世界のごはんとアリーナ&スタジアムグルメ生活

世界のごはんとアリーナ&スタジアムグルメ生活

2019.04.11
XML
​​​​​​​​​もう少し旅の話題を続けます。この1月ほんとうにいろいろ欲張り過ぎてしまい、早めに書かないと印象が薄れてしまうかも知れない…



「内陸縦貫鉄道」 と聞いてそれがどのあたりを走っているのか、県だけでも知っているという方は滅多にいらっしゃらないと思います。私にとってもこの付近は長らくそうした存在。開通したのは秋田にいた子供の頃ですが、実家から遠いため乗る機会も沿線付近へ行くこともないまま年月は経過。
数十年後、私は乗り鉄としてこの地へやって来た!(ΦωΦ)フフフ…

という訳で初めての秋田内陸縦貫鉄道内陸線、南端の角館駅から北端の鷹巣駅までを目指します。南から乗ったのはその方がアクセスが良いからで、東京駅から新幹線こまちで角館へ向かい、少しお散歩してから内陸線へ。JRの駅と内陸線の駅はほぼ隣接。



意外に駅の数が多く、駅名を見てもそれがどこかわからない駅が殆ど。ほんとうに同じ県出身なのか私…



まずは阿仁合までの切符を買いました。硬券が懐かしい。



「~してたんせ」というのは秋田弁で「~してください」という意のやや優しげな言い方です。
阿仁合までの切符を買ったのは、右手の美味しそうな写真の場所を目指すため。



「いぐきてけたんし」は「良く来てくださいました」的な、これまたやや丁寧な言い方。「けた」は「くれた」の丁寧語で、「~してちょうだい」と言いたい時、秋田の人は「~してけれ」と言います。



地方でローカル鉄道に乗る際、車両は楽しみのひとつ。今回乗ったのは真っ赤な一両編成で、



中は秋田犬仕様 でたいへんかわいい全般狭い(シートが小さい)けど。
小柄な女性の私でも「小さいなあ」と感じるので、大柄な男性や外国人の方はすごくそう感じるのでは。シートの奥行きが短いため、浅く腰掛ける感じになります。昔の車両っぽいなあ。







阿仁合までの約1時間半は、沿岸寄りの平野で育った私からすると「雪が深い(私の地元では3月半ばに雪はこんなにない)」「平地が少なく(=水田や畑が少ない)山林や山間の川が殆ど」の見慣れない景色。電車で山の中をかき分けて進んで行くような感覚は初めて。勾配もけっこうリアルに感じます。



単線なので、山をかき分けていく臨場感がすごかった。







駅の中は木材を活かしたおしゃれで明るい感じ。マタギ(専業で狩猟をする人たち)の格好をした方が出迎えてくださり、おなかをすかせた私はこちらへ直行です。



「レストランこぐま亭」さん。いつの間にこんなお店がこんなところに!?県外生活の長い私もダンナさんも存在を知りませんでした。いやあすごい。素晴らしい。



だって秋田県全体を見渡しても、ホテルのレストラン以外で本格的な洋食をいただけるお店は滅多にありません。それが内陸の奥地に、しかも駅そば感覚のスタイル&価格帯で!!​


併せて着目したいのは、メニューに馬肉の使用が目立つこと。阿仁合と言えば「マタギの里」、古くから狩猟が盛んだった地域ですが、近くのスーパーで普通に食肉として売られているくらい日常的に馬肉が食べられている模様(それも沿岸部ではないことです)。馬肉好きな私にはそれも見逃せませんでした。



入口や店内がとても可愛らしかったのはこの時期ハローキティとコラボしていたためで(3月末まで)、今は期間が終了しているため内装は少し違うかも。



ではではさっそくいただきます。やはり食べたかったのはこれ!
鉄道内ビジョンで放映「こぐま亭メニュー人気ベスト5」でも1位に選出され、



さらに作り方を「ないりっくん」と「じゅうべえ」が教えてくれた馬肉シチュー。 ブランデーでフランベした馬肉を4日間じっくりシェフ特製のデミグラスソースで煮込んで柔らか~く仕上げた そうで、うひひこれ絶対美味しいよ!





厨房が見えるつくりになっているため、注文が入ってからシェフ(都内の洋食レストランで長年勤めていた方だそう)が仕上げてくれる様子が見られる&たいへん良い香りがしてくるのです。たまらん!



「馬肉シチュー黄金ライス添え(1,000円)」 どうですかこのルックス!秋田の奥地の駅レストランとは思えないでしょう?都会で普通にお高い値段で出て来るやつですよ!素晴らしい…



いやーこれが ​本当に美味しかった(ノ*゚▽゚)ノ゙​ 手書きハート手書きハート手書きハート
サフランライスの味と香り、デミグラスソースのコク、馬肉から出る旨味、どれ一つとっても美味しく、計算&完成されたバランス。どれも美味しいのに主張し過ぎず、 全体のマッチングが優しい。 シェフご自身が素材やこの土地に愛情をもって調理してくださっているんだな、と伝わる味です。その意味では都内や横浜では食べられない味。ここで食べるからこの味で美味しい。駅そばに求めるのと同じことが、洋食でも実現されているんだなあ。思わず「シェフをよべ!」と言いたくなりますがシェフは厨房内で穏やかに微笑んでおられます。いやあ贅沢。



ワインが欲しくなる味ですが、「こぐま亭」さんは昼間のみの営業(レストラン11時~15時、カフェはやや長め)、酒類は提供していません。それでいい気がします。ついつい飲みすぎて酔っ払う方が続出しそうだもんね。なにぶん酒飲み県の秋田ですし(笑)

平日の昼だったため、お客さんは駅近くで働く方と何組かの旅行客で比較的すいていましたが、休日は県内~近隣の県の方でかなり混み合うそう。「何度目かの秋田」という方には、他県の方にも是非行ってみて欲しいな。それまでとは違った秋田を発見できるかも知れません。
とってもとっても美味しかった、ごちそうさまでした!

・実食日:2019年3月15日(金)13時過ぎ
・立地:秋田内陸縦貫鉄道阿仁合駅構内(改札外)
・席タイプ:2人~6人用のテーブルが複数台ずつ、計30~40席程度かな
・清潔感、広さ:★★★★☆4.0(たっぷり広さを使ってテーブルが配置されているのでゆったりいただけます。とてもきれい)
・お店の方の雰囲気:★★★★☆4.0(シェフ、アシスタントシェフとホールの方、計3名での体制。それぞれのお仕事をてきぱきこなしておられる感じで気持ちがいいです)
・メニューの魅力:★★★★☆4.5(洋食レストランとして、かつ駅そば的ユースにも応えるメニュー構成。いろいろ工夫されて今の内容になっていると思います。テイクアウトがもっとあると嬉しいな)
・女性でも入りやすい度:★★★★★5.0(ここは絶対女性に人気があります。ランチのグラタンが特に人気だそう)
・リピートしたい度:★★★★☆4.5(帰省した時に車ででもよいのですが、やはりここには内陸線で来たいところ)

こぐま亭 洋食 / 阿仁合駅

​…ただ、ハードルが高いのは、内陸線に乗ると大体中間地点の阿仁合で待つことになるのですが(南北直通はあまりない)、待ち時間が長いこと。「こぐま亭」さんでゆったりランチをいただいた後でも2時間近く時間があり、付近は足を踏み入れられない(雪かきがされていない)場所が多くて持て余してしまいました。

近くのスーパーでは



食肉としての馬肉のほかにスーパーで調理された馬肉のお惣菜も売られており(もちろん買った)



「内陸線うどん」なんかもあったりして(以前は駅そば・うどんがあったのかなあ)



そうそう秋田の「かき揚げ」と言えばこれなんですよこれ



的なラインナップもありつつ、待ち時間長かった…。けど「こぐま亭」さんの営業時間に合わせるとこうするしかなかった、雪のない時期だとお散歩もいろいろできると思うんだけどな。

阿仁合駅にはさまざまな色合いの車両が待機していました。違うのにも乗ってみたかったな

​  

そんなこんなでさらに北を目指し



この辺りまでくるとやや「見慣れた」感のある田園風景が広がり



終点鷹巣駅(JRでは「鷹ノ巣」)に到着。



こちらもJRと内陸線の駅が隣接していて、間に位置する観光案内所でお菓子等のおみやげ類が買えるようになっていました(ちょっと前までは駅そば店だったようです。残念…)。



鷹ノ巣の辺りも車で通ったことぐらいしかないので、電車で来て付近を歩いてみると新鮮でした。
私は秋田を知らないなと実感した内陸縦貫鉄道の旅。
それがまた次なる旅を呼ぶことになったのです…(続く…のか…?)​​​

なお鷹ノ巣駅付近には何故か美味しいお菓子屋さんが集中していました。

まずは秋田県人にはメジャーな 「晩梅(ばんばい)」さん。
看板商品「ル・デセール(チョコレートを塗ったチョコカステラ的な定番)」



「モナカサブレ(ナッツの入ったリッチなパウンドケーキ的な生地がサクサクのモナカの皮に載っている。美味しかった!)」



「笑内(おかしない、と読む地名です。チーズ饅頭。これも美味しかった)」



そして、内陸線全体でオススメしていた(阿仁合の駅でも取り扱いがあります )「紫園」さんの「バナナボード」。 ふつうの生クリームとチョコ味があり、どちらも200円。確かに美味しかったです。スポンジもクリームもどっしりして食べ応えがあります。他県の方にも是非食べて欲しい!


「バナナボート」ではなく「ボード」なのは大人の事情なのかなあ

内陸線に関しては以上!秋田県のもう1つの非JR路線についてはまた今度書きたいと思います。​





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2019.04.12 10:42:51
[駅そば・立ち蕎麦(その他地域私鉄地下鉄)] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Profile

ぱんだたいちょー

ぱんだたいちょー

Calendar

Archives

2024.09
2024.08
2024.07
2024.06
2024.05

Keyword Search

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: