はじまり

ね

わたしはまだ普通の女の子だった


どっちかっていうと学校で騒いでた


「彼氏欲しい~」とか言ってた、ただの学生


でも、朝の日課のチャットがわたしをメルヘンワールドに引きずり込んだ


朝、待ち合わせをしなくても会ういつものメンバー


今日はみんないなかった


すこし寂しかった


学校に行く時間も迫ってたからもう落ちるつもりだった


でも入室してからきになる<見てる人>


「部屋入って一緒に喋らない?」


なんとなく言ってみた。もう落ちるのに


そしたら入ってきた。めずらしい


友達が家まで迎えに来るまであと10分。それまでの時間つぶしだった


「何歳?」


「中3」


「へぇ~。あたしと1つ違いだ。あたし中2。何処住んでるの?」


「大阪」


「いいなぁ~。あたし千葉だよ。あ!落ちなきゃ。またね」


「アド教えて?」


「いいよ。てか早くしなきゃいけないから」


と、言ってあたしは短くて簡単なアドレスをカレに教えた。そのときは後悔した。悪用されるとか・・・いろいろ


まぁいいかって思った。てかそれで気を紛らわせた


学校が早く終わらないかなぁ~


来てるか来てないか分からないメールが楽しみだった


制服を着て玄関を駆け出した


中学2年の12月の出来事だった


もどるっ
すすむっ

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