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非免責債権

意」につき旧法下の解釈論としても単なる故意ではなく、他人を害する積極的な意欲、すな

わち「害意」を意味するとされる一方、故意によるものも含むとする解釈も有力であったが

、現行法では新たに同条同項3号が設けられたため2号の悪意については積極的害意を意味す

るという解釈を採るべきと解されている。

旧法下の裁判例で悪意が問題となった例としては

妻が連帯保証人になること承諾し、署名押印も委任したと虚偽の事実を述べたというだけで

は足りず、欺罔行為により契約を締結したことに加え、契約に基づき借り受けた金員を弁済

期に弁済ができず、損害を加える高度の蓋然性があることを認識して契約を締結することを

要するとした大分地裁判決平成4年8月4日判決

宝石の販売委託を受けながら、預かった宝石代金を殆ど支払わず破産した破産者に対して委

託者が債権支払を求めた事案において、悪意を不正に委託者を害する意思ないし害意と捉え

て、破産者が差損を生じさせて委託物を転売していたとしても、それは営業の一環としてな

したに過ぎず、悪意をもってなされた不法行為に当たらないとした東京地裁平成13年5月29日

判決　破産者がカード利用時に立替金債務の支払が滞ることを十分に認識していた以上、クレ

ジットカードを利用して商品を購入したことは悪意による不法行為を構成するとした最高裁

平成12年1月28日判決などがある。

神戸地裁平成18年6月28日判決は、欺罔による金銭消費貸借契約であることを知りながら同契

約に基づく債務について連帯保証契約を締結した破産者の行為が「破産者が悪意で加えた不

法行為」に当たるとはいえないとされた事例であるが、主たる債務者が暴力団関係者で断り

きれなかったことは、破産者が自宅が半焼するまでが、払っていた事実などから上記認定と

なっているようである。

　　　　　　　　　　　　　　判例タイムズ1229号339頁頭注

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