妊娠生活


卒業と同時に旦那の両親と同居したので結構大変だった。

横にばかりなっていると
「少しは動かないと出産が大変だよ!」なんて義母に言われたりして。

怠けてるんじゃなくて退院したとはいえ要安静だから横になっているのに・・・。

少しづつ義母との関係がトゲトゲしてきた。

お盆で旦那が家にいたときにトイレをもよおして駆け込んだ。
なにかが落ちた。ナメクジみたいな感触。
便器をみると血のかたまりが落ちてた。

びっくりして拾い上げたほうがいいのか悩んだ。

よく観察した結果子供ではないと判断して流した。
病院に電話して夜だけど診察してもらった。結構出血していたけど、赤ちゃんはとりあえず無事だった。
旦那も初めてモニターで子供を確認した。
検診も何もかも全然ついてきてくれなくなってしまった。それもちょっと不満だった。そしてまた入院・・・。今度退院するときは暫く実家に帰ることにした。
赤ちゃんにちゃんと会えるのかな?毎日すごく不安だったが、胎動を感じるようになってきたので少しだけ安心した。

お腹がどんどん膨らんであっという間に見るから「妊婦さん」と化した。

寝苦しいし、腰は痛いし、便秘になるし・・・

毎日ひぃひぃふぅふぅ言って過ごした。

そして、また検診に行ったとき
「子宮口が開いてきている」といわれた。

入院決定。

34週になると胎児の肺機能が完成するらしく、それまではお腹にいたほうがいいとのことだった。

あと少しだとわかってても病院ばかりの生活は死にそうだった。

あと少し、もう少し・・・と言い聞かせて毎日過ごした。

退院するとき看護婦さんに「今度会うときは産むときね!」と言われうれしかった。

臨月になってくると毎週検診なのでそれだけでも大変。

検診に行った日「あっ!!破水してますね。もうすぐ陣痛来ますよ!!」

全然まったく気づかなかった。

やっぱり破水しやすいのかな・・・思い出してちょっと悲しくなった。

退院してすぐまた入院だった。

でも今回でおしまい!荷造りも慣れたものだ。

赤ちゃんの感染をふせぐために抗生物質の点滴を受けた。
二日待っても陣痛が来ない。少量だった破水も止まってしまった。

あんなに出て来たがっていたのに、直前になって怖じ気ついたらしい(笑)

陣痛促進剤で陣痛を起こすことになった。

点滴に薬を投入した直後からものすごい痛みが襲ってくる。
痛さのあまり息が出来なくなるほど。でも、痛みは数分で治まり、数分するとやってくる。それの繰り返しだった。

それが8時間続いた。

もう最後は意識が朦朧、骨盤に子供が降りてきてるらしく骨がギシギシいう。
私と同時進行でお産に入ってる妊婦さんがいて、経産婦だった彼女のが一足早く分娩台へとあがった。

私は初産だったので「まだまだよー」と言われつつ放置されていた。

いきみが来るというのがどういうことかわかんない私でもさすがに もう出る と思ったので看護婦さんに懇願した。
看護婦さんは「まだまだなのに」とでも言いたそうな顔でしぶしぶ分娩台に乗せてくれた。
そこからはホント つるっ ぽんっ と産まれた。小さな女の子だった。

ほげぇ・・・と泣いた後声が聞こえなかった。心配してると看護婦さんが連れてきた。なんかびっくりしたひよこみたいな顔して私を見ていた。手を伸ばすと私の人差し指をしっかり握ってくれた。不思議な感覚だった。さっきまでお腹に入ってたのね・・・・初めましてとでもいうのか何というか、ちょっと照れた。

そんな感動に浸ってる間に「悪いんだけど、もう一回いきんでくれる?胎盤出すから」とお医者さん。

病室に帰って暫くして旦那が義母と来た。子供と対面して「かわいいなぁ」とすでに親馬鹿だった。私の母は朝からつきそってくれていたので、そろそろ帰ると言い出した。すると「俺達も帰るわ」と旦那。

は?今来たばっかりじゃん?っていうかなんでもう帰るの?何なのあんた?

疲れた体で激しくムカツイタ。

とりあえずゆっくり寝たかったので、何も言わずにみんなを見送った。


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