2022.01.07
カテゴリ： 花
前
ページの邂逅展の記事で触れた実の話です。
前庭の木にこんな実がいくつかなっていました。
（この実なんの実）
何の実だろうと写真に撮りましたが、初めて目にする実にて、名前が分からない。
喫茶店の女性に庭まで出て来ていただいて、何の実かとお尋ねすると、「マメガキ（豆柿）だと聞いています。」との答え。
豆柿は、以前、5人組ウオークで木津方面を歩いた折に柿農家の庭先になっていたのを目にしているので、どうもそれとは違うな、という気がしたが、品種によってはこのようなのもあるのかも、ということで納得し、帰宅してから調べてみることとしました。
（参考）豆 柿 の写真掲載の記事は 下記 です。
※ー線部分は洒落ではありません（笑）。
夕々の会・葡萄柿 2017.11.18.
調べてみると、豆柿ではなく、ヒメガキ（姫柿）だと分かりました。
豆柿は別名を葡萄柿とも言うが、それに倣うなら姫柿は苺柿である。
カキノキ科カキノキ属ですから、柿には違いないようです。
別名というか、本来の名というか、そういうのがあって、それはロウヤガキ（老鴉柿、老爺柿）というのだそうな。ツクバネガキ（衝羽根柿）という別名を上げているサイトもありました。
中国浙江省原産の雌雄異株の植物で、結実するためには、雌株と雄株が近くにないといけないのだそうです。英語名はChinese persimmonというらしい。
もともとは浙江省の山奥に自生していてロウヤガキと呼ばれていたらしいから、本来の名はロウヤガキと言うべきかもしれない。
日本には、第二次大戦中に京都府立植物園の初代園長であった菊地秋雄氏によって持ち込まれたとのこと。
また、1985年に山口安久という人が中国からこの柿を導入し、観賞用園芸植物として、様々な新品種に改良して、多数の商品名（ブランド名）で売り出したことで、姫柿が普及したようです。
赤頭巾、赤とんぼ、朱筆、秋茜、吾妻紅など沢山の名が姫柿の品種としてそれぞれの写真と共に列挙されているサイトもありましたが、割愛です。
いずれにせよ、爺柿と姫柿とではイメージがまるで違う。
爺柿から姫柿という名になったのは、この植物にとって幸運なことであったと言うべきだろう。
まあ、上の写真の姿から言っても、爺柿よりも姫柿の方がこの実には似合いの名前ではある。それに、観賞用の実なら猶更で、お爺様よりお姫様がいいに決まっている。
隣では、割れザクロが大口を開けて大笑いしていましたので、ついでにこれも掲載です。
それにしても笑い過ぎ。こいつは、爺石榴かも知れない（笑）。
（ザクロ）
大口を 開けてな笑ひそ 過ぎたらば 爺といへども 容赦はせぬぞ （婆柿）
（参考）花関連の過去記事は下記です。
花（4） ・2020.4.～
花（3） ・2017～2020.3.
花（2） ・2012～2016
花（1） ・2007～2011
前庭の木にこんな実がいくつかなっていました。
（この実なんの実）
何の実だろうと写真に撮りましたが、初めて目にする実にて、名前が分からない。
喫茶店の女性に庭まで出て来ていただいて、何の実かとお尋ねすると、「マメガキ（豆柿）だと聞いています。」との答え。
豆柿は、以前、5人組ウオークで木津方面を歩いた折に柿農家の庭先になっていたのを目にしているので、どうもそれとは違うな、という気がしたが、品種によってはこのようなのもあるのかも、ということで納得し、帰宅してから調べてみることとしました。
（参考）豆 柿 の写真掲載の記事は 下記 です。
※ー線部分は洒落ではありません（笑）。
夕々の会・葡萄柿 2017.11.18.
調べてみると、豆柿ではなく、ヒメガキ（姫柿）だと分かりました。
豆柿は別名を葡萄柿とも言うが、それに倣うなら姫柿は苺柿である。
カキノキ科カキノキ属ですから、柿には違いないようです。
別名というか、本来の名というか、そういうのがあって、それはロウヤガキ（老鴉柿、老爺柿）というのだそうな。ツクバネガキ（衝羽根柿）という別名を上げているサイトもありました。
中国浙江省原産の雌雄異株の植物で、結実するためには、雌株と雄株が近くにないといけないのだそうです。英語名はChinese persimmonというらしい。
もともとは浙江省の山奥に自生していてロウヤガキと呼ばれていたらしいから、本来の名はロウヤガキと言うべきかもしれない。
日本には、第二次大戦中に京都府立植物園の初代園長であった菊地秋雄氏によって持ち込まれたとのこと。
また、1985年に山口安久という人が中国からこの柿を導入し、観賞用園芸植物として、様々な新品種に改良して、多数の商品名（ブランド名）で売り出したことで、姫柿が普及したようです。
赤頭巾、赤とんぼ、朱筆、秋茜、吾妻紅など沢山の名が姫柿の品種としてそれぞれの写真と共に列挙されているサイトもありましたが、割愛です。
いずれにせよ、爺柿と姫柿とではイメージがまるで違う。
爺柿から姫柿という名になったのは、この植物にとって幸運なことであったと言うべきだろう。
まあ、上の写真の姿から言っても、爺柿よりも姫柿の方がこの実には似合いの名前ではある。それに、観賞用の実なら猶更で、お爺様よりお姫様がいいに決まっている。
隣では、割れザクロが大口を開けて大笑いしていましたので、ついでにこれも掲載です。
それにしても笑い過ぎ。こいつは、爺石榴かも知れない（笑）。
（ザクロ）
大口を 開けてな笑ひそ 過ぎたらば 爺といへども 容赦はせぬぞ （婆柿）
（参考）花関連の過去記事は下記です。
花（4） ・2020.4.～
花（3） ・2017～2020.3.
花（2） ・2012～2016
花（1） ・2007～2011
お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
[花] カテゴリの最新記事
-
銀輪花散歩・リュウゼツラン、キンエノコ… 2025.10.19 コメント(4)
-
銀輪花散歩・平城宮趾公園＆佐保川畔 2025.03.27 コメント(4)
Re:お爺様かお姫様か(01/07)
岬麻呂 さん
家持様
ヒメカキ初めて見ました。
「ザクロの大笑い」言い得てみょうですね。
上下の重量から考えても落花せずに残っているのも不思議です。
年初めに良いものを見せていただきました。 (2022.01.07 17:21:07)
ヒメカキ初めて見ました。
「ザクロの大笑い」言い得てみょうですね。
上下の重量から考えても落花せずに残っているのも不思議です。
年初めに良いものを見せていただきました。 (2022.01.07 17:21:07)
岬麻呂さんへ
けん家持
さん
＞ヒメカキ初めて見ました。
観賞用植物として、鉢植えなど結構愛好者も多いらしいですが、小生も初めて見ました。ミニトマト、小粒の苺位の小さな実です。
＞「ザクロの大笑い」言い得てみょうですね。
割れ石榴を笑いに見立てるのは俳句では常套のようで、友人の凡鬼さんからそんことを教えていただいて以来、割れ石榴を見ると「呵々大笑」と見えてしまうヤカモチであります。
まあ、割れ石榴を見ても感じ方は色々で、ご参考までに列挙すると以下の通りです。
皿におく呵々大笑の石榴かな 豊田都峰
木彫の呵々大笑や石榴の実 石見邦慧
はちわれて實もこぼさざる柘榴哉 正岡子規
柘榴が口あけた たはけた恋だ 尾崎放哉
積怨をかたちにすれば割柘榴 中原道夫
口裂けてなほ口固き石榴の実 杉本艸舟
石榴爆ぜ一揆の興るべく起きし 密門令子
くれなゐの泪こぼせり石榴の実 樋口英子
実柘榴のみごとな裂け目おそろしき 宮脇ちづる
石榴の実裂けて最も孤独なる 久保龍
ざくろ裂けまこと歯並びよかりけり 宮原みさを
柘榴割れ明日香まことに静かなり 泉田秋硯
爆ぜるとき神の柘榴は火を零す 柴田久子
実柘榴の笑ひ初めたる鬼子母神 関根洋子
てつぺんに石榴割れゐる逢魔どき 當麻幸子
瓔珞の鬼子母に爆ぜる柘榴寺 水島夜雨
なお、石榴には「阿呆」という意味もあったりするので、友人などを石榴にたとえて、歌や句にするのは慎重である必要があります（笑）。
(2022.01.07 20:29:55)
観賞用植物として、鉢植えなど結構愛好者も多いらしいですが、小生も初めて見ました。ミニトマト、小粒の苺位の小さな実です。
＞「ザクロの大笑い」言い得てみょうですね。
割れ石榴を笑いに見立てるのは俳句では常套のようで、友人の凡鬼さんからそんことを教えていただいて以来、割れ石榴を見ると「呵々大笑」と見えてしまうヤカモチであります。
まあ、割れ石榴を見ても感じ方は色々で、ご参考までに列挙すると以下の通りです。
皿におく呵々大笑の石榴かな 豊田都峰
木彫の呵々大笑や石榴の実 石見邦慧
はちわれて實もこぼさざる柘榴哉 正岡子規
柘榴が口あけた たはけた恋だ 尾崎放哉
積怨をかたちにすれば割柘榴 中原道夫
口裂けてなほ口固き石榴の実 杉本艸舟
石榴爆ぜ一揆の興るべく起きし 密門令子
くれなゐの泪こぼせり石榴の実 樋口英子
実柘榴のみごとな裂け目おそろしき 宮脇ちづる
石榴の実裂けて最も孤独なる 久保龍
ざくろ裂けまこと歯並びよかりけり 宮原みさを
柘榴割れ明日香まことに静かなり 泉田秋硯
爆ぜるとき神の柘榴は火を零す 柴田久子
実柘榴の笑ひ初めたる鬼子母神 関根洋子
てつぺんに石榴割れゐる逢魔どき 當麻幸子
瓔珞の鬼子母に爆ぜる柘榴寺 水島夜雨
なお、石榴には「阿呆」という意味もあったりするので、友人などを石榴にたとえて、歌や句にするのは慎重である必要があります（笑）。
(2022.01.07 20:29:55)
Re:お爺様かお姫様か(01/07)
小万知 さん
七草も過ぎ、ご挨拶が遅くなり過ぎましたが本年もよろしくお願いいたします。
新年早々の三社巡り、強そうな虎の絵馬、ヤカモチ様から福のおすそ分けを頂きましたよ。
凡鬼様、景郎女様とご一緒された家近先生の絵画展、数々の作品の写真から先生の内から燃えるような色調が見られ、お元気な様子何より嬉しく思いました。
朱雀門からさらに足を延ばされ恩師の墓参まで、今年も銀輪ワーク快調のご様子、色々な記事が楽しみです。
小さな盆栽仕立てのロウヤガキを見たことがありますが、可愛い姿から姫柿の名前の方がピッタリ来ますね。
ザクロも思いっきり大笑い、これ又福を運んでくれているようです。 (2022.01.08 10:58:42)
新年早々の三社巡り、強そうな虎の絵馬、ヤカモチ様から福のおすそ分けを頂きましたよ。
凡鬼様、景郎女様とご一緒された家近先生の絵画展、数々の作品の写真から先生の内から燃えるような色調が見られ、お元気な様子何より嬉しく思いました。
朱雀門からさらに足を延ばされ恩師の墓参まで、今年も銀輪ワーク快調のご様子、色々な記事が楽しみです。
小さな盆栽仕立てのロウヤガキを見たことがありますが、可愛い姿から姫柿の名前の方がピッタリ来ますね。
ザクロも思いっきり大笑い、これ又福を運んでくれているようです。 (2022.01.08 10:58:42)
Re:お爺様かお姫様か(01/07)
ふぁみり〜キャンパー
さん
へ～～
で食べれるんですか？、食べれるとしたら味は？
家の子が園芸にハマっていろんなの植えるんですが・・・
なんだか毒があるやつが多くて。。。。
キンポウゲ科の植物って毒ある奴が多い気が。。。。 (2022.01.08 11:06:01)
で食べれるんですか？、食べれるとしたら味は？
家の子が園芸にハマっていろんなの植えるんですが・・・
なんだか毒があるやつが多くて。。。。
キンポウゲ科の植物って毒ある奴が多い気が。。。。 (2022.01.08 11:06:01)
小万知さんへ
けん家持
さん
＞七草も過ぎ、ご挨拶が遅くなり過ぎました
が本年もよろしくお願いいたします。
こちらこそ、よろしくお願いします。新年が小万知さんご家族のみなさんによき年でありますように。
＞新年早々の三社巡り・・
このところは毎年寝正月で、地元の三社めぐりがもっぱらです（笑）。
＞凡鬼様、景郎女様とご一緒された・・
その後のメールで、凡鬼ご夫妻は、高畑方面を散策されたことを知りましたが、そういうことならご一緒すればよかったと後悔。午後は、別にご予定があってお帰りになるものという思い込みがあって、お別れしたのが失敗です。
まあ、お陰で気になっていた恩師のお墓参りも果たせたのではありますが（笑）。
＞小さな盆栽仕立てのロウヤガキを見たこと
がありますが・・
そうですか。本来は小さな鉢植えで楽しむものかもしれませんね。ここのは、かなり大きな鉢に植えられていて、2ｍは優に超える高さがありました。可愛らしい実の姿は、姫柿という名が似合いです。姫林檎よりもお姫様らしい佇まいです。柿の花は殆ど目立ちませんが、これはどんな花が咲くのか、花の季節に今度覗いてみたいものと思いました。
＞ザクロも思いっきり大笑い・・
まさに呵々大笑です。こちらのザクロは地植えの木でした。
(2022.01.08 13:19:32)
が本年もよろしくお願いいたします。
こちらこそ、よろしくお願いします。新年が小万知さんご家族のみなさんによき年でありますように。
＞新年早々の三社巡り・・
このところは毎年寝正月で、地元の三社めぐりがもっぱらです（笑）。
＞凡鬼様、景郎女様とご一緒された・・
その後のメールで、凡鬼ご夫妻は、高畑方面を散策されたことを知りましたが、そういうことならご一緒すればよかったと後悔。午後は、別にご予定があってお帰りになるものという思い込みがあって、お別れしたのが失敗です。
まあ、お陰で気になっていた恩師のお墓参りも果たせたのではありますが（笑）。
＞小さな盆栽仕立てのロウヤガキを見たこと
がありますが・・
そうですか。本来は小さな鉢植えで楽しむものかもしれませんね。ここのは、かなり大きな鉢に植えられていて、2ｍは優に超える高さがありました。可愛らしい実の姿は、姫柿という名が似合いです。姫林檎よりもお姫様らしい佇まいです。柿の花は殆ど目立ちませんが、これはどんな花が咲くのか、花の季節に今度覗いてみたいものと思いました。
＞ザクロも思いっきり大笑い・・
まさに呵々大笑です。こちらのザクロは地植えの木でした。
(2022.01.08 13:19:32)
ふぁみり〜キャンパーさんへ
けん家持
さん
＞で食べれるんですか？
食べれるとしたら味は？
観賞用で「間食用」ではないようです。
多分、渋柿だろうと思いますが、完熟すれば渋が抜けて食べられなくもないのだろうと思いますが、姫林檎と同じく食べても美味しくはないのだろうという気がします。葡萄の房のように鈴なりになる「豆柿」も熟して黒っぽくなると猛烈な渋が消えて食べられるようになるとのことですが、この姫柿もどんな色合いになると食べ頃になるのか、判定が難しそうです。
＞キンポウゲ科の植物って毒ある奴が多い気が
キンポウゲ科の植物は有毒なものが多いですか。そう言えば、トリカブトもキンポウゲ科でしたっけ。
(2022.01.08 13:29:32)
食べれるとしたら味は？
観賞用で「間食用」ではないようです。
多分、渋柿だろうと思いますが、完熟すれば渋が抜けて食べられなくもないのだろうと思いますが、姫林檎と同じく食べても美味しくはないのだろうという気がします。葡萄の房のように鈴なりになる「豆柿」も熟して黒っぽくなると猛烈な渋が消えて食べられるようになるとのことですが、この姫柿もどんな色合いになると食べ頃になるのか、判定が難しそうです。
＞キンポウゲ科の植物って毒ある奴が多い気が
キンポウゲ科の植物は有毒なものが多いですか。そう言えば、トリカブトもキンポウゲ科でしたっけ。
(2022.01.08 13:29:32)
【毎日開催】
15記事にいいね！で1ポイント
PR
けん家持
養老２年（718年）の生まれゆゑ､年令1307才（養老元年生れ説だと1308才）。銀輪歌人、偐家持（ニセヤカモチ）｡若草の里の読書会に屯しています。時に「まっ黒の走子｣｡時に「偐定家」。時に「筆蕪蕉（不精者）」であります。また、時々は偐家持美術館のヤカモチ館長でもあります。自転車（銀輪）であちらこちらを気ままに散歩し、花を愛でたり、虫と遊んだり、万葉調の歌（と言っても大抵は戯れ歌）などを作ったりしています。
キーワードサーチ
▼キーワード検索
カレンダー
コメント新着
コロナ禍 ウクライ…
New!
lavien10さん
洋服のプレゼント
New!
☆もも☆どんぶらこ☆さん
横寒風を防ぎたい …
New!
龍の森さん
山手線100周年 高輪…
New!
ＭｏＭｏ太郎009さん
11月楽歩会「紅葉の…
New!
ビッグジョン7777さん
富士山を眺める登山… New! ふろう閑人さん
瓦鉢のガーデンシク… New! ひろみちゃん8021さん
平原綾香 ジュピタ… くまんパパさん
「忍びの滋賀 いつ…
七詩さん
晴のち曇ブログ fusan2002さん
洋服のプレゼント
New!
☆もも☆どんぶらこ☆さん横寒風を防ぎたい …
New!
龍の森さん山手線100周年 高輪…
New!
ＭｏＭｏ太郎009さん11月楽歩会「紅葉の…
New!
ビッグジョン7777さん富士山を眺める登山… New! ふろう閑人さん
瓦鉢のガーデンシク… New! ひろみちゃん8021さん
平原綾香 ジュピタ… くまんパパさん
「忍びの滋賀 いつ…
七詩さん晴のち曇ブログ fusan2002さん
© Rakuten Group, Inc.
