雪月花

蛙の釜茹で











優しさがイコール愛情では無いと、この私に刷り込んだのは世の大人達なのに、
ほら、この優しさは愛情だよと今さら言うなんて、虫が良すぎないか。
いまさら何が本当なのか、判断する目などこちらにはないのに。

信じて、信じあっていても超えられないものがあって。
疲れて寄り掛かってさらに深く疲れて。
休んだ後にもう一度賭けてみようと信じて裏切られて。
休むためだけに寄り掛かって罪悪感に負けて。
それでも信じようとしたがっていながら、
疑わずに居られなくて。
身にも毒にもならないものは、
けっきょく死に至るものだとわかっていて。
大切なものには既に出会っているとわかっていて。
それなのに最後の一歩の大きさにおびえていて。
欲しいのに掴む勇気がなくて、
その場しのぎを凝りもせず繰り返してしまう。

そこまでわかっているはずなのに。
私がわかっていないのは、
一体何なんだろう。

ああ。

水から茹でられる蛙。







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