書くことの意味

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2004年11月14日
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 九段下の山種美術館で開催されている「速水御舟」展へ行った。2、3週間前、NHK教育テレビの「新日曜美術館」で紹介されているのを偶然見て、興味を惹かれたのだった。

 40歳の短い生涯が信じられないほど、充実した作品群だった。くもの巣や、紫陽花の葉脈、椿の花びらひとつ。どの絵も、一筆、一筆、気の遠くなりそうなぐらい丹念に、描き込んでいる。日本画なのに、紫陽花も椿も、どっしりとした質感と立体感がある。何故だろうと思ってじっと目を凝らしたら、その理由が分った。葉の重なりによって生じる微妙な色の違いや影を、きちんと描き分けているのだ。新たな画風に挑戦し続けた画家の気迫が、しみじみと感じられた。

 しかし、一番ずしりと心に響いたのは、画家の文章だった。信念だけで新たな画風を生み出そうとしてもそれは出来ない。人生における衝動をわが身に帯し、それを一つ一つ踏み越えていくしかない。自然もそれによって人間を試している。そんな内容だった。周りにたくさんのひとがいるというのに、涙があとからあとから溢れる。心の内側の琴線がぶるぶると震えて、嗚咽をこらえるのが一苦労だった。

 今はまるで先が見通せないし、不安に満ちているが、必要不可欠なプロセスを歩んでいるのだと、信じよう。これだけ感性が研ぎ澄まされ、感動が深くなっている。今日のような感動に身を浸すと、あたかも荒波をざぶんとかぶった後、波がすーっと引いていくかのように、けだるさが残る。これも衝動とみなせないだろうか。ふと、そんなことを思った。





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最終更新日  2004年11月15日 00時49分57秒
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