様、ワインのことをきちんと考えるビストロ系もワインの高騰は大変な事態。ブル好きで、一部のカリスマ以外のアリゴテとガメイを嫌う人はけっこう多く、真ん中の白が予算オーバーになって、シャブリやミネラルやマコンのトロピカルを嫌うと、確かにトネールやヴェズレイというのはアリなのでしょう。フラット気味で、ミネラル感も控えめ、酸も丸いですが、ブル白の素性は感じます。さして印象に残る味ではありませんが、冷涼感が担保されているので、料理を邪魔しない佳酒でした。家で一定数、とりあえずワインでも開けようかという時のため、スクリューキャップのワインを常備しているのですが、これはドイツのJJプリュムの下のほうのワイン。ローゼンもそうですが、このクラスのリースリングはトロッケンといってもちょっと甘く、カビネットの下位互換のうような味。筑前煮もどきにはよく合いましたが、1本はちょい飽きてしまいます……。ドメーヌ・オリヴィエ。掘り出しもの!ルフレーヴ、バーンスタイン、ジュアンなどなど、ブルゴーニュのオリヴィエは山ほどいるので、検索ではなかなか出てこない。本拠地サントネとのことですが、レジョナルの赤白しか、ネットでは見つけられなかったです。インポーターは野村ユニソンなので、状態は良好。安かったので、期待せずに抜栓したのですが、いい意味で裏切られました。コート・ド・ボーヌのシャルドネの味わい。シャブリやマコンは違うと思っているブル白好きも、悪い評価をしないと思います。シャサーニュ系統の果実味と酸。広域らしく酸がハイシータブレット系で、軽いえぐみもあるますが、それも含めて悪くないです。果実味がこの地域した出せない味わいで。ビストロでこのボトルが購入価格の3倍、4ケタギリギリでオンリストされていたら、満足度大だと思いました。スピンオフで投稿したベルトー・シェルべの次に飲んだのが、モナストルが美味だったスペインのポンセの赤。モラビア・アグリアという、聞いたりこともない品種。商品説明にあったように、ブルゴーニュのピノ系。色合いは浅く、12.5%。酸は細めで柔らかく洗練されていました。ただまだ堅い味わいで、果実の甘みはごく僅か。先日のモナストル(ムールヴェードル)、やや煮詰めた赤果実のジャム系の甘味を伴っていたのは、対照的です。ブラインドならブルピノと、ほぼほぼ言いそうな味わいでした。この造り手の評価を高めたのは、これまた地品種のボバルから造る赤らしいので、次はそれを飲んでみようと思います。ドメーヌ・リモーテルという造り手のコート・デュ・ルーションの赤。歴は浅いみたいですが、アタリでした。ガリーグは控えめで、黒系はほぼなく、強く煮詰めた赤系果実のコンフィの味わい。宅配中華と合わせましたが、2000円以下の価格で、十二分は味わい。9月最終日は、珍しく平日の定例会。本日も中華だということを忘れていました。泡は、サヴァールのコレクターのIさんから。日本未輸入のピノノワールとムニエのノワール。ちょっとふくよかで、ミニョンぽい味わい。ワイン通販が本業のYさんはギュファン・エナン。マコネぽいのですが、若いせいかけっこうタイトで、トロピカルさと甘さは奥に隠れていました。Sさんと私は、シャンボール村名2018年で被りましたが、かなり方向性の違う味わい。私が持参したディジオイア・ロワイエは、紫の入った濃い外観でシャンボールらしからぬ味わい。時間経つとややミネラル感が出てきましたが、要素が落ちてこの村らしくなるまでに時間がかかりそうです。対するデヴィッド・デュパンは、すでにこなれていて、モダンな美味しさ。液体のなめらかさと酸と果実味のメリハリがあって、手練れを感じます。だたこちらもシャンボールにしては酸が丸く、ミネラルが控えめ。最近のブル赤らしい、やや積算温度の高さを感じる味わいでした。
2024年10月01日
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8月は、外房のイタリアンに持ち込んだドワイヤールから。レボリューションは、比較的新しめのキュヴェのようです。GC、ノンドゼ、ブラン・ド・ブラン。ドワーヤールは、スタンダードでもぶどうの熟度を感じますが、これも雑味がなく完熟した甘みを感じます。うま味を伴った酸が唾液腺を刺激するのが心地よい。新進系寄りの味ですが、テンションが高くなく、飲み疲れしません。山形の酒井ワイナリーの白。小姫は、デラウェアを現地でそう呼ぶそう。糖を喰い切った辛口で、余韻は短いのですが、還元のニュアンスがいいアクセントになっていて、またアアロマティックではなく、うま味もしっかりあるので、好ましい味わいでした。つい最近までスルーしていた日本ワイン。買う頻度が、急に増えました。味わい的には「もう一歩」があるのですが、ワインの中で新世界にして冷涼感があり、後は確かに移動の影響が少ない味わいがある気がします。旅をしていないワインの味、というのがあるんだなあと感じます。おなじみモンサラ。これはセミ・セックです。リーズナブル系のカヴァは好みかもしれませんが、ブリュットよりノンドゼのナチュレか甘口が美味しく感じます。モンサラのセミ・セックは昔、有名ソムリエさんが本で家飲みとして紹介していて、飲んだら好みで、カヴァの甘口を飲むようになりました。一時期、近所のスーパーでコドーニュのセミ・セックのハーフがいつも置いてあって、よくリピートしていました。疲れていてちょっと甘いワインを飲みたいとき、ソーテルヌ系は甘すぎて、リースリングのカビネットくらいか、セミ・セックのスパークリングがちょうどよき感じです。ただ甘口の泡は、リーズナブルなものでもあまり売っていなくて、ネットで購入せねば、です。ロマーノ・レヴィのデザインの可愛いエチケットで有名な、カウドリーナの甘口スプマンテも買いました。リタイア生活をしている年上の友人の、鎌倉のお宅に訪問。奥様が焼酎の第一人者の料理ライターで、日ごろはもっぱら焼酎だと聞いていたのですが、ワイン好きの自分に合わせて、ワインをごちそうしてくれました。コルディエのプイィ・フイッセ2015年と、カレラのピノノワール2016年。しばらくセラーに寝ていたそう。いわゆる村名格の2本ですが、瓶熟の恩恵を受けて、2本ともしっとり深めの味わいになっていました。実に飲み頃だった2本でした。コルディエの樽の甘さと蜜感のあるアフター、カレラの甘味の少ないアメリカンチェリー系の果実味。いい感じの家飲みシャルドネとピノ・ノワールでした。ごちそうさまでした。京都丹波ワインのでぐみロゼと、タケダワインのサンスフレ・ルージュ2019。どちらもベリーA。どちらも王冠。てぐみはよくよく冷やしていましたが、開けた途端、盛大に吹きこぼれました。アルコールが入ったぶどうの炭酸ジュース。甘味強めで美味しいファンタグレープ系ですが、リーズナブルだけど、ワインじゃなければもっと安いんだろうという気も。もちろん自然の泡の良さはあります。タケダのほうは、昔飲んだ評判の良い日本の1升瓶ワインを洗練させた味で、前者よりは品種の味わいは感じられます。瓶熟感はあまり感じませんでした。どちらもきちんと「ぶどうの味」が感じられますが、同時にこの品種の限界も味わえます^^ たぶんオヤマダのように、複数品種の混醸&よりビオ的な醸造のほうが、ワインとしても面白さがある気がしました。ただ外食の和食で、この手のワインがオンリストされていると、食中酒としては悪くないので、嬉しい気はします。アンリ・エ・ジル・ビュイッソン。12世紀から続くらしい、サンロマンが本拠の造り手。2014年、亜硫酸無添加、蝋キャップのキュヴェ。酸化が進んでいると想像していましたが、開けたては還元していてスモーキーなニュアンス。ほどなく消えると、ほぼほぼ上質なシャブリのような酸とミネラルと黄柑橘の果実味。余韻もそこそこあり、キリメンジャンのニュアンスがないぶん、柔らかさも感じられ、暑い夜に格好の味わいでした。暑いと要素がレスな白が飲みたくなります。オーストリアのヒードラーのグリュナーのベーシックキュヴェ。少ないながらも必要な要素はきりんとある白ワイン。ほどほどの旨み、酸はほんの少し強め、果実味はほんの少し控えめ。結果、過ぎないバランスが心地よい、グリュナーの味わい。長野のkoseiのメルロー。一緒に飲んだ人曰く、「塩尻らしいメルローの味わい」。よく熟したしなやか&重たくない黒系果実。旧世界的な味わいで、ブラインドなら右岸のクリュ・ブルジョワと言ってしまいそうです。余韻は短めですが、充分な品質の感じた日本の赤。味わいより、エチケットのほうが有名かもしれないスプマンテ。7%の甘口。身体が疲れを覚えていて、無性に糖分吸収をしたかったので、ドンピシャの染み入る甘さ。ワイン愛好家にとっては、お子様のような味わいかもですが、甘口のスプマンテって時には良いものです。とはいえ、ブルボトルは多少持て余すので、ハーフが欲しくなりました。飲んだワインの話ではないのですが……。「トロワグロ」の映画、鑑賞。4時間!ですが、飽きはしませんでした。https://www.shifuku-troisgros.com/伺ったこと、ありません。新宿に支店があった頃は何回か行きました。小田急と提携していて、デパートのショップで、トロワグロ御用達のヴォルネーのラファルジェのワインをよく買いました。あとプチフールが秀逸でした。映画自体はたいへん面白く、長尺も飽きませんでした。ただ、20年前だったら行きたい!と思ったはずですが、そういう気持ちにはなりまんでした。料理はネオクラシックで、どうしても食べたい!という感じでもなく、あと客層が年配だったのが印象的でした。フルコースで550ユーロ。日本の和食グランメゾン、たとえば京都の丸山の「菊乃井本店」、縁あって厨房や中の仕事を拝見する機会が何回かあったのですが、手間や人数のかけ方等は、トロワグロとさして変わりません。でも夜のコースで150ユーロくらい。日本って、安い。国の力としても。そんなことも感じた映画鑑賞でした。ちなみにワイン好きなら、DRCやルロワの仕入れシーンや、アメリカン人がルソーのシャンベルタンを飲んでいるところとか、楽しめそうです^^改めて考えると、私も「安い」人なので、個人的な金銭感覚的として価格が味に見合わないので、ブルゴーニュの家飲みを、ほぼしなくなりました。まあ外飲みワイン会は友人たちの好みもあるので、ほぼほぼブルシャンとなりますが。味わいが好みで、価格も納得のいくものはと、あれこれ飲んでみている昨今なのですが、新世界は続くと飲み飽きします。ローヌ、南仏の赤は好きですが、これも続くと他が飲みたくなる。クリュ・ボージョレ、ロワールやアルザスのビオ系もしかり。ロワールのカベフラとシュナンブランに期待を寄せたのですが、ピンときませんでした。日本ワインは今のところ一部を除き、ワイン以前と感じるものが多いです。そういう意味では、だいたいどれを飲んでも、価格より明らかに味わいが上回っていて、しかも味が好みなのは、キャンティ・クラシコをはじめとするトスカーナのサンジョヴェーゼと、モーゼルなどのリースリングの辛口、その2つというのが現状の結論です。この赤白は、家の食事とも合うのが、また美点だと思います。それにロワールのビオの赤白や、サッサイアみたいなイタリアのビオ白を織り混ぜ、時に値段のこなれたボルドー、ボージョレ、ローヌ、南仏の赤を絡ませる。という感じなのですが、「今日の延長線上の明日ではつまらない」ので、やはり何か、あまり飲んでいない地域や品種のものを新しく試したくなることが、これからも続きそうです。ということで、スペインのモナストル100%の赤。フランスでいうムールヴェードル。ビオ認証で、12.5%。黒7、赤3の果実味は要素が多くて、よく躾けられています。リーズナブルな値段ですが、同価格帯の南仏のワインよりははるかに洗練されていて、パーカーの高得点も納得の味。これがいちばんベーシックでしたが、上のクラスはぶどう品種も違うようで、興味を惹かれます。いちばん高くいものでも、ACブルよりはるかに安いです。良い意味で、品質と味わいが見合っていないと感じました。ちなみに、半分残した翌日も素敵な味でした。タンニンの圧は感じますが、良い感じのシャトーヌフと言われたら納得しそうな感じでした。8月の末日。台風の影響を懸念して、年に1回、外房にお招きする1泊ワイン会を延期。代わりに新宿のモアザングリルで。コスパがよく、工夫を感じるコースがあるホテルダイニング。Sさんが懇意にしているイケメンのソムリエさんのサービスも素晴らしく、良い雨の夜でした。わたしはルフレーブのACブル14を持参。ネットに熱心ではないとあるワインショップの在庫。値段も昔々の倍くらいですが、今の市価の1/4くらい?広域ながらルフレーブの味。クラヴァイヨン系の、やや重めの果実味の味わいで、少し要素を少なくした感じ。でも破綻はない、お手本のようなレジョナル。泡は、通はよく知っているらしいスエナンとビシュリー。ドサージュ4gの前者は古典的な美味しさで、ノンドゼの後者は今どきの美味。どっちの方向も旨いです。赤は、21年とは思えないしっかりした味わいのオーティ・フレッドのNSG。スパイシーで鉄ぽっさもあり、ジュヴレっぽい美味しさでした。美男子ソムリエさんから、ラタフィアをご馳走になりました。予定変更になりましたが、今年の夏の締めとなりました。フジファブの「若者のすべて」ならぬ「ワイン好きのすべて」。。。
2024年09月01日
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は7月は、あれこれ飲んだクリュ・ボージョレの飲み忘れ。ドミニク・ピロンは、タイユヴァンのオリジナルエチケットにも選ばれている造り手。ここのボージョレ・ヴィラージュも飲みましたが、モルゴンの中での、特別な畑のコレは、数段上の味わい。とわいえ粉っぽいタンニンと余韻の短さは、ここまで飲んできた一連の村名ボージョレの多くと共通しています。しかし適度の酸味と赤系果実の組み合わせは、悪くありません。しかしながら、このコート・ド・ピュイや、別の村、コート・ド・ブルイィの土壌だという閃緑岩と、花崗岩土壌との明確な違いは分かりませんでした。いずこも同じですが、そのアペラシオンで一等地抜けた造り手のワインは、土地の地力を凌駕するのかもしれません。一連飲んできた中では、フォワイヤールとギィ・ブルトンの、コート・ド・ピュイではない普通の村名は、他より抜けた美味しさでした。よく行っていたビストロが閉店、ということで最後に訪問。シャーヴのモンクールの2015年があったので、ボトルで。ほぼ毎ヴィンテージ買っていますが、すぐ飲んじゃうので、バックヴィンテージの瓶熟具合が気になって。濃い赤紫の外観通り、まだまだ若いワイン、かつ初期のスパイスが粒立ったニュアンスが溶け込んで一体になっている分、やや一本調子な時期でした。端正で綺麗な造りなので、このモンクールもこれ以上熟成させても、たとえばグラムノンのような色気は、出てこないかもしれません。翌日、外苑前の高級炉端焼き。代打で出席。5人で4本。私以外が全員女性で、ブルシャン限定会員だったので、ペルノのバタール04を。04、ピュセルとバタールを各3本買って、最後の1本。正直、これまでの5本はやや過熟感があって、個人的にはおいしいけど、畑に期待したほどではなかったのですが、最後の1本で報われました。バタールというよりピュセル的なミネラル感が綺麗で、熟成した果実味にも透明感があり、長持ちさせた甲斐がありました。泡はボランジェNVとコント06。06は、花見ランチに持参したものと同ヴィンテージでしたが、花見の時はコントが入るクーラーがないということで、いまいちの温度で飲んだので、今回とは香ばしさの集中度が違いました。改めて温度、大事ですね。赤は、アラン・ユドロ・ノエラのシャンボール17。この村に期待する果実味とミネラルにきっちりと答えてくれる美味しさ。これまた高騰しているワイン。ありがとうございます!週明けの家飲みは、ボワソンのアリゴテから。コシュ・デュリのように高騰していくであろう造り手ですが、アリゴテだけはネットでも余っている模様。先日のイヴ・コラン・モレもそうですが、コシュとドーヴネ、ルロワにはほぼ確実にある、ごまと麦の香りがボワソンにはあります。友人のワイン通の情報によると、どうもあの香味は亜硫酸を添加するタイミングが鍵のようで、ボワソンはそれを会得しているのではないかと。さすればこれも、コシュのアリゴテのような味わいかも?と思ったのですが……。まあレベルの高いアリゴテでしたが、果実味のふくらみと余韻の短さはこの品種を感じさせました。ただ一瞬、香ばしい香りがよぎったりするので、まだ発展途上で、先々のヴィンテージではあの香味を獲得するのかもしれません。先月、ワイン好きな蕎麦屋の店主に飲ませてもらった、北海道の木村農園のピノノワールをココファームワイナリーがプロデュースして、10Rが仕込んだという赤がとても美味しく、びっくりしました。ボーペ、タカヒコ、kidoといった入手困難ではない日本のピノでも、このレベルなったかと思い、かつ木村農園のピノに興味を抱き、それが原料のワインを4本ばかり購入しました。この千歳ワイナリー(北海道中央葡萄酒)は、古くから木村農園のぶどうを使っているそうです。このノーマルと良い樽を選別したレゼルヴがあって、そちらは倍の値付けがされていました。で、まずはノーマルから。色調は向こうが透けるほど薄く、これは!と思ったのですが……。残念ながら、下位のACブルレベル。かすかな苦み、旨みも少なく、ボディもフラット。10Rと違って、ビオ寄りではないノーマルな醸造をしたと思われます。ビオ系のMCやセミMCのほうが、味わいに旨みが乗るという不自然さはいつも不思議に思いますが、ピノノワールにはグルタミン酸系の旨みを生成させるテクニックが必要なのかもしれません。ジャン・ラルマン。外房のイタリアンに持ち込み。知り合いのソムリエさんたちの間でも評価の高いレコルタン。ドサージュが多めの、このスタンダードキュヴェでも充分美味しい! ピノ多め、ぶどうの質の高さと熟度がよくわかります。新しい造りのシャンパーニュを飲むと、プレステージ以外の古典系の味をつまらなく感じていましたが、コレは例外でした。また買いたいです^^先月、渋谷でライブの後の遅い時間、入る店があまりなくて偶然入った和食屋。ほかの席は外国の方ばかりだったのですが、グラスで頼んだハウスワインの白、赤。大きめグラスだったこともあり、期待していなかったのですが美味しく感じ。。。白はシャルドネだとわかったのですが、赤は「あれっ、これ何の味だったけ?」とお店の人に聞いたら「プリミティーヴォです」と。雨が降って肌寒かったこともあり、ひさびさのこの品種に甘やかさが妙に旨く感じて、家でも飲んでみようかと。宅配のピザと一緒に。暑い日だったことこともあり、あの甘やかさがやや重く感じました。冬のおでん、なんかがよかったのかもしれません^^ココファームワイナリー監修、10R醸造のピノグリ。同じ木村農園のピノノワールを使っていて、10Rと他でまったく味筋が違っていたこともあり、前から気にはなっていましたが、10Rへの関心が高まり。。。ビオ、自然派的な醸造をしたほうが、葡萄本来の味わいと違うニュアンスが生まれる。テロワールから考えてみるとむしろ不自然なことがあるのは、ある意味周知の事実のような気がします。ピノグリ、アルザスの自然派生産者が造っても重たく、アフターに苦みを感じるので、この品種単独のワインはあまり好みませんが、このピノグリは北海道産ということもあり、原料としての果実味が弱いのか、かなり軽めの酒質に仕上がっています。ただ、時間が経つとアフターの苦みが感じられるようになり、味わいの感想としては「まずまず」という感じでした。ただ、この葡萄を他で醸造すすると、もしかするともっと薄っぺらい味わいになるような気もします。上手にまとめているかもしれません。お誘いがあって、箱根で。4人で4本。ホテルのレストランで泡、白、赤半分。残りの赤と、もう1本の泡を部屋飲み。1本目の泡は、アグラパールのブラン・ド・ブラン・ミネラル・エクストラ・ブリュットGC2016。ブラン・ド・ブランらしい味わいで、ブラインドではシャルル・エドシックのブラン・ド・ミネレールかと。ミネラル感もありますが、アフターの蜜感が印象的でした。白は、ラフォンのクロ・デ・ラ・バール2014。アタリのラフォンで、新樽のニュアンスと豊満な果実味がグンと迫ってくる味わいでした。こんなラフォンはひさびさでした^^赤は、私が持参したカシューのエシェゾー2018。若い味わいでしたが、VRの血筋が顕著なスパイス感満載で、部屋飲みの頃からグッと香ばしさが増して、まずまずGCに値する味わいに収束しました。この造り手の下位のキュヴェは好みとは言えないのですが、この銘柄に関しては文句なしです。締め泡は、眠気と闘いながら飲んだので、写真は翌朝です^^アンリオのアンシャンテルール1996。みなさん、後継のエメラより好きだとのことでしたが、エメラは1回しか飲んだことがなく、正直違いがわかりません。ヴィンテージの違うし。まあそれにしても96のコレは、香ばしさ前回で、どんどん極上の鼈甲飴のようなアフターが、こんこんと溢れてきて、眠くてもその大きさがわかる味わいでした。また飲みたい、です。また日常に戻り、ふだん飲み。このジャン・デ・ヴィレーヌは、いまどき貴重なアンダー4000のシャンパーニュ。ドサージュも普通にある、バランスはいいけど特徴があるわけではない泡ですが、安いシャンパーニュにほぼあるアフターのえぐ味がほぼないのが美点です。このラストーは、グルナッシュ、カリニャン、サンソー。暑い時期は同じ濃いめでも、南ローヌより南仏のほうが好ましく思えます。ガリーグ香も強めで、やや野趣を感じる果実味。ぶどうの環境とこの暑さがシンクロしているのが良いのかもしれません。月イチ恒例のワイン会は、初の町中華。10年以上、毎月1回。この年月でのいちばんの変化は、「食べられなくなって」「飲めなくなった」こと。10年前はフレンチの後にラーメンを食べたり、2軒目のワインバーも普通に行っていました。最近は、おまかせよりもアラカルト、フレンチだったらソースなしのビストロ系、イノベーティブよりオーセンティックになり、ワインも4人で4本を持て余すようになりました。町中華は、ふだんより食が進みました^^ワインは、赤ナシの泡、白、ロゼ、ロゼ。泡のLacourte Godbillonは、新しめらしいのですが、キュイの造り手とのこと。ドサージュが普通にあるようで、それが料理とよく合いました。白は、元ラルロのザコル。赤は何本が飲みましたが、白は初めて。シャルドネのグルナッシュ・ブラン。南の白としては、ハーバルなニュアンスが少なく、夏によく合う味。ロゼは、日本ワインが揃いました。私が持参したのは、例の木村農園のピノ、ココファームのプロデュース、10R醸造のもの。赤に共通する綺麗な小赤果実のキュートな味わい。10Rのワインは好みです。もう1本は、長野のファンキーシャトーのメルロ。これもタンニンが綺麗な美味しいロゼでした。
2024年08月01日
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インポーターは正直褒め過ぎ感があり、筆が滑っている記述もありますが、値段を軽く超える味わいであることは間違いなさそうです。ピノ・ノワールが話題の、ニュージーランドのブラックエステート。定例のワイン会で飲ませてもらいましたが、確かに旧世界よりの味わいで、コスパよし。ベーシックなピノも購入したのですが、まずはリースリングから。スクリューキャップ。開けたては還元香。すぐに消えると、かなり強めのぺトロール香。黄柑橘のコンフィチュール、ハーバルな要素は控えめで、軽いミネラル感もあり、酸も綺麗。やや肉付きはいいのですが、これもまた旧世界よりのリースリングでした。続いてピノも飲んでみました。ベーシックなトレブル。ワイン仲間のIさんが、スタンダードでも充分美味しいと言っていましたが、なるほど旨い! 開けたては、ニュージーのピノによくあるアセロラ系の赤系果実の香り。ですがすぐに、全房らしい梗由来の香ばしさと旨みがグッと出てきて、濃度控えめのボディと相まって、人気が出るのも納得。ネットで見たらすでに値上がりが始まっていて、買った時より2割ほど上がっていましたが、まだまだコスパのよいピノだと思いました。確かに旧世界よりの味わいで、ブル愛好家の家飲みデイリーに良いのかもしれません。やや酸は太いですが^^月イチ、4人でのワイン会。今回は、秘蔵のワインを持っている街のそば屋で鱧鍋。今回、1本は店主にねだって何か出してもらおうということで、それならとIさんが泡、白、赤を持参してくれることに。泡は、フレール・ミニョンの新キュヴェ。GCクラマンの2017年。レモンのコンフィチュールのようなアフター。Iさん曰く、この造り手は「ちょい甘みを足したサヴァール」。白は、香りで「ボワソン!」と断定したのですが、ピエール・イヴ・コラン・モレでした。今や遠いところに行ってしまった造り手。ほんの少し前までは、サントーバン1級までは家飲みの範囲でしたが、いやはや……。ただこの村名の美味しいこと。そして香りは、例の胡麻と麦。まあ高くなるでしょう、コレは。昔はここまでの芳香ではなかった気がするので、何かを会得したのでしょうね。赤は、ジャイアント・ステップのピノ。こちらは香りがオセアニアでした。先日のブラック・エステートと同様、旧世界に近づいた味なのですが、酸の太さが、ブルゴーニュに嵌ってしまった人には踏み絵になりそうです。そして「穏当な値段の赤」のリクエストで出てきたのが、10Rのコレ。木村農園の葡萄、ココファームワイナリーのプロデュースだそう。これ、エチケットを見ても買わないと思うのですが、一同絶賛の、唾液腺を刺激する小さな赤系果実のきれいな酸と果実味。ブラインドなら、一流のシャンボール系の造り手のACブル。日本はワインにおいて、新世界にして細い酸が出せる希少な国なのかもしれません。シャルル・ジョゲのシノン・ルージュ。これもまた青いニュアンスはなく、酸も綺麗。なのですが、先に飲んだ別の造り手のシノン・ルージュと同じく、果実味がさして赤くはありません。黒いわけではないのですが、芳香控えめで、ボルドー右岸の下位互換……。ロワールのカベフラがいいかもと思ったきっかけは、昨年末と今年飲んだフィリップ・デルメという造り手のVdFだったのですが、あちらはセミマセラシオンのビオ。通常醸造だとクロ・ルジャールみたいな例外は別として、自分が想定した味わいにはならないかも。まああとは、シノンというアペラシオンはやや角張った味の印象なので、ソミュールだったりすると、また違うのかもしれません。コート・ドーセール・ルージュ。ドメーヌ・プティジャンという、シャブリ近郊の造り手。最近よく行くビストロのワインリストから。果実は充分熟しているようですが、とてもスレンダーな酒質で、小粒のフランボワーズの酸と。強めのキリメリジャン由来のミネラル。最新ヴィンテージでも温暖化の影響は感じませんから、昔はさらにタイトだったのかもしれません。でもこういう赤系オンリーの果実味の赤だと、魚でも肉でも野菜でも、たいていのものに寄り添ってくれるから、オンリストされているとありがたい赤です。22年前に通ったワインスクールのクラス会。ユーグ・ゴドメのミレジム2012を持参したのですが、ウーリエの新しいキュヴェと比較して飲むことになって、面白かったです。ゴドメはシャルドネ60、ピノ40でノンドゼ。ウーリエは、シャルドネ、ピノ、ムニエが1/3ずつで、1グラムのドサージュ。前者より後者のほうがが赤ぶどうが強く感じられ、わずかなドサージュによる近づきやすい味わいになっている気がします。前者は、少しタイトでスレンダー。ぶどうの質の高さを感じますが、逆にウーリエの醸造技術の高さも味わいに出ている気がしました。ほかに白1本、赤4本も飲んだのですが、例によって撮影しておらず、ほかの参加者からいただいたら、またインプレッションを書いてみようかと思います。6月は、カベルネ・フランとシュナン・ブランを飲み進める気がしていましたが、その気になれずに早くも頓挫。カベルネ・フランは、やはり味筋はカベルネ系だった気がします。とはいえ、まだ手持ちがあるので、また飲みたいと思います。現状、自分の好みの中での明らかな「味わい>価格」は、キャンティ・クラシコとモーゼル。リースリングの辛口です。あと周回遅れも甚だしいのですが、ここにきて日本ワインへの関心が始まりました。今年、6月末までにちょうど100本ワインを購入しましたが、最後の3本は日本のピノ・ノワール、木村農園のぶどうのものでした。
2024年07月01日
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5月は、ボージョレ・ヴィラージュから。ドミニク・ピロン。クリュ・ボージョレがタイユヴァンセレクションにもなっている造り手。MCっぽいいちご系の赤系果実。広域ゆえか、やや浅い酒質。しかし、時間が経つと少し締まり、味わいが向上。とはいえ、あまり特徴のないガメイでした。連休に外房。ドゥーツのヴィンテージ2015年。古典系の王道の香りと味わい。ブリュレ、焦がしバターの香ばしさと、アフターに和三盆系の甘味。スタンダートもフラッグシップも美味しいので、ヴィンテージは初でしたが、バランスがとれた高品質な味わいでした。暑い日だったので、フランツ・ソーモンのソーヴィニヨン・ブラン。ロワールのビオ。シュナンの造り手のSBだからか、もう一歩詰め切れていない印象。果実味より酸が勝ち、アフターの苦みも強め。シャルル・エイドシックのNVドゥミ。2本目ですが、シャンパーニュあるあるかもですが、フルボトルのほうが美味しい気がするのは気のせい? ドンペリの下位互換的な味わいに感じました。ラベントス・イ・ブラン(という名前の造り手)。今まで飲んできたカヴァの中で、ベストの一つ。10年以上前から、カヴァを名乗ることも止めたみたいですが……。ブラン・ド・ブラン2020。これがベーシックキュヴェらしいのですが、熟した果実味と伸びる酸のバランスが適切。青臭いハーバルなニュアンスも、金属感も皆無で、しかもシャンパーニュ方向の味わいではなく、あくまでカヴァの上位互換。三つ星レストランにオンリストも、納得。このロゼと、当主が造るペット・ナット2種も買ったので、暑くなるこれから、楽しみができました。マルク・クライデンヴァイス。今は名前が変わったみたいですが、昔はよくアンドロー・リースリングというスタンダードのキュヴェをリピートしていました。このクロ・デュ・ヴァル・デレオンというキュヴェは、リースリング&ピノグリだそう。かなりピノ・グリが支配的な味わいでした。酒質は厚みがあり、重心が低く、アフターに残糖のニュアンスがある、いわゆるたっぷりした味わいの白。ラングドックのワインも手掛けている造り手で、ネットだとアルザスが寒くて嫌なのでニームに引っ越した(二拠点?)という情報もあったので、もしかすると濃いめ志向なのかもしれません^^家飲みで、20年熟成のブル白。ペルノのピュセル。数年前にも1本、開けました。ピュセルにしてはミネラル控えめですが、健全な熟成が進んでいて、ホイップクリーム、軽いトリュフ香。酸化にニュアンスは無く、酸と果実味のバランスは上々。数年前よりバランスがとれている印象がありました。生産者より、畑の力でしょうか?ビアンカーラ出身のピッチニンのムーニ・ビアンコ。シャルドネ60、ドゥエッラ60。ひさびさに飲みましたが、昔より丸い味わいになった印象。黄柑橘系の酸にうま味が乗っている、典型的なビオ味ですが、ガルガーネーガのサッサイアほどのミネラル感はなく、もう少し穏やかな味わい。定例のワイン会は、ゲスト2人を迎えて。テーマは「クラシック?」とのこと。泡は、サヴァールのほぼPNのキュヴェとユリス・コランのブラン・ド・ノワール。どちらもモダンよりですが、セロス以降のこの方向の味わいは、舌が慣れてきて、どんどん美味しく感じるようになりました。白はゲスト2人から。ソムリエのF巻さんは、ドメーヌ・ド・シュヴァリエ92。最初、ダグノー?とぽもったら、ボルドーの熟成SBでした。私より1つ年上ですが、毎日ワインを飲んで、週に1回はワイン会をしているというM崎さんは、ペルノのバタール96と、予備のアルノー・アントのグッドドール00まで、皆が物欲しそうな顔をしているので開けてくれました。バタールは96らしく酸がしっかり、アントはM崎さん的にはもう一歩だったとのころですしたが、太い味わいではなくミネラル感もあって、悪くないと思いました。赤は、シェゾーのシャンボール・シャルム98と、ジェラール・ラフェのラヴォー・サンジャック04。シェゾーにシャルムあるのは知りませんでしたが、作柄もあるのか、もっと若いヴィンテージに感じられました。抽出もやや強めでしょうか。ラフェは私の持参ですが、こちらをシャンボールと思った方多数。寒い年の標高高めの畑だからでしょうか。デュジャックのように、代替わりの濃いめになったと言われるラフェですが、03のパーカーの高評価もあってそのイメージがありますが、平均よりは柔らかい、赤系果実の造り手のように思えます。それでも芯がしっかりてしているので、このラヴォーもまだまだ熟成しそうでした。前日が多めに飲んだので、度数の低いペットナットを。カンスモイ。先日飲んで好印象だったラベントス・イの当主が造る別ブランド。オレンジの外観ですが、果皮のニュアンスは感じられません。極辛口でピュア。旨みは少なめで、酸は黄柑橘。アニスなどの実系のハーブ。よくできていますが、もっとゆるい、残糖のあるペットナットを予想していたので、方向性は違っていました。こっち系の味わいだと、ドサージュレスの前日の高価なシャンパーニュには及ぶべくもない……。南ローヌのエステザルグ協同組合の中では、このモンタニェットがいちばん好きだと思っていたのですが、ひさびさに飲んだ限りでは、ビオにしては中庸で特徴がさしてないようにも感じました。グルナッシュ、シラー、ムールヴェードル。意外にムールヴェードルを感じる味わい。30分くらいしたら、粉っぽいタンニンが主張し始め、ワインとしてのバランスをやや崩した半面、そのアクセントが妙に好ましく思えました。と思ったら翌日、グッとバランスがよくなり、グルナッシュ?が表に出てきて、ほどよくスパイスが効いた、南ローヌらしい味わいに。文句なしのデイリー。これまでも、あれこれマイブームはありましたが……。赤だと、いちばん最近はクリュ・ボージョレのガメイ。その前は、ラングドックのAOC別のカリニャンやサンソー。北ローヌのシラー。キャンティ・クラシコやマレンマなどのトスカーナのサンジョヴェーゼ。白は、シャブリとモーゼルの辛口リースリングくらいですが。そしてロワールのカベルネ・フランとシュナン・ブランの味が近年変わってきていることに気付き……。シノン、ヴーヴレ、ソミュール・シャンピニィあたりを飲んでみようかとまとめ買い。カベルネ・フランはピーマンが消えて赤系果実がマスキングされなくなり、シュナン・ブランは酸に見合うだけの果実の熟度が感じられるようになり、温暖化が吉になっている気がします。ロワールの他の品種、ピノ・ノワールやソーヴィニヨン・ブランより、この先、どんどん美味しくなる予感。ということであれこれ試してみようかと。とはいえ、まだまだデイリーがあれこれあるので。ヒードラーのロゼ。美しい色調ですが、コスパの良い、美味しいワインでした。ブラインドで飲んだらブルゴーニュのロゼ。ピノノワールのセニエのような味わいです。品種は、ツヴァイゲルトにサンジョヴェーゼだそうですが、このブレンドが物議を醸しそうだということで、裏エチケットにはツヴァイゲルト100%としているそう。サンジョヴェーゼがどれくらい入っているのかわかりませんが、おそらくこのブル的な果実味と酸味に貢献している気がします^^その流れで、翌日はフォンテルートリのキャンティ・クラシコ。2019年は2本目ですが、やはり高クオリティ。この価格で香りの要素の多さと味わいのレイヤーを持つ赤ワインは、あまりないように思います。異論もあるかもしれませんが、このワインはブルゴーニュとボルドーの両方の要素を感じるワインで、たとえばスパイス系の香りにはその双方の要素を感じます。それゆえブル専科、ボル専科にサンジョヴェーゼは受けないのかもしれませんが、両方が好きな人にとっては、格好のデイリー赤だと思います。次のヴィンテージも買いました。値上がりはしましたが、許容範囲。フォントディやサン・ジュスト・ア・レンテンナーノのほうがワンランク上の味わいに思えますが、値段がほかの地域のワインたちと競合するので……。フォンテルートリは、3,000円クラスの中では、シャーヴのモンクールと並んで、個人的贔屓の銘柄です。5月最後のワインは、カリシャル。その名もバタリー・シャルドネ。アメリカンオークがグイグイと液体に染み込んでいます^^ バニラ、ヘーゼルナッツ、溶かしバター。酸はしっかりありますが、ミネラルや苦みはなく、あっけからかんとグラマラス。何物にもなり得るシャルドネの偉大さと節操のなさを感じられる、なかなかの味わいでした。
2024年06月01日
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新しい年度。初日は辛口のヴーヴレから。セバスチャン・ブリュネの、際立った酸とミネラルのシュナン・ブラン。ぼけちゃいました。酸とミネラルのワインと書いてあります。最近、テイスティング用語でミネラルという言葉は使わないらしいですが……。ピュズラやボノームの、柔らかいビオとは、まったく違う味わいです。酸が主張しています。含み香もあり、甘酒を飲んだ時に感じるような酵母のニュアンスも。また杯が進むほど要素が出てきて、かなり楽しめるヴーヴレ・セックでした。マイブームが続く、クリュ・ボージョレ。今回は、ムーラン・ナ・ヴァン。ひと昔前までは、いちばん上位の村。ただ、あまり売っている球がない。ジャドのシャトー・デュ・ジャックは別として……。日本で売っている中でモルゴンが目立つのは、ラピエールとラピエールを含むビッグ4の存在が大きいからでしょうか。ムーラン・ナ・ヴァンは、ブルゴーニュの造り手、ルイ・ボワイヨのものを見つけました。ガメイを、ピノっぽく扱っているからか、ピノっぽい味わい。ややタンニンが粉っぽく、アフターが短いのがピノとは違うところかもしれません。ただし果実の熟度は十分で酸もほどよいので、酸っぱくて船が細いレジョナルよりは、同価格レベルでもかなり上の味わいに思えます。後半、赤系のキュートな果実味がグッと伸びてきて、好ましい味わいになりました。週末、外房で二コラ・フィアット2017、東京でオーレリアンのクレマン・ド・ブルゴーニュ。二コラ・フィアット、シャンパーニュとしての香ばしさはまずまずですが、アフターに感じる甘さが気になりました。クレマン専業で、インポーターが今をときめくヴィヴィットだったオーレリアンは、ぶどう品種ゆえ、味わいの構成はシャンパーニュですが、シャンの香味がなく、バランスのよい泡で終わった感も。ドサージュは二コラ・フィアットより控えめかもしれませんが、あちらがエクストラ。ブリュットくらいの仕立てたほうが美味しかったに違いありません。新進のノンドゼ系を多く飲むようになった昨今、昔と比べて、自分の中の泡の味わいの基準が、気づかないうちに変化したのかもしれません。たぶんこの時期、陽気さえよければ、カヴァのナチュールのほうが美味しく感じるかも。マ・ド・ラ・フォン・ロンドという、聞き慣れない造り手。アラモン、カリニャン、サンソー、アリカンテ。11.5%。数合わせで買った南仏の赤ですが、これがアタリのワイン。ある種のビオ好きに受けること間違いない梅きのこ。これ、昔のルイ・ジュリアンのような味わいです!ルイ・ジュリアン、汚い再生瓶と手貼りのエチケットの頃の味わいが、売れ出して綺麗になってしまって、醸造上の瑕疵も無くなりましたが、単なる安ワインになってしまった気がします。これはごく軽いブレットが、良きアクセントになっている好例。やや乾いたタンニンのアフターはありますが、それを補う多品種がもたらすレイヤーがあります。さすが野村ユニソン!さすが野村ユニソン。初めて飲む、ドメーヌ・オヤマダ。BOW!の赤。この2023年はベリーAとカベフラに、ムールヴェードルが少々とのこと。少しだけ還元していますが、赤系果実はあくまで嫋やか。酒躯は細めですが、この味わいが好きなビオ好きは多そう。アルコール度数10%。このスタイルのワイン、移動距離が少ない日本産のアドヴァンテージも感じます。ふらっと入った池袋のカウンタービストロで、ジョアネのオート・コート18。畑はカシューから、仕事はビゾから学んだそう。味わいは、カシュー系でした。やや、オリエンタルスパイス。味わいは酸も赤系の果実味も丸く、悪くなかったです。そして今時、6,000円しない値段で供していました!ポルトガルの泡。あるワインショップで薦められ、先日はロゼを飲みましたが、今回はグリュナフェトリナー100%のスパークリング。https://www.voga-japan.net/conceitoespumantebrutnatureと激賞されていますが、香味はシャンパーニュのアレではなく、高級なナチュールのカヴァの方向性。ただぶどうの質は頗る高く、時間が経って泡がへたり、温度が上がってからのほうが真価を発揮した感があります。シャンパーニュと比較するには、あの石灰のニュアンスがないので、あまり得策ではないように感じましたが、値段以上の泡だとは感じました。ムルソーの造り手、アンリ・ダルナのレジョナル2018年。抜栓直後は、プチムルソー。ミネラル感があり、広域でもそこそこの厚みがあり、酸が出張っていません。時間が経つと、ややバランスを崩し、軽いえぐみが出てきましたが、さほど気になるレベルではありませんでした。半分残した翌日、酒躯はやや痩せましたが、味筋は変わらない印象でした。フレデリック・マニャンのCdNVの2019年。土壌名も付いていますが、飲んでもわからない^^私のワイン遍歴は、ボルドー→ボルド古酒→ブルゴーニュ古酒→新しめブルゴーニュ→フランス全土→旧世界あれこれ→新世界にも、といった塩梅で、だんだんと広がっていった四半世紀です。ブル古酒への溺れ具合がいちばん重症だったのですが、新しいヴィンテージに目を向けるようになって、まずはモレサンドニを飲んで、それから両隣の村だなと思ってまず買ったのが、ミッシェル・マニャンとフレデリック・マニャンの1級や村名でした。ヴィンテージは1999年や2000年がリリースされていた頃です。ドメーヌものとネゴシアンものも飲む比べてみたかったので、ちょうどよい造り手だったのです。ちなみにエチケットも古典的で、またマニャンではなく、マニアンと呼んでいましたが^^うっすらとした記憶では、総じてミッシェルのほうがやや土っぽく、フレデリックのほうがモダン。そしてミッシェルはあまり見かけなくなり、フレデリックは年を追うごとに新世界的になり、いつしか飲むのを辞めてしまいました。なのでかなりひさびさ。下位のキュヴェなので、全体がそうなっているかは不明ですが、果実味の紫がいくぶん減じて、でもまだ赤紫。ニュージーぽいアセロラのニュアンスは、あまり感じなくなりました。半分残した翌日、濃縮した赤系果実の甘みがぐっと強くなるとともに、アフターに強めの苦みが生じ、甘苦い味わいになりました。定期的に外で一緒にワインを飲むメンバーが、ほぼほぼブルシャンなので、家では違うものを飲みたくなってしまうのですが、白赤と例外的にブルゴーニュが続きました。充分美味しいのですが、好みはあるにせよ、この価格帯に限って言えば、ほかの地域のほうがもっとワインが持つ、いろいろな要素を楽しめる印象です。レイヤーを感じられるというか……。翌日、恒例のル・ブルギニオンでシェフにワインお任せの会。4人で白2、赤1。冒頭写真の3本でした。ただ白は、シェフが蔵から直接買っているコシュ・デュリを所望。そうしたら飲み比べをさせてくれました。ルージョ2007年と村名2020年。味見として小さなグラスで供してくれた、2020年の開けたてのわすかな量の1杯が完璧でした。麦とごまとミネラルに、ホイップクリーム&和三盆。10分もちませんでしたが……。残りをデキャンタしてぶんぶん振り回してから、ブルゴーニュグラスで出してくれましたが、酸がぐっと出張っていました。そこから時間をかけてゆっくり開き、まだまだ伸びそうでしたが、最初の味わいには戻らず。コシュ・デュリのノーマル村名は、ナルヴォーー、ショーム、ヴェルイユといった畑を別々に詰めているけど記載していなかったそうですが、今もそうなんでしょうか?ルージョ07は、最後の1本とのことでしが、こちらは村名格として、申し分のない味わいといった趣。ヘーゼル系の熟成香もほどほどで好ましく、酸とミネラルのバランスも上々でした。赤のルーミエは、レ・クラの2014年。こちらもミネラルが前に出た細マッチョな味わいで、当然飲み頃前でした。レ・クラはバイエもそうですが、もう少し体躯があればと思う味わいで、ジュヴレのラヴォーなどと、同じ傾向の構成要素だと感じます。レ・クラは、個人的にはバルトがいちばん美味しいような気がしますが、このワインも30分ほど経つとルーミエらしい赤系果実がミネラルとバランスし始めました。3本の村名と1級、とても美味しかったのですが、山の頂上ではなく、七合目、八合目から見た素敵な景色といった感じでした。ブル専科の方もきっと、同じような感想を持ったような気がします。翌日は、毎月恒例の4人の会。辛めの中華とワイン。ガチ中華でも町中華でもない、いい意味で中庸な神楽坂の店。泡2、赤2を分担。シャンパーニュ。新進の造り手だそう。ノンドゼ。この方向の味が、メートル原器になりつつあります。私は、逆張りで保守系。ルメール08。ドサージュが熟成でメイラード。良年の味。赤はオーストラリアとサンセールのピノ。豪は、ビオ感たっぷり。やや暖かい地域のニュアンスがありました。サンセールは、一瞬グルナッシュ?と思うような、たっぷりめの甘苦い味わい。サンセールのピノも、最近は14%を超えることがあるという記事を読んだことを思い出しました。品種の最適地は、いよいよ変わっていきそうですね。フィリップ・デルメ。昨年末、ワインじゃない人たちとの忘年会のために買った中の1本。カベフラ100%。その時にはかなり酔いが回っていて、一口しか飲んでいないのですが、「旨い!」と思ったのでリピートしてみました。青臭さは微塵もありませんが、ビオ香は強め。冷静に飲み進めると、セミマセラシオンらしく赤系果実は好ましいのですが、バランスはピュズラやボノームのほうが、一枚上手かもしれません。フェア・ヴァレーワイナリーという南アで、フェアトレードを実践しているらしいワイナリーのシュナン・ブラン。わずかに南国フルーツのニュアンスとアフターの甘味がありますが、新世界感はそれほどでもなく、サンも伸びやか。いつもより冷やし気味で美味しい白でした。今、なんとなく将来有望で、まだ「価格<味わい」だと感じるのがカベルネ・フランとシュナン・ブラン。カベルネ・フランはロワールでも、特に自然派でピーマンのニュアンスが無く、そうするとカベソーの黒系ではなく、赤系果実の味わいのものが多く見受けられます。白はソーヴィニヨン・ブランも青臭さが無くなっているのですが、むしろシュナンの辛口が、酸もありながら、やや薄っぺらく感じていた酒質の厚みが増してきて、どちらも温暖化の恩恵を感じる品種です。あくまで個人的な見解ですが、気が付くとネットで両品種の飲んだことのないワインを探している自分がいます^^4月の最終日は、今月初めて行ったカウンタービストロに再訪。ルー・デュモンのレアセレクション、96のコトー・ブルギニオン。当時の名称ではパストゥグランなのでしょう。ネットで見たらリーズナブルな価格で出ていました。ガメイが入ると、その時点で選択肢に入らない人もいるかもですが、これ、素敵な味でした。店での値付けも真っ当。前回のワインと価格を揃えていました。あちらのほうがお得ですが、それよりこの手のワインをオンリストしてくれているのが嬉しい。96の強い酸のおかげか、まだまだ酸味はイキイキ。赤系果実のチャーミング系。パスグラあるあるで、余韻は短いのですが、食事の最後の頼んだ青かぶと山羊のチーズまで、へたることなく楽しめました。こういうワインはお店でも利幅は小さいかもですが、料理とワインのバランスが釣り合っていて、ワインの美味しさの絶対値以上の満足がありました。
2024年05月01日
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3月のワインは、外房でロワールのピュズラ・ボノームから。蔵の2021年の赤。最新ヴィンテージ2022年はガメイ+ピノ・ドニスですが、こちらはガメイ、カベフラ、シラー、グルナッシュ。セパージュのせいか、ロワール赤にしてはややスパイシーで、かすかなほろ苦みがいいアクセント。毎年の品種構成が変わっても、基本的な味筋が変わらないのが興味深いですが、デイリービオ赤としては、赤系果実系のビオ味を好む人にとっては、間違いない味です。梅きのこ香に、赤じそジュースの味わい。南アのマリヌー・クルーフのベーシックの白と赤。白はシュナン・ブラン、赤は南仏ブレンド。白が良かったです。洋梨、杏にミネラル。ややオイリーですが、旧世界的な酸があり、ロワールの上物に近しい味わい。赤もシラー2/3弱、グルナッシュ・ノワール1/3弱、あとはサンソーなどなど。こちらもガリーグ香もあり、フランスに非常に近しい味わいですが、シュナンに比べて、飲んでいる経験が多いのもあり、同レベルの赤はほかにもたくさんありそう。ちなみに白は、グラス1杯ほどの量をボトルのまま冷蔵庫に入れていて、5日後に飲んだら、まだオイリーさ、酸、果実味がしっかり残っていました。古木の力?ワイナートの特集で紹介されていて、興味が出て買ったシャトー・ティヴァン。コート・ド・ブルイィです。その記事で初めて知ったのですが、モルゴンの中でも例のコート・ド・ピュイの畑だけ、それとコート・ド・ブルイィ村全体だけ、花崗岩ではなく閃緑岩が支配的で、花崗岩より骨格のしっかりしたワインを生むとのこと。ボージョレ=花崗岩だと思っていたので、にわかに興味を惹かれ、クリュ・ボージョレを出したとことです。で、特に評価が高かったこの蔵。畑違いの面白さが書かれていたのですが、マイナーなワインだけを扱っていないインポーターで、ネットで見つかったのは、所有している7つの畑をすべて混ぜたというこのスタンダードものと、その年のいちばん良いぶどうで造るというザッカリーといういちばん上のキュヴェだけ。両方買って、まずはコチラから。度数15%!でした。そして味わいも、記事にあるようなバラのようなフロールな香りはなく、重ための赤ではなくカシス系の香り。そして味わいも、あえていえばボルドー系でした。先月のフォワイヤールやブルトンのモルゴンとは、まったく違った味わい。個人的にはあちらのほうが、圧倒的に好ましかった……。というのが初日の印象でしたが、半分残した2日目。味が激変。タンニンの軋みはあるものの、濃縮した赤系の果実味が姿を現し、グッと美味しくなりました。高アルコール度数故か、閉じていたのかもしれません。ほかの造り手のクリュ・ボージョレも気になり、飲んだ後、コート・ド・ピュイやムーラン・ナ・ヴァン、レイエなどを買い足しました。ポルトガルのロゼ。リタ・フェレイラ・マルケスは、ドウロの有名なモダンワインメーカーらしいです。極めて濃いめの色調で、タンニンもこなれてはいますが、しっかり! ドライハーブとドレンチェリー。旨みではなく、果実味で飲ませるタイプのロゼ。2016年ですが、ロゼにして超熟なイメージ。南仏・サン・シニアンのトマ・ルアネ。グルナッシュ&カリニャンのキュヴェもありますが、これは2018年のカリニャン100%。カリニャンを飲みたくて買ったワインですが、かなり好みでした。ブラックベリー、プルーン系ですが濃すぎず、酸が綺麗。そして収斂性がありがら頗る質が良いタンニン。がリーグ系のスパイス感も上々。インポーターが野村ユニソンなので、きっと状態も良いのでしょう。昔飲んでいた南仏とは一線を画すコスパ抜群の1本でした。カンパーニャのファランギーナ。宅配ピザに合わせて抜栓。直截な味わいの白。鋭角的ではない酸は綺麗で伸びますが、含み香や味わいのふくらみはなく、潔い味わい。魚介のマリネとは好相性。ピッツァ・マルゲリータとはまずまず。マリナーラとか釜揚げしらすのプッツァだったら、もっと寄り添った感じかもしれません。飲む白ワインの品種の幅を広げたくて試しましたが、そうはリピートしなさそうです。ロワール、アンリ・ブルジョワのピノ・ノワールのロゼ。色、綺麗です。最近、ぼどういうわけか、ほぼ毎日ワインを飲む生活が再開しましたが(量はほどほど)、スクリューキャップのワインを何本かストックしてあります。飲みたいワインが決まっていなくて、あまり考えずにワインを飲む日には、ナイフの出番がないスクリューキャップが気分的にしっくり来るので。ブルジョワもコレと白を買いました。このロゼ、ブルゴーニュのロゼ以上に酸が強めで、ややハーバル。直線的な味わいでした。白も飲みました。典型的なロワールSBの香りと味わい。テロワールを表現しているかは別として、個人的にはピュズラやボノームの白のほうが好ましいです。ジャケ買いの、ウルグアイのオレンジワイン。セロ・チャペウというビオの蔵です。ちなみにこれ以外の白、白微発砲、赤も動物エチケット。これはトレッビアーノとプチ・マンサン。シュド・ウエスト、イタリア、スペイン系ですかね。最初は味つきが弱く、平坦な味わいでしたが、空気に触れるとすぐにふくらみを増し、うまみとタンニンがほどよく重合した、オレンジらしい味わいになりました。硬質なニュアンスもあり、イタリアのビオ系と同質の、よくできているウルグアイワインでした。3月、最後の週末は春になったといいこともあって、ワイン会が3日連続となりました。金曜日。ブル白とボルドー赤。ドーヴィサ村名91とラフォンのクロ・ド・ラ・バール04は、フランス在住経験のあるSさんから。ラフォンは、蔵で買ったそう。どちらもアペララシオンに忠実な、健全な熟成をしていました。要素は村名なりなのですが、シャブリのヨード&ミュール香、ムルソーの白粉系白花&軽いナッツ香が心地よく、果実味も必要十分。ラフォンは同じものを私も1本持っていますが、通常の輸入ものなのでたぶんだいぶ味わいが異なるのでしょうね。赤は、ボルドー好きだった頃に、今回参加の同好の士と共同で買った、ジスクールとラトゥールのサード。どちらも2000年。さほど高いワインではないのですが、20年は寝かせたかったので、今回抜栓。これまら村の違いが際立っていて、良かったです。熟成は万全。古酒まではいっていない力強さはありながら、芯までこなれている印象。ジスクールはドライローズ、スーボワ香に、赤系も感じる果実味。ポイヤックはソリッド感があり、杉やシダーに鉛筆の芯。ノーブルなブルーノートが心地よいボルドーでした。サードでようやく飲み頃になった感じかもしれません。土曜日は、遅めのランチ@中目黒。私はコントを持参したした。2006年。独特の香ばしさ。お店にこの大きさが入るクーラーがないととのことで、温度が高めだったのが残念。ロゼ泡は、アヤラ。中目黒の桜は一分咲きくらいのちょいちょいでしたが、こちらも色がそれを補ってくれました。普通のブリュット・マジュールも、ナチュールの好きですが、これはまたメゾンで直接買ってきたそうで、万全の味わいでした。白はルフレーヴのマコン・ヴェルゼ20、赤はフーリエのネゴスのほうのブルゴーニュ・ルージュ19。昼飲みには充分過ぎる、ツボを押さえたシャルドネとピノ。フーリエは本家よりフーリエ香が控えめで、ビオ感が少なめで、むしろこちらのほうが好きな人もいそうな赤系果実。あとルフレーヴのマコンは、年々美味しくなっている気がします。冷やし気味のときに香味は本家に近しい香ばしさ。温度が上がってくるとマコンっぽさが際立ってきますが、高くなった値段に見合った味わいかもしれません。3月最終日の日曜日は、横浜山手の根岸森林公園で花見。日本語で「がいあ」と書いてあるエチケット。ラファエル・ショパンのクリュ・ボージョレ、レニエの2020年。当主の奥様が日本人らしいです。ここ最近はまっているボージョレですが、春先がいちばんガメイが美味しい季節のような気がします。しかしこのワインは、ちょっと濃いめで一本調子。たぶん翌日のほうが開いて、美味しくなりそう。桜の下で、ドイツ・バーデンのペティナットと安心院スパークリング20を飲んだ後、公園近くのお宅におじゃま。くだんのボージョレと北海道のシャルドネ。6人で5本。20年以上前から飲んでいるみなさんですが、弱くなったねとこぼすことしきりでした。
2024年04月01日
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誕生日に泡。ジ・ピエロン・レグリーズ。オジェ、アヴィーズ、ル・メニルと、GCのシャルドネのみを使っているわりに穏当な価格。8gのドサージュだそうですが、きちんと酸があるぶどうなのか、味わいはタイトで酸も綺麗に伸びます。でも、やや泡が粗い印象。状態か、瓶熟が浅めなのか? でも食事を邪魔しないのがマルでした。カクヤスで、アラン・ブリュモンの別ラインを発見。AOCガスコーニュではなく、VdF。あちらがタナとメルローに対し、タナ+カベソー、カベフラ。値段は、さらに少し安め。商品説明にあるように、ドライいちじくのニュアンス。ジャミー感があり、ややべたつき系の果実味の重さ。ガスコーニュのほうは今後のリピートしそうですが、こちらは。。。いつものワイン会の拡大版。私を含め、3人が誕生日近辺ということでお祝いを兼ねて、6人で6本+店の泡を〆シャンで。泡は、サヴァールの新作のブラン・ド・ブランとシャルル・エイドシックの2013年。サヴァールは、2gのドサージュということですが、甘味を強めに感じました。ですが、酸も拮抗していて、高次元のバランス。赤ぶどうが入っているかのような厚み。エイドシックのほうは、メイラードから来る香ばしさが上々。方向性が違う2本ですが、それぞれに美味しい。白は1本。アンヌ・ボワソンのムルソー・スー・ラ・ヴェル2016。これがいきなり麦&ごまの香ばしさで、ブラインドでコシュ・デュリのレジョナルだと言ってしまいました。酒質と要素は村名なりなのですが、香りが素晴らしいし、バランスも上々。人気と高騰がよくわかります。赤の1本目は、ルーミエの村名2010年。先月飲んだ、モレ04より熟成は進んでいて、初期の熟成香とアフターの甘味とシャンボールらしいミネラル。私は冒頭のヴォギエの村名2004年を。セラーでエチケットがあんなになっちゃいました。ルーミエはセーフでしたが、ラフォンとか、あの系のエチケットは、ほぼあんな感じになっています。これが当たりの熟成を遂げていて、実に良かったです。萎れたバラやレザー、コンフィチュールの芳香。青みやヴェジタルな要素はなく、良きハーブのニュアンスと陰性の赤系果実、アフターの甘味に、04らしいかすかな苦みがいいアクセント!3本目は、ベルトーのエシェゾー15。要素は多めに思えましたが、濃いめの果実味がまだまだマスキングしている印象。ベルトーは、造り手の癖より、ヴィンテージとアぺラシオンの影響が大きいそうで、けっこう毎年、味わいの傾向が変わっているそうです。そして〆に、ラルマンディエ・ベルニエ。お店で少し寝ていたそうで、瓶熟からなのか、かなり香ばしく感じました。東京にひさびさの雪。在宅を続けられる週だったので、降る前に房総へ。とはいえ寒いので、濃いワインを。プーリア州のプリミティーヴォ。プルーン&カシス。濃いのですが、アメリカのジンファンデルのようなジャミーさはなく、酸が効いています。とはいえ杯は進まず、2杯ほどでビールに切り替え。引き続き、少しだけ価格帯を上げて、近所で買える赤のデイリー探し。おなじみのトーレス。サングレ・デ・トロ・オリジナル2021。ガルナッチャとカリニェナ。つまりはグルナッシュとカリニャンということで、比較対象は南仏。酒質は中程度の濃度で、ガリーグ香はほぼなし。やや要素がまとまっていない印象でしたが、半分残した翌日、グッとバランスがとれてきて、深みも一段階アップ。洗練された軽めの黒系果実は、リピートありな味でした。裏エチケットを見たら、ヴィーガン認証もあって、大手の力ですね。ルイ・シャヴロン・ロゼ。セブンアンドアイで直輸入しているようで、コンビニで買えるシャンパーニュ。ノーマルは、この手にありがちな軽いえぐみがあり、ロゼはもっと?と思ったら、意外にこちらのほうが感じませんでした。ロゼゆえ、マスキングされているのかもです。ネットで売っている無名メゾンのものより美味しい気がします。果皮の好ましいニュアンスを感じます。アルザスのピノ・グリ。アンリ・エラールは、こちらはカルディの扱い。ごちそうになったのですが、いまのご時世に破格の値段。裏エチケットにはセミ・セックとありましたが、糖は喰い切った感のある辛口。安いゆえか、この品種にありがちな重さと苦みがなく、軽めの味わいでむしろ好印象。ひさびさにガメイに気持ちが行って、まずはモルゴンの飲み比べ。ジャン・フォワヤールとギイ・ブルトン。まずはフォワヤール。コート・ド・ピュイをはじめ、畑名付きが多いですが、これは何もない、あまり見かけない村名。セミMC香ですが、深く複雑。いちごとラズベリーのコンフィの上等のやつ。煮詰めた感があるのですが、腰があって美味い! 息子はもっとビオ感がありましたが、これはグラン・ヴァン的なクリュ・ボージョレでコスパ抜群。上級キュヴぇより、こなれも早いのかもしれません。想定以上の味わいでした。しかしながら翌日、残した半分を飲んだら、香味がかなり減衰していて、余韻も短くなっちゃいました。品種のポテンシャルなのか、土地の力なのか……。次にギィ・ブルトン。フォワヤールのほうが香りが拡散的で華やかですが、こちらは求心的でさらに集中力のある香り。詰めが強めの赤系果実のコンフィ。味わいも重ためなのはVVだからというより、造りの方向性の気がします。Vonos94点だそうですが、納得できます。シャブリ、マコン、シャロネーズはシャルドネ、ピノノワールゆえに価格が上昇していて、味わいに対して割高なものが散見されるようになりましたが、ボージョレは品種が軽んぜられているおかげで、まだまだ品質>価格な気がします。クリュ・ボージョレ、、他をあれこれ買い足してしまいました。デイリースパークリング。ドイツのファルツのセクトハウスという造り手のロゼ泡。ビオ系らしいけど、バランスいいけど起伏があまりない泡。デイリー白。ディアブロのスタンダードよりワンランクだけ上のシャルドネ。造り込まれた印象ですが、ヘーゼルナッツに塩味まで感じられて、1、2杯飲むにはいい感じ。初めて入ったみたブラッスリーで、グラスの白の後にボトルで赤とリクエストしたら、ボトルはあまりおすすめしていなくてグラスでと言われ。。。これが出てきて、ピエール・フリックが出てきて好きです言ったら、とたんにソムリエの目が輝き出し。。。好事家と思われたようです。ローラン・バーンワルトもいただき、ほぼビオビオのお店で、知らないものが次々と。前日にマルク・テンペを飲んだと言ったら、テンペは綺麗すぎて、ビネール系が好きだということでした。オレンジワインも多数。まあでも揮発酸やブレット香がするものではなく、癖がやや強めもありましたが、食中酒としてはよく考えられたセレクトでした。スープ・ド・ポワソンを頼んだのですが、おすすめされたオレンジワインとは好相性。白も赤もピンと来ない料理でしが、オレンジの果皮のニュアンスと魚のアラのうま味は、確かによく合いました。デセールに、ドラピエのラタフィアとビネールの貴腐が付いたという甘口赤まで飲む流れになり、最後はマルティニークの美味しいラムをサービスしてくれました。深めのビオ好きにはかなりいいお店だと感じました。たぶん私が「ア〇〇みたいな、信者が集まるお店は苦手で」と言ったことが、なぜか良い印象になったようです^^ クラシックワイン好きには偏向していると思われるかもですが、熱心かつ気持ちのよい接客でした。そしてビオなので、バイザグラスの値段も穏当。ワインの守備範囲が広くて良かったです。https://www.laiton.tokyo/これはシチリアのインツォリアという品種。実勢価格3ケタですが、完熟したハーバルな果実味と、やや塩味とオイリーさがあって上々。酸のブレーキも効いています。数日かけてもさほど落ちないので、赤の前の1杯に最適です。定例会、今月はIさんが泡2、赤2を持参してくれました。クリストフ・ミニョンの希少キュベ。単一村2本。キュイ17とキュミエール18。特にブラン・ド・ブランが美味しかった!一連の新進の人気レコルタン・シャンパーニュの中でも、ミニョンは酒質が特に柔らかく、角がない印象で特に好ましく感じます。赤はNZと豪のピノ。オーストラリアドクター・メイヤーは有名ですが、それよりかなり格安らしい、ニュージーのエステート・ブラックが良かったです。南半球ピノ特有のアセロラ系ではなく、旧世界、ブルゴーニュに近しい系統の赤系果実。14ですが、スクリューゆえか、あまり熟成感はなかったですが。市場にあるみたいで、このひとつ下のキュヴぇは2000円台だそうで、そちらも十分美味しいとのこと。自分で買う予感。。。2月の最後のワインは、ヴァイングートの泡。ドイツ、ラインヘッセンの過ぎないビオ蔵。スクリューキガスは後入れなので、泡の粗さはあるのですが、黄柑橘系の酸が唾液腺を刺激してくれるのがいいです。以前も飲んで、昨年、ワインじゃない人々との忘年会でいちばん好評でした。私もひさびさ飲んで、冷蔵庫に常備しておくのにいいなと思って、複数本リピート買い。スクリューキャップで、サクッと開けたくなるのもいい。これからの温かい季節にも重宝しそうです。
2024年03月01日
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穏やかならざる出来事が重なって始まった2024年。。。シャルル・エイドシックのハーフから。ドサージュレスの流行からすれば、この熟成感と微かな砂糖漬けのドライフルーツ感のあるアフターは、違うカテゴリーの美味しさ。ハーフがちょうど良かったです。赤は、最近飲んでなかった新世界から始めました。ポール・ラトーは初めてでしたが、なめらかで、VRっぽいスパイス感があって、頗る美味なピノでした。ゾドヴィッチ・ヴィンヤード19は、PP96点だそうですが、果実味はラズベリーにブルベリー系がちょい混じる感じで、冷涼感もある、ブルでいえば十分にGCクラス。ボルドーは、リピートしているBBRのデイリー。ランシュ・バーズ系です。今回、デカンタージュしてみたのですが、正解でした。すぐに果実味が開き、ボルドーらしい黒ベリーとシガー、いい感じのグリーンノートも。BBRのボルドーものは、実にコスパが良いと改めて思いました。外房で開けたのは、ロワールのレ・ヴァン・コンテ。当主が亡くなってしまい、ラストヴィンテージ。CF50、グロロー40、コー10。数ヴィンテージ飲み続けていますが、ヴェジタル感皆無の梅、紫蘇、クランベリー。完成度の高いビオ赤なので、もう飲めなくなるのが残念。ピュズラ、ボノーム系なのですが、この年は少し濃縮感がありました……。正月も開いてる房総のイタリアンに持ち込んだのは、シャルル・ド・カサノーヴ08。ChとPNが半々。良年で、11年瓶熟ということもあり、綺麗なメイラードで香ばしく、セットで買った泡の1本でしたが、掘り出し物でした。大手ということのあり、ネットで調べたら、08のシャンパーニュとしては、値段もお手頃でした。ロベール・カンタンという造り手のサンセール。ヴィンテージは失念。鬼怒川の星野リゾートで。ひさびさにシャバシャバ感のあるサンセールを飲みました^^ 擁護すれば、コースの和食には、よく合いました。オンリストの中では、まあ賢明な選択だったかもです。フランス以外の赤が飲みたい気分になって、ひさびさのテルモ・ロドリゲス。ゼダはガルナッチャです。後で思ったのですが、コレもデカンタージュすれば良かったです。テルモは、スペインの土着品種の復興を謳っていますが、醸造はたぶん現代的なので、味わいはスタイリッシュ。スパイスと焼けたニュアンスのあるグルナッシュの果実味は、飲み残した2日目の後半にようやく顔を出しました。もっと土着的な味わいが飲みたくて、次はイタリアのプーリアに。ヴィナイ・オータ銘柄の自然派。ナタリーノ・デル・プレーテという造り手のイル・ピノニエーレ2016年。濁った酒質で、最後の滓がたっぷり。果実味が杏系で、かすかな苦みと少しざらついたタンニンがあり、結果、それらがバランスしていて、いい塩梅のビオ味に昇華していました。ちょっと色っぽい味わいです。ネグロアマーロ80、マルヴァジア・ネーラ20。らしいですが、経験不足で品種と味わいの関係性は、よくわかりませんでした。ただ飲みたい気分だった土着感はしっかり^^そうこう?しているうちに1月も半ばになり、正月に買った福袋が到着。泡だけ買いました。有名どころのUKさん。毎年リピートしていたのですが、年末、ワインが仕事のYさんから内情を聞いたり、またお得なのですが銘柄が代り映えしないので、今年はUMさんにしました。ちなみにUMさんのお任せで泡を買うのは、3回目です。しょうがないことですが、正直、年々スケールダウンは否めない感じです。Yさん曰く「インポーター特価ものと在庫滞留銘柄かな」とのこと。まあですが、UMさんが良いのは、飲んだことがない銘柄に出合えること。お得感より、そのほうが嬉しいので^^ あと、味に外れはありません。とはいえ、未練がましくUKさんも、いちばん安いセットを購入しました。これはほぼ予想通りの3本。ただ、デイリーに開けるシャンパーニュとしては必要にして十分な気がします。さて、後半も流れで南仏、スペイン国境のグルナッシュ。ジャン・フィリップ・パディエという、元ゴビィの醸造責任者の蔵。自然派らしいですが、テルモ・ロドリゲスと同様、抜栓直後のカシス系の柔らかな果実味がすぐに閉じて、堅くなっちゃいました。スモーキーで、ガリーグは控えめ。半分残して翌々日に飲んでみたら、柔らかく開いていました。控えめながらガリーグ香も。南にしてはミネラル感も感じ、綺麗です。ただ、そうなると南ローヌ系とも近く、南仏らしい野趣は少しないかもしれません。20年前くらいからの知己のTさん宅で、Tさんのワインをいただく会。ルロワのミュジニィを2本持っているらしいTさん。だたブルシャンにまったく拘泥していないので、最近のふだん飲みはもっぱらコノスルだそう。この日は、ホストの気分がカリフォルニア中心だったらしく。。。コングスガードの2020年から。典型的なカリシャル。キスラーやオーベールと同じく、ミネラルの代替としての苦味と塩味。カリシャルで例外的に苦みがないのは、マーカッサンくらいでしょうか。。。この後、ピノ3本なのですが、液漏れしていたということで、オスピスのボーヌ97がはさまれました。ドミニク・ローランのエルヴァージュ。時期的に新樽200%? ですが、酸化が進んでいたせいか、しんみりした陰性のピノ。マディラ化はギリギリしていなくて、美味しく飲めました。後は、リースと。セリタス。新世界に共通するアセロラ系の赤系果実。どちらも、たぶんポール・ラトーと同系統の味わいだと思うのですが、オスピスが前座だったせいか、陽性のニュアンスが口中で強調されて、2本の細かい味わいの違いをとれませんでした。もちろん、文句なしで美味だったのですが。。。週末、成城石井でシャンパーニュした入っていないという福袋(福箱)を買ったら、正月に飲んだメゾン、シャルル・ド・カサノーヴのスタンダードが入っていました。PN50、PM25、Ch25だそう。08のような質感はないのですが、えぐみもなく、正当な味わい。ちょっと艶っぽさも感じます。大手ですが、調べたらちょっと色っぽさを志向しているメゾンのようです。ちょうどガメイ、ボージョレがまた気になり出したタイミングで、飲んだことがなかったアレックス・フォワイヤールをごちそうになりました。ちょうど、父のジャン・フォワイヤールを買ったところでした。ブルルィ。ビオですが、ソワフではなく、濃いめでキャンディー香は控えめ。質感もよく、良きボージョレでした。土壌が格上の、コート・ド・ブルルィが飲んでみたい。京都出張、前乗り。いつも行く店が定休日だったので、初めての店で。アラカルトで食べられて、野菜が多い和食という基準で探すのですが、野菜が難しい。たんぱく質は、そう何品もいらないので。。。丁寧な味つけで、値段も穏当でした。欲を言えば、この時期なので、青菜系があったら、なおよかったです。白ワインをボトルでと所望したら、ムルソー、ピュリニィ村名と、このホット・ゲイルのリースリングが出てきました。ムルソーはコシュ・ビズアールだったか?当然、ほかの2本の1/4近い値段のコレを。ほどほどのビオ感。アフターの甘みがやや強めですが、ぺトロール香も控えめで、料理を選ばない美味しさでした。まずまず食べて、ワインの値段が全体の支払いの1/3という、真っ当なバランスでした。池袋の焼き鳥の店で、スリーシーヴス・カベルネ・ソーヴィニヨン。ヴィンテージ失念。3人の泥棒。たとえばその1人は、ハンバーガーチェーンで財を成したらしいのですが、B級グルメに合いそうな味わい。市販の3倍弱でしたが、お店での値段にちょうど見合った味わい。黒々していないプルーン、カシス。バニラ香も控えめで、酸もきちんとある、シンプルなながら真っ当な旨安カリカベ。格付けとかでブラインドで、ふだんワインを飲んでいない人なら、有名ボルドーより美味しいという人が出てきそうです。ロベルト・ケーニッヒのシュペートブルグンダー2020年。ラインガウの造り手のよう。ごくごく淡い色調。ほんのりアーシー&スパイシーで、クランベリーとミネラル。ブラインドなら、まずブル。コート・ド・ボーヌの標高高めのような佇まい。上位キュヴェらしいですが、値段は穏当です。半分残して飲んだ翌日、酒質に深みが出て、レジョナルから村名クラスに。赤系果実とミネラルのバランスは、ブル好きの代替としては、新世界に行くより、こっちを好む方のほうがだいぶ多いような気がします。週末、再び房総に赴き、別のイタリアンに持ち込み。ミシェル・フルディナ。4つのセパージュとは、シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ、そしてピノ。ブラン。やや細め、軽めでしたが、バランスよし。今月、ワインを飲みたいけど、グラス1杯でいい日には、近所のスーパーで買った、スクリューキャップのこの白赤を開けていました。モンテュス、ブースカッセのアラン・ブリュモンのガスコーニュ。中程度の酒質で、セパージュされている白のガスコーニュ・ブラン、赤のタナが良きアクセントになっていて、ちょっとした地酒感が出ています。1月最終日のワインは、ルーミエのクロ・ド・ラ・ブシエール04。現状、当時の10倍以上の価格で売られていますが、味わい的にはもちろん、そんな値段では。。。グリーンノートは皆無で、しおれたバラまで想起させる芳香は素晴らしい。でも酒質の芯の部分にまた硬さが残り、熟成の途上を感じます。飲み比べてみようとラックものとフィネスものを買ったのですが、これはラックもの。ただ、もったいなくなったので、フィネスものはまだまだ放置しようと思います。でも村名も同様にホールドしているので、ラックものは飲んでみようかなと思います。ちなみに当時は、村名よりこちらのほうが1級ということで上の値段でした。個人的な過去のブル赤トップ10には、このモレ83と村名90が入っています。飲んだタイミング、経験値、自分の受容体としての能力もあるわけですが、ミュジニィやレザムルーズよりは、はるかに好ましかったので、今となっては穏当な値段でたくさん買えた時期にケース買いしておけば、とよく思います^^月が替わり、今日でまたひとつ歳をとりました。
2024年02月01日
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BBRのサンセール。近年、BBRのワインをあれこ飲むようになりました。旧新世界、主要だったアペラシオンを網羅していて、特に需給のバランスがとれている地域では、昔ながらの付き合いがあるので、現時点でもかなりリーズナブルな値段で,BBRラベルがリリースされています。特にボルドーの有名シャトーものが、その名前を表向きは出さずに、若木とはいえ、びっくりする価格でオンリストされています。値段はセカンド以下で、味わいはセカンド以上。このサンセールも、クラシックなグラッシーさがありながら、熟度の十分でおいしかったです!ただBBRも、ブルゴーニュだけは制御できないようで、昔日の素晴らしいさはありません。。。このバンジャマン・ルルーの2020年も、やや煮詰めた赤系果実の要素の少ない味わい。前年はブルゴーニュ・ルージュ表記で少し値段も上だったので、それよりも格下の畑で仕込んだのかもしれません。バンジャマン、何かの記事で「契約は紙でなく握手。ブルゴーニュはそういうもの」というようなことを語っていましたが、世界的な需要の前では、そういう流儀が通用しないのかもしれません。このワインにもう少しだけ上の価格で、ボルドーならラスカーズが仕込んだ素晴らしいBBRサン・ジュリアンが買えるので。。。というわけでBBR、ブルシャン専科でなければ、とてもおすすめです。神の雫にも出た、キャンティ・クラシコ・レ・コルティと、ロワールのボノームのヴァン・クール・ブランは、10ヴィンテージ近く飲んでいる定番ですが、どちらも安定の味わい。レ・コルティのややソリッド感のある味わいも、ボノームのややガス感のある典型的なビオ白味も、なぜだか飽きません。特にイタリアは、価格上昇が穏やかなのが嬉しいです。初めて飲んだ酒井ワイナリー。四十雀は、デラウェアの醸しでした。赤ワインですが、オレンジワイン系の味わい。デラを普通に造るより、果皮の軽いえぐみがアクセントのこっちもほうが好ましいですね。お恥ずかしながら、1erのなったプイィ・フイッセを、初めて飲みました。ボーヌの白のリリースがすっかりなくなり、マコンとシャブリ系に集約されて、特に騒がれることもなくなったヴェルジェですが、改めて飲むと、やはり相当魅力的でした。このワインはリリースされているPFの中では上位銘柄ですが、ちょっと前に飲んだこのアペラシオンのっ知られていない造り手のものや、ヴェルジェのマコン、サン・ヴェラン、並シャブリと比して、2、3段上の味わいで、石を思わせるミネラル感と酸の伸びが秀逸で、例のヴェルジェ香も抑えめで、かなり秀逸な味わいだと思います。ルフレーヴより魅力的な気が^^ リピート候補です。シャブリも飲んでみましたが、これはプイィ・フイッセ以上に好みでした。ヴェルジェがシャブリ好きなのがよくわかる味わい。モンドミリューは、とても特色のある1級で、シャブリにしてエキゾチックな黄色系の果実味で、よく言われるヴィオニエらしさも、このワインはよく表現していました。ヴェルジェの造りとよく合った特徴のある1級だと思います。奥底にあるキリメリジャンのニュアンスも好ましい1本でした。この2本、コート・ド・ボーヌなら今やレジョナルしか買えない価格で、プルミエに充分なレイヤーがありました。頗るコスパが良かったです。毎年恒例の忘年会、その1は私がワイン担当。ベテランの某料理研究家のお宅での食事会では、今までは友人のYさんのショップから購入していたのですが、高騰するブルシャン中心なので、今年はネットのビオ系ショップにしました。アルコールを飲まない人もいたり、ふだんはビーラーだったり、ワインでも白しか飲まない、といったメンバーだったので。泡2、白2、赤1。以前も飲んだドイツの泡。オーストリアのロゼ泡。オーストリアの白。Gフェトリナーです。ロワールの白。SBです。ロワールの赤。CFです。コスパを考えた結果、オーストリアやドイツ、フランスだロワールということになりました。ビオ系歓迎のメンバーだったので、5本ともたいへん好評でした。泡は甘辛酸のバランスがよく、白はシンプルで酸がきれい。赤も青臭さがないプラム系のビオ味。買ったのは、ビオ系を探すときにいちばん使っているコチラ。https://www.rakuten.ne.jp/gold/morisawa/ビオ系は飲んだことがなくても、このショップの説明を読むと、ほぼ期待通りの味という結果になります。その2はいつものブルシャンの人々と。レ・フレール・ミニョン、ジャクソン、ヴァンサン&ソフィー・モレ、ドニ・ベルトー、アラン・ユドロ・ノエラ。さすがに旨い^^前日のビオたちとワインという飲料でありながら、違う飲み物ですね。価格を無視すれば、どちらも官能評価としての「美味しい」に上下はない気がしました。あと今年は夜に、近所のセブンイレブンで買ったロゼのシャンパーニュを飲んで終わりの予定です。今年はコンビニやカクヤスで買ったワインを別に、心して買ったワインは108本、飲んだワインは111本でした。ほぼ均衡。いちばん買ったり飲んだりした時期の40%くらい、6割減といったところです。相変わらず、ワインは好きだなあと思いますが、その時々で飲みたいものが変わるのも相変わらず。赤はブル、ボルドー、ロワール、ローヌ&南仏、キャンティ、リオハ系。白はブル、ロワール、アルザス、モーゼルのリーススリング辛口、イタリア自然派。泡は、シャンも非シャンも。今年は、理由はよくわかりませんが、新世界を飲むことがすごく減りました。昨日も、インバウンドや飲食店以外の家庭のワイン購買意欲が下がっている気がするという話が出ていましたが、私もそうですがワイン購買を支えていた一般層は、日本の人口動態と等しく高齢化が進み、購買力、体力、そして気力が下がり、日本のワイン業界は決して明るい展望ではないかもしれませんね。私も還暦を迎えたということもあり、肉体年齢を感じる年でした。その一方で、ほかのジャンルでは、新鮮に感じることが多い1年でもありました。私はアマゾンのアレクサ端末で音楽を聴くのが日常ですが、何かの曲をリクエストすると、その曲の後、勝手にリコメンドする楽曲を聴かせてくれます。そこで初めて聴いたのがきっかけで知ったバンドのライブに、今年は3組も行って、そのどれもがリピーターになること必至。AIごとき?に手の内を読まれているは悔しいのですが、そうでもなければ膨大な音楽の山から、出合うこともなかったでしょうから、これはもう人工知能に感謝!です。好みの音楽をつくっているバンドが、デビューしてもう何年も活動しているのを、知らなかったわけですから。おそらく音楽の世界は、聴き手が熟成しているからなのでしょう。というか、好きなものしか聴かないのが音楽ですから。ワインも同じようなリコメンドがありますが、試してみて音楽のような結果になったことが、あまりありません。もしかしてそれはワインはまだ、ブランド、有名、人気、売り切れなどなど、味わい以外の要素で飲んでいる人が多いからなのかもしれません。音楽のように、ワイン消費の世界も熟成して、人工知能が、自分の知らなけど知れば嵌るに違いないワインとの出合いへ誘ってくれるようになればいいなあと感じた、2023年でした。
2023年12月31日
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バシュレの村名05。長いことセラーにいて、黴も発生。ですが、わずかに熱が入ったニュアンス。綺麗な酸が伸びる素敵な味わいだったので、惜しいことをしました。シャルドネは、リピートのベッサン村名。値段にして果実味が厚めで、キリメリジャンのニュアンスも上々。ヴェルジェは往年より果実味のハリが無くなった感はありますが、酸とミネラルは伸びるし、値段を考えればこれも上々。泡は、アイ村のグードルフは、さほど値段が上がっていないのでときどきリピートしています。クロード・カザルのこのキュヴェは、ドサージュ少なめでキレがあり、高品質でした。PN多めが好きなはずですが、昨今のドサージュレスに舌が慣れてくると、白ぶどう多めが美味しく感じるようになってきました。赤のデイリーは、知らない造り手の、穏当な価格のレジョナルは、だいたい想定通りの味わい。赤系でチャーミングですが、これだったらブルじゃなくても。このサヴィニィも然り。このレニエは、真正ビオ。ピュズラ系で、美味しいけど品種不明。リピートを繰り返しているカザマッタ。今となっては、ギガルのローヌより好みの味わい。この値段では出色の出来だと、いつも思います。スクリューキャップだし、酸はあるし、ちょっとした熟成感もあるし。サンジョヴェーゼがOKな人なら、ですが。月イチの定例会は、焼き肉に各自赤1本。私はディゴワーヌを。参加者のYさんの店で購入したのですが、ようやく買えて、売ったYさんも飲んだことがなかったということで。20と若いこともあって堅い味わいでしたが、解けたら美味しくなりそう。先日飲んだメルキュレ・ル・モントより澄んだ赤系果実の印象で好みですが、ネットで残っているフォルチュンヌとの大きな差異はわからず。4本がピノ、ガメイ、グルナッシュ、ボルドーブレントと、いい感じでバラけました。オーストラリアのソーレンバーグは新世界感は少しありますが、ガメイとは思えないピノ味。ラヤスのデ・トゥール14は、びっくりするくらい薄い色調のうま味の塊で、これもグルナッシュ感なし。で、オーヴァーチュアはひさびさでしたが、杉が香る正統派の味わいで、評論家が点数を付けたら、これが一番になりそうな味わいでした!
2023年11月30日
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10月は、ボージョレから。煮詰めたいちご味は、春と秋に飲みたくなるます。ピノブランと間違えて買った、テンペのピノグリ。残糖と重さがあって、やはり好みではない?3人で行く予定だったビストロで、ほかの2人が体調不良で1人で行ったビストロ。カラフェでこのピノグリを飲みましたが、テンペと同じ印象。その分、ステーキ・フリットに合わせてグラスで飲んだ南仏が美味しく感じ。家でもおなじみのコレを。ネットで見るとわかると思いますが、いまどきびっくりするくらいリーズナブル。グルナッシュ系が嫌いじゃなければ、とても満足いくのでは。ほどよい熟成も入っているし。珍しく大人数でのワイン会。クロレオの2014年を持って来るという人がいたので、同年のコレを。面白い水平でした。左岸衛星と右岸。モダンと古典。ブルシャン系ではなく、オールマイティなワイン好きのメンバーだったので、どちらも好評。ほかのワインもバラエティがあり、飲み飽きしませんでした。いつもメンバーのワイン会では、私が4本、ブル04の水平ということで持参しました。リリース直後に買い、セラーでかび発生……。ルフレーヴ。ラフォン。これはバールではなく、村名。どちらもPMOでなかったのですが、ややピークアウトの印象。ルフは小さいながらも酸があり、まずまず。ラフォンは香りはよいのですが、味わいはフラット。値段はラフォンが4倍でした。まあでも今よりは可愛い価格。赤は、オスピスのポマールと。ラマルシュのクロワ・ラモー。この2本が最初、ニュイ、ボーヌの違いを越えて、同じような方向性の味わい。タンニンが出張っていて、家事味が弱い。もっと酸高と想像していたのですが、意外でした。時期的な問題でしょうか?04はあと白が10本、赤が20本ほどあるのですが、白は早めに開けていったほうが良い気がしました。残っている04をいつ開けていこうかを検証する意味で出させてもらった意味もあったワイン会だったので、興味深い懸賞でした。その日、Iさんが持って来てくれた泡がいちばん美味しかったです。これもインポーターが、ヴィヴィットの、今の味わいのシャンパーニュ。慣れてきたのか、こういう泡の味が、どんどん美味しく感じるようになってきました。慣らされた??
2023年10月31日
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いつもに増してワインを飲まなかった月。外食でカラフェやグラスで銘柄にこだわらずには、けっこう飲みましたが。。。ベトナムの白ワイン。シャバかったです。ちょっと前の日本ワインのよう?ボケてますね。自分的定番の産地と品種。モーゼルの辛口リースリング。ペトロール香がきちんとありました。これはビストロで。テンペのピノグリが、アフターに苦みもなく、濃度の中庸で美味しく、ネットで購入しました。→ソムリエさんにピノグリと説明されたけど、よく見たらピノ・ブランでした。ちなみに買ったのはピノ・グリ。ブランだったから好みだったのかも。。。ラミアブルは、さしたる感想の出ないシャンパーニュでしたが、逆に言えば過不足なく、不満は感じません。クローン115のマボロシのピノは、ノーマルより味にレイヤーとうま味があって、おいしく感じました。寝かせると良くなりそうです。ヴィレーヌのメルキュレ。このアペラシオンにして洗練されていて、クランベリー、ラズベリー系の赤系果実が好ましいです。でもシャロネーズのフォルチュンヌのほうが、よりタンニンが軽く、好ましく感じました。ジャスパー・モリスが言うところの「世界でいちばんスタイリッシュなピノノワールの一つ」であるディゴワーヌだけはネットで探すといつも売り切れで飲んだことがないのですが、タイミングが良かったのか、友人のYさんの店で発見。2本購入できたので、1本は早めに、1本は寝かせて飲んでみようと思います。
2023年09月30日
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9月に入って、毎月ワインを飲んでいるメンバーと房総に。そこで「毎月1回、ブログアップしているよね?」と言われ、8月はそのことをすっかり忘れていることに気づきました。ですので、この廃業した店で寝ていたらしい、ちょいメイラードの入ったヴーヴと、冒頭のカトリーヌ・モレの赤と最近シャン好きの中では当たり前らしいヴィヴィト?さんというインポーターが入れる小ロットでいろいろ造る第4世代のシャンパーニュは、9月に入った昨日飲んだものです。モレのシャサーニュ赤は、いわゆる「白屋の赤」の味わい。これもまた飲ませてもらったものですが、このトリスタンなんちゃらも第4世代とのこと。なんか、昨日のもそうですが、傾向が似ています。ノンドゼで綺麗、タイトだけどそこまでガチガチじゃない。今月、私は家でそれらの半額から1/3くらいの、もうちょっと長く造っている蔵の泡を飲みましたが、やはり味筋が違います。コピネとかも確かノンドゼですが、酸の角を感じますし、もう一方の安泡は、お決まりのアフターの軽いえぐみが。。。最近、あまり知られていないマコン系とシャブリを続けて10本ほど飲みましたが、ふと「いまのヴェルジェの味は?」と気になり、5本ほど購入してみました。いま真ん中はほとんど見かけず、本拠のマコンの周辺とシャブリばかりが売っていました。買いぶどうの値段なのでしょうか。マコンは、お決まりのヴェルジェ香に加え、酒質のハリと味のメリハリが無名系より明らかにありました。シャブリにも共通するものがあり、すこしらしさに欠ける気が。1級ということもあるのでしょうが、シャブリは本拠地の造り手のほうが、個人的には好みです。これはジルベール・ピクも造っているヴォークパン。右岸の1級ですが、左岸的なタイトさがあります。シャブリの1級は、飲み比べると面白いです。あと飲んだのは、ジャドのムルソー。たとえばシャトー・ド・ムルソーみちな、昔の典型的なムルソーの味わい。重心の低い果実味と、アフターの甘み。値段のこともあり、家で飲むブル赤は、南が多くなりました。悪くはないです。ただやや野良臭く、比較するとフェブレとかはより洗練されているんだなと思いました。あと8月は、ほとんど初めてサイゼリヤに。いろいろな有名シェフと仕事をしていて、オールジャンルを食べ歩き続けているベテランの料理カメラマンが「君たちはサイセリヤの凄さを知らないだろう?」と連れて行ってくれたのですが、確かに純情ないコスパですね。料理は確かに、どれも値段以上の味わい。ワインは赤のランブルスコが白眉でした。今度はロブションに連れて行ってくれるそうです。
2023年09月03日
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マコン・イジェヴィレ・クレッセいずれも無名の蔵。マコネらしい果実味、ややミネラル不足。シャブリ1級。あまり知られていない造り手のフルショーム。これも知らなかった造り手の、マイナー1級。こちらはダンプのフルノー。やや有名なダンプのほうがキリメンジャンらしさは上でした。いつものワイン仲間とル・ブルギニオン。最近引き合いが多いらしい泡。ダンセールのぺリエール。初めてボーペのカベソーを飲みましたが、メルローのモンターニュはPNぽかったですが、これはCSの味でした。ボワソンのポマール。ダンセール、中盤のふくらみは凄かったのですが、最後のにややバランスを崩した感が。。。まずまずのジヴリ。今月の締めは、よく行くビストロで、モンサンミシェルのムール貝とSB。こういう組み合わせが、好ましいです。7月はいつもより夜の会食が多く、数えたら14回。ワインよりビールが多い月でした。
2023年07月31日
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シャルドネは、マコン系をいくつか。甲州より分がある感じがするのは、日本のワインを飲みなれていないからか。BBRのブル白も、マコンのドゥ・ロッシュ。無名のドメーヌ系より味付きが弱く感じました。ボルドーほどBBRもののアドバンテージが無いような気がしました。しかしながらアルバニーニョはいい感じのシャバさとグリーンノートがあり、この季節にぴったり。たぶん、ドゥ・ロッシュのホワイトバーガンディも見方を変えれば、テロワールをよく表現しているのかもしれません。今月のリースリングは、確かラインヘッセン。モーゼルよりあっさりとした印象で、これまた気候とマッチした印象でした。イランシー。もっと酸高だと思っていたら、タンニンしっかりで黒混じりのピノでした。数日後に飲んだ、この北海道ピノと非常に酷似した味でした。ジャスパー・モリスは、この兄貴分のディゴワーヌを「世界で最もスタイリッシュなピノ・ノワール」と言っていますが、フォルチュンヌも非常に洗練されたシャロネーズに思えます。フェブレイのフランボジエールやミグランよりも軽やかなのに、奥行きを感じる赤系果実。値上がりしてもコスパ良し。メゾンの泡だと、ローラン・ペリエをひさびさに飲んだら、妙に美味しく感じました。ほかのメゾンより、ドサージュを減らしていない?今月の持ち寄り会。Sさんからキュヴェ・ルイ。飲むのは2回目くらいですが、ぶどうの熟度を感じる素晴らしい味わいでした。白は、ビーズのビオシャルドネ。よくできたオレンジワインの様相。Iさんからは、04のグルナッシュ。シラーズかと思いました。20年近く経ってもパワフル。私はモルテのレジョナルの2011年。飲み頃でした。村名ジュヴレのレベルには十分達していたような。。。今月も個人的ないちばんは、ボルドーでした。86のフュザール。タンニンはすっかり溶け込み、果実味はピノ化した赤系メイン。そこにシガーや下草や黒トリュフの香りが混然一体となっておりました。今月の〆は、リピートし続けているロワールビオ赤を、房総で。どのヴィンテージも変わらない赤紫蘇梅味でした。
2023年06月30日
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備忘録として月イチアップを目指してますが、ブログ更新を怠っていた時期に習慣でなくなってしまっため、ワインを撮っておくという行為を忘れがちになりつつあります。BBRブームのなか、ひさびさに飲んでみましたが、リムーのクレマン、まんまの味わい。これはリピートはしない。。。リピート銘柄のたぶん5本目のコレは、飽きずに美味しく感じます。赤の要素を持った白ワイン。その赤がピノ系。BBRではないですが、これも7,8本目。酸とぺトロール香のバランスが見事。この2本は食中酒として、肉にも魚にも合ってくれます。魚には合いませんが、長年のリピート銘柄。早飲みするなら、並みのキャンティ・クラシコの2、3段上の味わい。黒くない味わいのサンジョヴェーゼ。モーゼルですが、ヴァイスブルグンダーではなく、ピノ・ブランと表記してありました。そのせいか?、アルザス的な味わいで、ミネラル感はリースリングには及びませんが、品種の由来ゆえか、シャルドネ的な酸と果実味。フィネス銘柄のブルピノ。リーズナブルなラインを持とうと思ってラインナップしているであろうシャロネーズ。これはやや平坦な味わいでした。画像撮り忘れですが、期待せずに白も飲みました。初日は酸が目立ったのですが、2日目に果実味がクリーミィになり、かなり美味しくなりました。白のほうはベーシックの1段上の畑限定のキュヴェだったからかもしれませんが。今月はワイン会は、Tさんの手持ちを飲む会。ジャクソンの水平、ノーマルとデコルジュマン・タルティヴの飲み比べ。びっくりするくらいわかりやすい熟成のスピードの違い。後者のフレッシュ感は、際立っていましたが、前者が人気でした。赤は、NSGの村名2本。どちらも初期の飲み頃でした。〆は世間も周りにも人気のボワソン。前に飲んだ時にも思ったのですが、確実に美味しいのだけど、記憶に残りにくい味わい。バランスよく、優等生だから?房総で海を見ながらロゼ泡。京都伊勢丹の和久傳で、山を見ながらマコン。明るい夕方、運よくカウンターに座れたので、ワインが美味しく感じられました。同じ値段でセルヴァンのシャブリもオンリストされていたので、次回はそっちを頼もうと思います。今月の白眉の1本は、BBRラベルのペサック・レオニャン。本家は頗る高い点数で、近年値段も上がっていますが、これは1stの1/3で、2ndよりも安い値段です。長年の関係があるからでしょう、BBRのボルドーは現況において極めてコスパが良いと思います。これもこのシガー、下草、鉛筆、腐葉土に軽くトリュフがよぎる複雑な香りに、しなやかなタンニンとこのアペラシオンらしい重すぎない果実味。飲む前にもう1本リピート購入していたのですが、さらに欲しくなってしまいました。
2023年05月31日
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今月もBBRブームが継続。サンセールやら、アルバニーニョなども買いました。グッド・オーディナリー・クラレットが美味しかったので、エクストラ・オーディナリーのほうも買って飲んでみました。実に明快に「良き」と「特別」の味わいを描き分けていました。エクストラのほうはぺサックのシャトーが造ったものでしたが、杉やシガー、下草の香りが特徴的で、階層性もぐっと上がった味わい。平日ならシンプルに旨いグッド、週末ならもう少し要素が複雑なエクストラのほうが楽しめそうです。ローヌも基本的な味筋を押さえています。濃度やガリーグは控えめで、バランス重視。キャンティ・クラシコは、実に薄い色調。小さな赤系果実系のサンジョベーゼで、味筋は違えど、よくできたACブルと同等の味わい。これはリピートしたいです。ボルドーもローヌもトスカーナも、共通するのはタンニンがスムースで柔らかい飲み口。各土地の要素はきちんとありながらも、少しそこを弱めて、多くの人が好む味に仕立てている印象です。それぞれのラバーが飲むと、もう一歩踏み込んだ味わいが欲しくなるかもですが、デイリーの食事と楽しむなら、むしろこちらのほうが良いかもしれません。BBR仕様のバンジャマン・ルルーも飲んでみました。酸が綺麗な、クランベリー、ラズベリー系。好みの味わいですが、他の地域がほぼ世間値よりも割安に感じる価格なのに対して、ブルだけは例外でした。その昔は村ごとのBBRラベルがあったブルゴーニュですが、もう造れないかもですね。前にも書いたことがあったのですが、私がボルドーからブルゴーニュに趣旨替えしたのは、今から22年前の春に連れて行ってもらった高輪の会員制の古酒ワインバーで、BBRラベルのヴォーヌ・ロマネの村名71を飲んだ瞬間からでした。1週間後には、同じ店でBBRラベルのシャンボール村名69を飲んで完堕ち。お値段はどちらも1.5万だったかと。。。外食では、ひさびさにアザを飲んでみました。エチケットが変わっていましたが、やはりよくできたテンプラニーニョ。いつものメンバーとは、ひさびさに代々木八幡のビストロでお店のワイン。市価の1/4くらいの値段だったユリス・コランのロゼ。ブラインドで飲んだ、ワインが仕事のYさんが最初、「シャンパーニュじゃないでしょ」。私もボトルを見なければ、そう思ったかも。需要と供給の歪み、でしょうか。最近、御贔屓が多いらしいこちらも飲みました。PN100らしいです。梅のニュアンスが顕著。シャンパーニュは、ブルほどではないにせよ、味わいと値段と自分の舌の、整合性が取れていません。。。先月の2016年に続いて、2020年の七ツ森。味筋は変わりませんが、熟成のアドバンテージがないぶん、やや浅い味わいでした。日本のワインといえば、家で菊鹿も飲みました。マコン系の味わいでしょうか。日本のワインも、なかなか乗れない自分は、たぶん古い舌なんだろうなあと思います。明日以降、しばらく家で食べない時にワインを開けたくなったら、スーパーやカクヤスでこれを買って飲みます。必要にして、十分な食中酒。これで満足なのは、きっとワインは「趣味」ではなく、「生活」になったんだろうなあと思います。
2023年04月30日
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月イチブログ。前2か月よりダレて、撮り忘れが多数になってしまいました。春の声を聴くと、ガメイが飲みたくなります。これはBBRもの。MCじゃないであろう、噛み応え?感のある果実味。いいですね。ロゼシャンも飲みたくなる季節。代々木八幡のお蕎麦屋さんに、Sさんが持ってきてくれました。私は冒頭のフェーブルの04を。ノーマルのフルショームではなく、ヴォロランのほう。健全な熟成で、伸びる酸とミネラルが健在。シャブリは熟成に向いていますね。このお店、ノーマルのシャンパーニュも3年は置いてから出すというこだわり。かつてはセドッリク・ブシャールの宝庫でしたが、残っているのはほぼ予約済とのこと。でもこんな日本のワインもバックヴィンテージもいろいろあります。日本のピノとしては白眉の味わい。最近飲んでいませんが、昔でいえばビゾーのよう。これはごちそうになったボルドー。banzaiというおめでたい名前のメルロー。まず品種は当たらないであろう、と真ん中のビオ味。よく飲んでいる自然派ロワールのようでした。04は、赤も飲みました。何本目かのジスクール。このボトルに関しては、やや酸が弱く、平板な熟成ボルドーでした。辛いチャイナに、Iさん持ち込みの3本。すべて豪州ビオ。特にルーシー・マルゴーのガメイが秀逸でした。アランじゃないロベールも飲みました。これはヴィンテージもの。美味しかったけど、今になっては味の記憶が。。。これはまさに「良き日常」のためのワイン。この値段で、タンニンよく躾けれているボルドーが飲めるのは、幸せです。BBRとボルドーの、長年の信頼関係がわかります。BBRものがマイブームになっていて、あれこれ、まとめ買い。最近リオハが飲みたくなって、ネットで探してみたら、見事に選択肢が少なく、よく飲んだことがあるクネとかばかり。ひょっとしてと思ってBBRを覗いたらありました。あれこれサイトを見てたら興味が広がり、リピート買いの銘柄に加えて、BBRオリジナルのローヌ、キャンティ、バローロ、ペサック、サンジュリアンなどなどを購入。ぺサックは現在の評価が極めて良いオー・バイィが詰めています。サンジュリアンはラスカーズ。どちらも本家のセカンドよりもかなりリーズナブル。でも長年の信頼関係からして、中身は値段以上かと。サイトでは「BBR市場最高の仕上がり」とわざわざ書いてあったのがペサックとバローロでしたので、特にその二つは間違いないかと。リオハを飲んでみましたが、期待通りの味わいでした! テンプラらしい黒い果実味に、やや甘いオークのニュアンス。このピノも少しブレンドされている、ラングドックのいちばんベーシックな赤も旨いです。また撮り忘れましたが、同じ生産者が詰めたロゼがさらに秀逸です。底味のある、酸がもたついていないロゼで、赤の要素をトッピングした白ワインといった趣です。月末には先月、祝いの会をしていただいた下北沢のビストロで、ブルロゼとギガルのジコンダス。このジコンダスは、はるか昔に三田のコート・ドールでハウスワインとして使っていて、牛のしっぽの煮込みにはこのワイン、という組み合わせでした。ギガルのこのエチケットの中では、コレとコート・ロティが美味しい気がします。そして週末に、埼玉の飯能へ。都内でお店をやっていた有名シェフが、実家を改装してやっている1日1組のフレンチ。ブルゴーニュのクレマン、ホワイトアスパラに合わせてシルヴァネール。羊にボルドー。シトラン、安ボルドーのイメージでしたが、15年はグランヴァンといえる味わいでした。来月、家ではBBRものをあれこれ、開けてみようと思っています。
2023年03月31日
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誕生月、そして暦が還ったということで、お祝いをしていただくことが多くあり、外飲みが多い月でした。いつものワインな人々と。泡はレアものを飲ませていただきました。ペテルスの未輸入キュヴェ。アソートでしか買えないセロスのリューディ。04のレ・クルー。ブラインドで飲んだら、まちがいなくモンラッシェと言いそう。胡麻と麦。昔、このワインを買おうか迷って、オーセイにしては高いなと思ってやめた記憶があるのですが、それは間違いでした。ありがとうございます。グリオット。レ・クラ。私は冒頭のエシェゾーを持参しました。ジャスト飲み頃。シェゾーもルーミエも十分美味しかったのですが、当たりのDRCとドーヴネはまあ別格ですね。別の日にはボルドーも。07セカンドでも、早すぎ感がありました。GCでも、やはりレジョナルレベルでした。福袋に入っていた2本。食中酒としては申し分なし。チリピノも豪ピノも、味筋が違うピノと思えば、カミュよりはるかに美味しく思えます。特にショウアンドスミスはいいですね!マコンとアルザス。きちんと旨い!昔から飲んでいるポッジョビアーノですが、インポーターが一皮剥けたと書いていましたが、確かに凄く好みでした。値段も含めて、素晴らしいサンジョヴェーゼ。同じインポーターの、これまた昔から飲んでいるシュルラン。ひさびさに飲んでも、やっぱり好みでした。BBRものを最近いろいろ買ってます。いちばんベーシック、赤も良かったですが、このロゼも頗るコスパよし! 赤の果実味と白の酸。恒例のシェフにワインお任せの会も。自分かこれまで経験した、いちばん惨いPMOはこの造り手ですが、このシュヴァリエもやはり。。。ただし、畑の格もあって、飲めるレベルでしたが、いいとこ村名の味。しかしながら、赤の2本は飲み頃。このクロヴジョは、VR的な味わい。パワフルだけどこなれていました。02のボンマルは、よく系統が違うと言われがちですが、グロと比べるとミネラルが際立っていて、シャンボールの味筋でした。2月の〆は、近所で買って当日飲んだボーモン。これも好みでした。オーメドックらしい、鉛ややや青いニュアンスもあって、早めに飲み頃になっていました。ひさびさでしたが、リピートありです。絶対的な美味しさから言えば、ドーヴネとDRCが、図抜けていました。ドーヴネはいつもそう思いますが、DRCは閉じていることも多いので、全開のタイミングで飲めて、幸せでした。寒い年が美味しいと言われるDRCのエシェゾー。04で良かったのかもしれません。ふだんだったら欠点を感じなかったであろうルーミエのボンヌマールも、美味しかったのですが、格下感さえ感じました。でも、ブル以外、フランス以外、旧世界以外も、それぞれ美味しく感じた月でした。最近、またワインを飲むのが楽しくなってきました。
2023年03月01日
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最近飲んで、とりわけ美味しかったデイリー。ソシアンドマレのセカンド。この11年の後にファーストの13年も飲んだのですが、このセカンドのほうが美味しく感じました。値段はこちらが半値強でしたが。中位の熟成では、ヴィンテージの優位が勝ったということかもしれません。典型的なリコリスと鉛の香りとしなやかなタンニン。ラファルジェのパスグラ17年。パーカーがルジェとラファルジェだけ、パスグラが別格と書いていて、実際何度か飲んだのですが、ピンと来なかったのですが、今回は納得の美味でした。ひたすら赤系果実。ややアーシーで、ドライなアフター」。このハークは16年。下から2番目の村名格ですが、このバックヴィンテージ、19年、20年に比して、心地よいぺトロール香が顕著で、このワインにちょっとした貫録を与えてくれていました。味わいの方向がぴったりなわけではないのですが、樹脂のニュアンスのある美味しいシャブリと、味のレベルは同等なのではないでしょうか。あい変わらず、家でメインに飲んでいるのは白はモーゼル・リースリングのトロッケン、赤はキャンティ・クラシコです。その話をワインな人々に話すと。。。ブルシャン中心のネットワインショップの方2人は、口を揃えて、コスパはいいけど、そっち方面はビジネス的には厳しいと。値段以上の味わい→それは人気がないから→売れない、という図式です。よくわかります。ブルシャンは高くなった、もう買えないといいながら、ブルシャンしか飲まない知り合いたちはほぼ共通に、「いやでも、ブルシャン以外無理」。って言われたと、とあるちょっとリスペクトしているワインの友達に話したら、「そりゃそうだよ。そういう人はブルシャン以上に、ブルシャンが好きな自分が好きなんだもん!」と。つまり自分を嫌いになれ!と言われているようなものだと。。。まあ確かにその傾向は、ほかの地域のワイン好きより、あるのかもしれません^^
2022年08月30日
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ちょっと前までは、ドサージュ少なめの心身より、クラシックなタイプを好ましく思っていたのですが、なぜかそっちのほうがダルに感じてしまうようになりました。3年ほどおいておいたこの白も、元々のパイナップル感がさらに熟成して、より重心が低い味わいになっていました。だだ、30分ほどしたら酸がグッと伸びて、美味しくなりましたが。リピート買いを繰り返すようになったハークのトロッケンですが、この造り手的には1erの位置づけのコレは、村名クラスよりさらに酸とミネラルの質が上がりました。ただ、ブルゴーニュの階層のように、上に行くに従って要素が増えていく、というよりは少ない要素をより洗練させていくような感があります。ミニマリズム的です。その意味では、ブルファンんには受けないかも。。。ハークが遊び心で造ったというヴァイスブルグンダー(ピノ・ブラン)も飲んでみましたが、ハークといえども、品種の限界は超えられないなあ、と感じる味わい。酸がプアです。。。ただ2日ほど置いたら、シャロネーズのシャルドネみたいな味になりました。とあるビストロにオンリストされていたので飲んでみたロンスヴィ。味覚の嗜好として、シャルドネはなんだか食指が動かくなってきたのですが、ブルピノは値段を考えなければ、やはり美味しいもんだなあと思います。このワインも今時の価格設定でしたが、広域以上の味わいに感じました。ジャン・ラフェ、ジャンティアルもそうですが、アルローもタンニンの底に甘味様な要素を感じます。たぶんブルでも、その手は新樽との相性が悪くないように思えるのですが、その昔、この3つの造り手のワインで、ノースバークレー社がキュヴェ・ユニークという新樽多めバージョンを造っていたのですが、ユニークはいずれも若くして赤く甘やかで、とても美味しかった記憶があります。このセレクション、今はラシーヌ、当時はテロワールというインポーターをやっていた合田さんも参画していたそうですが、やはり目利きだったのでしょうね。
2022年05月12日
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ハークのスタンダードの1コ上、村名付きを飲んでみました。ちなみにココまではスクリューで、上の2つはGCの畑名付きでコルク、瓶も長くなっています。コレで必要十分というか十分以上のミネラル、スタンダードが乳白なイメージだとしたら、より白く白亜な感じ。フリンティな香りが顕著で、良きシャブリに通じる味わいです。昔、パーカーがヴェルジェのヴァルミュールを激賞するのに、ドイツのリースリングを引き合いに出していましたが、なんだかよくわかります。村名でコレですので、上はさらに積み上がった感が増すのでしょうか。そのあと飲んだピクのノーマルシャブリ。シャブリの造り手の中では細身でミネラル感が強い印象でしたが、かなり丸い味わいに感じてしまいました。赤はマレンマから、一度キャンティ・クラシコへ回帰。マレンマをたくさん飲んで思ったのは、IGTでもサンジョヴェーゼがメインのものは好ましく、シラーやカベルネ系が主体のものはそうでもなかったこと。DOCGのスカンサーノは柔らかめでいい感じなのですが、どこか垢抜けない地酒感があって、時に野暮ったく感じました。でクラシコを続けて飲んでみようと思った次第です。ですがこの2本、かなり味筋が違っていました。右のビッビアーノは、ソリッドで堅牢な感じ。ブルーベリー主体の味わいで、タンニンもややいかついタイプ。対するノッツォーレは近づきやすく、赤系小粒果実系主体。酸が綺麗に伸び、なで肩の味わい。誤解を恐れずに言えば、前者はボルドー的、後者はブル的でした。キャンティの味の幅には、いつも悩まされます^^どちらもモダンというより伝統的なタイプのキャンティと説明されていて、2本ともスカンサーのよりは洗練されているのですが、方向性がだいぶ違うように感じました。ノッツォーレのようなタイプばかり選んで飲んでいきたいのですが、キャンティはびっくりするくらいの造り手が輸入されていて、どう飲み進めていいのか、見当がつきません。とりあえずルフィーノ等に手を出さず、クラシコに絞ってみようとは思います。ちなみに経験値が少ないので間違っているかもしれませんが、レゼルヴァ、グラン・セレツィオーネと上のクラスになっても、ブルのように要素が増えるというより、そのまま構造が大きくなっていく印象があります。昔のボルドーのように、より熟成したくなる感じというか。それはともかくノッツォーレのようなキャンティ・クラシコは、1本飲み進めている間に融点というか、空気に触れた時間経過と温度の絶妙な瞬間があって、その一瞬の美味はサンジョヴェーゼの醍醐味だなあと、いつも思います。そんなことを感じた翌日のひさびさのワイン会、持参したジャン・ラフェは軽いブで、テンションが下がりました^^
2022年04月13日
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年が明けて。ナタリー・ファルメのナチュール。赤ぶどう、ビオというのがわかりやすい味わい。ウィリアム・フェーブルのヴァイヨン。ウィリアム・フェーブルの1erをひさびさに飲みましたが、並シャブリよりは3段階くらい美味しいような気がします。しかし値段も、以前の2倍くらいに。。。ブル好きはスキップするような銘柄かもですが、侮れない味だと思いました。千葉のイタリアンに持ち込みでロゼシャン。ドヤールの親戚筋でしょうか。抽出が強め。フリッツ・ハーグのトロッケン。これが個人的には、いちばん好ましい味わいでした。時間が経つに連れて美味しい酸がグングン伸びてきて、思わす1本飲み干してしまいました。酸だけに限っていえば、この旨さをブル白で求めると、5倍以上の値段を出さなければならないような気がします。高名なソムリエさんたちが、プライベートで好むワインに多くモーゼルのリースリングを挙げていたのが、最近なんだかわかる気がします。ラインガウなどより、鉱物感を強く感じます。酸と鉱物感の恩恵か、トロッケンといえど残糖はほどほどあるようなのですが、十二分に開いた後は、極辛口に感じました。
2022年01月05日
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クロ・デュ・テュエ・ブッフのガメイ。実はもっと樹齢の若く安いキュヴェを注文したのですが、お店の手違いで売り切れていたとのことで、同じ値段でいいからと提供してくれました。その分、たぶん深みのある味わいだったと思うのですが、2018年だけあって熟度がしっかりしていて、想定より濃い味わいでした。夏に飲むなら、たぶんもっと軽く仕上がったであろう売り切れ銘柄のほうがおいしく感じたかもしれません。まあそうは言っても、この手のロワールのガメイを飲むと、有名どころで最近はいいお値段のビオボージョレより美味しく感じてしまいます。2018年のシャブリは何本か飲んでいますが、ヴォコレも例年よりこっくりとした味わい。これもまた、ですが、同年のコート・ド・ボーヌのレジョナルクラスと比べると、酸もミネラルも感じられ、好ましい味わいに思えます。将来的にシャルドネの最適地は、まさにシャブリになるのかもしれません。一転、想定よりいい意味で薄く、酸をしっかり感じられたのはこのワイン。この濃度のチリピノを飲んだのは初めてです。近年、世界的にとても評価の高いエラスリス。このレンジのピノでも見事な仕上がりで、ブラインドだったら、冷涼畑のニュージーランドだと言ってしまいそうです。このワインよりはるかに酸がなく、赤系果実のニュアンスに乏しいブルもままあるような気がします。南半球の2017年なので、多少の瓶熟もプラスの働いたのかもしれません。
2020年08月28日
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暑い日が続きますね。ワインもダラダラ飲み。先日の白に続き、13年の赤。線が細い赤系果実。数年の瓶熟の恩恵は感じられず。夏は、セパージュにアリゴテが入っていると美味しく感じます。でも家の食事と合わせるなら、赤ぶどう多めがやはり好み。シュナンのペティアンは、辛口は単調に感じます。半甘口のほうが、個人的には好きです。ちょっと前にウメムラで売り出した安古酒。ブルは早々に売り切れ。ローヌとアルザスを買いました。ブログでアップした方も多く、枯れた?愛好家の琴線に触れたように感じました。このジコンダス、ガリーグの成れの果ての味わいは、ブルゴーニュとボルドーの古酒の中間のような味わいで、かなり楽しめました。こんな時期に!ですが、ライブハウス~会食。といっても150人収容の会場で、観客は20人弱。定員の1/6以下にするため、贔屓のバンドは昼夜公演に。開催できたのは、前売り券がそこまで売れず、2回公演にすれば、その条件を満たすため。当然、赤字だと思いますが、この時期に貴重な体験でした。あの空間でコロナ感染するのは、難儀なスカスカ状態。その後の会食も、そこそこ広い空間に我々だけでした。そこで飲んだこのサヴィニィが、出色の美味しさでした。ザクロ系の可憐な赤系果実。最近のマイブームは、モーゼルのリースリングの辛口。プロのソムリエさんにも、好む方が多いのですが、モーゼルならではの「鉱物感」というのが、少しわかり出しました。ワイン好きの成れの果てが、ドイツのリースリングやスペインのテンプラになると聞いたことがありますが、なんとなくわかったような、わからないような^^私もそうですが、更新が進まないワインブロガーさんたちは、たくさん飲んだ結果、ワインに淫せなくなったのかなあと思います(あと、これまた私がそうですが、SNSに食傷した?)。ただ、淫せなくてもワインはまあ楽しいです^^
2020年08月11日
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ワイン会、半世紀の節目の誕生会。メゾンのプレステージと当年の村名を持参したのですが、撮り忘れのボトル多すぎ……。このブログをご覧ください。大物揃いですが、印象的だったのはシュブスタンスとアラン・ロベール。酸化を敵ではなく、味方に付けたシャルドネは、スティルがなくてもいいやという気にさせてくれます。ソゼ、ルソー、ヴォギエはポテンシャル飲みでした。ワインに官能性への期待や淫したいという思いが入ってしまうと、充分な熟成を求めてしまうのかもしれません。一転、家のワインはデイリー一辺倒。疲れていると甘口を求めてしますうのですが、それでも食中には甘過ぎに思えます。コレを飲んで、モーゼルのリースリングのトロッケンを買い足しました。初日は、ガリーグと黒胡椒の風味が印象的。2日目は、数年の瓶熟の恩恵が出たしっとりした味わいに。このワイン、はるか昔に三田のコート・ドールのハウスワインだったのですが、当時の「牛のしっぽの赤ワイン煮」との相性が、抜群でした。初日は、まさにそれを思い出す味わい。ギガルのコレとスタンダードのコート・ロティは、値段以上の味わいだといつも思います。さらに熟成したローヌが飲みたくなり、リーズナブルなジコンダスとサンジョセフを買い足しました。赤も買った13年のリュリー。白は、キリメンジャン土壌ではないプティ・シャブリのような味わいで、細身で酸が目立ち、バックヴィンテージらしさはあまり感じられず。コレも飲んだ結果、ヴォコレとジョフロワの並シャブリを買い足す結果となりました。実は家の全面リフォームのため、秋から2か月ほど仮住まいをしなければならないのですが、なぜかワインの在庫が増えています……。
2020年07月27日
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マニャンが買収したとというレミ・スガン。柔らかくチャーミングな赤系果実にほんのりビオ香。珍しく村名を買い足しました。もしかすると外れボトルだったかもしれないシルヴァン・ロワシェ。果実味はぼんやり甘く、酸もミネラルも不足気味。18らしいのでしょうか。ウーバーでタイ料理を注文した際に開けたらドンピシャだった、モンサラのセミセック。コドーニュの半甘口もそうですが、苦みと辛みのある料理とカヴァのセミセックの相性は、ゲビュルツ以上だと思います。
2020年06月23日
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家で晩ごはんがデフォルトになると(近所に外食に行くことが週1くらいはあるとはいえ)、ワインはちょっとした目新しさを与えてくれるため、ついつい毎日飲んでしまう習慣ができました。毎夜なので、値段もリーズナブルにしたい&飲んだことがない銘柄を探すとなると、ネットで初めてのお店を利用することが増えてきます。可もなく不可もなしが続いたのですが、この2本は、それよりさらに「もうひとつ」だった白と赤。バルザック&ソーテルヌの造り手のセックは、本家の出来を知るのにいい試薬みたいだと思っているのですが、この銘柄は青さが目立ち、アフターにも軽いエグミがありました。イグレックと比べてはいけないのですが、このカテゴリーは安いものでも甘さはないのに貴腐のニュアンスを感じることがあるのですが、コレは皆無でした。蝋キャップにこのエチケットなので、知らない造り手でもビオ香のする軽いガメイを期待していたら、新世界のグルナッシュやジンファンをちょっと軽くしたような味わいで、これまた想定外でした。よくみたら度数は14.5%。コンサルがローヌの造り手のようで、本当にグルナッシュでも混醸したのかと疑いたくなる味わいでした。毎日の「ちょっとした目新しさ」が、嬉しくない方向に行くと、その日が「終わりよければ」でなくなるので、ちょいと悲しいです。
2020年06月01日
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連休中のワイン。酒屋で10年以上寝ていたというシモン・セロス。健全に熟成していましたが、やはりアンセルム系の味わいにはなっていませんでした。アミノ酸不足でしょうか。また、ブラン・ド・ブラン、ノンドゼというスペックなので、メイラードの餌も足りないとみえて、香ばしさもあまり感じられませんでした。シャンを寝かすなら、赤ぶどうが入っているほうが有利?ひさびさのボルドーは、シトランの11年。メドックの赤の美点はやはり、タンニンの骨格の美しさでしょうか。それはこのレベルのプチシャトーでも感じます。この建物感が、古参は鉄筋でもコンクリートでもなく木製なので、2日目、3日目と少しずつやれて風情が出てきます。南のグルナッシュとかだと、粗野から洗練なのですが、ボルドーの場合、上手くいくとちょっとした色気が出てくるのがいいですね。今でも十分アルコールに弱いのですが、もっとダメになったらボルドーを毎日1、2杯づつが楽しそうです。ヴェルジェの18年。グラン・エルヴァージュは、かつてはピュリニィとムルソーのぶどうで造られていましたが、今はマコンの特別区画という触れ込みです。コート・ドーボーヌのいいぶどうが入手困難になったからでしょうか。一口飲んで、ザ・マコネという味わいでした。白桃のニュアンスが強く、ボーヌのシャルドネを思って飲んだ方だったら、かなり低評価かもしれません。ヴェルジェも、軽めの抽出になったようですが、マコンのぶどうはボーヌほどのポテンシャルはないので、やはり強めに絞ったほうがしれません。18年にして、期待外れ。先日のバローの方が、3枚くらい上手でした。そして定番の、ですが意外に間が空いたビオロワール。ボノームが日本のインポーター向けに造るキュヴェ。唾液腺を刺激するレモンカード様の酸に思わず「旨い」と声が出てしまいました。完熟感と抑制の効いた旨みのバランス。18年は、ソーヴィニヨン・ブランにムニュ・ピノを合わせたようで、それがこの完成度に繋がったのでしょうか。しばらく、こういう白でいいやと思いました。赤も飲みました。18年は、ガメイとカベフラ。これまた見事なザ・ビオ赤。ガメイのジャミーさとカベフラのグリーンノートがいい具合に混ざり合って、ちょっとした複雑さを演出しています。ロック、パカレ好きのデイリーになるのでは?白も赤も、ボルドーのような構成美はありませんが、また別趣の美しさがあります。ひと昔前、グランメゾンのソムリエさんの家飲みに流行ったのも、まったく違う世界の美味しさだからなのでしょうね。この白と赤は、思わず買い足してしまいました^^
2020年05月04日
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今は無きジャイエ・ジル、このクラスには新樽を奢っていないとみえて、ひたすら小さく堅い赤系果実と強めの酸。ガメイのニュアンスはほとんとなし。君主論のマキャベリとも関連のある、キャンティ・クラシコ。グラン セレッツィオーネだけあって、構造の大きいワイン。サンジョヴェーゼ・グロッソ100%だけあって、いかめしいのですが、ポテンシャルは充分。キャンティグラスではく、大きいグラスを使いました。ガングランジェでも、これはポール。酸もおだやかで、ペトロール香も控えめ。やや平板なリースリング。断捨離はひと段落。たくさん捨てました。最初は、何でも捨ててやるぞキブンだったのですが、やっているうちに実情に合わせて、やや寛容なキブンに変わっていきます。まずまず上手くいったような気がします。アチラも、厳しめに始めてそれから緩和していった方がよかった気がするのですが……。
2020年04月26日
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週末、予定がキャンセルになって家でいくつかワインを。前に飲んで好印象だった、ジョセフ・ペリエのスタンダード。コレは状態がやや悪いのか、ほんの少しエグミが感じられました。リーズナブルなボルドーを。良年とはいえ高いボルほどの果実味がないので、構造優先。ただし3日ほどに分けて飲んだら、少しずつ角が取れて美味しくなりました。大半のボルドーはエージングしないと官能系が出て来ない理性があるので、ブルが好きな方はそこが苦手なのでしょうね。逆に言えばそこが魅力で、このクラスでも構造美は感じます。結局、サンジョヴェーゼ、カベルネ、メルローになるブランカイアのベーシックのトレが、いちばん美味しく感じました。開けたから愛想がよく、そこそこの構造、そこそこの華やかさ。値段を考えたら、相当よくできているなあと思います。バルベーラ、ピノネロ、カベルネ、メルローのブライダのイル・バチャレもそうですが、イタリアの老舗産地の品種混ぜ系の赤は、非常にコスパが高いと改めて思いました。
2020年03月30日
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毎年恒例のワインじゃない人たちとの忘年会で、ワイン担当。例年通り、Y田さんのお店で購入。5本、平均単価3000円。リーズナブルなシャン。1年前にも飲みましたが、かなり旨いロゼ泡。ダイスの息子。酸が実に綺麗。この造り手も、このクラスだと細マッチョな味わい。レジョナルより熟度は上がっていましたが、ややオリエンタルスパイスを感じました。外れがない5本でした。一方、ワインな人たちとの忘年会。いつもの4人+2人。泡3、赤3。リスクを避けて、白はナシで。Iさんは、第2のお気に入りの造り手の泡。熟成感アリでした。香ばしい^^ 飲み頃ですね。最初大人しかったのですが、突然ググっと来ました! グランダネのほうが好きだと公言していましたが、いやRDは美味しいですね。今まで、いいボトルの当たっていなかっただけかも。Y田さんは、ビオにはまった年の締めくくりでコレ。ちなみに自然派には、少し飽きてしまったそうですが^^ でも、この先にルロワが見えそうな味わい?サンティエが好きだという人が複数いました。ブルシャン好きなメンバーだったので、好評!私は数年ぶりに岡じワインを持参してみました。06です。造りが変わったそうですが、この時期らしい味わいで、タンニンがまだしっかり。要素はたくさんありました。外飲みに続いて、大晦日&元日の家飲み。1年の最後には、ひさびさにフィリップのほうを。08です。これまたタンニンがしっかり。でも、今や少数派のこの方向性、特に1級以上であれば悪くない気がします。年明けはこの泡から。ガス圧が低いブラン・ド・ノワールは、泡、白ワイン、赤ワインの3要素が楽しめると、改めて感じました。赤は、96のジスクール。うっとりする黒トリュフ香。96も考えてみれば四半世紀。熟成ボルドーは、リーズナブルなものを探していこうと思います。2日から外房に。いつものイタリアンにいつもの泡。停電セラーから出しましたが、熟成が促進されたようで、香ばしさが増して、ワンランク美味しくなっていました。メイラード反応!停電のおかげで、いかに今まで、本来?ではない味のワインを飲んできたかがわかった気がします^^ でも本来と違っていても、美味しい場合もままあることもわかりました。アメリカの「積算温度」という考え方、ワインの熟成にも当てはまるのかもしれません。自然派のビアンカーラも、まずまず健全でした。ワインの自己修復能力も感じます。今年も少し控えめに、でもあれこれ、なるべくいろいろなワインを飲んでみようと思います。
2020年01月06日
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レジョナルの赤も白も、ヴィンテージ問わず、安定的に美味しい気がするのがバンジャマン。マイクロ系でもリーズナブルだし。赤は何より、香りが好ましい。熟した全房のニュアンスがあって、この彼方先がルロワ? 黒系がない、赤系果実の集合体の香味です。要素はフツーですが。ラシーヌが長年扱っているキャンティ・クラシコ。ラシーヌは、どうやらミネラルにこだわりがあるようで、このキャンティも好ましい鉄のニュアンスと、赤ですがある種の硬水のニュアンスがあります。食中酒として考えると、白は村名シャブリ、赤はキャンティ・クラシコさえ飲んでいれば、さして不満を感じないのですが、赤のバンジャマンのような香りは、どきどき嗅ぎたくなってしまいます。料理をあまり選ばず寄りそうなのは、圧倒的にキャンティだと思うのですが。だんだん料理を美味しく食べるための手段としてのワイン、というキブンになっているので、そうなるとイタリアという選択肢は増えてきそうな気がします
2019年12月23日
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レギュラー3人での忘年会では、手前味噌ですが、持参したランブレイの04が、予想以上に素晴らしかったです。このマグナムを飲んだヴィレーヌさんから美味しいと言われ、当時の支配人が「人生最高の瞬間だった」と語ったという記事を読んで購入したワイン。 おそらくリリース当初はもっと青い要素があったと思うのですが、それが隠れて、その微かな名残りが複雑性を与えている、オフヴィンならではの陰影のある美味しさ。香り、酸、果実味はGCの資格充分で、余韻だけ僅かに短い印象。しかしながらそのあたりの弱さも含めて、メンバーには美味しく感じたのではと思います。この先、こういう方向の味わいが好ましくなっていくような気がします。 家では、このあたりを。 泡は撮り忘れましたが、ロワイエのロゼも飲みました。相変わらずコスパのよいシャンパーニュだと思いました。 デイリー、同じ価格帯では白が美味しく感じます。ジョフロワ、16年も実に旨いです^_^ ポンテカネ07は、オフヴィンの恩恵か、既に初期の飲み頃でした。ある意味、高コスパに感じます。 ドミニク・ローランは、2012年。このキュヴェは、常に新樽を使わないことで知られていますが、逆に没個性の味わいに感じられました。 ブル赤が、ますますコスパの悪いジャンルになっていきそうですね(あとリスクを含めると、熟成ブル白も)。 福袋は、毎度のショップの内容があまりにも例年通りなので、別のお店に変えてみました。さてどんなワインが届くでしょうか? ちなみに元旦、ラバーは8枚買ってしまいました^_^ 申し遅れましたが、新しい年が皆様にとって美味しいワインに出会える一年でありますように!
2019年01月04日
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家でワインを飲む機会がほどんどなく、外飲みが続いています。そんな中、リピート系ではなく飲んだワインたち。アンジュのシュナン。格好をつけてティスティングを省略したら、軽いブでした……。エリツィンの白は初めて飲みましたが、わかりやすいメリハリ系。イタリアのカベルネ。濃いめでクッキリ系。羊のグリルによく合いました。スペインのガルナッチャ。これもクッキリ系で。これは牛の鞍下肉にとても好相性でした。Yさん持参。先日美味しかったベデルのスタンダード。エチケットが、変わっていました。アンドレ・クルエもそうでしたが、人気が急上昇した時、味わいが落ちた気がする泡でした。リザーブワインが減ったのか、瓶熟が短くなったのか? しかし人気薄になったいま、とても旨い! 酸化熟成タイプが好きな人にオススメです。ボルドー・ブラン。丁寧に造られている感はありましたが、ややメリハリ不足か。Iさん持参。トレブルックの熟成したやつ。クッキリ系がこなれ始めた美味しさ。クスクスにバッチリでした。深夜のシャンパンバーで、ダミアン・ユーゴ。そんな時は確かにシャンパーニュが旨いのですが、まあほとんで寝ているので、猫に小判。小判かどうかも、不明でした^^ワインに対する官能評価能力が落ちている気がします。何だか、メリハリのあるクッキリ系の、わかりやすい味が美味しく感じる今日この頃です。
2018年04月16日
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アンリ・ジロー・ロゼ[NV]週末、外房のイタリアンに持ち込み。リピート銘柄。アンリ・ジロー、下位銘柄でも、この蔵らしさはあるような気がします。ちょいゴージャス、ちょい妖艶。いい意味で鷹揚な味わい。その前日は、イザカヤ・ヴァンで、旧知のワイン卸会社の社長さんに、誕生祝いをしていただきました。プライベートでは、基本的に赤も白も飲まないという社長、画像がありませんが(温度管理してサーヴしてくれたので)、2人でド・スーザのスタンダードとアンリオ06と、ボトル2本。私は他も飲みたかったので、酒量を顧みず、赤、白とグラスを追加。恥ずかしながら、シャトー・コルトンという存在を初めて知りました。アロース94。いい感じに地味な味わい。堅めで陰性の赤系果実。鱈の白子のバターソースに合わせて、ひさびさニコラ・ジョリー。若いクーレ・ド・セラン、始めて旨い!と思いました。ちゃんと愛想よく香りが立って、ユエみたいな柔らかさもあり……。何より、白子と合わせると、味わいが一際際立ちました。さすがのセレクションでした。
2018年02月13日
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アルザス・リースリング[2016]/アルベール・マンブルゴーニュ・メゾン・デュー・ピノ・ノワールV.V.[2015]/ドメーヌ・ロッシュ・ド・ベレーヌ月、火で白を半分ずつ、水、木で赤を半分ずつ。飲み比べ用にそれぞれの造り手の別のキュヴェも買ってあって、同時か連続して飲むつもりでしたが、気が変わって。アルベール・マン、若い並リースリングなので、やや起伏に欠けた印象。先日のゲオルグ・ブロイヤーのほうが、ラインガウらしい強い酸に残糖が上手に拮抗していて、若飲みでも美味しく感じました。アルザスのリースリングのほうが、1~2年瓶熟したほうが美味しいのでは? まあきっと、土壌にもよりそうですが……。昔わからなったソーヴィニヨン・ブランやリースリングの良さが、近年になって少しわかり始めてきた気がします。ゲビュルツとヴィオニエはまだ、ですが……。ベレーヌのほうは、2015年の赤らしい表面コーティングが剥がれて、ピュアな美味しさが顔を出し始めた印象。白はどうだかわかりませんが、赤は強めの果実味と他の要素がかみ合ってくるのでしょうね。初日は、この造り手で時折出くわすオリエンタルスパイス系の還元香がかすかにあったのですが、2日目はほとんど気にならなくなり、やや煮詰めた赤系果実のニュアンスを素直に楽しめました。ニコラ・ポテルの時代からあるこのキュヴェ、樹齢の高さと元は村名ポマールというのが売りですが、酒質の大きさはレジョナル並み。昔、仕事で通っていた事務所のそばに、ワイン愛好家には状態のよさに疑問符?、ということで評判が芳しくなかったYという直輸入のワイン屋さんがあって、当時、ニコラ・ポテルがずらっと並んでいました。ジェラールの古酒の好印象があったので、ちょいちょい買っていたのですが、2000年、2001年あたりのヴィンテージだったので、たぶん15年ほど前でしょうか。このキュヴェ、やや酸高で浅い味わいのイメージがあったのですが、他のキュヴェ、たとえば村名ヴォルネイとか、ややマイナーな一級、ミタンとかピュテュールとかを飲んでみると、このベーシックなキュヴェとの差が少なく、値段の割にお得だなと、見直した記憶があります。薄く感じたのは、おそらくボルドーから移行して間もない頃だったからかもしれません^^まあたぶん、その頃よりも造りは上手になっていることもあるからか、この2015年は、さらにメリハリのある味わいに思えました。それより何より、これくらいの分量を飲んでいるのは、個人的にはとてもいい塩梅です。
2018年01月19日
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大晦日から昨日まで飲んだワイン。 クリスチャン・エチエンヌのエクストラ・ブリュットの2010年。ドサージュ少ないのはいい感じですが、やや膨らみに欠ける。 ムーラン・オ・モワンヌのオーセイ村名の2002年。良年の熟成を感じますが、シンプルで、先日のアンポーの1級95年と比べると、やや格下感。 オーストラリアのフェトリナーも飲みました。1リットル瓶。ごくシンプルな味わい。 アタマでこういうワインを飲んで行こうと思ったワインを、実際飲んだら不味くはないけど、あまり楽しくない^_^ 一昨日から南房総に行って、客人があったので、イタリアンに持ち込み。 ベタな銘柄。06ですが、美味しく飲めました。鉄板のドンペリ味。 ゲストがワイン好きで、この2本を持参してくれました。 キスラーの白。自社畑の2010年。 特に後半、温度が上がってからが美味しかったです。ナッツはナッツでも、カリシャルならではのヘーゼル系の香ばしさ。もう少し熟成させて飲んでみたい。 ルーチェの2007年。サンジョヴェーゼ&メルロー。こなれてシームレスな酒質になっていました。熟れたプラム、香りに妖艶さが入り始めていました。オリーブオイルにはやはり、フランスワインよりも合いますね。 当たり前ですが、とても楽しめた泡、白、赤。対して家で飲むデイリーは、更なる研究?の必要性を感じた新年早々でありました。 申し遅れましたが、2018年が皆様にとって、極々良き一年になりますように!
2018年01月05日
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2年連続で、とある忘年会でワイン選びを。昨年は自然派が好きという人がいたので、ビオ系でまとめたのですが、評判はまちまち。なので、今年は正統派で。アルコールOKな人が6人。ワインじゃないひとびとにとっては、1本3,000円くらいがいいのでしょうが、なかなか難しいご時世なので、4,000円平均で6本。泡2、白2、赤2。ワイン友達のYさんのお店で調達。泡は、よくできたクレマンよりリーズナブルなシャンパーニュのほうがよかろうと、この2種を。ピエール・ジモネのスタンダードは、ブラン・ド・ブランで万人向け、ジョゼ・ミシェルは、スタンダードは好きではないのですが、ロゼはコスパ抜群。〆シャンにしたら、ほどほどのドサージュもあって、いい感じ。白と赤は、熟成のアドヴァンテージを期待。白は、わかりやすくリースリング&シャルドネで。トリンバックのリースリングは、このレゼルブから上が美味しいと思います。Yさんのお店には2012年がありました。現行の2014年より2年の瓶熟が効を奏して、香ばしいペトロールか香が!マコンのクロ・ド・ラ・クロシェット2009年。ゼリティエも、ラフォンらしく酸化熟成が進んでいましたが、PMOではなく、シェリーっぽさがありながら、マコンらしい果実味が底味に残っていました。評判は上々。赤はブルゴーニュ&ボルドー。ポティネ・アンポーのオーセイ1級1995年。いちおう村のトップクリマと言われるデュレスで、良年の熟成の恩恵をしっかり受けた味わい。甘やかな赤系果実。上々の熟成ブル。ボルドーは、フロンサックのオー・カルルの1996年。ブル赤と対照的な、黒系果実のよき熟成。薫製肉と西洋杉。マイナーアペラシオンですが、ボルドーらしい味わい。これまたよき熟成。赤の2本、4,000円台でこの熟成が味わえるなら文句なし。6本とも好評で、特に赤は美味しいの声が多く上がりました。熟成の妙、ですね。
2017年12月29日
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Iさん宅にお呼ばれ。ご出身の福井から取り寄せたかにをたっぷりご馳走になりました。かににはやはり日本酒!だったのですが、鴨鍋の用意まであり、来客3人は泡、白、赤を各1本持参。Yさんの泡は、初耳のドント・グレル。ドサージュ2gのブラン・ド・ブランと、またまた私の好みのスペックではなかったのですが、コレが底味があって、実によきシャンパーニュ。後で調べたら、リザーブワインを30%も使っているようでした。納得!白は、私が持参したジラルダンのコンベット07。ドメーヌものですが、以前に04を飲んだ時と同じ印象。この1級畑にして、ややファットな印象。ちょっと前に飲んだサヴィニ・ブランもそうですが、造りの方向は一緒に思えました。ただしサヴィニも翌日以降、ミネラル感が増した印象があるので、このワインも1日で飲みきらなければ、違う印象を持ったかもしれません。もう一方のNさん持参の赤は、ユドロ・ノエラのシャンボール08。鴨にぴったりだった赤でした。実に塩梅よきワイン。ミネラルと赤系果実。複雑性は村名なりですが、果実味と熟成感のバランスもよく、飲み頃でした。やはりよき造り手ですね。たまたまですが、今夜も神楽坂の小室で「かに&鴨」です。
2017年12月04日
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3連休、寒くなったからか、ワインを飲みたくなってきました。サン・ジョセフ・ルージュ・オフル[2014]/ジャン・ルイ・シャーヴ・セレクションアタマで「サラッとしたシラーが飲みたい」と思って、コレを開けてみたのですが、けっこうカッチリしていました。すみれ、鉄、プラム……。クラシックなキャンティにも通じる味わいですが、かなり黒系に寄った果実味。ヴィンテージが若いせいか、最後まで端然としていました。このサン・ジョセフ、自社畑のぶどうの割合が多いせいもあるのでしょうか? 他のヴィンテージでも堅めの印象がありました。ドメーヌものは、値段がだいぶ違いますが、ずっと完成度が高い味わいに思えます。セレクションであれば、クローズ・エルミタージュのほうが柔らかく、モン・クールのようにグルナッシュが入っていないので、シラーらしさが気軽に味わえる気がします。ブルゴーニュ・ル・シャピトル[2014]/ドメーヌ・マーシャル・ド・グラモン翌日は、もう少し「薄い」ワインが飲みたくて、コレを。シャピトルはご存じ、ビゾーなど、いくつかのドメーヌが大事にしていて、結構な値付けをしているディジョン郊外の銘醸畑?しかし、このドメーヌは至って普通なACブルゴーニュのお値段。ごくチャーミングなクランベリー系に赤系果実。最初はアーシーなタンニンが少し強めに出ましたが、ほどなくなじんできました。酒質の大きさ的にはそれなりですが、意外に底味があって、いい感じ。スルスルと8割ほど飲んで寝落ちしたのですが、翌朝、瓶に残っていた1杯ほどを飲んでみたところ、さらに果実味が開いて、おいしくなっていました。近所のモントル・キュより、ポテンシャルのある畑なのかもしれません^^
2017年11月06日
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マコン・シャントレ・レ・ピエール・ポリ[2010]/ドメーヌ・ダニエル・エ・ジュリアン・バローバローのいちばんベーシックなキュヴェ。ちょい熟ですが、バックヴィンテージのアドヴァンテージはあまりない味かも、でした。最初は堅めの白桃のイメージで、果実味がやや減衰したかと思ったのですが、温度が上がってくるとマコンらしく、トロピカルな黄果実に。後半、やや飲み飽きしてしましました。ヴァン・ド・フランス・キュヴェ・クラ・ルージュ[2016]/ピエール・オリヴィエ・ボノームサンスフルですが、最初は微発泡。この炭酸ガスがあるので、早飲みワインですがけっこう持つような気がします。小梅の始まり、温度が上がってくるとロックばりのビオ香。ガメイ70、ガベフラ30。最近、ビオボージョレよりロワールのこの手が好ましく思うのは、単一品種という縛りがないため、味にレイヤーがあって飲み飽きしないので。11.5%という度数もいいです。ハウスワインの白、といったら選択に悩みますが、赤だったろ今はこの手のロワール赤だな、と思います。
2017年09月14日
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いつも飲んでいる3人を外房にお招きして、泊り飲み。そのうちの一人、Sさんが何とニューヨークへの転勤が決まってしまい、送別会の第一弾を兼ねることに。ほぼほぼ月イチのペースで、数年に渡って一緒にワインを飲んできたので、残されることになった3人は早くも寂しさを口々に。目の前がささやかな海水浴場なので、夕食の前に外ワイン。インポーター?の招待で南仏に行ってきたYさんから2本。リムーのクレマンと、プロヴァンスロゼは、ピット&ジョリーのミラベル。向うではロゼに氷を入れて飲んでいたということで、試してみたら確かに、いい具合に水っぽくて美味しい!夕食は、昨年もお連れした送迎付きのイタリアンに。泡2、白1、赤2を持ち込み。ブラインドで。Sさんからは、ユリス・コランを2本。レ・マイヨンとレ・ロワーズ。最上キュヴェ、ブラン・ド・ブランのレ・ロワーズのほうが、確かに質感が上。最初は還元的でしたが、それがほどけると香ばしいニュアンスがグッと出てきました。ただピノ系泡好きの私は、ブラン・ド・ノワールのマイヨンが料理に寄り添いやすく、個人的には好ましく感じました。白は私からで、マーカッサンのスリーシスターズ・ヴィンヤードの2009年。Sさんがアメリカ行きとなったので、コレを。3人とも、当然ブルだと思っていて、強めの造りのシャサーニュという回答でした。有名どころの中で、いちばんカリシャルから離れた味わいに感じるマーカッサン。スリーシスターズは熟成が早めだと思っていましたが、やはりまだまだ早かったです。ある種、モンラッシュを思わせるボリューム感とクリーミーさ。この先、ブルゴーニュ的な階段を上って熟成していくような気がします。赤は、Yさんがロベール・アルヌーのレ・スショの1990年。Iさんがルソーのクロ・サンジャック2004年。レ・スショは当時は、アルヌーのRSVに次ぐ2番手銘柄。おそらくスショの中でも、いい位置取りの場所なのでしょう。VRらしいスパイス香と黒混じりの赤系果実。良年らしく酒質はこなれながらも強めで、まだま先がありそうでした。クロ・サンジャックのほうは、純粋な赤系果実の趣。一度コチラを口に含んでしまうと、スショのほうが黒みがちな味わいに思えてしまします。酒質は弱めで、余韻も中程度ながら、果実味にバックボーにある鉄とミネラルのニュアンスが心地よく、じんわりと旨い!しかし翌朝、4人ともに共通した感想は「赤の2本、飲み始めの味わいは覚えているけど、後半の記憶がおぼろげ」といいこと。この数年で、私だけはなく4人ともかなり弱くなってしまったようで、もったいない話です。いつも泡、白、赤、時に〆泡という流れで飲んでいるワイン会ですが、そろそろ白、赤を最初から並べて飲む、みたいなスタイルにしてもいいのかもしれません。翌日は、東京の中勢以の元シェフがやっている別のイタリアンでランチ。メインは熟成肉で、海辺ですが肉の割合が多い1泊2日になりました。
2017年08月21日
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泡がいちばん飽きないと思うのですが、想定外ですがスティルも飲みたくなって。定番の白、ロワールのレ・ヴァン・コンテのル・ピュイ2014年。最近は、ソーヴィニヨン・ブランとシャルドネが半々ですが、コレは確かSBのみ。思っていたより酸高で、細身に感じました。まあそんなワインなのですが、その日は天気が悪くクラウディだったから、余計にそう感じたのかもしれません。カッと太陽が照っている日のほうがふさわしいワイン。アルザスの白、メイエ・フォンネのエーデルルヴィッカー2015年。クレマンがとても美味しい造り手。コレも悪くなかったです。アルザスのアッサンブラージュする並ワイン、高貴品種の割合が多いジェンティルより、エーデルツヴィッカーのほうが、個人的には好みです。ピノ・ブランやオーセロワの割合が多く、甘くない蜜感があって、リーススリングの酸や、ミュスカやゲビュルツの芳香が少なく、おとなしめの味わいですが、そのぶん刺身などと好相性。赤も飲みました。キャンティ・クラシコ・レ・コルティの2014年。2004年から、とびとびですが飲み続けている銘柄。エノロゴがカルロ・フェリーニということで、モダンキャンティなのですが、コレは軽量級なのが美点。サンジョヴェーゼの金属感が抑えられていて、チャーミングな赤系果実が素直に味わえるので、キャンティグラスではなく、ブルゴーニュグラスで飲むと、ブルゴーニュ・ルージュにも近しい味わいに感じます。値段も10年前から、ほとんど上がっていないのも嬉しいです。赤のキャンティ、白のシャブリは、コスパのいい銘柄がまだまだ見つかる地域に思えます^^
2017年08月16日
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金曜日の男子会の翌日、外房に。何しろ暑いので、日の高いうちから泡を。パイパー・エイドシックのベーシックなブリュットNV。正規のインポーター情報によると、日本向けのスタンダードはコレではなく、ワンランク上のキュヴェ・エッセンシャルに変わる模様です。しかし個人的には、先日飲んだエッセンシャルより、このブリュットのほうが好みです。エッセンシャルのほうが、瓶熟が長く、ドサージュも少ないようで、よりタイトな味わい。対してこのブリュットは、いい意味で鷹揚で、柔らかい味わい。ピノが多めの重たさも、クリスピーな香ばしさも上々で、今後は正規でないものを探して買うか、マグナムはこれからもこれと同じらしいので、置き場所に困るけどそちらにするか、と思いました。海を見ながら飲んでいたら、晩ごはんの時点では1/4ほどしか残っていなくて、珍しく家飲みで2本目。定番、ダニエル・バローのマコン・ヴェルジュソン・ラ・ロッシュ。2013年です。最近飲んだ、最新の2015年より瓶熟が進んでいたので、より美味しく感じました。熟成のスピードは早め。そのぶん熟成香と、マコンらしい熟したハーブのニュアンスが合わさったバロー香が出ていました。味わいもパイパー同様、丸みを帯びていて、いい感じ。ミネラルもきちんとあるのですが、ボーヌのように背骨がきちんとあるというよりは、イカではないですが、軟骨のようなミネラル感^^数あるマコネのワインの中で、やはりバロー、それもこのキュヴェが、やはりいちばん好ましく感じます。弛緩したキブンだったので、この2本がことさら美味しく感じたのかもしれません。
2017年07月19日
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最近、家と家の近所の外食では、もっぱら泡になりました。暑くなると、ある意味で薄っぺらい味の泡が飲みたくなるので、昨年はカヴァをまとめて飲みましたが、今年はクレマンのセットを買い、さらにそこで足りない地域を買い足し、・ボルドー・ロワール・ジュラ・リムー・アルザス・ブルゴーニュを飲み比べてみることにしました。まず、いちばん好みとハズレていると推測したボルドーのクレマンを開けましたが、意外に美味しかったです。フラットな味わいで、アロマティックな品種がないのが、かえってよかったようです。シャンパーニュも薄め?の味わいを求めてテタンジェのノンヴィン。いつもの味わいで、昔はメゾン系のハウスシャンパーニュ的な位置づけで、ストックを切らしていなかったのですが、最近は少し離れていました。しかしカヴァやクレマンは、むしろ厚みがないほうが好ましいのですが、シャンパーニュはなぜかもう少しコクを欲してしまいます。最近はアヤラやパイパー・エイドシックに好みが移ったのは、今はそんな嗜好なのかもしれません。週末、贔屓のバンドが主催する対バンに行ったのですが、オープニングアクトの知らないバンドが、とても好ましく、売っていた4曲入りのEPを買ったら素晴らしく、翌日は一日中リピートしてしまいました。30歳くらい下の年齢のバンド、若いのでしょっちゅう対バンに出ているらしく、勢いで6月と7月のチケットも入手してしまいました。名前も古臭いのですが、楽曲もややメロウです。今年の楽しみがひとつ増えたかも、です^^先日の対バンの後は、いつものディア・ログ4周年記念の時期らしく、シェフの修行先のジュラの料理が中心のコースをいただきつつ、グラスでお任せにして泡、白2、赤1。白の1本目は、ジュリアン・メイヤーのコキヤージュ15。シルヴぁネールがメインのようです。メイヤー、味が薄っぺらくなった気がして、しばらく飲んでいなかったのですが、確かにビネールやガングランジェに比べると軽めのようです。ただし、グラスで1杯飲むのは悪くなかった。白のもうひとつは、ヴィラディスト・ワイナリーのシャルドネ、これも2015年。いい意味で味のない?シャルドネでした。これもボトルで飲んだら飽きるかもですが、1杯飲むにはなかなかよかったです。仔細に味わうと、そこそこディテールもあって、軟水的な白ワインでした。最後は、ジュラの赤で。2013年。これもサラリとした味わい。ちょいビオを感じる、ザクロ系のピノ。どのワインもきっとリピートしないと思いますが、それでいて満足度は決して低くはなかったです。
2017年05月15日
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連休後半のワイン。外房のイタリアンに持ち込んだ、ゴッセのセレブリスの2002年。当たると非常に美味しいという噂で、普通のボトルも飲んだことがありましたが、コレはアタリ!でした。食中を1本で通したのもよかったようで、後から後から開いていきました。ぶどうの熟度の高さと、少なめのドサージュ、ほどよい瓶熟が上手くマッチングしていたのか、半々のセパージュのよさが出ていました。ミュール、イースト、ナッツ、硝煙系の香ばしさに、ボーヌ白のようなミネラル感。余韻も上々で、ゴッセは下から上まで、当たると旨いな、と思いました。まあさすがに翌朝のリピート買いは思いとどまりましたが、翌々朝、ネットでスタンダードのエクセレンスに加わった新キュヴェ、エクストラ・ブリュットを発見。買ってしまいました。なんだか連休中、ワインをたくさん買いました……。暑かった日の夜は、赤ワインを飲むつもりを変更して、マルセル・ダイスの2015年。アルザス白、有名どころはほぼほぼ好きなのですが、ダイスは美味しいと思うけど、ちょっとだけ好みとズレている気がしています。このスタンダードも、何ヴィンテージがリピートしていますが、アロマティック系の品種の香りと味わいが前面に出ているので、もうちょっとおとなしめにピノ・ブラン系がメインに感じる味わいのほうがいいかも、と思ったりしました。まあ食中酒としては、充分なレベルですが^^それから09のブルゴーニュの白&赤を。白は、シャソルネのサン・ロマン。瓶差だとは思いますが、ちょっと前に飲んだ同年のレジョナルより酸化が進んでいました。健全なのですが、香り、味わいともシンプルになっていて、旨みが中心の味わい。まあ、特に白に関しては、5年以内に飲むのがよさそうです。赤は、ユドロ・バイエの村名VV。閉じた時期なのか、巷で言われている熟成が苦手な造りなのか? やや樽を感じましたが、香りも味わいも縮こまり気味で、ちょっと前に12のレジョナルのほうが美味しく感じました。バイエ、当代のボンヌ・マールを飲んだことがないのですが、1級までで言うと、あまりクラスが上がっても、味わいは深くなっていっても、要素は増えていかない気がしています。そのあたり、オーレリアン・ヴェルデも似ている気がして、オート・コートあたりを飲んで美味しいと思って、村名や1級を飲んでも、あまり期待以上の味わいに出会えたことがない気がしています。まあ2009年を飲む時期ではないのかもしれませんが、なんとなく消化不良なので、もう1、2本飲んでみようかと思います^^
2017年05月08日
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3連休は外房に。初日は、地場の魚と野菜の居酒屋。ひと昔前にマスコミでも取り上げられた旨安のイタリア、オスコの赤白があったので、ビアンコのほうを。全体の味付きは薄めですが、フラスカーティにも通じるグビ飲み感があり、いい酸とほどほどのミネラルがあるので、好ましい味わい。ネットで探せば3ケタで入手できるワインですが、悪くありません。キリッと冷えていたら、もう一段旨かったかもですが^^翌日は、イタリアンに持ち込みで、ポル・ロジェのサー・ウィンストン・チャーチル04を。ローストナッツやフルーツコンフィ系の香ばしい香りと、ほどよい酸化熟成。各メゾンの有名プレステージの中では、重たさがちょうど中庸な印象の泡なので、食中酒としては合わないものの少ないシャンパーニュのような気がします。充分美味しいと思いましたが、でも飲み頃は10年後くらいなのだと思います。お店のグラス赤も2杯ほど。トスカーナのモレリーノ・ディ・スカンサーレとシチリアのドンナ・フガータ。前者がブルゴーニュ、後者がボルドータイプ。モレリーノなんて、知っていましたが、飲むのは初かも。キャンティほど酸に金属感がなく、合わせやすい赤だと思いました^^
2017年03月21日
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