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2023年02月07日
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カテゴリ: 本にまあ
「出版翻訳家なんてなるんじゃなかった日記」(宮崎伸治著 三五館シンシャ発行)を読みました。


この本、「交通指導員ヨレヨレ日記」や「マンション管理員オロオロ日記」と並んでおかれていました。
表紙も「日記」シリーズに類したものだったのでそのようなものを期待して読み始めたのですが。
シリーズの他の本と似ているところもあるものの、他とは少し内容が違います。

基本このシリーズは不平不満が中心なのですが、なかでも宮崎氏の不満は飛び抜けています。

それだけ彼が訴えている出版業界は執筆者を軽く見ている不良業界、ということでしょうか。
私も多少出版社とかかわった経験がありますが、宮崎氏が被ったような「被害」はありません。
私はおもに書籍や論文の執筆を行ってきましたが、宮崎氏は翻訳が専門。

執筆分野の違いが根本にあるのでしょうか。


訳書でなくても分担執筆をしていると締切を守らない人がいた場合予定が遅れることはあります。
しかし、丸ごと一冊を1人で書いていると予定通りのスケジュールが遅れることはありません。

少なくとも私がかかわってきた書籍の場合はいつもそうでした。

宮崎氏の話では、訳者はいつも超特急で仕事を仕上げているのに発売延期になることの多いこと。
そして、延期になった理由をごまかし続ける出版社、編集者の多いこと。
裁判を起こすことすらあるというのですから、出版業界は相当こわいところとの印象を持ちます。

私もいくつかの出版社とはご縁がありましたが、知る限りそのような経験はありません。
雑誌原稿の内容が問題になって、編集者が東京から奈良まで来てくださったことがありました。
私ひとりのためにわざわざご足労くださったのもあり、私は差し替え原稿を書きました。

それでも発売延期もなく、月刊雑誌は通常通り発行。

定期刊行誌だからまあ当然でしょうが、個人で執筆した書籍も発売延期になったことはありません。



翻訳本の業界は事情が異なるのか、宮崎氏がたまたま不運な目にばかり出合ってしまったのか。
本当のところはよく分かりませんが業界に対する印象が宮崎氏と私は違うなと感じた一冊でした。





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最終更新日  2023年02月07日 11時09分11秒
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