幸せって

お父さんの御実家で畑仕事をした帰り道の事。
ある家族とすれ違う。

父がその日の収穫と子友達をリヤカーに乗せて引き、
後ろから母が押す。鍬を担いだ祖父が付き添っている。
それを見ていた中坊さんのお父さんが、
「公平幸せっちゅうのは、こんもんかもしれんな。」と言った。

中坊さんのお母さんがよく口にしていた詩
    山のあなた (カール・ブッセ作)
    山のあなたの空遠く
    「幸い」済むとひとのいふ。
    噫、われひとと尋めゆきて、
    涙さしぐみ、かへりきぬ。
    山のあなたになほ遠く
    「幸」済むと人のいふ。
(幸せは彼方にあると聞き、求めて行ったがむなしく泣いて帰った。
それでもなど遠くに幸せはあると人は言う)

お父さんの言葉とお母さんが口にしていた詩。
幸せは、彼方にあるのではなく、人が気づこうが気づくまいが、
自分の身近にあるものであろう。


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