2013年04月10日
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カテゴリ: 宮崎中央犬管理所



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心がグッと引き込まれた…という表現が一番しっくりくるのかも…

この仔は…人間から叩かれてた仔です。

それも激しい力で、何度も何度も…

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それなのに…

しばらくこの仔と目を合わせていると…

一瞬表情が動き、ゆっくりとしっぽを振りだしたんです。

人間からそんな扱いされてたのに…です。

立ち上がったこの仔の足は、一本ありませんでした。

元猟犬だったのでしょうか…

ずっと前にトラバサミにかかり、足を切断手術したのでしょう。

先日譲渡したタイコさん、フクちゃん も、同じくトラバサミにかかり、

タイコさんはもうつかえないからと遺棄されました。

ふくちゃんは、長期に渡り放置してミイラ化していました。

でも、この仔はちゃんと手術を受けさせている。

でも、だからと言って良い飼い主なわけではないんですね…

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前足指には、人の手で付けた針金が巻かれていました。

なぜこのようにこの仔が痛むことばかりするのか…

この仔を痛めつける事で、どんな良い事があるというのか…



体にハンデを抱えた仔は、判定には合格できません。

だけど、「連れて帰ります」という言葉が直ぐに出てきませんでした。





ここ最近、自分自身への疑問や疑いがありました。

体にハンデを抱えた仔ばかりのレスキューが続いているからです。

正確には…そういう仔に対して、強く心が動いているからなのですが…



「いのちのはうす保護家」 は、最終地点ではありません。

「譲渡」を目的とする施設です。

心のケアは、何ヶ月、何年かけてでも笑顔にさせる自信はある。

重い病気やケガだって、いつかは完治するんです。

イコールどんなに心や体に傷を負った子達も、

いつかは保護家を卒業する日が来るんです。

ですが、体にハンデを抱えた子達の保護は、

譲渡がとても厳しい…というのが現実です。

レスキューするときには、一生その仔と向き合う覚悟なんです。





それが分かっていながら…なぜ?

その覚悟への自信はどこにあるの?





「体にハンデを抱えている犬猫のレスキューが目立ちます。

 あなたは、ハンデを利用していませんか?

 ある貧しい国では物乞いをするのに

 連れている子供や犬はハンデがあった方がお金が集まると、

 故意に目を潰したり、足を切断したり、道行く人の同情心を利用して

 お金を荒稼ぎしているそうです。

 あなたも支援金目当てですか?

 または、そういう仔を抱えて世間の注目を浴びたいのですか?」

この匿名さんからのメールを読んで涙が出ました…

怒りや、理解して頂けない悔しさからではありません。

胸がギュっと締め付けられて苦しかったんです。

流れた涙の心の意味は、私自身分かりませんが、

きっと、ハンデを抱えている仔をなぜレスキューしているのか

自分自身でも明確な理由が分からないから、

涙が出てきてしまったんだと思います。

それは、冷静な私が「譲渡は絶望的かもよ?それでもいいの?」

レスキューを決意した時に、心の中で一度は呟いてしまっているから。

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「私は…あの仔をレスキューしてもいいんでしょうか

 なぜ、私はハンデのある子ばかりを選別しているんでしょうかね」

職員さんにボソッと話した時に、

職員さんがこうおっしゃって下さいました。

「例えば、体にハンデを持ってしまったら、

 平気なように見えてても、ある程度の不便さを犬猫も感じています。

 今までできてた事ができなくなるんですからね…

 そういう子達は、物の味方や考え方や、性格も変わります。

 思いやる気持ちや優しさを持つようになるんですよね。

 あの仔とゆみさんは、お互いの心が繋がったんですね。

 犬達は、心が繋がった瞬間、その人に訴えかける力が大きくなります。

 だから、あの仔をレスキューしたいと思ったんじゃないですか?

 凄く自然な事ですよね」

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私のレスキューには…命の選別には…マニュアルがない。

頭で考える事が出来ず、心で感じ、心で動いてます。

あえてその道を選んだのですが…

基準がない…それ故に、○○なんだから仕方ない…という

辛さや苦しみから逃げる言い訳が自分にはできません。

自分の心ひとつが全てを決めてしまっているので、

時々自分という人間を疑う事もあります。

これは、殺処分がある限りの永遠のテーマなのかもしれません。





明日…三本足の仔をレスキューします!





乳飲み子猫のレスキューも続いております…

現在、会では乳飲み子猫12匹保護しています。

私の自宅には、今日で生後四日の乳飲み子猫四匹います。

生後二日目で母猫から離され、保健所に持ち込まれました。

哺乳瓶を吸う力も弱く、最終手段…

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この細いカテーテルを胃まで直接届かせて、

ミルクを胃に流し込みます。

実は…一歩間違えば、器官に入り命を落としてしまいます。

慎重に指先の感覚を頼りに、胃にスルスルと通していきます。

この方法を伝授してくれたのは、

宮崎市内のペットショップオーナーさんでした。

「怖い!こんなのできない!」 拒否する私に、

「これができなかったら、ミルク飲めない仔は死ぬんだよ?」

そう喝を入れて下さった方でした。

この時期になると…あのペットショップのオーナーさんを思い出します。

あの方のおかげで、ミルクを飲む事の出来ない弱い小さな犬猫も、

今まで何匹も命を繋ぐことが出来ました。

子猫達の救世主だと感謝しています。

「いのち」は…私一人が助けているんじゃない。守っているんじゃない。

このように、知恵や力を貸して下さる仲間がいるから、

尊いひとつのいのちが守られているんですよね。



決して支援金目当てでのレスキューではない…

だけど、現実は多額の医療費、維持費を必要としています。

公に呼びかける事で、またご批判を頂くのかもしれない。

ですが…切実にお願いします。お願いがあります…

保護家、繋がった命、これから繋げていく命、

どうか皆さんのお力を貸して下さい!!



※仔猫用のミルク、在庫が切れてしまいました…
ミルクのご支援、どうかどうかよろしくお願い致します。

チャリティーショップ開設しました。
売上の一部が、保護家の維持費、医療費、等になります。
どうか、皆様のご協力をよろしくお願い致します。
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最終更新日  2013年04月11日 04時18分19秒
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