日記

日記

その12


あかねはぼんやりと医師と出会った町で見た月を思い出していた。
山の上にぽっかりと浮かんだ満月。
今までは空が小さく見えるような都会に住んでいたので、あかねには新鮮だった。
その後、医師からもらったメールに流星群を見たと書いてあったことがあった。
避暑に出かけた山の方で見たらしいのだが、あかねはうらやましかった。
同じ空の下にいる。
私のいる地面の続きのどこかの地面にあの人もいて、同じ空を見てる。
百年前に光った遠い星の光を今、同じ時に離れた場所で見てる。
百年後に生まれ変わってどこかで一緒に見ていられたらいいのに・・・。
まるで小さな子供が描くような絵を頭に浮かべながら、切ないけど心が癒されていた。

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