ザビ神父の証言

ザビ神父の証言

2021.10.25
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カテゴリ: 国際政治


1971(昭和46)年10月25日

ちょうど50年前になります。この日、国連総会は台湾追放・中国招聘決議案を圧倒的多数で可決しました。ここに中華人民共和国の国連議席が確定しました。

考えてみますと、これは摩訶不思議なことでした。第二次世界大戦の末期に連合国は、国際連盟の失敗の苦い経験に基づき、衆知を結集して新国際連盟の発足を急ぎ、国連軍派遣の権限を持ち、連合国の中心をなした5大国(米・ソ・英・仏・中)が常任理事国として、拒否権を持った安全保障理事会を中核とする国際連合を組織したのです。

ここに発足した国連に、中国は当然のように常任理事国として、議席を持っておりました。国民党内閣の中華民国として‥ ですから、中国の内戦が共産党の勝利に終わり、1949(昭和24)年10月1日に中華人民共和国が建国された時点で、中国としての議席は、大陸を支配下に置く共産党の中華人民共和国に譲られるべきでした。

ところが、大陸を逃れ、アメリカ第7艦隊に守られて、台湾に逃れた蒋介石は、中国は一つであり、「二つの中国の陰謀には組しない」として、国連に居座ったため、7億(当事)の民を統治する正当な政府が、国連に出席できない状態が、この日まで続いていたのです。

これは異常な事でした。中国の議席回復を願う国々も年々増えました。ここで、アメリカ政府の意向を忖度していた日本は、大きな失態を演じたのです。それは、大陸中国の招聘は台湾の追放とセットになっている重要事項である。ですから、重要事項に指定して、3分の2の賛成を必要とすることにしようと提案したのです。

過半数から3分の2へ。これは中国の国連加盟をさらに遅らせる措置でした。そしてその急先鋒が日本だったのです。

この年も同じでした。しかし、7月に翌年2月にニクソン大統領が訪中すると言う米中の関係改善が公表された後でしたから、中国の招聘は圧倒的多数で可決されたのです。日本は、相変わらず重要事項の指定を提案したのですが、この提案も大差で否決され、皮肉なことに中国招聘・台湾追放の決議案そのものが、3分の2を超える賛成を得たのです。

こうして、大陸中国の国際社会へのデビューが、この日決まったのです。






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最終更新日  2021.10.25 20:32:31
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