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4・in the WIND



テーブルの上に置かれた一枚の懐かしい写真
顔を赤らめた男とうつむき耳を赤らめた女

あの日僕と君は夜へ抜け出し あてもなくさまよったけど
沈黙の中初めて繋いだ手 今も鮮明に残る

温もりが その笑窪が目蓋の裏に焼き付いて
溢れだした涙はいつか風の中で乾くのでしょうか?


洗面台に並んでる水色とピンクの歯ブラシ
乾かないでいる水色と渇ききってそっぽ向いたピンク

あの日君と僕は縦に並んで 歯を磨いた時間中
鏡越しに話し目が合って照れ 幸せ噛み締めたよね

記念日も誕生日も今さら意味はないのに
空けるのが癖になってる 君との時間が長すぎたから

伝え損ねた気持ちがこんなに胸の中かき乱しているよ
あの日君がいなくなってから僕は何も変われずにいる


温もりが その笑窪が目蓋の裏に焼き付いて
溢れだした涙を笑顔に変えていかなくちゃ
強さとか弱さだとかどれくらいかわからないけど
重かった足が少しは軽くなった気がしてきたよ

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