ほめること、叱ること

★★★「ほめること」と「叱ること」★★★


子どもが育っていく上で、大切なことはたくさんあります。
「ほめる」「叱る」という何気ない言葉のやりとり。
ここから子どもたちはたくさんのことを感じ、学びます。

たくさんの愛情を込めて、
まっすぐ子どもの心に届くように、
一つ一つの言葉の大切さを
再確認してみませんか?


☆☆☆「ほめる」☆☆☆

こんな風にほめられたら、大人だって嬉しい。
「すごいね。」「えらいね。」だけではない
具体的な言葉の伝え方を考えてみました。
大好きなお母さんからもらう言葉は
子どもにとって最高のごほうびかも知れません。

★できるようになったことをほめる。
   ・・・「○○できるようになったね。頑張ったね。」

★結果だけでなく過程をほめる。
   ・・・「○○しようと頑張っている姿がかっこよかったよ。」

★喜びや達成感を共感しあう。
   ・・・「○○できるようになってお母さんも嬉しいな!」

★人の役に立つことをほめ、感謝する。
   ・・・「○○してくれて、嬉しかったよ。ありがとう。」

★約束やルールが守れたことをほめる。
   ・・・「○○できて、とてもかっこよかったよ。
       しっかりお話を分かってくれて嬉しいな。」

★我慢できたことをほめる。
   ・・・「我慢できることはとてもすごいことなんだよ。
     お兄ちゃん(お姉ちゃん)になったね。」

★ありのままの姿を受け入れる。
   ・・・「○○ちゃんがいてくれるだけで、幸せよ。」

一日に何回子どものことをほめていますか?
今日は怒ってばっかりだったな・・・、という時は
寝ている子どもの隣で
「今日も元気に過ごしてくれてありがとう。
 お母さんの子どもに生まれてきてくれてありがとう。」
と伝えてあげてください。
いっぱいほめられて育った子どもは
自己肯定感が育ち、自信をもって行動できます。
そして、他人を認める・受容することのできる
本当の優しさや思いやりが育ちます。
ぜひたくさんの愛情を具体的な言葉で伝えてあげてください。



☆☆☆「叱る」☆☆☆

たくさんほめて育てる、というのは理想ですが、
時にはきちんと叱らなければならない時や場面があります。
物事の善悪、社会のルールやマナー、
命に関わること、法に関わること、安全に関わること・・・。
「甘やかす」ことで
せっかくの学ぶチャンスを逃してしまいます。
タイミングよく、具体的な言葉で
「伝える」こと。
子どもがこれから社会の中で
強く生きていけるように、
しっかりと身につけるべきものは
親から伝えてあげなければならないと思います。

言葉の伝え方一つで子どもの受け止め方も変わります。
こんな言い方をしていませんか?

★急かす。
   ・・・「早くしなさい!」

★決め付ける。
   ・・・「まったくいつも○○なんだから!」

★以前のことを話しに持ち出す。
   ・・・「この間もそうだったじゃないの!」
  「いったい何回言えば分かるの!」

★人と比較する。
   ・・・「○○ちゃんはそんなことしないわよ。」

★人に言いつける。
   ・・・「お父さんに言っちゃうからね。」

★その子の存在を否定する。
   ・・・「そんな子、もう知らないからね!」

★誰か他人のせいにする。
   ・・・「○○に怒られるからやめなさい!」


よく耳にする上のような言葉ですが、
子どもは傷つきます。
そして、叱られなければならない事実が認識できません。
叱られるべき事実は何なのか、
それをしたことによってどうなったのか、
事実をはっきりさせる必要があります。

やってはいけないこと、してほしくないことを
具体的に伝え、
「お母さんは○○されるととても悲しいわ。」
「みんなとても困ると思うよ。」
など、そのことによって生ずる周りへの影響や気持ちを
伝えることも大切だと思います。
親や先生、周りから怒られるから
悪いことをしない
のではなく、
何が良いことで、何が悪いことなのかを
自分自身で見出し、判断し、行動できる
子どもに
育ってほしいと思います。

そのためにも小さい頃から
子どもの立場に立った言葉で、
しっかりと事実を伝えていくこと、
これが大切だと思います。

叱るという行為は
愛情に満ち、その子の将来を思いやるがゆえに
厳しいものでなくてはならないと思うのです。

現代の社会では、人の迷惑を考えられない
大人も増えています。
子どもはそんな大人を見て育つのですから、
物事の判断もとても難しい時代です。
だからこそ、子ども自身が自分で考える力と
優しさを身につけなければ
「生きていく」ということすら困難な時代といえます。
他人に流されない強さと規範をもち、
人のためになる優しさを持てる子どもに
育ってほしいと願います。


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