鍋・フライパンあれこれ美味
100万ポイント山分け!1日5回検索で1ポイントもらえる
>>
人気記事ランキング
ブログを作成
楽天市場
000000
ホーム
|
日記
|
プロフィール
【フォローする】
【ログイン】
yuuの一人芝居
瀬戸の花嫁恋愛論 青年祭岡山福祉会館公演
瀬戸の花嫁恋愛論 一幕
作 よしなれ ゆう
一場
登場人物 ゆかり(縁)
純
真
善
美
マッチ(遥)
明子
下村
男
女
ギター
時 平成X年の春弥生の頃
場所 瀬戸大橋が見えるある港町
情景 正面には瀬戸大橋が見える。上手奥から客席にかけて瀬戸大橋
が続いているということ。つまり、客席は瀬戸内海であるということ。
下手にはフェリーの待合室がある。そこからフェリーが発着している。
舞台前面に、大きな杭がある。それは腰掛けに格好であること。
時折正面奥を航行する船の明かりが通ること。そして、霧笛、海鳴り、鴨、
潮騒の音、舟の灯、演歌、等が適所に有効に使用されること。
要するに、港の情景が具体的であろうが抽象的であろうが客に分かれば良い。
幕が上がると、暗闇・・・
一瞬の閃光が走る。
男 この世が終末を迎えた時、太陽は明かりを閉ざしてしまう。だが、その時一つの閃光が世を照らし、一人の若者が現れ、導くであろう。その時をひたすら待ちその若者の言うが事を実行すべし。我が末孫の未熟なる魂よ、その時は蘇れ。
稲妻が雷音と共に光る。
純(二十五歳)が投げ出されるように転んでいる。
純 (しばらくして、ゆっくり起き上がり、あたまをふりながら辺りを見て)ここは一体どこなんだ。(歩き回って辺りを隈無く見ながら)どこなんだ。どこなんだ。俺を何処え連れてきたのだ。光が・・・あの光がここに、おれをここに。ここがこの暗闇が、人間のユートピアなのか。総ての人間が永遠の命を保障された、争いのない、あの聖徳太子が造ろうとした天寿国なのか。
二場
「演歌」港を歌った歌謡曲であれば何でも良い。が場内一杯に流れる。その後、舞台明
かりが点くとそこは、前出の港の風景の場が現れる。白いガスが懸かっている。
霧笛が「ボー・ボー・ボー・ボー・ボー・ボー」と鳴る。
ゆかり(年齢は良く分からない)がトレンチコートの襟を合わせながら現れる
ゆかり 一体どうなっているんだい。この底冷えのする春は。春とは名ばかりでまるで冬のよう。今が冬だとすると、過ぎた季節は秋だったって事になるのだワ。季節がずれたのだワ。だけどこの霧は春・・・。平成になって全く平静ではなくなっちまった。季節も、そして、人間の心も、まるで暖かさとは関係ない冷蔵庫の中のようだョ。ああ、身の芯まで凍えそう。この季節の寒さと、心の冷たさには。(身振るいして)ああ、ああ・・・
ゆかりは、待合室へ駆け込んだ。客席の方うから、真(二十二歳)善(二十歳
)が上がってくる。「瀬戸の花嫁」のBGMIN。
真 ここまでくれば・・・
善 大丈夫だって言うの。
真 種子島にある宇宙トラベラーセンターに行って・・・
善 月にハネムーンと、巧く行くかしら。
真 ゆくとも、よしみへの滾る思いがあるかぎり・・・
善 それを受け止めるまことの大きな心があるかぎり・・・
真 そうさ。何もかも捨てて・・・
善 男手一つで私を育ててくれた頑固親父を捨てて・・・
真と善が歌いながら踊る。
(二人) 二人が初めて逢ったのは 瀬戸大橋の 架かった月夜
僕が十五で 私が十三 僕は上りで 私は下り
目と目が逢って すれ違い
その時から その日から
僕の頭は 私の胸は 君のことで あなたのことで
昼も夜も 夜も昼も
お下げに垂らした黒髪が 凛凛しいあなた団子の鼻が
眸でものを言う深い瞳が がま口のような大きな口が
白魚に似た指先が ハンマーに似たその腕が
いちいち挙げていたら いちいちあげていたら
朝に いいえ 次の朝に いいえ 一週間 いいえ 一か月
君の総てを あなたの総てを
だけど どうして なんで どうして
好きになっては 愛しては いけないの いけないの
そのわけを その真実を 言ってはくれない 教えてはくれない
真 さあ、宮沢賢治の銀河鉄道に乗って・・・
善 シンデレラの南瓜の馬車に乗って。
真 宇宙戦艦大和に乗って・・・
善 スペースシャトルに乗って・・・
真 UFOに乗っけてもらって・・・
善 メイテルリンクの青い鳥を捜しに行きましょう。
真 さあ、何でもいい一刻も早く・・・
善 そうよ。親の暖かい羽の下から逃れましょう。
ゆかり、登場する。
二人を見て、近寄って行き、
ゆかり まあ、こんなに寒い夜にデイトかい。若い人って良いわねェ。この寒さを吹き飛ばす情熱が、二人の心には赤々と燃えているって事ね。うらやましいワ。私も、あの人がいた頃は少しも寒いと思はなかったョ。あの人のことを頭に浮かべるだけで、心は燃え、頭はボゥトなり、顔はほてってぽかぽかしていた。胸は、波打っていたワ。それなのに、あの野郎、憎いあんちくしょう、地球の裏側まで魚を捕りに行きゃがって帰って来なかった。(善に)そこの、若くて美しい乙女ョ、恋とははかないもの。チョツトした誤解。ウッカリした思いすごし。大いなる錯覚、誤解と思いすごしと錯覚の砂の楼閣。恋に恋した乙女ョ、今は恋という病に罹っているのョ。この病気は、頭が悪くて会話がなくっても物静かな人と思え、鼻が凹んでいても、口が大きくても、禿げていても、お腹が出ていても、足が短くても、総て私ごのみだと思える近視眼的で短絡的な価値判断しか出来ないという症状が特徴なのョ。その美しい双眸をしっかりと開けてよく見つめると良いのョ。
善 (真に)あの人どうしたのかしら。頭が可笑しくなったのかしら。暖かい春には赤や青のポストに話し掛けている人もいたけれど・・・。なんだか恐いワ。ネエ、ネエ、早く行きましょうョ。
真 なぁに心配することはないさ。きっと淋しがり屋なんだ。独り言を言う人は頭がいいというけれど、例外もあるし・・・
ゆかり なによ、人が親切に、安物の恋は一年も持たないって注意して上げているのに。洋服も恋も安物は駄目だって・・・。すぐに飽きが・・・。秋と言えば、あの人と逢ったのも秋だった。倉敷河畔の石畳の道を二人して歩いた・・・。あの人の逞しい腕にぶら下りながら、こみ上げてくる至福をこの胸で感じていたんだワ。何を見てもあの人に見えた。潮風に焼けた赤銅色の顔が目の前をちらついて、信号機の赤にも頬を歪めて笑みを投げた。夜なんかスカイラインのストップランプにも投げキッスをしたワ。
善 本当に変だわ。笑ったり、投げキッスをしたり・・・
真 本州では流行っているのかもしれないよ。
ゆかり 惚れたばっかりに。貯金の残高も、財布の中身も、マンションも、車も、タンスの中の物も、冷蔵庫の堅くなったチーズさえも・・・貢いだワ。残った物は、私のお腹に海の男の子供が・・・。口の中は塩辛かった・・・。女の子で無事に育つていれば十二歳・・・
善 ほっといていいの。あの人、海に飛び込むかも知れない。
真 飛び込みたいのなら仕方がないさ・・・
善 いいえ、例えどのような命であってもこの地球よりも重たいワ。
真 保健の時間に習ったような気がする。
ゆかり なにが地球より重たいものか、男と女が戯れりゃ十月十日で生まれてくるんだョ。それは恋の残骸・・・快楽の後の廃棄物のような物だわョ。
善 いゃだー。それでは私達は廃棄物・・・
真 残骸だって。子供は愛の結晶だと言うのに・・・
善 何があったか知らないけれど、それは誤解と錯覚と悪い思い過し・・・
真 心を大切にしない人達が罹る難病奇病かも知れない。保健の時間に習ったような気 がする。
善 可哀相、あの淋しそうな背中があの人の人生を物語っているワ。
ゆかり なにが、難病奇病だョ。淋しそうな背中・・・。笑わしちゃいけないョ。あなた達とは教育が違う、哲学が違う。そして、生きてきた歴史が・・・。だけど私だって綺麗に世の中が見えた時間があったんだ。だけど、躓いてしまった何をどう履き違えたか知らないけれど・・・。心が寒いワ・・・
マッチ売りの少女が腕に籠を下げて登場する。以後マッチと称す
マッチ あたいは可哀相な少女。生まれ落ちてすぐママはサンダルを買いに行くって出て行ったきり未だに帰らないの。何処まで買いに行ったのかしら。コンビニに行けば何でも間に合う豊かな使い捨ての國日本だというのに。それからというものパパは海にも出ないでパチンコと酒に狂い挙げ句の果てにサラ金地獄、カード破産で蒸発したのョ。一人残ったあたいはこうしてマッチを売って生きてます。
一本僅かに一千円。見て損はない、嗅いで得をするあたいの春を。この春の寒さを吹き飛ばすあたいの春はいかがでしょうか。あなたの温かい吐息であたいの蕾を咲かせて頂戴い。春を愛する人は心広き人・・・。もうすぐ春ですねェ春を拾ってみませんか?・・・。春ょ来い早く来い・・・(歌った)
(ゆかりに)おねえさま、一本いかがかしら。
ゆかり 私は・・・遠慮しとくョ。(真を差して)あそこのお兄さんに声を掛けてみなョ。
マッチ はずかしい!
ゆかり 何に言ってんだい。恥ずかしがっていては、タコ焼きも食べられないョ。言っとくけど・・・あなたの春を見せるという行為こそがそもそも恥ずかしいことなんだョ。あの宮沢りえだって淋しい男の為に自らのヘアーを曝したんだ
マッチ おねえさま、それは、差別です。りえちゃんのヘアーと私の春を比べて、私のものが劣っているという考えは、先入観による価値判断です。
ゆかり ええ?・・・と言うことはなんだい、りえに対抗しょうて言うのかい。
マッチ おねえさまが、私の春を一本千円で見て、りえちゃんの写真集を四千五百円で買って見て、やはり、りえちゃんの方が美しいと言うのなら納得がいきますが、私の春を見ないでそう言うのは偏見とか差別で、人権問題だと思います。
ゆかり だけどね、偏見差別人権問題って言ったってね、こちらにだって、見る自由とか、選択する自由とか、と言うものがあるんだからネ
マッチ ということは・・・国家が国民に自由を押しつけた・・・
ゆかり あなたの春を、千円で見て喜ぶ人もいるし、ただでも御免だって言う人もいていいって言うのが、民主主義てものサーネ。
マッチ 大人は嫌、立場が悪くなるとすぐ民主主義で誤魔化すのだから。あたいが、まだ少女だと思って馬鹿にしている。りえちゃんもあたいも同じ、て言うのが平等で、平等こそが民主主義の基本ではなくって、お姉さま?
ゆかり 口の減らない餓鬼だョ、全く。近ごろはこんな餓鬼ばかりがゴロゴロしていて歩いているとぶっかって難癖を付けられて・・・
マッチ 何をブツブツ言っているのですか、サアーなんとか言って・・・
善 見てみて、今度はあんな子供を虐めているワ。本州は恐いわ。やはり、島がいい。
真 そりゃ・・・良く見てみなヨ、おばさんが困っているようだョ。あの餓鬼の方が恐そうだ。
ゆかり 何んだって、おばさん!私はまだ・・・(真に)
マッチ あたいを餓鬼だって言ったの!(真に)
善 恐い!
真 本州は恐ろしい所だ。
下村(二十八歳)と明子(二十三歳)が登場する。
明子 ああ、寒いわ。だけど心はこんなに燃えている。
下村 昨日までの総ての景色は淀んでいたけれど、こんな美しい景色は初めてだョ。
ゆかり また、変なのが来たョ。
マッチ こんなに寒い春だけど、あたいの春はピンク色・・・
明子 こんなに想っていたのに、あなたは少しも振り向いてくれなかったワ。
下村 こんなに愛していたのに、君は少しも頬笑んでくれなかったヨ。
明子 だって、あなたの前に出ると顔が強ばって・・・
下村 君の前に出ると瞳が空を泳いで・・・
明子 だけど、道端に落ちていた百円玉が、二人を結び付けてくれたんだワ。
下村 百円玉を拾って、二人で交番に届けたんだ。
ゆかり 恋なんて百円位の値打ちしかないんだョ。
マッチ あたいは千円・・・
善 百円と十円持っている?
真 どうするんだい?
善 烏龍茶が飲みたいの。
真 買ってくるヨ。
善 私も行くワ。
善と真は待合の方へ退場する。
ゆかり もういや、私も心を暖めてくれる人が欲しい・・・
マッチ マッチを買ってくれる人がいなくては私の春が風邪をひいちゃうは・・・
明子 ここから船に乗って、無人島で二人は結ばれるのネ。誰にも祝福されないけど、 誰にも負けない素晴らしい結婚式・・・
下村 小さな祠の前で誓いの言葉を交わして・・・
明子 ああ、忘れていた。
下村 心を忘れたなんて言わないで下さいょ。
ゆかり 気障、陳腐だ、背筋が痒くなる。
マッチ アホらしい、バカらしい、頭がおかしくなりそう。
明子 私の宝物・・・いいえ、宝物だったと言うべきかしら・・・
下村 君は僕にとって宝物だ。
明子 私だって、宝物はあなただけれど、あって邪魔になるものではないし・・・
下村 ・・・
明子 結婚して二人で生活するためにと思って貯めたんですもの・・・
下村 金だったら働けばどうにかなるョ。
明子 だって、下駄箱の中に五百万・・・
金額を言う度に登場人物は、驚き振り向きずっこける。
下村 五百万!
明子 貯金が定期で二千万・・・
下村 二千万!
明子 株券が、バブルが弾けて損をしたけど一億円・・・
下村 一億円!
明子 それに、趣味で集めていた切手が三千万・・・
下村 三千万!切手が金になるなんて知らなかったナ。
明子 ルノアールの絵が八億円・・・
下村 ルノアールの絵がそんなにするとは知らなかったナ。それが八億円!
明子 不動産が二億円・・・
下村 嗚呼、何だか胸が苦しくなった。もうやめてくれないか・・・
ゆかり ええと、五百に二千に一億に三千に八億に二億に・・・と言うことは、十一億五千五百万円・・・
マッチ 一本一千万で如何かしら・・・
ゆかり どさくさに紛れて値上げをするもんじゃないョ。
マッチ だって、どう考えたってこんな不合理がこの世の中にあっていいものかしら。 あたいのポッケには百円玉が一個きりしかないんですョ。平等ではない!
善と真が登場する。
善 百円玉と十円玉をを入れたのに、
真 何も出てこないなんて、詐欺だ。
善 何だか、不吉な予感がするワ・・・
真 たかが百円と十円で、変なことを考えるなョ。
善 だって・・・
ゆかり 百円玉を拾って恋をして、百円玉と十円玉をなくして不安になる。乙女達ヨ、恋とは果かないもの。シャボン玉のようなもの、ファファと何処にでも飛んでゆく・・・
マッチ 百円玉であたいの春は如何かしら・・・
ゆかり 上げたり下げたりするな。
マッチ あたいの言葉にけちをつけないでョー。
明子 どうする、取って来ようか、それとも・・・
下村 サァーどうしょう・・・
ゆかり 百円玉が縁で結ばれたにしては、十一億五千五百万円に膨らんでしまった。
マッチ だけど、あたいの春はたったの千円(落ち込んだ)。
ゆかり (マッチに)今は冷たい春だけど、きっと花咲く春が来るョ。
善 百円玉と十円玉を持っている?
真 どうするんだい。
善 このままでは、心が落ち着かないから、もう一度販売機に入れてみたいのョ。
真 そうだね。このままではすっきりしないから。
と言って、善と真はフェリーの待合室へ退場する。
ゆかり 百円玉の占い。なにもかも自分で決められないものだから、百円玉に縋りつく ・・・。非弱で希薄な精神、それが恋の病の特徴だョ。
マッチ 占うお金があったら、あたいの春に愛の手を・・・春占いは如何かしら・
下村 (独白)締めて十一億五千五百万円・・・。島に帰って段々畑を耕して、花を植え蜜柑を実らせ、長閑だった昔の故郷の景色を・・・
明子 (独白)何もかも捨てて都会に出たけれど、そこには何もいい事がなかった。まるで人間の塵溜め、ネオンに彩られて綺麗に見えるけれど、悪臭と口臭に満ちた汚れた世界だったわ。捨てられた真心に蹴躓いて転びそうになったわ。塵と一緒に心まで捨てていた。私も捨てたわ、だって都会で暮すにはそんなもの必要ではなかったから。女の武器で稼ぎに稼いだ・・・。こんな過去を・・・
下村 (独白)大きな望みと細やかな幸せ、それを願って・・・。故郷に錦を飾ることだけを夢に見て身体の水分を汗に変え、朝も昼も夜も働いたけれど、何にも残らなかった。女に騙された、だから今度は騙してやろうと・・・。こんな前身を・ ・・
明子 あの・・・
下村 あの・・・
ゆかり 今の幸せを大切にするのなら、振り向いちゃ駄目だヨ。前だけをしっかりと見 つめてりぁいいのョ。
マッチ 春だけを見つめて下さい。あたいの春を・・・
美(二十歳)が登場する。
誰かを捜しているふうで、舞台をうろつく。
美 どこへ行ったのだろう。こんなに寒い春なのに。着の身着のまま家出して・・・
(ゆかりに近ずき)若い恋人同士が来ませんでしたか?見ませんでしたか?
ゆかり 若さの基準をどこにおいてお尋ねなの・・・
マッチ 春の若さなの、それとも・・・
美 聞くんじゃあなかった。
ゆかり 言うんじゃなかった、難しい日本語を・・・
マッチ 春の値打ちの分からない人に、声を掛けるんじゃなかった。
美 こんな訳の分からない人達が住んでいる本州で、何も知らない二人が生きていけるはずがないんだ。幾ら愛し合っているとしても、真心を塵と一緒に川に捨てこの瀬戸内の海を汚した人達と一緒に生活するんだから。心配だ。そら、明かりに照らされる海には、真心が海月のように漂っている。
ゆかり 海月が見えるの?(と海を覗き込んだ)
マッチ あたいの春もこの海を流れているのでしょうか。
美 底引き網をしてもかかるのは塩化ビニールばかり。嗚呼、じっちゃんが言っていた瀬戸内海は魚の宝庫、鯛に鮃に海老に鮹、鰺鯖鰹さごしに鰆、あさりに蛤蝦蛄おおの貝、鱚ままかりに蟹海鼠、何でも来いの魚の寝床。だけど、今じゃ何んにもいやしねェョ・・・
ゆかり 魚の蛋白味噌醤油、炭水化物の米と麦、それが日本の食生活だ。
マッチ お寿司が食べたいー。一皿百二十円のくるくる寿司が・・・
美 あんな大きな橋を架ける金があるのだったら、その金で瀬戸内海をせめて三十年前に帰す費用にしてほしかった。工業国への転換で、農民は土地を捨て、漁師は海を捨ててしまった。今じゃ、残った漁師は瀬戸内海の塵を集めていらァ・・・
ゆかり 何もかも捨てて、褌いっちょの生活に帰れって言うのかい。今からじゃチト遅いんじゃないかしら・・・
マッチ 褌反対。それじゃ、みんなの春が流感に罹っちゃうじゃあないの。
美 網にかかった生活廃棄物を見たことがないから、そんなことが言えるのだ・・・
ゆかり そうしなくては、日本はいつまでたっても先進国の仲間入りは出来なかったんだョ。蚕を養い絹を作り、外国の女のストッキングを作っていれば良かったのかい。日本の乙女が、北米へ、南方に行っていつまでも春を売って外貨を獲得していれば良かったのかい。・・・裕福な暮らしが欲しい、外国に馬鹿にされない経済力が欲しい、国民に平等に教育を受けさせたい、そのために・・なんでも表と裏があるように、欲しいものが手に入ると何かを失うものなんだョ。
マッチ この海にあたいの***があると思うと恥ずかしい・・・
ゆかり 顔なんか赤らめて・・・惚れたね・・・
マッチ いゃだー、あたいはまだ十二歳なんだョー・・・
ゆかり 十二歳・・・
美 何をごちゃごちゃ言ってるんだい。何が言いたいのだ。
ゆかり 弱い奴程よく吠える・・・。
マッチ 春を知らない奴ほど喧しい・・・
美 俺のことか・・・
ゆかり 女は強くなったけど、その分男は弱くなった。女が利口になった分男が馬鹿になった。だけどね、女が強くなったその分だけ男も強くなってほしかった。女が利口になった分だけ男にも利口になってほしかった。それが本音だョー。
ギャーギャー騒いでないで・汚れた顔でも洗ったら・・・
マッチ ほんとうは、これじゃいけない、いけないと思っていて・・・でも何にも出来ない・・・。あたいだって、春を売るのが恥ずかしいと思っているけれど、春を売らなくてはお腹が空く・・・
美 厚かましい、壁のように化粧を塗りたくって、よく言うヨ・・・。そんな戯言を言っているから何も解決できなかったんだ。成層圏のオゾン層の希薄による紫外線の増加で夏になっても海にもいけない。
ゆかり 森林伐採で炭酸ガスが増加して旱魃。
マッチ 雨が降らないってこと?
美 石油エネルギーの消費がもとで二酸化炭素、チッソ酸化物、フロンガスが増加して温暖化。
マッチ いつもトルコ風呂の中のようだってこと・・・あら、トルコ風呂って差別用語だったかしら・・・
ゆかり 雨は酸性雨で植物が枯れ、農薬により農地は微生物すら生きられない。
マッチ 花が咲かなくなるの・・・蜂や蝶々がいなくなるから・・・
美 ゴルフ場に撒く除草剤と、スキー場の雪を保存するために撒く科学薬品に汚染された水は総て人間の飲料水になる。
マッチ 花におしっこを掛けると枯れるの・・・
ゆかり 海は生活排水と工場の精製冷却水の垂れ流しの場所と化し、島は産業廃棄物の捨て場。
マッチ 魚が可哀相・・・
美 山は建築残材と、使い捨ての車の放棄場。
マッチ メーカーが責任をとれ!
ゆかり 道路は空き缶の投げ捨て場。塵ステーションは家庭廃棄物と、人間の真心の捨て場。
マッチ 何もかも捨てちゃエ。と言うエゴ!
美 瀬戸内海のそこかしこに赤い帯状の潮の流れが出来て、必死に生きようとしている魚を殺すのだ。塩化ビニールしか生きられない・・・
ゆかり 総ては哲学のなさ。教育の間違い。こうなれば新しい哲学の誕生しかありえないってわけ。哲学なき教育は教育でわないワ。
マッチ あたいの春は哲学の色・・・
ゆかり 経済学は勉強しても哲学はどこかに置いてきた・・・
美 なに言ってんだヨ。このままだと紫外線と放射線が燦々と地球に降り注ぎ、肌は焼かれて皮膚ガンになり、弾けて・・・海も、山も、川も、そこに生息するあらゆる総ての物が死滅する。放射能に汚染された海水が世界の陸地を覆うんだゾ。
ゆかり 私は、何が起きようと屁のカッパ・・・
マッチ あたいは困るは、春が売れなくなるもの・・・
ゆかり 季節がなくなってしまうのョ、どうして春が売れるの・・・
マッチ だから・・・
美 エコロジーの問題だっていっても、口だけ一人前の幼児と一緒。情けない、下らない。それじゃあエコロジーも飾るだけの食えない餅だ。
ゆかり 加害者であることを忘れ、被害者面だけをするナ。て言いたいわけネ。
マッチ ああ、あんころ餅が食べたい。お雑煮でもいい。善哉でもいい。
美 その飽食が日本を滅ぼし、しいては世界を道ずれにするのだ。
ゆかり そんな知識は誰だった持っているのョ。あなたのような人を世間では良い子のファシズムていうワ。
マッチ 心ない人達にあたいの春を見せることで暖かい心になってもらいたいから・・
下村 考えたんだけど、何もなくていい、君だけで。二人で島に帰って花の種を植えよう。そこから始めよう・・・
明子 今迄の人生は、暗やみに咲いた徒花でいいのね。
下村 その花が美しいと感違いをしていただけだったんだょ。
明子 美しいと見えたのは、まぼろし・・・
下村 そうじぁない。求めるものが間違っていたのだョ。
明子 いいのね、こんな私でも・・・(泣く)
下村 こんな僕でもいいのかい・・・
明子 ・・・素敵ょ。
美 (二人に近寄り)その頬に伝わる綺麗な雫が、曇った瞳を洗い本当の世界を見せるのだ。汚れた瞳には汚れた汚い世界しか映さないのだ。その純な瞳でしっかりこの世を見つめてほしい。
ゆかり なかなかいい言葉を知っているではないの。心を洗ってこょうかしら・・・
マッチ 感動しちゃう。鼻から涙が出てきそうだー
美 嗚呼、日本人は涙を忘れた国民だ。
女登場してする。童謡メロデイーBGMINする。
女 春は草木芽を出して、小川のせせらぎリズミカル
花から花へと蝶が舞い、空を飛びかう鳥の群れ
桜吹雪で川面はピンク、泳ぐ魚の背びれは銀鱗
人の心も恋に染まり、ベンチに愛の陽炎が揺れ
菜の花蓮華タンポポ菫、おぼろ月夜に十三夜、明日の命を謳います
夏はもくもく入道雲に、たちまち暗闇夕立浴びて
浴衣の裾が色っぽい、下駄がカラコロ盆踊り
向日葵咲いて、蝉が啼く、
子供は水に戯れて、鮒に泥鰌にザリガニを取り
白いヨットに潮の香を、木立の中で森林浴、命の歌を謳います
秋は中秋満月の、薄に饅頭優雅になって
コスモス咲いてまんじゅしゃげ、鈴虫騒いで読書の明かり
山は仄かに赤くなり、柿と蜜柑が小枝を垂らし
枯葉が舞って笛の音が、明日の歌を謳います
冬は真っ白銀世界、達磨ストーブ手を翳し
もちっこついてお正月、囲炉裏の中で昔話が花と咲き
氷を割って魚釣り、豆蒔をして鬼を追い
雪割草がそっと咲き、椿が春を待侘びて
心を凍らす風のなか、明日の命を謳います
女は妣の國の方向に向かってたつ、シルエット残し。
真と善が登場する。
善 やはり、私達の行動は正しかったのね。
真 当たり前だょ。
善 百円玉と十円玉を入れるとコトンと烏龍茶が二本出てきて・・・
美 なにやってんだお前等・・・
真 ただしじゃないか・・・
善 ただし・・・あの魚を取りに行っても、塩化ビニールの容器しか捕らないというあのエンカのただしなの・・・
美 そのエンカのただしというのだけはやめてくれないか。俺だって鯛があげたいョ
真 船底を生け簀にした韓国の船が通るのを横目で見ながら・・・
美 人間の捨てられた真心が海に漂っているのを掻分けて・・・
真 網を下ろし棹を垂らすのは惨めなものだから・・・
善 私はもう懲り懲り、漁師が魚を食べられない生活なんて・・・
下村 と言う事は花の種を植えると造花が出来るということでしょうか?
明子 蜜柑の木を植えるとゴルフの球がなるのでしょうか?
ゆかり 百円玉を蒔くと・・・
マッチ 春が来るのでしょうか?
美 俺を侮辱しているのか・・・
ゆかり だって屁理屈と比喩をミキサーにかけりぁそうなるもの。
マッチ あたいの春を見て少し勉強しては如何かしら・・・。
美 俺だって知っているさ。島の段々畑には萌黄色に麦が育ち、黄色に頬を歪める菜の花が咲き、ピンクに語る桃の花、赤に恥じらう梅の花、桜色に綻びる櫻の花・・・そんな景色が風景がこの日本の何処畏にあった事は・・・。遠浅に足を踏み入れると足の裏で海老が跳ね、藻の影に隠れた大きな魚が手で捕まえられたということは・・・。網を下ろすと色々様々な魚が引けないくらいにかかったということは・・・。だけど、現実はどうなんだ。そんなものは過去の幻想、語り草なってしまっている・・・。
善 どうして、過去にしがみついてなくてはならないの、そんなの嫌ョ。
真 若いんだからもっと未来に目を向けようョ。建設的な事を考えようヨ。
美 未来、建設的だと言うことは何もかも捨てて逃げるってことなのか?
真 それは・・・
善 じゃ、この海に夢があるって言うの・・・
美 それは・・・
真 青い鳥はここにいるかもしれないけれど・・・
善 心を偽り、思いやりを隠して・・・。だけど、そうしなくては・・・
ゆかり 前を隠して後を見せたり、後を隠して前を見せたり。心なんか隠しっぱなし。
マッチ 冬が嫌いだから、あたいは春を安売りしているワ。
美 なんだいなんだい、俺がなにか間違っている事言ってるか・・・
ゆかり それって、まるで川が汚れるのは中性、合成洗剤だけの所為にして、洗濯機の改良とか、下水道の完備とかの問題を忘れている。もっと大きく目を開けて・・・心を洗濯機にかけて洗ったら・・・
美 なに!
マッチ あたい、マッチの燃えかすは持って帰っています。それに川や海を汚さないように、中性、合成洗剤は使っていません。フライやてんぷらをした後の汚れた油を石鹸にして使っています。リンスの変わりに酢を使います。ご飯は絶対残しません。ストーブにはあたりません。何処へ行くにもバスか電車に乗って行きます。
ゆかり そんなことしなくていいのョ。快適な生活をすればいいのョ。みんなでこの地球を汚せば・・・汚せるだけ汚せばすっきりするのじゃないかしら。
美 (自棄で)そうだ、そうだそうだ、自然を蔑ろにした人間が、自然に復讐されて消滅すればいいのだ。嘗て恐竜が食べるだけ食べ大きくなり過ぎて滅んだように・・
ゆかり それだけの勇気が人間にあるかしら・・・。足元を放射能に汚染された海水がひたひたと波打った時になってギャーギャー騒ぎ・・・人間は今迄の行為を総て忘れて「政府は一体何をしていたの。教育が悪い。自動車メーカーが悪い。化石燃料を使って色々の製品を造った会社が悪い。原子力発電所を造った電力会社が悪い」と叫ぶんだわ。そんなわからずやは死んだ方がいい!
マッチ 反対とか反省をしなかった事を後で後悔して・・・哀しいワ。可哀相。そんな人にこそあたいの春を見せてあげたい。
「真さん」「善」と呼ぶ声がだんだんと大きく複数になっていく。
真 ママだ・・・(狼狽える)
善 パパだワ・・・(逃げようとする)
美 ママ、パパだと・・・。終わりだ何もかも(呆れて頭を抱えた)
ゆかり 乳離れしていない。
マッチ 春を知らない。
四場
純が立っている。
歩きながら、踊りながら、佇みながら、淀みなく歌うように語る。
二場の登場人物は石のようにうずくまっている。
純 塵点劫より、遥かこの地球に導かれて来てみたがなんとくだらん人間の世よ。文明が滅びつつある一つの現象にしかず。嘗て、インダスの、メソポタミヤの、黄河の文明が滅びたのも、エネルギーの消滅が原因。人間が動物と語り、植物と話し自然を共有していた野性は今は遥か遠く壁画の世界。神を崇め、自然を恐れ万物を尊敬しながら、生きた健気な精神は過去を語る一枚の壁画としてのみ残るのか?蘇れ!取戻せ!引返せ!人間のあるべき姿に・・・先達が、無欲共存したあの縄文期の世界へせめて帰れよ。弱肉強食自然の淘汰、草食果実木の根っこ、草木旬芽健康の素。太陽に平伏し、月の光に祈り、風と雨に感謝をした、それら自然は総て神々だった。拝し尊し崇め平伏す謙虚な姿勢が生する要。愛する心は広大無変。感謝の心は深甚劫劫。自然を崇拝した純真無垢の精神ょ、嘗て馴れ親しんだ動物としての本能の偉大さを知れ。終末は、人間の傲岸、傲慢ゆえに自然が諭す細やかな試み。空も、海も、山も、川も、そして、大地に眠りしあれこれの資源。その総てを食らい、その総てを使い果し、おのが命を縮ませたるは悲しいかな人間の欲。自然の摂理をひんまげたるゆえの報い。共存を忘れたために野性を喪失し、本能を教えてくれた他の生物を食らいし罪。哀れ人間どもよ。愚かなる霊長物よ。滅びるは勝手だが、数多の生物と、この地球を道ずれにしてはならん・・・
閃光と轟音が轟く。
それは日本海の荒波のように響き渉る。
男 何をつまらん事で騒いでおる。争っておる。今がそんな時と思っておるのか、こ
の大事なときに、あたら有為な時間を無駄にしおって・・・。
人間が生きた歴史を遡りそれを知恵とせョ。発想の転換を試みョ。
水を汗に変えョ。血を流せョ。知恵を絞れョ。我が南無八幡大菩薩の血を継ぐ者共ョ。諦めるではない。四国の地下に隧道を造りこの瀬戸内の水と、太平洋の水と入れ替えればよい。そのエネルギーは何千と言う風車を回せ。ヘドロはバクテリアに食わせれば良い。段々畑に撒く水は三千メートル下の氷河期の水を上げろ。瀬戸の穏やかな海にソーラーを敷き詰め電気を造れ。島に四季を取り戻せ。旬の草花旬の魚、それが人間にとって一番のご馳走じゃ。・・・心配はいらん。この時にと、貯え八幡船の財宝がある。村上の血を継ぐ真、塩飽の末孫善、寒川の末裔美、二十日月の夜鷲羽山の展望に立ち、それぞれが北斗七星にむかって手をかざせば・・・今がその時ぞ。蘇れ、一つになれ、我が純友の血を受け継ぐ者どもよ、吉備大国の温羅の一族の力を今こそ世に問えよ。
ゆかり あの人の声・・
マッチ パパの声だわ。
ゆかり あんたー
マッチ おとっちゃーんー
ゆかり と言うことは、あなたは遥なの・・・
マッチ と言うことは、サンダルを買いにいったママ・・・
ゆかり 遥!
マッチ おかっちゃん!(二人は抱きあった)
ギターを抱えた渡り鳥が登場する。
ギター ロシアの北極海に流れこむテテチャ川の沿岸をご存じか。ここは今では死の海と化しているのょ。なぜにどうしてそうなったかは、遡れば千九百四十五年から五十一年にかけて放射性廃棄物を大量に含んだ廃液を何の処理もせずに流し込んだのが原因なのょ。核開発により出る廃棄物は貯水池や湖に貯められたのょ。そのために、今では河畔や湖畔に一時間も立っていれば致死量の放射能を浴びて天国に行けるというわー。
それに東京のカラスはなんと空が飛べなくなったというのをご存じか。残飯を食べ過ぎて肥り過ぎ空を飛べなくなって、猫と鼠とカラスの戦争が始まったというのょ。ああ情けなゃ。情けなゃ・・・・
女 このままでは、人類は滅びるしかあるまい。いくらこの瀬戸内海をもとに戻し、日本人だけが生き残ってもても・・・。
この地球という船に二千五百年には人口が百億を越し、食料危機、大量難民、飢餓数多、エネルギーが枯渇して、地下沈没し、都市崩壊、水不足、疫病蔓延、ヒューマニズムが衰退し、弱肉強食個人主義、民族主義に国家主義・・・自棄を起こして自殺願望横溢し、子孫繁栄怠って、人間社会は滅亡す。
マハトロスの地球、最早如何なる処方箋もなし・・・
喋っている間に段々と明かりは落ちて行くこと 幕
「国際地球年」に贈る
「地球環境サミット」を歓迎して
岡山県青年祭参加作品
「瀬戸の花嫁恋愛論」
作 よしなれ ゆう
演出 土 倉 一 馬
倉敷演劇研究会
岡山県青年祭参加作品
平成四年九月十三日
岡山市福祉会館にて
倉敷市
倉敷演劇研究会 発行
ジャンル別一覧
出産・子育て
ファッション
美容・コスメ
健康・ダイエット
生活・インテリア
料理・食べ物
ドリンク・お酒
ペット
趣味・ゲーム
映画・TV
音楽
読書・コミック
旅行・海外情報
園芸
スポーツ
アウトドア・釣り
車・バイク
パソコン・家電
そのほか
すべてのジャンル
人気のクチコミテーマ
読書日記
書評【ゆるこもりさんのための手帳術…
(2025-11-20 00:00:13)
読書備忘録
馬上少年を過ぐ:司馬遼太郎短編集
(2025-11-22 00:06:49)
ジャンプの感想
週刊少年ジャンプ2025年52号感想その…
(2025-11-24 17:27:29)
© Rakuten Group, Inc.
X
共有
Facebook
Twitter
Google +
LinkedIn
Email
Design
a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧
|
PC版を閲覧
人気ブログランキングへ
無料自動相互リンク
にほんブログ村 女磨き
LOHAS風なアイテム・グッズ
みんなが注目のトレンド情報とは・・・?
So-netトレンドブログ
Livedoor Blog a
Livedoor Blog b
Livedoor Blog c
楽天ブログ
JUGEMブログ
Excitブログ
Seesaaブログ
Seesaaブログ
Googleブログ
なにこれオシャレ?トレンドアイテム情報
みんなの通販市場
無料のオファーでコツコツ稼ぐ方法
無料オファーのアフィリエイトで稼げるASP
ホーム
Hsc
人気ブログランキングへ
その他
Share by: