ゆーじのつぶやき

ゆーじのつぶやき

つぶやき6

風が薫る
焼けた肌を優しく吹いて
ココナッツの甘い匂い
日が照り付けて
眩しいと目を細め
そのまま夢の世界へと引き込まれる
*
* 夜は暗いものなのか
夜道は怖いものなのか
人がいないと怖いのか
物音がしないと怖いのか

そっと目をこらして
そっと耳をたてて
感じてみよう

月が頬を照らし
星がウィンクをし
虫が音色を奏で
風がささやきかける

大丈夫だよね
1人じゃないんだ
入れ物というのは
その中に入れる限界がある

限界がない
それはただ空間

私の心は
沢山の想い出で詰まってる
でも
気が付くと
その想い出たちはぽろぽろとこぼれてく

いかないでと
泣きながら
こぼれいく想い出たちをすくいあげる
でもまた手のひらからもこぼれいく

はてのない空間になれたら
*
仰げば冷たい空の彼方で
かすかにそよぐ風の鼓動

伏せれば凍った海の底から
小さく揺れる泡のささやき

伝えたい

私の叫びが風になり泡になり
かすかで小さくなっても

もしあなたがまだそこにいるなら
きっと届くと信じて叫び続ける

伝えたい

目を閉じて
闇の中の灯りを感じてほしい

遠く遠く
まだその先の時の中から
*
*
沈んでた時、君は言ったよね
高く飛ぶ前にはしゃがむものだよ

疲れてた時、君は言ったよね
遠くに飛ぶ前には走るもんだよ

じゃ、今度はどう言ってくれるの?
この壁は高すぎるよ

しゃがんだって
走ったって
登れないよ

しがみついたって
爪が割れたって
無理だよ

ね、何て言ってくれるの?
ね、何か方法はあるの?
ね、何か言ってよ

静かに息を吸い、君は言ったね
僕の思ってた事はみんな、そう、君自身が思ってたんだよ
僕は何も言ってない、そう、君がそう思ってたのを伝えただけだよ

この壁だって
この無理な事だって
こたえが出るよ

それまで
それまでさ

その壁に寄り添ってゆっくりしようよ
その壁は固くて高くて頑丈だけど
ね、わかるでしょ?


うん・・・暖かい・・・
* *
* *
* *
* *


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