全117件 (117件中 1-50件目)
NHK-BSの映画「日日是好日(にちにちこれこうじつ)」をみました。茶の湯は私にとって興味はあるけれど遠い世界。女性ばかりの世界というイメージがあります。この映画もお父さん役の鶴見辰吾以外、男性はほとんど出てきません。「茶の湯」は妻もやっていたし、学園祭では茶道部のブースに行ったりして知らない世界でもないのですが、茶の湯の本質はまるで分かっていないので、それが何かこの映画でヒントを得たいという気持ちもありました。ストーリーはあるような、ないような。淡々と進んでいきます。本質もこれと言って分かりません。主人公典子(黒木華)のごくありふれた人生が時の流れとともに淡々と描かれます。ときには葛藤もありたまには他人を羨みながら典子は生きていく。普通の、平凡な人生。典子は受け入れるしかないと思っているのか。意識することすらなく受け入れているのか。そして典子の人生のなかに毎週土曜日の「お茶のお稽古」があります。武田先生(樹木希林)の言葉や扁額の文字とともに。扁額にはタイトルの「日日是好日」があったり、達磨大師のお顔があったり。ドラマチックなストーリーの展開を求める映画ではないです。人生のフェーズごとにそれぞれ感情の起伏もありながら、あるがままに生きていく主人公を見ていると人生ってそんなものなのだろうと思えてきます。そして、そうして過ぎゆく日々はどれもこれも好い日なのかも知れません。映画を見てお茶の形式美にも興味を持ちましたが、やっぱり女の園に入っていく勇気はちょっとないと思いました。
2024年04月30日
コメント(0)
「涙そうそう」を見ました。妻夫木聡と長澤まさみ主演の映画です。いまごろ?はい。おそらく17年ぶりです。この映画はロードショウ当時に沖縄の映画館で見ましたが、DVDも買っていたので1、2度見てそのままずっとしまってありました。そして久しぶりに見返しました。もう何度も見ているのでストーリーは十分頭に入っているのですが、最後の方ではやはり涙がこぼれました。初演が2006年9月となっているのでもう18年近く前の映画なのですね。妻夫木聡や長澤まさみをはじめ共演陣の麻生久美子、塚本高史、小泉今日子、森下愛子、船越英一郎、大森南朋らも18年前のはずですが、あんまりイメージが変わっていない感じがします。いやそれは私の頭の中だけかな。オバァ役の平良とみさんはずいぶん前に鬼籍に入ってしまっていますからね。あの頃わたしにとって沖縄は訪れる場所でした。しかし今は住んでいる場所になっています。出てきたシーンは今の私になじみ深い場所も多く、またなくなったり様変わりしたところもあって時の流れを感じます。出演者の姿、イメージはそんなに変わらないのに映画に出てくる場所の方がどんどん変わっていて古くさい印象を受けるシーンも数多く見られました。沖縄という土地は古いまま取り残されている場所がある一方、移り変わりが早くどんどん変わっていく部分もまた本土より多く、そのコントラストが大きいところです。2006年は私の大事な家族が二人相次いで亡くなった年でもあります。あれから18年。世の中は何も変わっていないような気がしていましたが、「涙そうそう」を見て流れたときの長さを感じました。私も月の半分を沖縄で暮らすようになり映画に登場する沖縄の場所や言葉、風習も少しは理解できることが多くなりました。遺品の中に見つけた夏川りみのアルバム「南風」。娘も沖縄が好きだったんだ。彼女にもこの映画を見せたかったな。
2024年02月15日
コメント(0)
「哀れなるものたち」を映画館で見ました。何と強烈! 予想とは全然ちがって、インパクト最大の映画でした。面白かったのはおもしろかったけど。ひとことで言えば世紀末あたりのロンドンを舞台にしたマッドサイエンティストの大人のおとぎ話といったところでしょうか。ネタバレが嫌いな私は、映画をみるときは最小限の知識だけを仕入れて見ることがほとんどです。この映画は事故で亡くなった女性が子どもの脳を移植されて蘇生する話、程度の知識しかありませんでした。大人の体に子どもの脳を移植された人間がどんどん知識を吸収し成長していく話だと思っていました。まあ、そう言っても間違いではないのですが、移植元と移植先の関係が何とも(ネタバレになるので具体的には言いません)。そして、子どもが成長していく中で欠かせないのが性的な関心、この映画ではそれをあますことなく描いているためR18に指定されているのでしょう。18歳未満の子どもは残念ながら見ることができません。4文字言葉もちりばめられているし、性的描写もふんだんに出てくるのですが、見ていてそんなにエロチックでもなく(いわゆる「劣情を催す」感じではありません)、性教育にもなりそうなので(反面教師的というような意味で)、私はR15ぐらいでもいいかなと思いました。子どもが見るとセックスへの憧れが少しなくなるかも知れません。ストーリーは死体を生き返らせ、異なる動物の胴体と頭をくっつけて新生物を作るマッドサイエンティストの「ゴッド」が相手役ですから、私のような平凡な観客には話の展開が全く読めません。ストーリーは右に振れ左に振れ、その中で主人公の女性はどんどん成長していきます。危険を伴おうが好奇心を持って新しいものをサッと受け入れ、楽しんでいくのは子どもから大人へと成長する姿そのもの。音楽もいい効果をあらわしています。チェロの重厚な響きがあったり、パーカッションだけの場面があったり、雅楽のような響きも聞こえてきたりします。映像はモノクロとカラーをうまく使い分け、死体解剖などある種残酷なシーンも多いのですが、見るものを不快にさせません。どこか「チャーリーとチョコレート工場」に似た、中世絵画を思わせるシーンも観客を不思議な世界に誘います。鑑賞後はさわやかな気持ちで映画館を出ました。内容をどれだけ知っていたのかは分かりませんが、観客の平均年齢は60代後半ぐらいだったでしょうか。平日の昼間なのでやむを得ませんが、もっと若い人にも見てもらいたいなと思いました。18歳未満はそもそも無理ですけど。
2024年02月03日
コメント(0)
イランの映画「熊は、いない」(ジャファル・パナヒ監督)を見ました。ネタバレはしないので詳しくは言いませんが、珍しく私の評価は「最悪」でした。映画制作を禁じられているイラン人監督が自分を主役にして撮った作品で、ヨーロッパの各種映画祭では評判になったそうですが、私の感想は「見なければよかった」でした。映画では監督自身が主役の監督役を勤め、亡命したいカップルの映画を撮っています。その映画に出演している俳優達が、映画を離れた現実に生きるという二重三重に話が展開していくという複雑なプロット。そこに監督が巻き込まれていく、古いしきたりにガチガチに固められた村人達との確執という話が加わります。伝統を重んじる保守的なイランのなかでも特に古い考え方にしばられた村。日本でも男社会の、上下関係にうるさい村にはありそうな話でもあり、村人達の考え方にはそれほど違和感を抱きません。しかし決定的に違うのは、彼らは国境の村に住んでいて密輸や密出国などが日常的な中に暮らしていること。そこから色々と「事件」が起こります。イランの文化を理解する上では面白い題材ですが、それゆえ国としてはこのような描かれ方をして欲しくなかったのかも知れません。外国人としての私はストーリーをフォローする分には、国際関係や文化が理解でき、これでもかと頭を刺激してくれる複雑な物語の展開はいやではありませんでした。しかし、この映画の後味の悪さはある種、韓国映画のようでした。それが人間の営みであり、現実であり、そこから目をそむけてはいけないというメッセージなのかも知れませんが、映画にエンターテインメント性を第一に求めたい私にはとても向いているとは言えない映画でした。こういう映画を求める人は多いのかも知れませんが、はっきり私には合いません。結局、監督が描きたかったのは「熊は、いる」ということだったのかな。
2023年10月18日
コメント(0)
モンゴル映画「セールス・ガールの考現学」を見てきました。モンゴルと言えばお相撲さんと草原ぐらいしか思いつきませんが、都会にはやはり普通の大学生の普通の暮らしがあるようです。主人公の女子大学生サロールはひょんなことからアダルトグッズ・ショップで働くことになり、オーナーの女性から様々な人生を学んでいくというお話。ヒロインのサロールを演じる女の子は広瀬すずとアリスと葵わかなをたして3で割ったような顔立ち。大相撲のモンゴル出身力士を見ても日本人と区別がつかない人が多いことから分かるように、彼女も日本人にもいそうな感じで外国人という感じがあまりしません。でもさすが社会主義国だけあってオープニングやエンディング・ロールはロシア語。劇中でもロシア人がときどき出てきます。しかし都会での生活は民主主義の国と変わりなく、人々は自由を満喫している感じ。サロールは最初子どもと間違えられるほど化粧っ気もなく髪も伸びっぱなしでしたが、少しずつ人生を知っていく中で化粧もし髪型も女らしくなっていきます。ぶっきらぼうな表情にも少しずつ笑顔が増えていき、ちょっぴりヌードシーンも。サロール役の俳優バヤルツェツェグ・バヤルジャルガル(長いぞ)は300人のオーディションの中から選ばれ、これがデビュー作品だったそうですがそうとは感じさせないとても魅力的で堂々とした演技でした。多少理解しづらい場面もありましたが、全体としては概ね満足して映画館を出ました。こんな映画をいつも見せてくれる沖縄の名画座「桜坂劇場」には世界中の面白い映画が一杯。ちょっと時間があるとつい足が向いてしまいます。
2023年05月26日
コメント(0)
映画「沖縄カミングアウト物語〜かつきママのハグ×2珍道中!」を観てきました。新宿2丁目のゲイバーで働く「かつきママ」が主人公。彼が周囲にカミングアウトする状況を、された相手を交えながらたどっていくドキュメンタリーです。主人公のキャラクターもありますが、とても爽やかな気分で劇場を後にした映画でした。とにかくかつきママは明るい。家族や友人によるとそれは幼い頃から40代の今まで変わっていないそうです。でも、その背後には彼の苦悩や葛藤がありました。そんな感情を隠し続けたためにカミングアウトされるまで周りの人はほとんど気づいていなかった。子どもの頃から自分の性癖を気づいていた彼は、故郷沖縄を離れるまで誰にも言えませんでした。彼が最初に話したのは職場の先輩の女性。彼女をはじめ、打ち明けられた人たちは皆「気づいてあげられなかった」ことを後悔します。なかでも実の兄に打ち明けたときの様子は胸を締め付けられます。兄が小さいときから弟のことをいかに気にかけていたのか、なのになぜ気づいてあげられなかったのか。そして、最大の葛藤はやはり両親、とくに母親に打ち明けたときでした。母親は打ち明けられて、最初はよく理解できないような顔をしていた、と彼は言いました。しかし、実際のところその後ろには怒りと受容の気持ちが母親の中で交錯していました。彼はパートナーが自分の母に打ち明けたときの様子を介して自身の母もまた混乱していたと知ります。自分の友人、きょうだい、子どもにLGBTQ+と打ち明けられたとき、人は必ず戸惑います。でもそれを理解し、受け入れ、変わらぬ絆を再確認したときに人々の関係性はさらに近くなる。最後に友人や家族らみんなが一人ひとりかつきママとハグする姿に嘘はありません。心から相手を愛し、敬い、熱い抱擁をしていました。爽やかな気分で劇場を出たところで、劇場から出てきた中にかつきママの両親によく似た人を発見。あれ~、こうえいさんとはつえさんではないかな。多分そうだ。声をかけようかと迷いましたが、せっかく楽しんで来た後に声をかけられるのも迷惑かも。そう思い遠くからそっと見守っておきました。お父さんは映画のとおり寡黙で、お母さんが買い物するのを少し離れたところで見守っていました。仲のいいご両親のもと、かつきママもお兄さんも妹も、こうしていい子に育ったのですね。
2023年02月19日
コメント(0)
さかなクンをモデルにした映画、「さかなのこ」を見ました。原作の本は読んでいませんが、実話とファンタジーが混じったような映画で、とっても楽しめました。主人公さかなクンを演じるのは「あまちゃん」や「この世界の片隅に」で好演した「のん」。映画は唐突に「男か女かはどっちでもいい」という言葉が出て、スタートします。この言葉の真意は分かりませんが、確かにのんが演じる「ミー坊」は男と女との垣根を跳び越えた存在。男性(であろう)さかなクンの役を女性(であろう)のんが演じるのに全く違和感はありません。むしろのんが主役を演じたことでこの映画が成立したと言っても過言ではないでしょう。「さかなのこ」にのん以外の主役はちょっと考えられません。考えてみるとさかなクンとのんは、そもそも似ているところがあるような気がします。この2人には、世間一般では発達障害という名前で言われるところの特徴があるようです。専門家ではないのでその言葉を軽々に使っていいのかどうかよく分からないのですが。2人には、まとめてそう呼ばれる人たちが持つ魅力が溢れていると感じます。だから私はさかなクンの話に惹かれるし、のんが演ずるアキやすずさんが好き。そういうこともあって、のんが演じるさかなクンにしっくりくるのでしょう。主人公のミー坊は勉強はできない。けれど魚のことは何でも知っているし絵もうまい。学校を出てからいろいろな魚関係の仕事に就くけれど、あまり長続きしない。何でも一生懸命、そして楽しくやっているはずなのに世間からはずれている。でも、その魚への一途さが今のさかなクンの活躍に繋がっているのはみんなが知っているとおり。全部が実話だとは思いません。コミカルな部分も多々あります。知らず知らず観客はミー坊のよき理解者、お母さん(井川遥)の気持ちになって応援してしまいます。幸せをかかえて映画館を出られる映画だと思いました。
2023年01月18日
コメント(0)
久しぶりに映画館で映画を見てきました。「ボーダーレス アイランド」 https://eiga.com/movie/97719/ところがこれが大失敗でした。沖縄にルーツを持つ台湾の少女が、父を訪ねて沖縄にやってくるという話なのですが。ヒューマンなドラマかなという勝手な期待に反して、これは荒唐無稽なファンタジーだったのです。ファンタジーは必ずしも嫌いではありません。昨年亡くなった竹内結子さん主演の「いま、会いに行きます」などはうまくできていると思いました。琥珀に閉じ込められた蚊の血液から恐竜を再生する、ジュラシックパークも楽しい映画でした。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」なども、現実にはあり得ないはずなのに面白い映画でした。科学的に(疑似科学かも知れませんが)理屈が納得できるものは落ち着いて楽しめます。しかし展開の理由を十分に説明せず、脚本家にとって都合良く進んで行く映画はどうにも苦手。そういうのもありと考えてエンターテインメントとして楽しむ人もたくさんいると思います。ただ、私にとって「ボーダーレス アイランド」はぶっ飛びすぎていました。観賞前はボーダーレスとは台湾と沖縄(日本)の間の国境のないことを指していると思っていました。ところが見てみるとボーダーレスってそっちのボーダーかい!!!驚きを通り越して、ちょっとあきれてしまいました。あくまでも私見ですが、お金と時間を損したかも。
2022年11月15日
コメント(0)
是枝裕和監督が撮った韓国映画「ベイビー・ブローカー」を観ました。赤ちゃん好きなので最初から最後までずっと赤ちゃんが出てくるのを楽しみにしていました。実際、かわいい赤ちゃん(ウソン君)は出てきましたがカメラの主な焦点は大人たち。赤ちゃんのかわいい表情や仕草を期待した私にはその点ちょっと期待外れ。まあそれは仕方のないこと。大人たちの心の移り変わりを描いた映画なのですから。例によってネタバレになるようなことは書きませんが、観ているうちにデジャブ感がしてきました。途中からこれは「万引き家族」なのか、あるいは「そして父になる」なのかと思い始めました。性は違いますが「母になっていく」過程が描かれるのは「そして父になる」を思わせるストーリー。血のつながらない大人の男女や子どもが一緒に生活するところは「万引き家族」。題名通り、赤ちゃん売買をする犯罪の話ではありますが段々と「犯人」に感情が寄っていきます。ある種のストックホルム・シンドローム(人質が犯人に引かれていく現象)にも似ています。そんなところも「万引き家族」的な描き方。監督が是枝さんだから、芯になる部分が似通ってしまうのでしょうか。いや、是枝裕和さんは「そして父になる」「万引き家族」とこれを3部作にしたかったのかも。「そして父になる」「万引き家族」「ベイビー・ブローカー」ただ欲を言えば舞台を韓国ではなく日本にして欲しかったなと思います。韓国に土地勘がなかったり、韓国での孤児の扱いなどの社会的背景を知らなかったり。韓国に通じていない日本の観客には若干わかりにくいところがありました。フランス版「カメ止め」のように、日本版「ベビブロ」を観てみたい気がします。「家族の絆」とは。家族が多様化しているとは言え、今もほとんどの人が当たり前と捉えて疑問すら持っていません。しかし、実際はとても脆いもの。だからこそ強いものにしていかなければならないもの。本作は私たちにそれを再考する時間を与えてくれる作品です。
2022年07月14日
コメント(0)
映画「エルヴィス」を見てきました。伝説的なロックンロールのスター、エルヴィス・プレスリーの生涯を描いた映画。私自身ネタバレは嫌いなのでストーリーについては書きません。年齢的にリアルタイムでフォローしていたわけではなく私は生前の彼の活躍は晩年しか知りません。それでも耳になじんだ不朽の名作に酔え、それ以上にストーリーが素晴らしい映画でした。主役のエルヴィス役オースティン・バトラーはどちらかというと引き立て役。本当の主役は大佐と呼ばれるトム・ハンクスのように私には思えました。大佐はエルヴィスのマネージャーですが、素晴らしく憎たらしい役どころです。42歳の若さでエルヴィスを死に追いやったのは直接的には薬物でも実際は大佐ではと思わせます。この映画から伝説的スターを描いた様々な他の映画を連想しました。「アマデウス」や「ボヘミアン・ラプソディー」「レイ」など。モーツァルトやフレディー・マーキュリー、そしてレイ・チャールズの死や没落。時代を画す活躍をするスターには苦悩や悲劇がつきものなのでしょうか。映画の最後に本物のエルヴィス・プレスリーが登場する場面には涙を禁じ得ません。この映画、すべてはこのためにあった。そこまでの話は全部、前振りだったのかと思ってしまいました。もう一度、じっくりとエルヴィスを聴いてみたくなりました。
2022年07月12日
コメント(0)
「CODA あいのうた」を見ました。CODAはChildren Of Deaf Adults(耳の聞こえない人の子ども)の略。親が聾で子どもが健聴者だと、子どもは自然と親の手話通訳者の役割になることが多いそうです。要するに、いま注目されているヤングケアラーです。映画のネタバレはしたくないのでストーリーは書きません。聾の両親と兄を持つ健聴者の女子高生の話。漁師の父、兄とともに船に乗って自身も働き通訳をしながら高校に通うルビー。歌が大好きで、その才能を活かしたいと思いつつケアラーとしての立場も求められる、板挟み。CODAに限らずヤングケアラーが持つ悩みや課題を描いた映画でした。親や兄弟、祖父母の世話のために勉強や将来を犠牲にせざるを得ない子どもは日本にも多い。この映画はそうしたヤングケアラーの葛藤をCODAの立場から描いています。社会が彼ら、彼女らにどう寄り添っていけばいいのか。CODAの主人公ルビーのかわいさ、けなげさ、ひたむきさには救われます。ただ、多くのヤングケアラーは自分に自覚もなく誰にも気づかれないままです。それが当たり前として、でも得体の知れない生き苦しさのなかに生きている。いま一度ヤングケアラーの問題を考える、きっかけになる佳品でした。
2022年04月15日
コメント(0)
また朝ドラにハマっているヨッサンです。 「カーネーション」言わずと知れた、コシノ3姉妹(ヒロコ・ジュンコ・ミチコ)のおかんの話です。何といっても主役の糸子の演技が素晴らしい。子役の糸子もすごい女優だなと思っていましたが、尾野真千子さんもなかなかです。30歳なのに14歳の役とかやってるし(さすがにちょっと無理がありましたが)。時代考証がしっかりしているし、ちょっと昔の方言がとても自然です。「神様の女房」で松下幸之助を演じた筒井道隆の関西弁は聞くに耐えませんでした。もう、それだけでリアリティががくっと失われてしまいました。その点、河内弁や船場言葉とはちょっと違う泉州弁が耳に心地よく響きます。まあ、関西の人以外にはただの「大阪弁」にしか聞こえないでしょうが。映像の雰囲気も、わざとセピアっぽくしたところは龍馬伝に似ています。何より脚本に描かれた糸子の前向きさが、何といってもさわやかです。モデルになった小篠綾子さんもさわやかな人。ですから、若いときの彼女はきっとあのまんまだったのでしょう。女性が何かの分野でパイオニアとなり、因習にとらわれた世間に立ち向かっていくというモチーフは朝ドラの定番です。でも、これほどまで自分で道を切り開いていく女の強さを描いた作品は「おしん」以来かも知れないと期待しています。ということで毎朝さわやか気分に浸っていますが、その分家を出るのは遅くなっています(見ているのは午前7時半からのBSの方なんですけどね)。
2011年10月24日
コメント(0)
今日も早起きは三点の得(PK戦の得点です)。いつもの時間に起きたら、なでしこJAPANは後半開始直前。点数は0対0。お、予定通りだ。それにしても粘り強かったですね。宮間君(!)や澤さんは当然の活躍だったでしょう。他のメンバーも素晴らしいパスサッカーを見せてくれました。今大会、一番成長したのはキーパー海堀だったのではないかと思います。ドイツに行く前の試合では「大丈夫かな~」と思うようなプレーをしていました。ベテラン山郷さんはいつかははずさなくてはいけない。でも、この時期でなくてもいいのにと思っていました。そんな心配をよそに、大会の中で彼女はどんどん安定感が増していきました。最後は、大会直前の韓国戦で頭をケガして包帯を巻いてちょこんと座っていた熊谷。彼女のPKはアメリカの名キーパー、ソロでも取れない素晴らしいものでした。実は昨日、いつものコースをジョギングしていたら、なでしこを見つけました。それまで同じ所を走っていても一度も気づかなかったのに。縁起を担ぐわけではないですけれど、何となく気分よく感じたものです。おめでとう、なでしこJAPAN。
2011年07月18日
コメント(3)
早寝、早起き体にいいだけではありません。昨日も眠くて帰宅後ほどなく寝てしまった私(もっとも帰宅が遅いのもあります)。今朝、5時前に目が覚めました。「そう言えば、なでしこジャパンは今朝だっけ」テレビをつけると、やってるやってる。後半が始まって少し経ったところ。得点は1-1。得点は1-1ですが、かなりゲームを支配しています。そして、澤の根性のゴール、川澄の芸術的ゴールを立て続けに見せてもらいました。テレビ中継が午前3時10分からと知った時点で見る気はありませんでした。やっぱり夏ばて防止には睡眠をたっぷりとることですから。でも普通に寝て、普通に起きた後でまだやってる分は見られますから。そんな感じで、この間のドイツ戦も後半途中から見ました。その前のメキシコ戦もそうだったな。見なかったのはイングランド戦だけ。なんだ。私には朝5時に起きて、なでしこジャパンの後半を見るのはごく普通のパターンでした。この調子で、アメリカ戦も後半のいいところだけが見られるかな。この日は「海の日」だから未明でも視聴率、高くなるでしょうね。・・・私は休みではないけれど。
2011年07月14日
コメント(0)
サッカー、キリンカップでチェコと戦い終わった長友、ユニフォームの交換をしていました。チェコの選手がまず脱いで、長友が脱ごうとします。汗びっしょりのユニフォーム、ひっかかってなかなか脱げません。首から上に引っ張り脱ごうとするのですが、きっちりくっついています。うぉー、よく分かる。私も走って汗びっしょりになった後はTシャツを脱ぐのに毎回一苦労しています。それ、絶対くっつくよねえ。五十肩の人だけではなかったんだ・・・なぜだかちょっとうれしかった。
2011年06月13日
コメント(0)
記憶違いなのか、記録違いなのか。今朝の「おはよう日本」がおかしかった。筑豊炭田の炭鉱画が世界記憶遺産になるというニュース。そもそも世界記憶遺産なんてこれまで聞いたことがありません。だから阿部渉アナウンサーも混乱していたのでしょうか。「世界記憶遺産」を「世界記録遺産」と言ってしまったらしいのです。(この、最初のニュースを私はちゃんと聞いてませんでした)そこで、少ししてから訂正を入れていました。 「先ほど世界記録遺産を世界記憶遺産とお伝えしましたが、正しくは記録遺産でした」あれ?あまり聞かない言葉ですが、新聞には記憶遺産となっていたように思います。だから、私のかんちがいかなと思ってもう一度新聞を見直しました。やはり記憶遺産と書いています。もしかして正しくは記録遺産なんだろうか、新聞も間違えているのだろうか。そう思いながら阿部アナの訂正を聞きました。ところが、しばらくしてもう一度訂正。 「先ほど世界記憶遺産を世界記録遺産とお伝えしましたが、正しくは記憶遺産でした」先ほどの訂正から「記憶」と「記録」を入れ替えていました。真相はどっちなのでしょう。1.「記憶」を「記録」と言い間違えて、その訂正をするはずが、また間違えた。2.ちゃんと伝えていたのに、間違えたと思って訂正をしたのが、逆に間違いだった。もし1だったら、「先ほど世界記憶遺産を世界記録遺産とお伝えしましたが、その訂正をするときにもう一度記憶と記録を取り違えました。正しくは世界記憶遺産です」と、もし2だったら「先ほど世界記憶遺産を世界記録遺産と間違って伝えてしまったと思い、正しくは世界記録遺産ですとお伝えしましたが、最初の世界記憶遺産が正しい呼び名でした」と、いわなければなりません。・・・実は「3.世界記録遺産が真相」ってことはないですよね?
2011年05月26日
コメント(0)
朝の心はのどけからまし。「うぇるカメ」「ゲゲゲの女房」「てっぱん」と立て続けに朝ドラを見てきた私。そのため、朝の忙しいこと。出勤に一時間近くかかる私。むろん、8時からの総合は見ていられません。7時半からのBSということになります。それが終わったら即、出勤。ああ、せわしない。そこで、今回の「おひさま」は見ないことにしました。でも初回、二回目は見てみました。面白そうだけど、まあ見なくていいや。井上真央ちゃんは嫌いじゃないけど、まいっか。と、朝ドラ好きの私としては思い切った決断をしました。その結果、朝とっても余裕があります。これまでは7時半になったらドラマが始まると、それまでの時間もそわそわ。7時45分にドラマが終わったら、バタバタと出かけていました。それが今ではそんなに細かく「今何時だろう」などと思う必要がありません。そろそろ7時半近いかなとか、もう出かけようかな、とか気持ちに余裕が。それで全般的に出る時間も早くなりました。出るまでにもゆとりがあるので、前夜に片付かなかった仕事もできるようになりました。なんて時間がゆっくり進むようになったことでしょう。ところが世の中、うまくできているというか、できていないというか。先日、大震災の影響で遅れていたプロ野球が始まってしまいました。またJリーグも始まります。今度は夜に余裕がなくなるじゃないかー。
2011年04月14日
コメント(0)
先週の水曜日(16日)から昨日(21日)まで、オーストラリアにいました。その間、日本での一番の気がかりは「あかりと橘さんの関係はどうなるのか」ということ。はい、NHK朝ドラマニアです。「てっぱん」はいよいよ父と娘の再会か、というところで私、日本を離れてしまいました。でも、いい世の中ですね。バックナンバーをタダでやっているサイトがあるんです。帰ってきて、しっかりそちらで拝見しました。先週の水、木、金、土の4回分。そして今週の月の分。全部で5回分を見せていただきました。毎回泣かせる設定。やっぱりこの週は見逃せなかったですね。見られてよかったです。いま気がついたけど、インターネットですからオーストラリアでも見られたのかな。まあ、ネットカフェでお金を払ってまで見ることはないですね。周りにはいっぱい人もいるし落ち着いて泣いていられません。とにかく、これで今日の分もちゃんと楽しむことが出来ました。さて、次は「江」の前回分を見るかな。
2011年02月22日
コメント(0)
前にも書きましたが、テレビの気象情報のプレゼンが気になります。もっとスムーズにやって欲しいのに、いちいち引っかかるのがいらちの私にはイヤ。それは、いちいちその場でツールを選んで画面に描き入れるからです。とくにNHKの9時のニュース、ニュースウォッチの平井信行さん。ニュース7の半井小絵さんはそれほどでもありません。たかだか1~2分で終わる気象情報にいちいちパワーポイントみたいなツールは必要?そのツールを選んだりしまったりするのに、どうしてもタイミングがずれます。どうせ決まったシナリオがあるのだから、順番に画面を変えればいい。それに合わせてしゃべればいいだけ。前はそうしていました。民放では今でもたいていそうしています。一時テレビ朝日のニュースステーションでもCGを見せたい天気予報がありました。意味の伝達には図案化した傘やお日様マークが優れています。なのに、リアルに降る雨や輝く太陽の動画を使っていました。いかにも、「ほらこんなことができるよ」と見せたい意図がみえみえ。NHKが今やっている、予報士がツールを選ぶプレゼンもそんな感じです。結果、衛星中継みたいにちょっと時差のあるプレゼンになってます。シナリオ通りにプロンプターに書いてあることをしゃべるのが一番いいプレゼン。それが分かってない。画面の展開を自主的にやりたいなら、クリッカー一つ持って、それをクリックすればいい。我々がプレゼンするときだって、前もって作ったスライドを順番にクリックさせるだけ。見ている人を待たせて、その場でいちいち書いていくのはうっとうしいです。すでにスライドがあるのに敢えて書くのは、よほど大事なことだけ。さっさと進めていけば、同じ時間でもっと多くの情報が盛り込めるはずです。早く平井さんにも、そのことに気づいて欲しいな。
2011年02月13日
コメント(0)
結局、今日もアジアカップを見ている私。考えて見ると、夜遅い時間にやっていたにも拘わらず全試合、見ました。予選リーグのシリア戦、ヨルダン戦、そしてサウジアラビア戦。準々決勝の地元カタールとの一戦。死闘、日韓戦。そしてオーストラリアとの、アジアの盟主争い。全部生で見ました。ここまでは、同じような人は割りと多いでしょう。でも、私はそれに加えて、いまNHK-BSでやっている再放送も見ています。おとといはカタール戦。昨日は韓国戦。そして、いまオーストラリア戦。もう間もなく、延長後半。李忠成の、あの決定機が近づいています。わくわく。これから何が起こるか分かっているのに・・・。なんて暇なんだろう >わたし
2011年02月03日
コメント(0)
いま、テレビ東京系で柔道のグランドスラム東京を見ているわけですが・・。試合の中継自体は録画なのに、その間で映るスタジオだけ生放送。小泉孝太郎や谷本歩実がしゃべっているのはたしかに生。でも、録画放送を見ながらスタジオでしゃべっている画面の右肩にLIVEはないでしょ。試合自体も生と勘違いさせる変なテクニックなんでしょうね。せこくポイントをこつこつ稼ぐような姑息な手。テレビ局も、日本のエース穴井を見習ってつねに一本勝ちを狙って欲しいものです。
2010年12月13日
コメント(0)
はぁ、そうきますか。大河ドラマと朝ドラ以外はあまりドラマを見ない私。でもはまってしまった「セカンド・バージン」。略してセカバー。NHKらしからぬ不倫ドラマとも言われていますが、それ以上の脚本。大石静が人間ドラマに仕立て上げています。それほど視聴率は高くないらしいですが、熱狂的なファンがいるとか。タイトルに略語ができるぐらいですから、そうなのかもしれません。今日は不倫ドラマが法廷ドラマになり、そしてサスペンスへ。いよいよ来週が第10話。最終回。2回目か3回目かにふと目にしたのが面白かったので、それ以来やみつきになりました。毎週火曜の夜は眠くても、10時までは起きています。今朝も5時起きだったのに。昼寝もしなかったのに。でも、始まってしまえばその展開の意外さ、早さに眠気もさめてしまいます。元金融庁役人で証券会社若手社長にしてベストセラー作家と編集者の道ならぬ恋い。そこまではありそうです。でも、その彼が不倫に気づいた奥さんに検察に売られ、逮捕、起訴、そして有罪判決。金融王子とまで言われた、時代の寵児が裏組織の人間にまで落ちぶれ、そして狙撃。不倫ドラマがここまで行くとは思いませんでした。ああ、来週が楽しみ。最後まで展開がまったく予想ができないので、こんな陳腐な感想になってしまいました。
2010年12月07日
コメント(2)
いま「ザ!世界仰天ニュース」という番組を見ていました。そこで気になることが・・・。仰天ニュースですから色々変わったことが出てくるのですが。さっきみたのはAB型の奥さんとB型の旦那さんからO型の赤ちゃんが生まれた話。ABO式の血液型では通常、AB型とB型の組み合わせならAかBかABしか生まれない。でも、この赤ちゃんはたしかにO型。検査ミスとか赤ちゃん取り違えとか色々疑ったものの、どれもシロ。そこで旦那さんは奥さんの浮気を疑いました。絶対にそんなことあり得ないと確信を持つ奥さんはDNA鑑定を申し出ます。結果は、実子との判定。奥さんの血液型は10万人に1人の珍しい「シスAB型」というものだったのです。二つの染色体に普通はAとBの遺伝子が分かれて存在するので、子どもはそのどっちかを受け継ぐのが普通のAB型。ところがこの奥さんはABが混在している染色体とOの遺伝子がある染色体の二つを持っていたそうです。そこで、奥さんのOと旦那さん(BO型)のOの組み合わせにより子どもはO型。DNAで実子と判定された後も旦那からは謝罪の言葉なく、結局この夫婦は離婚。このエピソードはそこで終わり、番組は次の「仰天ニュース」に移りました。ここで私の疑問。通常のABOで子どもがどの組み合わせになるか知っていたから起こったこの騒動。だから、旦那はABの妻とBの自分の間にOが生まれるはずがないと思った。番組ではそう言っていました。でも、その組み合わせからOが「あり得ない」のと同様、ABの妻が誰と浮気しようが、Oの子どもが生まれることはやはり「あり得ない」はず。なぜそこが問題にならず、妻の浮気を疑ったのでしょう。旦那はどんな両親からどの血液型の子どもが生まれるか、知っていたのでしょ?・・・・というわけで、非常にウソくさい番組の作りだなぁと思った次第。
2010年11月17日
コメント(2)
我が家の十数年モノのテレビのために地デジチューナーを買った話はしました。買ったのは数週間前。元々あった室内アンテナを使うので、買ったのは地デジチューナーだけ。うちは窓からテレビ塔林立の生駒山がよく見えるロケーション。だから、アナログもデジタルも電波がよく入ります。でも、モノがモノだけに、画質はいくらデジタルでもよくなりません。しばらくこのチューナーを人に貸していました。電波状態を調べるためのお試しとして貸しました。その間、こっちは別にアナログでも構いません(来年7月までは)。しばらく貸していて、返してもらってからもアナログを見ていました。そして、そろそろと思いデジタルに戻してみると・・・あれれ、映りがいい。デジタルになると、データ放送や字幕放送が入ったり、見える局が増えたり。メリットはそれだけで、画質は変わらない。そう思っていたのですが、同じ受像器なのにデジタルはアナログよりよく見えます。地デジチューナーを買ったばかりのときは気がつきませんでした。が、一度アナログに戻してデジタルにすると違いがよく分かります。これ、どうして?解像度は同じはず。でも、何となく細部などデジタルの方がよく見える。アナログだと読めないような文字でもデジタルだと読める場合があります。なぜかはよく分かりませんが、私の目はデジタルに軍配を上げました。来年7月近くになって地デジチューナーを買おうと思っている人。少し早めに買っても損はないかも、ですよ(地デジかの回し者ではありません)。
2010年11月12日
コメント(0)
本日も龍馬伝、堪能。キリシタンがばれて、エゲレスに逃れていくお元ちゃん。彼女の行く末が心配です。お元というのは実在した人物で龍馬の「恋人」でもあるようなのですが、このくだりはまあ、創作の部分もあるようです。ですが、なかなか感動ものでした。そして今日の「龍馬伝紀行」はそれに因んだものと予想した通り浦上天主堂。と、そこまではよかったのですが、最後に笑わされました。いつも最後には来週の予告があるのですが、来週の副題を聞いて吹き出しそうになりました。 「龍馬の休日」なんじゃそら。オードリー・ヘプバーンの「ローマの休日」のもじりなんでしょうねえ。龍馬伝にはあんまり笑いを期待していなかっただけに、ちょっと意表を突かれました。龍馬暗殺まであと3ヶ月。最終回まであと数回。終わらないで欲しいけど、「坂の上の雲」も楽しみな私。「ゲゲゲの女房」から簡単に「てっぱん!」に乗り換えてる人だもんなあ。
2010年10月31日
コメント(0)
ゲゲゲの女房で、新しい漫画雑誌が登場。 雑誌名がゼタ。でも、その表紙はガロそっくりです。音の響きは全然違うけど、どう見てもガロ。あの、白土三平やつげ義春らが活躍していた漫画雑誌。水木しげるの漫画が掲載されていたのは記憶にはありません。非常にユニークな雑誌でした。少年サンデーやマガジン、キングなど少年雑誌とは違う路線の、大人の漫画雑誌。しかし、よくガロと全然違う名前で雰囲気をそっくりに出せたものです。ゼタの「ゼ」の字の下の横棒を極小にして、「タ」の字の下の払いを小さくすると・・・ あら、ガロに。ね?
2010年06月29日
コメント(0)
NHKのサッカー、ワールドカップ放送。神田愛花さんがメインキャスターの一人です。なにげにはしゃいでいます。昨日は韓国対アルゼンチン戦で、前半終了直後のコメント。韓国が終了直前に1点返すゴールを決めたことに対して、 「びっくりしたー」NHKのアナウンサーのコメントにしては、なかなかくだけています。解説陣の一人木村和司さんに「僕もびっくりしたー」と返されていました。NHKは日本対オランダ戦をBS1で放送します。キックオフは明日の8時半ですが、なぜかNHKBS1は午後1時から放送。10時間の生放送。その予告をしている最中に神田さんのひとこと。 「コマーシャルはありませーん。」いきなりのひと言で、もう一人のメインキャスター鳥海貴樹さんが、 「NHKですからね」ととまどったように、言っていました。・・・ところがそれが、今日「お詫び」の対象に。鳥海貴樹さんのことば。 「NHKは民放と協力して、ワールドカップを放送しています。 昨日、配慮に欠けた表現があったことをお詫びいたします」ま、たいしたことでもないようにも思いますがね。けしからん!と言った人がいるんでしょう。鳥海さんの横で、神田愛花さんは何も言わず、頷いているだけでした。でも、これでちょっと落ち着くのかな、愛花さん。
2010年06月18日
コメント(0)
ニッポン、勝っちゃいましたね。私は今大会、一点もとれず敗退かなんて思っていたのでうれしい予想外れでした。ところでこの試合、終わった後インタビューが聞こえなくなりました。最初の岡田監督のインタビューまでは聞こえました。それから後の、選手のインタビューの声が全く聞こえません。会場の音だけが聞こえていたので、思わず「副音声」にしてしまったのかと思いました。でも、そうでもないらしくて、訳が分かりません。しかも何人もインタビューが延々と続くのに、お詫びも何もなし。すべてインタビューが終わって、スタジオに切り替わっても音が出ません。こりゃ、NHKも分かってないのかとようやく気づきました。そこで、デジタルからアナログに切り替えてみると、ちゃんと音が出ていました。新聞によると地方により差があり、近畿地方では10分あまり無音(小音)だったとか。私は深夜、音のでないテレビを10分も見続けていたのか・・・。なんだか最近のNHK、変です。3日ほど前「前回W杯優勝のフランス」などと伝えていました(優勝はイタリア)。かと思えば、その前日にはBIZSPOの中で画面下に出るテロップが数日前のもの。私はどちらもすぐに気がつきましたが、とくにテロップなんか多くが気づいてなさそう。フランス優勝の誤りは同じ番組の最後に訂正していました。間違ったテロップの方は次の日の朝、訂正してました。こういうのって続くものですね。その中でも、試合直後の選手の生の声が聞けなかったのが一番残念。口話(読唇術)ができればなあ、と思ったものです。今夜の日本戦の特集で、音の出ているインタビューをようやく見ることが出来ました。昨日の音声不通は、この番組を見させるための仕掛けだった?がんばれ、ニッポン・・・ほうそうきょうかい。
2010年06月15日
コメント(1)
「ゲゲゲの女房」楽しんでます。元々水木しげるのファンです。「ほんまにオレはあほやろか」(新潮文庫)を読んで以来ますますその怪人ぶりが好きに。それに、「墓場鬼太郎」はほぼリアルタイムでフォローしていました。鬼太郎大ヒットの前後の事情が分かっておもしろい。でも何といっても、期待以上によかったのが松下奈緒の演技。松下奈緒は別にそれほど好きではありませんでした。嫌いでもないけど、とくに注目していたわけではありません。マルチな才能をもった女性だとは思っていましたが、それ以上何も思っていませんでした。ところが、ゲゲゲの女房を見ると、演技力が光ります。「ウエルかめ」の倉科カナと比べると一目瞭然。いま考えると、演技力って大事なんだとあらためて思いました。そして、今日も朝から、布美枝に泣かされている私。(いや、今日は日曜日だから、今日は泣かなかったか)杉浦太陽演じる「いたち」って、ねずみ男のモデルかなと思ったり、漫画家仲間の戌井さんって(持ってた漫画を見ると)藤子不二雄Aさんかなって思ったり。興味の尽きない「ゲゲゲの女房」です。
2010年05月09日
コメント(0)
昨日見た、関西ローカルのテレビ番組。読者の疑問に答えるコーナーの質問。 「私は分からないのですが、世間の人は本当にマグロとブリの違いがわかるの?」それを見ながら、「そりゃー分かるだろう」とつっこみを入れる私。だって、あの、赤みのマグロと身の締まったプリプリのブリですよ。ところが番組で目隠しテストをしてみると意外なことに半数近くが分かっていませんでした。マグロ専門のお魚屋さんとかにも目隠しテストをしていました。一応当たっていましたが、自信なさげに答えていました。どうも、人間の味覚は視覚にかなり影響されているらしいです。目隠しをすると、とたんに味の違いが分からなくなる。そんな話でした。とはいうものの、それでも信じられない私。いくら目をつぶっていてもマグロとブリは明らかに違うように思うんですけどねえ。どう思います?そういや、ほうれん草と小松菜も分からなくなるとか。これも信じられない。今度、目をつぶって食べ比べてみよう。
2010年04月20日
コメント(0)
この二日で3本も映画を見ました。今日で閉館になる、奈良の映画館。最後の三日間はいわゆる名画を一本500円で上映していました。私が見たのは、 「学校」 「オペラ座の怪人」 「鉄道員(ぽっぽや)」いずれも、気になっていながらまだ見ていなかった映画です。二日で3本も見たのは、映画少年(青年?)だった学生時代以来かも。でも、どれも私にとって大ヒットはありませんでした。「学校」山田洋次監督の夜間中学を題材にした、西田敏行主演の話です。ずっと見たくて、見ていなかった映画です。でも、見てみてちょっとがっかり。「いい話」はいっぱい出てくるのですが、みな典型的な話で食傷気味でした。寅さんのような、エンターテインメント性が強すぎてリアリティに欠けている気がしました。「オペラ座の怪人」舞台が大ヒットしたミュージカルの映画化。そこそこ面白かったのですが、「怪人」のスタンスが微妙。ヒロインのスタンスも微妙。そんなわけで、ちょっと感情移入が出来にくい映画でした。ミュージカルなら「マイ・フェア・レディー」、オペラ関連は「アマデウス」の方が好き。そう思いました。「鉄道員(ぽっぽや)」3作品の中では一番期待していなかったのですが、一番気に入りました。最初はよく分からなかった人間関係もだんだんと分かってきます。ファンタジックな展開になってからが面白く、あり得ない話なのにすっと入ってきました。でもやはり、家族が亡くなる話は、まだ私にはつらいものがあります。3本の映画より、今朝NHKテレビで見た「課外授業 ようこそ先輩」が面白かったですね。映画の美術監督、部谷京子さんが故郷広島の小学校で行った「夢の家をつくる」授業。5人の人が持っている夢を子どもたちに語り、その人の「夢の家」をつくる授業です。 カープ大ファンのおじさんが、心からワクワク出来る夢の家。 亡くなったお母さんや妹と一緒に平安に暮らしたかったおばあさんの夢の家。 馬が大好きな青年が馬と一緒に暮らせる夢の家。 居ながらにして外国のお客さんに広島のよさを分かってもらえるような夢の家。 子どもの頃の秘密基地がそのまま住めるようになった、夢の家。どれもみな、本当の話というのが深いところです。本当の話なので、それぞれの夢が人生を背負っています。なぜそんな「夢の家」が欲しいのかは、よく人の話を聞かないと分かりません。聞くことで「夢」に具体性が出てきます。舞台美術にいかにリアリティを持たせるかは、いかに人生を理解するかだと思いました。「神は細部に宿る」。人生を知ることがその人にあった家造りのようでした。ちょっとイタズラっぽいおばさん、部谷京子さん。先生になったらきっといい先生になりそう。
2010年01月31日
コメント(0)
何気なく映画案内を見ていたら、あら、奈良市の映画館が一月末で閉鎖!奈良市には「シネマデプト友楽」というシネコンがあり、よく行きました。戦前からあったらしいし、まさかなくなるとは思いませんでした。最近、私は映画を見る頻度も減っていたし、行ってもがらがらでした。多分最後に行ったのは去年の10月です。キャメロン・ディアスの「私の中のあなた」を見ました。そのときは、廃館になるという雰囲気は全然なかったのに。一番近くて、行きやすいところだったので残念です。今月末で終わりになるので、最後の三日間はワンコイン・サービス(500円)だそうです。「おくりびと」とか「フラガール」「ニューシネマパラダイス」などをやります。これらは、私は映画館で見ました。まだ見てない「雨あがる」や「オペラ座の怪人」「鉄道員(ぽっぽや)」を見に行こうかな。誰かが書いていましたが、これで奈良市は県庁所在地で唯一映画館がない市になるとか。まあ、近隣にいくつか映画館があるので、それほど困りはしませんが、やはり寂しいです。シネマデプト友楽は奈良市の中心地、三条通にあります。近くの観光センターでボランティアをしていたこともあるので、よく行くところでした。跡地は何になるんだろう。・・・そっちも気になったりして。
2010年01月26日
コメント(0)
NHK土土曜ドラマ「君たちに明日はない」を見てしまいました。今日が第1回目。坂口憲二がリストラ請負会社の有能社員として、次々と依頼された社員の首を切っていく話。最初のターゲットは村田雄浩演ずる、とある会社の課長。次がその部下の課長代理(田中美佐子)。たまたまついていたので見始めたのですが、心理劇が面白い。仕事が気になりながら、つい最後まで見てしまいました。タイトルは有名な映画「俺たちに明日はない(原題 "Bonnie and Clyde")」のパロディでしょうが、当を得て妙。たしかにリストラされたら、明日はありません。私の勤務先はリストラということはたぶんないと思うのですが、このご時世だと絶対ないとは言えません。職場自体がなくなってしまうことだってあり得ます。ですから、自らがその立場だったらどうだろうと、感情移入しながら見てしまいました。また、逆に、自らが首を切る立場だったらどうだろう、とも考えてしまいました。何とか長としては、人事に関わることもないとは言えません。人の人生を左右する立場に立って行動するのって難しいですね。このネタで6回も続けられるのかどうか分かりませんが、新たな展開を期待します。土曜日9時がちょっと楽しみになりました。
2010年01月16日
コメント(0)
「私の中のあなた」(現在ロードショウ上映中)を見ました。 ☆ネタバレはほとんどありません★これは両親と3人の兄妹の家族の物語です。長女が5歳の時、白血病であることが分かります。しかし兄や両親はドナーとして血液型が適合しません。そこで白血病の姉に適合するドナーが必要、という理由で両親が望み、生まれた妹。幼いときから姉のためにドナーとして多くの「手術」を受けます。が、「これ以上姉のために生き、人生を制限されるのは嫌」と妹が両親を訴えます。姉が15歳。妹11歳のときのことです。そこからドラマが展開していきます。深く考えさせる感動的な映画というよりも、日常的にありそうだなと思わせる映画でした。家族の愛情をよりきめ細かく表現して欲しかったきらいはありました。が、映画のできばえとしては面白いものでした。ただ、納得できなかったのは邦題。「私の中のあなた」はまったく何ものをも想像させません。あまりに説明的なタイトルも観客をバカにしたものですが、これではわかりにくすぎます。 原題は My sister's keeper字面通りだと「姉のキーパー」。キーパーとは何でしょう。たとえば門番はgate keeperです。サッカーのゴールキーパー goal keeper はゴールの見張り役、ゴールを守る人。そして私、11歳の妹、アナが姉のキーパー。たしかに日本語にはしにくい原題です。字義通りに考えると「お姉さんの予備役」。あるいは「姉の万一の備え」。「姉の持ち駒」。それに対して「私の中のあなた」は思い切った意訳ですが、まったく何も伝わってきません。映画を見た後でもこの「私」とは誰のことなのか、「あなた」とは誰なのか、分かりません。どうせ意訳するなら、「姉のために生まれて」とでもしたらどうかと思いました。ただし最後まで見ると、そのことがこの映画の最大のテーマではないことが分かります。でも、日本語のタイトルだけ聞いて見に行きたくなる人はいないだろうなあ。そう思うと、残念です。
2009年10月12日
コメント(3)
始まってしまいました。 NHKの朝ドラ「ウェルかめ」。次の「ゲゲゲの女房」を楽しみにしている私は、これにはそれほど期待していませんでした。でも、舞台が息子の嫁の実家近くということが判明。車で20分ほどらしいですが、一番近い札所があるところだそうで、お遍路好きの嫁の一家はよく行くそうです。そう思うと、とても親しみがわき、つい見ることになりました。東京に何年も住んでいるのに方言のまま言葉がまったく変わらない嫁。私と話すときも、もちろん徳島弁です。その、彼女や彼女の母親のような話し方の人がこのドラマにはたくさん出てきます。地元の人が見たら、あそこが違うここが違うと指摘するのでしょう。ですが、わたし的にはOK。十分地元民に聞こえます。おかげで、私の朝はまた忙しくなりました。「だんだん」が放映されていた頃は忙しかったものです。「つばさ」は私好みじゃなかったので、朝の時間に余裕ができました。でも、また「見なくてはならない」ドラマができたので、困った困った。早速今朝も7時半からNHK-hiで、その後NHK-BS2で見てしまいました。そのうえ8時15分からのNHK-Gまでちょろっと見ました。朝はストレッチしたりそんなに暇でないのに、これではまるで暇人だ。・・・誰も私に見ろと頼んでないのにね。
2009年09月29日
コメント(0)
3回目の感動です。今日、小池徹平主演の映画「ホームレス中学生」を見ました。「ホームレス中学生」、もともとは本で読みました。2年前、入院しているある人に差し上げる本を探していて、出会ったのがこの本です。ちょっと立ち読みして、即、購入決定。全部読んでから、プレゼントしました(^^;)。田村裕の家族愛や前向きな人柄に感動したことは2007年10月26日のブログに書きました。その次は、テレビドラマ化されたものを見ました。大阪文化をちょっとデフォルメしながら、面白おかしく描かれていました。でも、ストーリーは原作に忠実で、またまた感動。上げてしまった本がまた読みたくなり、買い直しました(2008年07月13日のブログ参照)。そして、今日。何気なくテレビガイドを見ていたら、ちょうど始まったところでした。すぐにテレビのスイッチ・オン。映画化されたときにすぐにでも見たかったのですが、機会がなく残念に思っていました。映画の宣伝で小池徹平と池脇千鶴(姉役)の掛け合いを見てますます見たくなりました。見て、間違いはありませんでした。やっぱり池脇千鶴はおもろい。年齢的に実際はかなり無理な設定のはず。でも高校生に見えなくもなかった、と思うのは池脇千鶴ファンの欲目でしょうか。きれいな顔の小池徹平も汚れ役(?)をよく演じていました。2年前にも書きましたが、この話は中学生のホームレス生活が衝撃的に取り上げられますが、大事なのは家族とは生きるとは何かを教えてくれるところだろうと思います。子どもの頃に大好きなお母さんが亡くなり、その本当の意味を中3になるまで分からなかった裕君。お母さんがもう帰ってこないと悟ったとき、裕君は生きていることが虚しくなります。でも、お兄ちゃんやお姉ちゃん、底抜けに親切な周囲の人々、ストレートに彼の心を受け止めてくれる先生らの存在が、裕君に幸せの味を教えてくれました。何度見ても、読んでも、人間っていいものだなと思わせてくれる「ホームレス中学生」。もう一度、本の方を読んでみたくなりました。あ、また誰かにあげてしまったんだっけ。仕方ない、もう一回買うか(何冊目やねん)。
2009年09月08日
コメント(2)
沖縄で、沖縄の映画を見ました。 「真夏の夜の夢 さんかく山のマジルー」(原作シェークスピア 中江裕司監督)「ホテル・ハイビスカス」の中江監督と蔵本穂波ちゃんのコンビ。穂波ちゃんは前回3,200人から選ばれたそうですが、今回も3000人のオーディションを突破して主演に。穂波ちゃんが「ホテル・ハイビスカス」の9歳の「仲宗根美恵子」と同じ雰囲気のまま16歳の「キジムン(精霊)」になっていたことにちょっとびっくり。もっと驚いたのは、穂波ちゃんが私の知っている沖縄出身のある女性にそっくりだったこと。顔も雰囲気も同じ。穂波ちゃんが出てくるたびに、彼女のことが思い浮かんでしょうがありませんでした。それもあってか、この映画はいたく気に入りました。私は今回沖縄、那覇市の桜坂劇場で全国に先駆けた先行ロードショウを見たのですが、エンド・ロールを見ていると「協力」のところに桜坂劇場の名前が出てきました。そこで、上映が終わった後、桜坂劇場の人に訊きました。 「協力のところにこの桜坂劇場が出てきましたが、どんな協力をしたんですか] 「東京から来た役者さんや本島北中部から来た役者さんをロケ地の伊是名島に送りました」 「へえ、それは大変でしたね」 「でも、監督がうちの社長なので仕方ありません」あら、そうだったのですか。大学生として沖縄に来て以来、中江監督は沖縄大好き人間になったようです。ホテル・ハイビスカスやパイナップル・ツアーズ、ナビィの恋など、彼の作品はいつも沖縄が舞台。今回も沖縄の人や沖縄フリークにはこたえられない内容です(その分、沖縄のことを知らない人にはわかりにくいところもあるかも)。観劇者は8割がうちなーんちゅらしき人、残りも沖縄フリークと思われる人たちでした。三十代から五十代の女性を中心に、小学生からオジィまで、幅広い客層でした。エンド・ロールが終わってもなかなか席を立たない、そんな映画でした。
2009年07月27日
コメント(0)
今日は雨だし、スロージョギングもできない。何とはなしにNHK衛星放送の映画を一本、見てしまいました。 「荒野の決闘」ジョン・フォード監督、ヘンリー・フォンダ主演の1946年アメリカ映画。ワイアット・アープやドック・ホリデーが出てくる話です。舞台はアリゾナ。砂漠とサボテン。その中に飛び出たデーブルのような山。西部劇の定番中の定番です。原題「My darling Clementine(いとしのクレメンタイン)」。もちろん、主題歌はあの歌です。♪オーマイダーリン、オーマイダ-リン、オーマイダーリン、クレメンタイン♪ならず者のクラントンとその4人の息子に牛を奪われ、弟を殺されたワイアット・アープ。トゥーム・ストーン(墓石)という名の町の保安官になり、復讐を決意。そこに外科医にして銃の名手のドック・ホリデーが絡み。東部ボストンからドック・ホリデーを追いかけてき昔の恋人クレメンタインが絡み。クレメンタインに惚れてしまうワイアット・アープ。ドック・ホリデーに恋する酒場の女チワワ。なんかもう、これぞハリウッドという単純でわかりやすい映画です。シーンが一つ一つ短く、舞台中継のような画面展開。各シーンがブラックアウトするのも映画らしくて楽しい。モノクロなので、青空が夜空みたいに見えて、それがまたおもしろい。そして、兄弟を殺されたワイアット・アープと、チワワを殺されたドック・ホリデー。 バーサス悪役クラントンとその4人の息子達。・・・OK牧場での決闘(ガッツ石松やブッシュ大統領ではありませんよ)。典型的な「西部劇」ですけど、これは実話に基づいた話。後にイタリアで作られたクリント・イーストウッド主演のマカロニ・ウエスタンの原型。クロサワ映画やその他日本映画にも多大な影響を与えた映画のようです。久しぶりに、コムズカシク考えずに映画鑑賞を堪能しました。
2009年07月01日
コメント(0)
NHK教育は役に立って、面白い番組がよくあります。今日見たのは「きょうの健康」。毎日、平日の夜8時半からやっています。毎日見ているわけではありませんが、結構すきです。今週はアルコール依存症がテーマでした。私が依存症だというわけではありません。お酒は好きですが、毎日飲みたいと思いません。そういえば、今週は一度も飲酒していません。が、近くに依存症の人がいて、とても大事な人なので心配しています。だから、今週は毎日のように「きょうの健康」を見ました。そこで言っていたことをまとめると、とにかく、するべきことは断酒。一生です。それしかありません。それは本人も分かっているはず。なのに、肝臓の調子がよくなると、また飲んでいるみたい。おとといたまたま、その人と話をしていて私が「きょうの健康」を見ていると言いました。テーマが「アルコール依存症」だと言ったら、「なんでヨッサンが見ているの」と。「私は依存症ではないけれど、あなたのことが気になるから」と言いました。私の気持ち、分かってくれたかなあ。まあ、私の気持ちより、第一はその人の家族の気持ちを分かることですけどね。最近は高齢者や女性のアルコール依存症患者が増えているそうです。この二者で、全体の半部を占めると言っていました。若い頃からのトータルの飲酒量で決まってくるので、若くから飲む女性も増えているとか。高齢者の場合は、退職後などに急に増えてしまうことが問題らしい。「アル中」というと何となく中年のおっちゃんのイメージでした。が、今では誰にも関係がある話かも知れません。さて、来週は「内臓脂肪の話」がテーマ。今日も60分連続でスロージョギングをしてきました。それで内臓脂肪はどうなっているのでしょう。来週も見ねば。
2009年06月26日
コメント(0)
さっき、NHK教育テレビではじめて「一粒の種」っていう歌を聴きました。沖縄ではそこそこ知られているらしいんですけど、私は初めて聴きました。 その歌と、歌ができたいきさつに感動。ある病院に末期の癌患者さんがいました。痛いなどと不平を言わないし、不満も漏らさない。お年寄りの患者さんの配膳や下膳をしてあげたり、周囲にとてもやさしかったそうです。つらいことも口に出さず、看護師さんも「やりやすい」患者さんだと思っていました。それが、ある日ベッドの横で号泣していました。すごい大粒の涙がスローモーションのように落ちていったと言います。看護師さんが聞くと、「生きていたい」「一粒の種になってもいいから」と言ったとか。その後、彼は昏睡に。3日後に亡くなりました。この「一粒の種」ということばを聞いた看護師さん。実は彼女自身がその3年前に進行性の癌だと診断され、自分は夫と子どもを残して死ねない、と思ったそうです。彼女は、「どんなに切り刻まれても、爪のさきほどになってもいいから、家族を感じていたい」と思ったとか。だから、この「一粒の種になりたい」「そうしてでも生きていたい」という気持ちがよく分かりました。この亡くなった患者さんの思いを残したいと、看護師さんは詩を書きます。そして、それに曲を付けて欲しいと、沖縄宮古島出身のアーティスト、下地勇さんに依頼します。しかし、下地さんはその詩の重さに、すぐには曲を付けられませんでした。が、1年後、大好きだった叔父の死に遭遇。それをきっかけに、曲を付けようという気が起きます。番組では、この曲が世に出て、それを聞いた様々な人の反響を紹介します。父親を交通事故で亡くしたソーシャルワーカーの女性。父を亡くして仕事も手につかなかったのが、3ヶ月後にこの曲に出会い、少しずつ心を整理していきます。中学校の教師をしている男性。十年以上、ほとんど会っていなかった母親を病気で亡くします。病院に見舞いに行ってもお母さんは自分のことより息子や夫のことばかりを気にしていたといいます。でも、この歌を聴き、「やっぱり人は誰だって、生きたい。家族を置いて離れてしまいたい人などいない」と思い返し、一度だけ「一粒の種」を題材に授業をします。ソーシャルワーカーの女性は自分が働いている施設で、中学校教師の男性は学校で、それぞれ「一粒の種」を下地さんから託され歌うことになったやはり宮古島出身の歌手、砂川恵理歌さんを呼び、ミニコンサートを開きます。歌ができあがってから5年、「一粒の種」は今年CD化され、静かにヒットしているそうです。
2009年06月04日
コメント(2)
テレビ番組「世界一受けたい授業」を見ました。これまで一度も見たことがなかったのですが、昨日はよく知っている「先生」が出ていたので。それが、ペインクリニックの医師、森本先生です。あの、私にデパスを必ず飲め、という先生。いつも診察のときは大阪弁で、大阪のおばちゃんたちにも負けない面白い先生。その先生が、テレビに出ても同じように振る舞っているか、雰囲気が見たくて見てみました。まるでいつも通りでした。前にもこの番組には出たことがあるらしく、もう慣れたものでした。トリガーポイント(痛みの急所、とでも言うところでしょうか。痛みの原因となっている部位で、押されると飛び上がるほど痛いところ)の話をしながら、ゲストの背中のトリガーポイントを押して、痛がる様子を見てめちゃうれしそうな顔をしていました。(もちろん、普段患者さんの痛がる様子を見て喜んでいるわけではありません)患者さんとの間の取り方などはさすが大阪の人間と思わせるのですが、テレビでも同じでした。話の内容はいつも診察室で聞く話と同じ。とても説得力のある話で、実際この先生にかかると必ず痛みが治ります。だから、すぐには治らなくても何週間も何ヶ月も通い続ける人が多いんです。最後には治る、と信じているから。そして私もその一人です。今回は通い始めてそろそろ一ヶ月が過ぎました。まだ痛みはあります。でも痛みを覚える時間は確実に減ってきています。まだしばらくは通い続けることになるでしょうが、きっとそのうち治ります。これまで、何度も痛みを発症してはその都度お世話になり、必ず治ってきましたから。それだけ信頼をしている先生ですが、いつも待合室は満員。だから、できればあんまりテレビとかに出てさらに患者を増やして欲しくないなあ。とは思うものの、周りになかなか治らない痛みを訴えている人がいれば、結局この先生を紹介しているんですけどね。
2009年04月26日
コメント(0)
またひとつ、見たいテレビ番組が増えました。昨日(だったか)NHKは来春からの朝ドラを「ゲゲゲの女房」という、水木しげるの奥さんを主人公にしたドラマにすると発表しました。水木しげるは「ほんまにオレはアホやろか」を読んで以来とても親近感を持つようになりました(2009年3月22日の私のブログに書きました)。水木さんは40近くで結婚。その頃はまだ「ゲゲゲの鬼太郎(墓場の鬼太郎)」も売れていなくて、苦労していたはずです。というか、赤貧洗うがごとし(完全に死語ですね)、の生活をしていたはずです。でも、自分のことをオレはあほと言いながらもしぶとく、たくましく人生を切り開いていった水木さん。その才能の開花にはたぶん奥さんも大いに関わっていたと思います。あの「何をやらせてもだめな」水木さんを大妖怪漫画家に仕立て上げた奥さんがどんな人だったのか、どんな夫婦生活を送っているのか、とても興味があります。二人ともとても楽天的でまじめな人。努力を惜しまない、明るい前向きな人たち。と、お見受けします。そういう人々が出てくるドラマは楽しく見られます。朝から深刻なドラマはちょっと見るのがしんどい。かといってむやみに軽すぎるのも見る気が失せます。「ゲゲゲの女房」は朝から元気をいっぱいもらえるように思います。今からわくわく。でもタダでさえ忙しい朝の時間帯が大忙しになる・・・。という心配まも。まだ、一年も先の話ですのにね。
2009年04月23日
コメント(0)
さっき「ためしてガッテン」を見ていて、素敵なアイデア発見。今日は介護の話でした。どうやったら介護を楽にできるかの極意を伝授。力を入れないで被介護者の姿勢を変えたり、車いすに乗せたり、のコツを説明していました。私が素敵だなと思ったのはそのあと。介護の疲れや不安で苦しいときに楽になる方法です。それは「ハッピー・ノート」をつけることだそうです。大学ノートの真ん中に縦線を引いて、半分に分ける。左側に、その日介護していて楽しかったことを書く。右側に、それ以外のうれしかったことを書く。大事なのは「無理にみつけないこと」、「ほんの些細なことでいいので書くこと」。日向がぽかぽかしてあたたかかった、でもいいんです。おばあちゃんに「頑張ろう」と言ったら「うん」と言ってくれた、でもいいんです。ハッピーなことを毎日書いていると、日々普通に起きていることがハッピーに思えてきます。と、語る女性は高齢の義母の介護をしているそうですが、とても生き生きとしていました。いいと思いませんか?愚痴を言ったり、不安を口にしたいこともあるでしょう。ま、それはそれ。それも言ったらいいけど、幸せだなーと思うこともしっかり記録しておく。そうすると、うちから幸せな気持ちになってくる。ニコニコ笑顔が増えて、周りの人も幸せになってくる。・・・ここまで書いていて思い当たりました。なんだ、いつもやってることじゃん。この日記は私にとってのハッピーノートだったんだって。そう思って、何日か分を読み返してみました。鼻が詰まって苦しいことまで楽しそうに書いていました。ノー天気さん >自分
2009年04月15日
コメント(0)
NHK朝ドラ「だんだん」もあと2週間。まだまだ波乱含みで、今後なにが起こるか楽しみです。半年間このドラマを見てきて、言えることが一つ。茉奈佳奈の二人の顔は明らかに違います。佳奈の方にはほくろがあるので、「ほくろ佳奈」と覚えればいい、と茉奈が言っていました。が、そんな必要はありません。看護師の格好をしている方が茉奈、芸妓さんの格好をしているのが佳奈。とかではなく(笑)。顔が何となく違うんです。茉奈の方が少しあごの線が丸くて、佳奈の方がすっとした感じ。表情も茉奈の方がひとなつっこい感じで、佳奈の方がややすました感じ。もちろん、ドラマの役柄の影響もあるでしょうが、ドラマを離れても印象は変わりません。半年間ドラマを見てきた人なら同意してくれると思います。そんな話を先日、息子のところに行ったときに息子夫婦にしました。彼らの返事は、「お父さんもヲタクやな」・・・・\(^^;)そっかな。区別できるんですって。やっぱりヲタク?
2009年03月15日
コメント(2)
行ってきました、武相荘。先週の土曜日、NHKのドラマ「白洲次郎」を見て、その生き方に感動した私。そして今日、多摩の息子の家に来ました。ここから白洲次郎の旧邸「武相荘」は車で30分もかからないところです。そこで、息子のところに来る前にちょっと武相荘に行ってこよう、と思い立ちました。新幹線の中で息子にそのことをメールし、到着が遅れる旨、知らせました。すると意外にも、「僕も一緒に行きたい」という返事。よく話すと、白洲次郎や正子に関しては息子の方が詳しいくらいでした。白洲正子は私の奥さんも好きでしたが、息子もそのことは知っていました。とにかくそんなわけで、急遽息子と二人で武相荘へ行くことになりました。暖かかったので、息子は武相荘の最寄り駅まで900ccのバイクで迎えに来てくれました。見ると、丸眼鏡をヘルメットにつけて、ちょっと次郎を気取っています。息子の運転するバイクに乗って、武相荘へ。武相荘のすぐ横にはユニクロがあったり、住宅が建ち並んでいたりしました。が、その中にあって、武相荘は昔のままの風情でした。茅葺きの建物の中には次郎や正子が使用したり集めたりした生活の道具。生活の道具と言っても、魯山人の食器や李朝の家具、ペルシャで発掘された宝石・・・。そういったものが、博物館の陳列品として置かれているのではありません。実際に使用していた用品、調度としておかれているのです。そしておそらく正子が中心となって集めたであろう蔵書の数々。書斎の文机の上には正子の眼鏡や膝掛け。次郎のものとしては「白洲」の焼き印や大工道具などが並べられていました。そんな品々を、これもけっこう趣味人の息子とともに、ゆっくりと見て回りました。そして今夜の第二回。先週は次郎の生家や結婚までの話が中心でした。武相荘に移ってからの生活が中心のドラマは今日の第二回目。その直前に武相荘を訪ねたのは正解でした。画面の中に今日の午後に見た、あの茅葺き家そのままの風景があります。その家の中にあった自在鉤も、そっくりそのまま再現されています。そして次回はいよいよ最終回。楽しみ楽しみ~。と思って、番組のエンディングを見ていると・・・・第3回最終話は8月放送予定。え?先週第1回、今週第2回。で、第3回は5ヶ月後?はぁ?待ち遠しいというよりも、ストーリーを忘れちゃいます。なんでなの? NHKさん。
2009年03月07日
コメント(0)
カッケー。ときどき若い人が使っていることば、カッケー(かっこいい)というのはこういうことのために使うのでしょう。NHKのドラマスペシャル「白洲次郎」をみました。何と骨太なドラマでしょう。キーワードは「かっこいい」。NHKもいいものを作るな。ま、題材が白洲次郎ですから、ちゃっちぃものになるわけがないのですが。奥さんが白洲正子ですし。3回続きのドラマの1回目をみただけですが、白洲次郎の魅力を十分に伝えています。白洲次郎は、商売に大成功した(そして後に没落した)父親の元に生まれ、実業家であり政治家(「政治の野次馬」と自称していたそうですが)であり、戦前戦後の昭和の日本の行くべき道を近衛文麿や吉田茂の「側近」として、彼らに教えた人(かな)。マッカーサーにもずけずけとものを言った(おそらく)唯一の日本人として知られています。奥さんの正子さんは貴族、樺山家の生まれで、作家であり能楽師であり、骨董など日本の美にも造詣の深い人として知られている女性。そんな二人が出会ったのは9年間留学していた英国から次郎が帰り、こちらも長年過ごしていた米国から正子が帰って、互いにものうい日本に少々物足りなさを感じていたときでした。互いに似たものを感じた二人はたちまち恋に落ちるのですが、そのやりとりが粋で、しかも素直。間を思いっきり飛ばすと、とにかくこの二人は結婚して子どもを三人もうけます。今日の第一回は、やがて来る戦争を避け、多摩の田舎に引っ越し、住む家に「武相荘(ぶあいそう)」と名前をつけ、しばらく百姓生活をするところまで。まだ疎開という言葉もなかった頃に、戦局を察知していち早く移り住むのですが、この家には結局晩年まで住むことになります。次回はいよいよ戦争が始まり、そして終わって、次郎が進駐軍、GHQ相手に活躍し始めるところあたりが描かれるのでしょうか。映像もきれいだし、何より二人が素敵で粋に描かれているのがたまりません。戦争ものはとかく暗いものが多いのですが、その時代にあっても、この二人はかっこいいんです。主演の二人、伊勢谷友介と中谷美紀って、こんなにかっこよかったっけ。来週も是非みよう。来週の土曜日は息子のところに行くので見逃さないように、気をつけなくては。あ、ちょうど多摩にいるのだから「武相荘」に行ってみようかな。うん、それがいいな。
2009年02月28日
コメント(0)
奈良に帰ってきました。夕方、家に着くと一足先に帰っていた次男が「お父さんと見ようと思って」と、DVDを借りていました。「ザ・マジック・アワー」。佐藤浩市や妻夫木聡、深津絵里らが出演している三谷幸喜の2008年の作品です。映画作りという虚構の世界とギャングがらみの現実生活をうまく組み合わせたストーリーはそこそこ面白くて、飽きさせません。あり得ない話をありそうな話にもっていく、コメディタッチのサスペンスです。二人で楽しくみました。ただ、下敷きになっている、アメリカのギャング映画のパロディの部分は少々物足りない感じがします。映画好きなら面白いのかもしれませんが、ややマニアックに走って、元ネタがわかりにくいのではないか(というか、あるのかな)と思いました。ギャング映画のパロディと言えば、ジョディー・フォスターが子役で活躍した「ダウンタウン物語」(原題 Bugsy Malone)を思い出します。これはもう、とてもわかりやすい親切なパロディ映画でした。出演者がすべて子役というのもポイントでした。「ザ・マジック・アワー」で深津絵里がやっていたボスの愛人という役どころはギャング映画の定番ですが、「ダウンタウン物語」のブラウジー(フローリー・タガー)ほど完璧には演じられていません。このあたりが、日本人が日本映画でアメリカ映画のパロディをやる限界でしょうか。底の浅さを露呈してしまっている気がしました。日本人が作り日本人が見る映画なら、有名な日本映画の名場面を彷彿とするシーン満載の映画を撮った方がきっといい作品ができるのかな、と感じさせたところが唯一「ザ・マジック・アワー」の残念なところでした。
2009年01月04日
コメント(2)
息子の嫁のお腹にいる子供の名前、知らないうちに決まっていました。 ぽん太郎。「ぽんちゃん」とか「ぽん」とか呼んでいます。これがまたよく動きます。私の息子(その子のお父さん)は、小さいときからとても活発でハッピーな子供でした。しかしそれを上回る活発さ。お母さんのお腹を見ていると、ずっと動いています。で、どうしてこの子が「ぽん太郎」なの?と聞くとそれは「平成狸合戦ぽんぽこ」からきているとのことでした。このジブリ映画、舞台はちょうど息子夫婦が住んでいる多摩丘陵のニュータウンです。開発される山に住んでいる狸たちが何とか乱開発をやめさせようと知恵を絞る話です。息子がこの映画を見たのは、舞台が地元なので(これに出てくる龍太郎という狐のすみかが最寄り駅)、それがきっかけで見たのが彼の最初だと思いますが、見ているうちにストーリーの深さにはまってしまい、私にも是非にと勧めてくれました。そして昨日、早速ビデオを借りてきて息子の家で鑑賞会。映画に出てくる富士山の見え方が、息子の家から見る富士とそっくりですが、そんな外面的なことはあまり重要ではありません。重要なのは内容。その内容がかなりシュールなんです。けっして子供向けではありません。いや、はっきり言って、そのおもしろさは大人にしか分からないでしょう。やや冗長、冗漫な部分もありますが、シニカルなストーリーの展開はなかなか深いものがあります。乱開発をする人間を皮肉りながら、それに反対する狸を皮肉り(おそらくは自然保護派の人間をも皮肉り)、狸に見立てて人間の愚かさそのものを皮肉っているようです。狸が主役の映画ですが、狸をよく見ているとどこかで見たような顔が多く、その背後に人間が見え隠れします。時空を超えたパロディーに満ちた遊び心満載の映画です。パロディーですから、元ネタを知っていればいるほど楽しめ、そういう意味では子供より大人に向けた映画でした。しかし、この映画を見て、子供の名前をぽん太郎にするところはやはり私の息子ですね。(あ、ぽん太郎はあくまでも、もし狸だったらつける名前、ということですよ)
2008年12月28日
コメント(0)
「ナビィの恋」を観ました。1999年の沖縄映画です。「ナビィの恋」に関する予備知識はなく、ただ面白いらしい、としか知りませんでした。タイトルからはほんわかしたムードが漂っていて、何となく「マリリンに逢いたい」とかそういうたぐいの映画かと思っていました。大違い。これは何ともディープでコアな沖縄映画です。そういう意味で、とっても面白い映画です。でも、沖縄のことを知らなければ全然面白くないかもしれません。ナビィというのは平良とみさん扮するオバー。ナビィは沖縄なまりになっていますが、おそらく漢字で書けば「鍋」。沖縄語(ウチナーグチ)ではエ段がイ段に変化し、人の名前の最後をよくのばすところから、本土なら「ナベ」という名前をナビィと言うのでしょう。このナビィが、島を追放されブラジルに渡ったサンラー(これは三郎かな?)と60年ぶりに再会し、昔果たせなかった駆け落ちを果たそうという、何ともエネルギッシュな「老いらくの恋」物語です。ロマンチックというよりもどちらかというとおどろおどろしい、でもウチナー風なユーモア、そしてエキゾチックな雰囲気に満ちた映画です。主役は平良とみさんではなく、西田尚美さんなんですが、彼女の演技がまた秀逸。それがこの映画を輝かせています。日本映画で、これだけ字幕の出てくる映画もないでしょう。ウチナーグチは方言の域を超えて、どちらかというと外国語です。風俗としても、ユタ(沖縄の一種の占い師)の託宣を畏怖する場面が出てきたり、沖縄のことを知らない人にはとてもブキミに映るかもしれません。が、かぎやで風の踊り、カチャーシー、登川誠仁の怪しい英語と三線の弾き語り。嘉手苅林昌と大城美佐子のデュエットなど、ウチナーンチュや沖縄フリークには見逃せない場面が続出です。こんなことを書いても、何が面白いの?と思う人は多いでしょう。でも、私にはとっても面白い映画でした。こうなると、「ウンタマギルー」や「琉球カウボーイよろしくございます」も観たくなってきました。これらの映画はそのままでも面白い映画だとは思いますが、やはりある程度琉球文化を知った方がおもしろさがよく伝わってくる映画ではないかと思います。うれしかったのは字幕つきのセリフを聞いていて、半分とは言わないけど、3分の1か4分の1ほど理解できたことです。ウチナーグチを勉強している成果、少しはあったかも。でも、まだまだ分からない表現がたくさんあるし、じっくり聞き直すためにも手元に置いて何度も観なおしたら、いい教材になりそうです。DVD、買おっかな。
2008年12月11日
コメント(0)
だんだん、ますます面白くなります(朝ドラのことですよ)。お父さん(吉田栄作)、38歳で「昔取った杵柄」のボクサーに復帰しますか。石橋さん(山口翔悟)、いきなり福岡転勤がなくなるし。花鶴さんねえさん(京野ことみ)の彼氏、「馬の脚」はただの金目当てだったり。いい悪いは別にして、かなり意表を突かれる話の展開です。普通に考えると「ありえねえ」ことばかりが起こります。でも、すべてが予定調和というか、「こうなるとしか思えない」というふうにしかならなかった前作「瞳」に比べると、毎朝がとてもスリリングで、こういうの私は嫌いではありません。しかも、何だかんだ言ってもこのとてつもなく不自然な話の展開に納得させられてしまい、きっちり脚本家の罠にはまってます。ただ、一つだけ気になる点が。それはテーマソング、竹内まりやの「縁(えにし)の糸」の始まりが「袖振りー合うもー多生の縁とーぉー」というところ。私は「袖擦り合うも他生の縁」だと思っていました。袖を振り合うってなんだか変。偶然知り合った人と袖って振り合います?擦り合う(触れ合う)なら分かるのですが。でも、辞書で見ると竹内さんのような言い方もしないではないのですね。納得しがたいなあ。「縁の糸」はもう空で歌えますが、やっぱり「そですりーあうもー」と歌ってしまうヨッサンです。
2008年11月27日
コメント(0)
全117件 (117件中 1-50件目)