Singing voice that becomes it lightly

Singing voice that becomes it lightly

ふぁーすと・ぷれぜんと



外は、雲1つ無い晴天だと言うのに、家の中でのんびりとソファで昼寝をする男が1人・・・。

彼の名は、ロロノア・ゾロ。

つい最近、結婚したばかりの新婚さんだ。


日当たりも良く気持ち良く寝ていると、頬に何かフワフワした物が触れ目が覚めた。

そして、何かと思い目を明け飛び込んできたのは・・・・。


どアップのパンダのぬいぐるみ・・・・。



「おはよーwダーリンw」


・・・しかも、喋った。って、ダーリン!?


「おわっ!!!?」

ビックリして思わずソファから転げ落ちそうになった。

そんな、彼の様子を見てクスクス笑う女性。


彼の奥様・ナミだ。


「あははw起きた?」

「あはは・・・じゃねぇだろ!?いきなり、ビックリすんじゃねぇか!!」

体勢を崩したゾロが抗議の声をあげる。

「ゴメンゴメン♪そんなビックリするなんて思わなかったわ。」

ナミは意地悪く笑い、ゾロの隣に座った。

ゾロも体勢を戻してソファに座り直す。

そして、ナミが持っているパンダのぬいぐるみを見て呟く。

「お前・・・そのパンダのぬいぐるみ・・・。」

「さっきね、押入れの整理してたら見つけたの。」

「大事に持ってたんだな。」

「うん、だってゾロが初めてあたしにくれたプレゼントだものw」

ナミが、懐かしそうにぬいぐるみを見つめ微笑んだ。

「懐かしいな。」

「本当ねw」


ふぁーすと・ぷれぜんと


学校の下校・・・彼は少し緊張していた。

それはと言うと、彼の隣には付き合い始めて2ヶ月の、1つ年下の彼女・ナミがいる。

いつも、どちらかの部活が長引く為、中々一緒に帰る事が出来ないのだが、今日はたまたま、お互い一緒に校門の前で会い一緒に帰る事ができた。

「ねぇ、ゾロ!」

「あ、あぁ?」

ゾロは少し戸惑いながらも平常心を保ちながら答える。

「2人で帰るの久しぶりだねw」

「あぁ、そうだな。」

何気ない会話が続く・・・。

すると、自分達の前に腕を組んで歩いてる男女のカップルが通った。

ナミもそれに気付いたようだった。

そして、不意にゾロを見る・・・。

すぐに、目線は、また、男女のカップルに向けられたが、向ける前の一瞬だけ向けられたナミの目は、何処か淋しそうで自分に何かを伝えようとしていた。

ゾロにも、その、視線の意味は分かるのだが実際とても、自分からじゃあ出来ない。

でも・・・ナミの淋しそうな瞳が頭の中で回り続ける。

モヤモヤした物を吹き飛ばし、ゾロは覚悟を決めてナミの前に自分の腕を『ほらよ。』と言わんばかりに出した。

しかし、ナミはその瞬間、時刻を確かめる為に腕時計を見て気付いていなかった。

ゾロは静かに腕を引っ込めた。


・・・次の瞬間。


「ナミっ!!」

「へっ!?」

グイッとナミの手引き寄せ、お互い手を繋ぐとゾロはズンズンと歩き始めた。

「えっ!?ちょ・・・!!何!?ゾロ、歩くの速いってば・・・!!」





「ゾ、ゾロ!!速いって!!何処行くつもりなの??」

「・・・・。」

ゾロは、ナミの手を引いたまま無言で歩いて行く。

しかし、手を繋いでいる事には変わりはないので、少し頬を赤らめていた。

すると、ゾロが急に立ち止まった。

その勢いで、ナミはゾロの背中にぶつかる。

「痛ったぁ~・・・!!もぅ、さっきから何なのよ!アンタは・・・え!?」

2人の前には、沢山の音と光で建っているゲームセンターがあった。


ゾロは口を開きそして・・・。


「ゲームで好きなモン取ってやるから・・・。何でもいいぞ。」
と赤面しながら言った。


ナミはしばらく、目をパチクリさせてたが、そのうち、フフッと笑った。

「ゾロにゲームするほどのお金あったんだぁ~w」

「なっ!?バ、バカにすんな!!こういう日の為にコツコツと貯めて・・・。」

ゾロは、ハッとして口を閉じた。

「だぁ!!もぅ、何だっていいだろ!!ゲーセン行くのか!?行かねぇのか!?」

「はいはい、行きますよw」

ナミはニッコリ笑って答えた。

そして、2人はゲームセンターの中へ入って行った。





「あー、もぅちょい右だって!」

ナミの声がゲームセンターの騒音に掻き消される。

「あー!!ったく!!何で取れねぇんだ!?」

さっきから、ナミご指名のパンダのぬいぐるみが取れずに苛立ってきているゾロ。

「聞いてねぇぞ!!クレーンゲームがこんなに高度な技術使うなんて!!」

「アンタが不器用なだけじゃない・・・。」

「う゛っ・・・!」

何も言い返せない。

「うるせぇ!!俺は絶対ぇ取ってやる!!」

「頑張ってw」

ついに、8回目の100円玉をクレーンゲームに入れた。







「悪ぃ・・・。」

「いいって、気にしないで♪ゾロ頑張ってくれたじゃない!」

結局、パンダは取れなった・・・。

ナミはちっとも残念そうではないのに、ゾロはしょぼくれて俯いてしまっている・

「・・・。」

「・・・。」

しばらくの沈黙・・・その沈黙を破ったのはさっきまで、俯いていたゾロだった。

「あ――――っ!!!」

ビクッとナミが驚く。

「な、何!?どうしたの?・・・ゾロ?」

「あ、あれ・・・。」

「あっ。」

ゾロが指差した方向には、さっき取れなかったパンダのぬいぐるみが売られていた。

ゾロは急に猛スピードで走り出し、店に入ったかと思ったらすぐに戻ってきた。

『速っ!!』っとナミは思ったがあえて口にはしなかった。

「ほ、ほら。」

ポイッと渡された袋の中にはパンダのぬいぐるみが入っていた。

ゾロが息をきらせながらながら、

「店の奴が丁度、知り合いだったん・・・だ・・・はぁ・・・。」
と言った。

ナミはしばらくパンダを見つめていたが、不意に何か思ったのかパンダを手

にはめた。そして・・・。

「ゾ~ロw」

「あ?」


“チュッ”


ゾロの唇にパンダがキスをした。

「へへっw奪っちゃったw」

「なっなっ・・・・・////!!!?」

「今日は、ありがとねw」

っと、ナミが綺麗に笑った。







「何か、さっきのゾロの驚いた顔、初めてパンダがキスした時の顔にそっくりだったw」

「あぁ?そうか?」

「うんw」

その時、ゾロはある事を思いついてニヤリと笑う。

「おい。」

「ん?」

「ちょっと、そのパンダ貸せ。」

ナミは持っていた、パンダをゾロに渡す。

そして、ゾロはパンダを手にはめて・・・。


“チュッ”


今度は、パンダがナミの唇にキスをした。

「えっ///!?」

「仕返し♪」

悪戯をした後の子供の様な顔でゾロがニッと笑った。

「あっ!!もぅ不意打ち!!」

ナミがプゥと頬を膨らます。

「ははっ」

ゾロもそんなナミの顔が可愛くて笑った。


そんな、甘い夫婦の日曜の午後なのでしたw


             ~fin~





<アトガキ>
これは、ゾロナミ夫婦の過去話ですw
高校生という事でwwこういう話は一度書いてみたかったんです♪
えと、あと『パンダの人形』は・・・・あれです、○茶パンダw
まるで、前やってたCMみたい^^;;
・・・でも、何か題名が合ってない感じが;;
次は、ゾロとナミの子供が出てくる話を書こうかしらw(展開速っ

感想などは、掲示板にお願いしますw





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