よしのぼり--トト神/趙雲子龍/黒田如水

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ロバート・ゴダード


著者名:ロバート・ゴダード
出版社:創元推理文庫
感想:
主人公ロビンは、人生の岐路に差し掛かり、将来を決めるために山歩きの旅をする。そのある夏の日の夕暮れに、ひとりの美しい女性と出会う。ロビンは女性とほんのひととき会話をする。「あなと私、本当に何かを変えられると思う?」彼女は謎めいた言葉を残し、ロビンと別れる。後日、ロビンはその女性が惨殺された事を知る。そして、ロビンは最後に被害者に会った人物として、事件に関わり、自分の意思以上に巻きこまれていく。
 「稀代の語り部」のゴダードの第8作目、邦訳された順番では第11作目となる本書です。私はゴダードの重厚な話の展開が大好きです。イギリスが舞台なのもお気に入りです。
 本書は“殺人事件”としてよりも、それに関わる人物、もちろん犯人や被害者の家族、そして証人などの話に重点を置かれています。単純なようですが、これがニ転三転するので、先が読めません。
 果たして、ロビンが会った美しい女性は、見かけ通りの淑女なのか、それとも娼婦のような一面を持っていたのか? 犯人は別にいるのか? もし、いるのならば動機は? ラストの計算された筋道に私は驚嘆しました。
 わからなかったパズルの断片が見事に一つの形にはまった…、まさにそういう気分になりました。
 ゴダードでは、「惜別の賦」や「一瞬の光の中で」と競う素晴らしい作品です。ミステリーファンならば、ぜひぜひ、お読みください。

点数:
満足度   ★★★★★
ミステリー ★★★★★
サスペンス ★★★★★

「永遠(とわ)に去りぬ」ロバート・ゴダード

書籍名:悠久の窓
著者名:ロバート・ゴダード
出版社:講談社文庫
感想:
 解説にも書かれていますが、ゴダードには大きく分けて2つの作風がある。 過去と現在を往復する何重もの物語(解説の池上冬樹氏は“ゴダード印のロマネスク”と呼んでいる)とサスペンス調の冒険小説である。 解説の池上冬樹氏は今回の作品を前者であろう、としているが、私としてはどちらにも属す“消化不良”の作品に感じた。 事件の結末としては、呆気なく終わってしまった感じ。主人公は居てもいなくても良かった気がする。 小説としての終わりは、歴史を学んだゴダードらしく含みを持たせていて◎。
点数:
満足度   ★★★☆☆
ミステリー ★☆☆☆☆
サスペンス ★★★★☆


悠久の窓(上) 悠久の窓(下)

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