GMPとは?

GMPとは?

PCRとは?



PCR法という名称がより一般的である。特徴は3つある。ヒトのゲノム(30億塩基対)のような非常に複雑な、しかも極めて微量なDNAの溶液のなかから、自分の望んだ特定のDNA断片(数百から数千塩基対)だけを選択的に増幅させることができる。次に、増幅に要する時間が2時間程度と短い。最後にプロセスが単純で、全自動の卓上用装置で増幅できることである。PCR法そのものや派生した様々な技術は、分子生物学の研究から、医療、犯罪捜査、生物の分類というようなDNAを扱う作業全般で極めて重要な役割を担っている。

まず、増幅の対象となるDNA配列の先頭と終端に対応する2つの短い配列(プライマー)を用意する。ある2本鎖DNAを熱で1本鎖に分解し、その1本鎖DNAとプライマーを相補的に結合させる。DNAポリメラーゼはプライマー以降の配列を伸長させるので、1本鎖DNAはこの反応によって2本鎖DNAになる。このような操作を繰り返すとDNA分子の数が繰り返すたびに2倍に増え、もとのDNA分子の数が少なくても同じ情報を持つDNAを多く得ることができる。目的のDNA断片を百万倍のオーダーに増幅できる。現在では好熱菌の耐熱性DNAポリメラーゼを用いることで、より効率的に増幅できるようになっている。

DNAは94度の高温に加熱すると2本の鎖がほどけて1本ずつばらばらになり、徐々に温度を下げると元通りの2本鎖に復元する性質がある。2本鎖がほどけたときに大量のプライマーを入れると、それぞれの鎖上の相補的な配列の部位に優先的に結合する(アニーリングという)。プライマーとしては目的のDNA領域が備える両末端の20塩基ほどと同じ塩基配列をもつ1本鎖DNA分子の一組を用いる。ここにDNAポリメラーゼと4種類の塩基を用意すると、プライマーが結合した部分を起点としてそれぞれの鎖を合成していく。

高温の温泉などに生息するバクテリアには、72度が至適温度のDNAポリメラーゼをもっている種類がいる。このバクテリアのDNAポリメラーゼを用いることにより、温度の上下(94度→45度→72度→94度)のサイクルを繰り返すだけでDNA合成の連鎖反応が起こり、試験管内で短時間に対象とするDNAを増やすことが可能となったのである。耐熱性DNAポリメラーゼを用いないと、高温時に酵素が失活してしまう。

94度に加熱する時間は30秒から1分と短い。次に45度に下げるとプライマーのアニーリングが起きる。アニーリングに要する時間はやはり30秒から1分程度である。このときの温度は60度でもよい。72度に上げるとDNAポリメラーゼがDNA鎖を伸張していく。必要な時間は1分から2分程度。

以上のような原理から、PCRには欠点もある。まず、増幅前に目的のDNA鎖の両端の塩基配列を明らかにしなければならない。次に、非常に敏感な反応であるため、無関係なDNA配列を増幅する可能性があることである。


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