天は人の上に人を造らず

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鳩ポッポ9098

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2005.07.24
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うちの教授は、三国志と水商売女(笑)が大好きな人ですが、昨日、この人と二人で酒を飲んでいたときに言われた事。

「君は韓信に似ている所があるね。」

いや当然、顔じゃないですよ(爆)ちょっと、面白かったのと、意外だったのとで、今日は、この韓信について書いていこうと思います。(三国志ではないけど、一応、シナ史という事です。)

韓信は、前漢の建国功労者の一人で、「韓信の股くぐり」や「背水の陣(これは、項羽の方が先にやったんですけどね)」等で有名な武将です。漢の建国功労者達を見てみると、兄嫁に手を出したり、無類の女好きだったり、犬の屠殺を生業としたりと、高祖劉邦自身も含めてロクデナシが結構います(まあ、シナの王朝の特長とも言えます。むしろ、蛮族による王朝の方が、マシな階級が支配者になったようです。)この韓信も例外ではなく、貧しいくせにろくに働きもせず、老婆から御飯を恵んでもらったりしたら、「出世払い」等と抜け抜けと言っていたといいます。(後に、彼は本当に出世払いしたので、結果オーライ)股くぐりもこの時期の逸話ですが、これは「大勇は、小人の預かり知らぬ所也」という事を誇張する為の創作ではないかと思われます。まあ実際、韓信のキャラクターを分析すれば、そのような行動をとったであろうことは、十分推測出来ますが。

その後警備兵として劉邦のライバルである項羽陣営に採用されて大柄な体を見込まれ、項羽の警護役にまで取り立てられるものの、自分はそんな小役では働けないと、トンズラ、今度は劉邦陣営に逃げ込みます。で、こんな変人がまともに扱われるはずもないのですが、劉邦の将、夏候嬰とショウカは、彼の非凡なる才能を見出してくれます。しかし、また自分の処遇が気に食わぬとトンズラ。それを宰相のショウカが追いかけて引きとめ、劉邦に彼を「大将軍」とする事を約束させます。その後は、水を得た魚のように韓信は活躍しますが、彼の自由奔放かつ基本に忠実な戦術は、まさしく攻将には向いていたと言えるでしょう。

劉邦は、猛将項羽の前に常に守勢に立たされていましたので、それを挽回すべく、敵の内部分裂と、別働隊による項羽方諸侯の撃破という、二本立ての戦略が練られました。で、後者の任務が韓信に割り当てられたわけであります。韓信は、少数の兵力で各地を平定していきましたが、(背水の陣の逸話は、この時の物です)斉の国で、ちょっとしたトラブルが発生します。

劉邦の家臣で、弁舌の士であるレキイキ先生が、先に斉王をその爽やかなる舌先三寸で説得してしまいます。ところが、韓信は、部下の言を取り入れ、攻撃を続行してしまい、レキイキ先生は裏切ったということで、釜茹での刑に…まあ、前科があるから、しょうがないと言えばしょうがないのですが。後に、韓信は、レキイキ先生の息子と同列になりますが、「何の顔ありて…」とは、こういう時に使う言葉でしょうね。

さて、斉を平定した後、韓信はまたまた、部下の言を聞き入れていらん事をします。
「わしを斉王にせい(ギャグじゃないですよ(笑))!!!」
と劉邦に言うわけです。当然、苦しい戦いを強いられている劉邦はぶち切れるわけですが、そこは、劉邦の謀臣である張良と陳平が諌めて、何とか丸くおさまります。しかし、後々猜疑心の塊のようになって、最古参の将であり、命の恩人でもあるハンカイまで殺そうとした劉邦が、こんな事をする韓信如きに良い感情を抱くはずはありません。この辺から、韓信の境遇が決まっていくわけですね。



しかしその後はもう、転落人生…豊かな斉を追い出され、楚王に降格。さらにそこで、項羽陣営の将で親友の鍾離眛を逮捕しろと言われながら、匿い、自分の身に害が及びそうになると、あわててこの親友の首を差し出すも、逮捕され、淮陰侯に格下げ。ここに至ってやっと自分の立場を理解し、謀反の機会を伺い、決行するも、最終的に失敗し、一族郎等皆殺し…

まあ、物凄く簡単な説明ですが、以上のような人物です。韓信という人は、一般的に言われるように、「才に溺れ、いらざる野心を起こして身の破滅を招いた」(「史記」において、司馬遷もそのように語る)とされていますが、むしろそうではなく、性格おおらかな芸術家肌で、拘束されるのを嫌い、又、基本的に性善説で行動する人であるように思います。
野心あるなら、先述しましたように、劉邦を討つチャンスはいくらでもあったのですから、項羽を滅ぼした後すぐに、返す刀で劉邦にも切りつけるべきだったでしょう。そういう点を考えれば、武将系のキャラクターではあるものの、忠義バリバリの武闘派ではなく、人事に長けた謀臣でもなく、又、冷血な合理主義者でもなく、人の言うことをよく聞き、また自分の思う事、部下に言われて良いと思った事をストレートに上司に伝え、またそれを恥外聞なく実行する人です。ただ、その性素直であるが故に、お小遣いを貰わないとストライキを起こすガキのようでもあり、味方においては人を疑う事を知らず、謀に長けた部下の言も100%受け入れる事をしない為に、人事においては策を弄しても中途半端に終わる…要するに偉大な戦術家であるが、戦略面が苦手。そして、何よりもその自由奔放な性格故、恥を知らない事が、えてして無礼、もしくは評価を落とす事になっている、といった所でしょうか。彼の行動が常に後手後手に回るのは、同じく劉邦の部下の張良が、水商売女のように小回りをきかせ、先回りして対応したのとは、対称的です。(この人は、見目麗しく、劉邦と寝食を供にしていた事から、ホ○疑惑があります(笑)一度も戦場に出ることなく、幕舎の中で戦略を練り続けた天才で、陰謀に長じた陳平と共に、左右から劉邦を支えた謀臣です。)

まあ、確かに恥を知らないとか、忠義を知らないという点以外は、ボクに近いところがあるかも知れません。(ボクの場合、それはかなり重要ファクターなんですが…)人生において、何度このバカ正直で損しているか、数え切れませんし、かといって、自分で決断した事を成し遂げる根性も気概もありません。しかし、城を守れと言われれば、粘り強く守るタイプで、我慢比べには自信があります。まあ要するに、「かわいさが無い」って事ですか、教授?その割には、随分お酌させて頂いておりますが…(笑)





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Last updated  2005.07.24 07:24:06
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我是蕭何!  
伴有美  さん
韓信を推挙したのも処刑したのも蕭何だったりします。ああ・・・え?

http://kanso.cside.com/syouka-top.htm (2005.07.25 21:19:56)

>伴有美様  
鳩ポッポ9098 さん
あー、ボクは貴下に殺されるってことですか(笑)

蕭何は、何か事務方に徹していそうなかんじで、要所要所で案外やってくれますね。何気に、漢朝成立後に粛清されたキャラクターを見てみれば、「武将系」ばかり(韓信、彭越、英布等)で、張良、蕭何、陳平等の文官系は最後まで生き残っている所を見ると、劉邦もむやみやたらと粛清していたわけではないのかも…ただ、匈奴との戦いにおいて、将の欠乏がモロに効いてしまうわけですな。

あ、そのページ見たことありますよ。結構面白いですね。 (2005.07.26 11:22:45)

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